空き家
空き家を放置していると損害賠償も?3つのデメリットと対処法を解説

空き家を放置していると損害賠償も?3つのデメリットと対処法を解説

少子高齢化社会にともなって、空き家が増えているというニュースを聞いたことはありませんか?

昔は代々「家を受け継ぐ」というスタイルがありましたが、今では子も独立して居を構えることも多いですよね。そうなると誰も住まなくなった住宅がただ放置されるといった問題が起きています。

特に管理されておらず倒壊リスクのある物件は、近隣トラブルにも発展しやすいということで社会問題にも…。

近年では危険な空き家が法律の規制対象となることもあり、空き家を放置していると様々なリスクが発生します。

そこで今回は、そのような危険な空き家にどのようなデメリットがあるのかをご紹介していきましょう。

デメリット①:空き家の放置はお金がかかる?資産価値の低下も

空き家だから放置していた方がお金はかからないのでは?と思われる方もいるかもしれません。しかし現実はその反対。

空き家は放置していてもお金(=コスト)がかかるのです。

そこで空き家を放置するデメリットの1つをコスト面からご紹介します。

固定資産税を払い続けるという問題

土地や家屋などの不動産や償却資産を所有していると固定資産税がかかります。そう、持っているだけで税金がかかるという仕組みなのです。

土地の固定資産税については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

ちなみにこの固定資産税、土地だけ(=更地)の状態なのか?それとも住宅が建っているのか?によって減税制度の対象となるかどうかの違いがあるのです。

フツーに考えて更地の方が安くなりそうですけどね~!でも違うんスか?
例えば住宅が建っている場合ですと1/6~1/3の減税を受けられるんですよ。

この制度を「住宅用地の特例措置」と呼び、固定資産税の減税制度があります。しかしこの制度があるため、あえて空き家を取り壊さずに固定資産税の減税メリットを受けようと考える人が後を絶ちませんでした。

そこで法律により特定空き家に指定された空き家は、固定資産税の減税メリットを受けられないことになったのです。

「特定空き家」とは?
空き家の中でも、倒壊の危険性や衛生上有害となるおそれのある建物、または不適切な管理により著しく景観を損ねているなど、放置していることが不適切である建物のことを言います。
参照元:国土交通省

特集記事はコチラへ。

空き家を放置することによる資産価値の低下

空き家は放置することで次第に劣化していきます。劣化した建物は当然、資産価値が下がってしまいますよね。しかし空き家の放置問題は自分たちの問題だけではありません。

例えばキレイな街並みの中に今にも倒壊しそうな古ぼけた空き家が1軒だけあったとしたら、あなたはどう思いますか?

その空き家があるために街並みの評判が下がるかもしれません。そうするとその街に住みたいと思う人は少なくなるでしょう。そのため隣近所の資産価値もあわせて下がってしまうことも考えられるのです。

まさに空き家問題が最悪の場合、訴訟問題にも発展しかねないということ。

空き家を放置するということはそれだけのリスクがあるということを知っておきましょう。

自治体の立ち入り調査を断れば「過料」が科せられるかも?

空き家対策特別措置法により、問題のある空き家は自治体が立ち入り調査できることとなりました。この立ち入り調査、断わると「過料」(50万円以下の罰金)が科せられることがあります。

また調査の結果、空き家が危険だと判断された場合は行政代執行により解体処分することもできます。ところで自治体が処分した場合の処分費用は誰の負担となると思いますか?

当然ですが、処分費用は空き家の所有者に請求されます。

デメリット②:空き家は害虫の住処。ゴキブリが近隣トラブルに?

空き家を放置し続けると発生する問題として挙げられるのが害虫問題。そこで空き家を放置する2つ目のデメリットとして害虫被害の面からご説明したいと思います。

空き家に害虫が発生する原因

空き家には害虫が発生しやすいと言われており、その原因として次のような理由が挙げられます。

  • カビ
  • ホコリ
  • 水道管
  • 建物自体の腐敗

例えば、換気を怠った空き家では湿気がこもりやすくカビが発生しやすくなります。また定期的に掃除もせずにいればホコリも溜まりやすくなりますよね?

こういったカビやホコリは害虫の大好物。当然ゴキブリなどの害虫が空き家に住み着いてしまいます。

さらに水道を使わないと水道管も乾燥してしまうのですが、その乾いた水道管を通って害虫が進入してくるようになります。そして建物自体のメンテナンスを怠るとシロアリの被害などにも気づけず、結果的に空き家の老朽化や腐敗が進むのです。

害虫が発生したらどうなるか?

害虫が発生するとどうなるのでしょうか?

キャー!私、虫キライなんです。なんだか害虫だらけの家を想像しただけでもとても怖いわ…。
害虫だらけになってしまった空き家は百害あって一利なし!どういった状況になるかみていきましょう。

害虫が発生したら空き家では次のような事態が想定されます。

  • 建物の腐敗が進行
  • 資産価値の低下
  • 近隣トラブルの発生

害虫は建物をダメにしてしまいます。特にシロアリなどは構造部に深刻な被害をもたらしますので、一気に建物の腐敗が進んでしまします。

建物の腐敗が進むと倒壊の危険性が高まる他、資産価値の低下も懸念も…。

さらに考えておきたいのが近隣トラブルです。例えば害虫が集まる空き家が隣近所にあったらあなたはどう思いますか?

空き家に害虫が集まりやすくなると衛生上よろしくありません。さらに近隣へ被害が拡大した場合は迷惑もかかります。

害虫被害に対する対処方法

空き家は放置していてもいいことはありません。

ただ適切に管理すれば害虫被害を食い止めることも可能です。

例えば定期的に空き家へ行き、空気の入れ換えや掃除、水道管の通水などを行いましょう。この作業をすることによって少しでも害虫が寄りづらい家にすることは可能です。

できれば月に数回行うのがベスト。もし空き家が遠方にあり月に数回も立ち寄れないという場合は、業者に依頼するのも手ですね。

最後に空き家を解体することになった場合。空き家は解体すると居場所を失った害虫が周辺に逃げていきます。すると害虫に逃げ込まれた近隣の方から苦情を言われることもあるかもしれません。

こういった状況を避けるためには、解体作業前に害虫駆除をすることをおすすめします。

デメリット③:空き家で火災発生!損害賠償しなければならないケース

空き家でも火災が発生する可能性はあります。むしろ、放火などのリスクが高まることから空き家の火災リスクは思っている以上に高いといっても良いでしょう。

そこで3つ目のデメリットを火災が発生した場合を例に考えてみたいと思います。

なぜ空き家で火災が発生しやすいのか?

空き家は火災が発生しやすいと言われています。

人が住んでいないのに火災が発生しやすいなんて驚きじゃのう。
残念なことに空き家ならではの火災リスクというのも存在します。

空き家は確かに無人なので火の気はないはず。

しかし、人目もないことから放火犯に狙われやすいという現状があります。

空き家で火災が発生した場合の損害賠償

日本では火事になって隣近所を延焼させた場合でも、基本的に損害賠償責任を問われないこととなっています。これは失火責任法という法律によるもので、日本の住宅には延焼しやすい木造住宅が多いためともいわれています。

ただし損害賠償責任に問われないのは火災の原因に「故意または過失がない場合」のみ。

放置している空き家の場合、適切に管理していないことから重過失に問われる可能性があります。

重過失に問われるということは、つまり損害賠償責任を負うということ。

空き家を適切に管理せず放置することは火災の可能性を高め、さらに損害賠償トラブルに発展することもあるのです。

空き家と火災保険

火災保険については(火災保険の特集記事名)でも詳しく解説しておりますが、空き家でも火災による損害賠償トラブルを考えると火災保険は必要だと言えるでしょう。

ただし火災保険の中には、実際に人が住んでいない物件は補償対象外となるタイプのものもあります。また、火災による損害賠償トラブルにも対応できるような補償内容でないとそもそも火災保険に加入する意味もありません。

そのため火災保険に加入される際には必ず対象物件が「空き家」である旨を伝えることをお忘れなく。

空き家の放置はデメリットだらけ。適切な管理でリスクを回避しよう!

空き家を放置するデメリットを「金銭面・害虫被害・火災による損害賠償」の3つの点からご紹介しました。

放置しておくことで実は様々なリスクがある空き家。定期的に清掃したり、火災保険に加入したりしておくなど必要な管理を必ず行うようにしましょう。

もしご自分で管理できないような遠方に空き家がある場合は、空き家の管理を業者に依頼することも可能です。また今後住む予定がない物件ならばいっそのこと売却や解体してしまうなどもあり。

特定空き家に指定されないよう、早いうちに検討しておきましょう。