空き家

思うように売却が進まず大ピンチ!空き家が売れない場合の対策 5選

相続した親の実家を売りに出しているけれど、なかなか買い手が見つからない。

そのような状況でお困りではありませんか?

不動産会社の査定では値がついたから売りに出したものの、思ったように売却が進まないというケースはよくある話です。

もしこのまま売れずに空き家を放置することになれば、固定資産税や管理の手間がかかってきます。また、ますます売却するのも大変になることでしょう。

そのため、空き家が売れずに手遅れになる前に何かしらの対策が必要です。そこで今回は、空き家が売れない場合の対策を5つご紹介します。

なぜ売れない?空き家の売却が進まない理由と今後の影響を解説します

親から相続した空き家。そこまで高い金額での売却は望んでいないけれども、さすがに売れるだろうと思っていたのに、いざ売りに出してみると全く買い手が現れない。

こういったケースはよくある話です。

そもそも、なぜ売れないのでしょうか?その理由とこのまま売却できなかったときの影響について考えてみたいと思います。

空き家が売れない理由とは?

空き家に限らず、不動産が売れないのはそもそも需要がないからです。

例えば、売れない物件の特徴としては次のような例が挙げられます。

  • 立地条件が悪い(駅から遠い等)
  • 築年数が古い
  • 見た目が悪い(リフォームやメンテナンスがされていない)
  • 販売価格が高い

この他にも理由がある場合はありますが、だいたいこのような理由があると買い手から敬遠されてしまいます。

でも、もう古家を壊す解体費用なんぞ残っとらんわい。
解体費用を捻出できない場合は売り出し価格を下げるなど、仲介先と相談してみてくださいね。

空き家を売却する前に解体費用を捻出するのは大変かもしれません。また、必ずしも資金回収できるとは限りませんので注意が必要です。

ただ、日本中で増え続ける空き家対策の一環として自治体によっては空き家の解体助成金を交付しているところもあります。

こういった制度を利用できないか?検討してみる余地はあるでしょう。

詳しくは空き家の解体補助金についての記事をご覧ください。

このまま空き家を売却できないとまさに「負動産」になることも!

もしこのまま空き家を売却できないでいると、次のようなデメリットが発生する懸念があります。

  1. お金がかかり続ける
  2. 所有し続ける限り、管理する手間から逃れられない

例えば、空き家に限らず住宅を所有していると1年に1回、固定資産税を払わないといけません。また税金だけでなく、メンテナンスや火災保険代などの維持管理費用も発生します。

いわゆる、不動産ならず「負動産」となってしまうのです。

空き家の負動産化を防ぐためには、早めの売却または賃貸化などの対策が必要となるでしょう。

実は難易度高め!売れない空き家対策「寄付」と「相続放棄」

価格を下げてもダメ。それでもなんとか空き家を手放したい方向けに「売れない空き家対策5選」として

  1. 自治体への寄付
  2. 相続放棄
  3. 不動産会社の変更
  4. 空き家バンクや買取業者
  5. 売却以外の空き家活用方法

をご紹介したいと思います。

でははじめに、無料でもいいから空き家を手放したいという方に向けて「寄付」と「相続放棄」の2つを見てみましょう。

売れない空き家対策1:自治体への寄付

空き家が売れなかった場合、自治体への寄付をしたら良いのではないか?と考えるかもしれません。

結論から述べると、寄付はごく少数の例を除いてほぼ不可能と考えてください。

えっ!?自治体へ寄付したら喜んで活用してくれるのかと思いましたよ。なぜ寄付はできないんですか?
空き家が売れないということは、活用するのが難しいという証拠。自治体が引き取っても活用方法に困ってしまいますからね。

道路を拡張する予定がある・防災拠点として利用する予定があるなどのごく一部の例を除き、基本的に自治体は寄付を受け付けていません。

また所有者が物件を手放すことによる固定資産税の収入減も自治体にとってはダメージなのです。

このような理由から、寄付はほぼ不可能と考えてもいいでしょう。そのため、空き家に限らず不動産を所有する際には、手放せなくなってしまうリスクも考慮しておくべきなのです。

売れない空き家対策2:相続放棄

それでは、空き家を相続するタイミングで手放す作戦、その名も「相続放棄」はどうでしょうか?

相続するタイミングで「この空き家は売れそうにもない」など手放す苦労が目に見えているようでしたら、相続放棄は有効です。

しかし、相続放棄にはもちろんデメリットも存在します。

例えば、一度相続放棄をしてしまうと撤回できません。また、

  • 空き家については相続放棄をする
  • 被相続人の預金だけ想像する

といったやり方は不可能。

つまり、空き家を相続放棄するなら預金も相続できないことになってしまいます。

また、相続放棄の手続きは相続を知った日から3ヶ月以内に完了させなければならないことになっています。

3ヶ月は長いようで短く、あっという間。相続放棄する予定なら、早めに行動しなければ間に合いません。

この他にも、例え相続放棄したからといって空き家をそのままにしてもいいわけではない点にも注意しましょう。もし空き家の管理から逃れるには、相続財産管理人選任の申し立てを家裁に対してする必要があります。

ちなみに相続財産管理人にお願いする場合、選任手続きに係る諸費用の他に予納金が必要です。

このように相続放棄さえしてしまえば終わり、というわけにはいきませんので気をつけてください。

空き家バンクや買取業者の評判は?売れない空き家対策は実質この3つ

売れない空き家対策として、寄付や相続放棄といった方法をご紹介させていただきました。しかし、どの方法もなかなか現実的ではないかもしれません。

そこで現実的に考えられる方法として、売れない空き家対策の残り3つの方法をご紹介したいと思います。

売れない空き家対策3:不動産会社を変える

空き家がなかなか売れないと思ったら、

  • 売り出し価格を下げる
  • 不動産会社を変える

まず、この2択を検討するのが最も現実的でしょう。

一番オーソドックスな方法としては売り出し価格を下げることですが、中には「この価格でも売れそうなのになぁ」と不満を持っている売主も少なくありません。

こういったことが起こる原因として、不動産会社が合わない可能性が挙げられます。

不動産会社の中でも得意とする分野が異なるので、思い切って不動産会社を変えてみると案外すんなり売却できた、ということもあります。

売れない空き家対策4:空き家バンクや買取業者を利用する

もし買取価格が安くても売れれば良し、とするならば「空き家バンク」や「買取業者」の利用がおすすめです。

空き家バンクは、自治体(またはその委託先団体)が空き家の買い手と売り手をつなげるサービスのこと。

また、買取業者はその名のとおり物件を安く買い上げ、リフォームをし再販する業者です。

どちらも買取価格は高くはないものの、空き家がこのまま売れないで残り続けるよりかは少しでも利益にはなるので検討してみてはいかがでしょうか?

もし気になった方は、こちらの記事にて詳しく解説しておりますのでよろしければどうぞ。

売れない空き家対策5:その他の空き家活用方法とは?

最後に、売れない空き家をあえて手放さない方法についてご紹介します。

でも、空き家を売らなかったら固定資産税とか管理するお金がかかるんですよね?
はい、それはその通りなんですが、もし収益化が上手くいけばむしろ副収入をゲットできるようになるかもしれませんよ!

空き家を売らずに活用する方法としては、例えば次のようなアイデアが考えられます。

  • リフォームして賃貸として貸し出す
  • 更地にして駐車場として貸し出す
  • 民泊サービスを始める

どれも工事費用などで初期費用はかかるものの、その後は収益を生んでくれる可能性があります。

売れないと思っていた空き家が副収入を生み出す物件へと変わるなんて、とっても魅力的だと思いませんか?

ただし、収益の見込みがないのに安易にビジネスを始めるのは危険。場合によっては土地活用専門業者に相談してみるのも良いでしょう。

売れない空き家の処分は大変!売却するなら早めに行動を

親から実家を相続したけれど、売れずに困っている!というのは何も珍しい状況ではありません。

空き家に限らず、不動産は売却以外に手放す方法はゼロに等しく、安易に相続したり自治体へ寄付できたりするかも?と考えるのは危険です。

もしあなたが、空き家を売却できると思ったけれど実際はなかなか買い手がつかずに困っているという状況であれば、まずは不動産会社を変えてみるなどのといった3つの対策を考えてみるのが現実的には良いでしょう。