つみたてNISA
つみたてNISA(積立NISA)とiDeCoは併用して運用可能!

つみたてNISA(積立NISA)とiDeCoは併用して運用可能!

資産運用を考えて、つみたてNISA(積立NISA)やiDeCo(イデコ)に興味があるという方は増えています。しかし、実際この2つの投資法にはどのような違いがあるのか、どちらを選べば良いのか、併用することができるのか、知らないという方も多いはず。

つみたてNISA(積立NISA)とiDeCo(イデコ)は、併用することができます。もちろん、自分の目的によってはどちらか1つだけを選ぶ、ということも可能です。

つみたてNISA(積立NISA)とiDeCoは何が違うのか、どちらを選べば良いのか、また、併用するメリット・デメリットについてご紹介していきましょう。

つみたてNISA(積立NISA)とiDeCo(イデコ)の内容を簡単比較!

まずは、つみたてNISA(積立NISA)とiDeCoがどのように違うのか、基本的な情報を比較していきましょう。

項目 つみたてNISA(積立NISA) iDeCo(イデコ)
年間投資
上限額
40万円 144,000円
~816,000円
課税控除対象 運用益 所得控除
運用益
運用期間 20年 加入から60歳まで
資金の引き出し いつでも可能 60歳まで不可

色々と違いはありますが、一番の違いは年間投資上限額です。

つみたてNISA(積立NISA)は、年間上限額が40万円と一律です。しかし、iDeCoで積み立てできる金額は、勤め先などによって違いますのでしっかり確認しておきたいですね。

また、つみたてNISA(積立NISA)は途中で解約、引き出すことは可能ですが、iDeCoは60歳まで引き出せないということも覚えておきましょう。

iDeCoの拠出限度額は職業で違う!?

iDeCoの拠出限度額は職業によって異なると紹介しましたが、具体的にどのくらい違うのでしょうか。

職業 拠出限度額
自営業者など 月額68,000円
公務員・私立学校教職員 月額12,000円
専業主婦 月額23,000円
会社員
企業型確定拠出年金のみに加入
月額20,000円
会社員
企業型確定拠出年金以外の
企業年金等に加入
月額12,000円
会社員
企業年金等に加入していない
月額23,000円

この金額の範囲内であれば、月額5,000円以上・1,000円単位で決めることができます。

お?自営業者が一番多く掛けられるのか!公務員の5倍以上じゃねえか!どうして自営業者が一番拠出限度額が大きいんだ?
iDeCoは基本的に老後資金、年金を補填するための制度としてつくられたものです。ですから、もらえる年金の金額が比較的少ない自営業者が一番利益が得られるようになっているのです。拠出限度額が高いからこそ、上手に活用してほしいですね。

ちなみに、iDeCoの掛金は年に1回だけ変更することができます。

無理なく掛けられるよう調整しましょう。

お金が貯まったら使いたいならつみたてNISA(積立NISA)

つみたてNISA(積立NISA)がオススメなのは、お金がある程度たまったときに引き出したい、必要時には使いたい、と考えている人です。

つみたてNISA(積立NISA)は、いつでも引き出すことができる、解約ができるというメリットがありますので、それを生かす方法ですね。

また、つみたてNISA(積立NISA)は少額からの積立て・分散投資が可能というだけでなく、年間投資額も40万円と限られているので、投資が初めてという人にもオススメなのです。

つみたてNISA(積立NISA)で利益が出たら引き出せるってマジ!?旅行とか趣味とかに使えるとかホント嬉しすぎるわ。ちょっとでも儲かったら使うべきだな。
確かに、つみたてNISA(積立NISA)はいつでも引き出せるメリットがあります。ただ、つみたてNISA(積立NISA)は長期投資が基本で、長期で投資することで安定した運用益を得ることができるのも事実です。引き出すタイミングについては、しっかり考えるようにしたいですね。

つみたてNISA(積立NISA)は投資商品が限られる!?

いつでも解約・引き出すことができる点が魅力なつみたてNISA(積立NISA)ですが、iDeCoと比較して投資できる商品が限られてしまうという面があります。

つみたてNISA(積立NISA) iDeCo(イデコ)
投資信託、ETF 定期預金、保険、投資信託

選択肢が少ないことはデメリットにも思えるかもしれませんが、リスクの低い運用が可能となることからも、初心者にオススメだと言われています。

また、つみたてNISA(積立NISA)の商品は長期投資向きの商品に限られているという点も特徴です。

老後資金を考えての資産運用ならiDeCoがオススメ

老後資金だけを考えて投資をするなら、iDeCoがオススメとなります。なぜiDeCoがオススメなのか、それはiDeCoが60歳まで引き出すことができないためです。

長期での運用が前提であるiDeCoは、それだけ運用益が大きくなる可能性が期待できます。また、途中で引き出すことができないので、確実にお金を貯めることができるメリットもあるのです。

iDeCoは確実に老後資金として儲かるのか!?それは助かるな。でも、毎月一定の掛金を払うっていうのはハードルが高いって話だよ。毎月の収入も違うんだからよ。
実は、iDeCoは2018年1月から年間の上限額を超えなければ、納付する月や金額を決められるように制度が変わりました。収入が多い月だけまとめて納付することも可能ですから、検討してみては?
そいつはありがてえ!どうせなら上限額いっぱい積立てたいからな。収入に合わせてさっそく納付計画を立ててみるか。

ただ、iDeCoは運用によっては思ったよりも運用益が得られない場合もあります。

元本保証型の商品を選べば安心ではありますが、そうでなければ元本を下回ってしまう可能性もあるということを覚えておきましょう。

つみたてNISA(積立NISA)とiDeCoは併用可能!

節税効果があり、普通に貯金するよりもお得なつみたてNISA(積立NISA)とiDeCo。

実は、つみたてNISA(積立NISA)とiDeCoは併用することができます。

会社員(企業年金なし)の場合、この2つを併用することで以下のような非課税投資枠になります。

iDeCo
年間拠出限度額
つみたてNISA(積立NISA)
年間投資上限額
iDeCoと
つみたてNISA(積立NISA)
合計額
276,000円 400,000円 676,000円

毎月56,000円が、非課税で運用できる金額となるわけです。

つみたてNISA(積立NISA)とiDeCo併用のメリットとは

つみたてNISA(積立NISA)とiDeCoを併用するメリットを見ていきましょう。

  • iDeCoで老後資金を準備しつつ、つみたてNISA(積立NISA)で手元資金を確保できる
  • iDeCoで元本保証をしつつ、つみたてNISA(積立NISA)でチャレンジが可能

これらのメリットがあることから、iDeCoとつみたてNISA(積立NISA)は非常に相性が良い投資だと言えるのです。

iDeCoとつみたてNISA(積立NISA)が併用できることは分かりましたけど、つみたてNISA(積立NISA)は元本割れの恐れがあるのは気になるわ。それでもつみたてNISA(積立NISA)をした方が良いのかしら?
つみたてNISA(積立NISA)は価格が下がったら多く、上がった時には少量を買うので、結果的に安定した運用成果が得られる可能性も十分あります。一時的に元本割れをしても、長期で投資することでリスク軽減を図ることができますよ。

つみたてNISA(積立NISA)とiDeCoは併用できますが、NISAとつみたてNISA(積立NISA)は併用できず、どちらかを選択しなければいけません。

NISAからつみたてNISA(積立NISA)、つみたてNISA(積立NISA)からNISAへの変更も可能ですので、変更を希望する場合は手続きをするようにしましょう。

効率良い運用はつみたてNISA(積立NISA)とiDeCoの併用

つみたてNISA(積立NISA)とiDeCoは、共に節税効果のある資産運用が行える方法です。ただ、その目的が少し異なります。

つみたてNISA(積立NISA)は、いつでも解約・引き出しが可能なので、お金が必要になった時に使えるというメリットがあります。

iDeCoは60歳まで引き出せないデメリットはありますが、確実に老後資金を確保することができるメリットがあります。この2つを併用することで、定期預金に預けるよりも効率よく資産を増やすことができるのです。

ただ、併用する際にはそれなりの資金が必要となります。無理のない範囲で運用できるよう、検討してみると良いですね。