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長寿祝いのチェック3項目!NG例や色・プレゼントの選び方も紹介

長寿祝いのチェック3項目!NG例や色・プレゼントの選び方も紹介

還暦という言葉は聞いたことがあるけれど、それがどういうものなのか、何をすればよいのかが分からない、という方も多いでしょう。

長寿祝いとは、日本に古くからあるお祝いごとの一種。しかし、こういった行事は具体的に考えると、難しく感じてしまうものですよね。

この記事では、「長寿祝いとは何か」「その種類」「実際にお祝いをする際のチェックポイント・NG例」を解説します。プレゼント例の紹介もありますよ。

長寿祝いの種類や由来・色を解説!早見表あり(2019年現在)

長寿祝いとは、長寿に達することを喜び、これからも長生きできるようにという願いを込めた、お祝い行事のこと。賀寿(がじゅ)や年祝い(としいわい)とも言われます。

「還暦」や「米寿」といった言葉を聞いたことがある方も、いるのではないでしょうか。それらは、この長寿祝いの一種です。ここでは、長寿祝いの種類など詳細を解説します。

・長寿祝いの種類と、早見表(2019年現在)
・長寿祝いの由来と、お祝いの色

還暦は何歳?長寿祝いの種類と早見表(2019年現在)

長寿祝いには、以下のような種類があります。

長寿祝いの種類
満60歳 還暦/かんれき
70歳 古希(古稀)/こき
77歳 喜寿/きじゅ
80歳 傘寿/さんじゅ
81歳 半寿/はんじゅ
88歳 米寿/べいじゅ
90歳 卒寿/そつじゅ
99歳 白寿/はくじゅ
100歳 紀寿または百寿
/きじゅ または はくじゅ
※還暦以外は、すべて数え年。

近年半寿は、傘寿の翌年となるため、略されることもあります。

また、2019年は以下の方々が対象です。

長寿祝いの早見表(2019年現在)
  数え年 満年齢
還暦 1959年生
古希 1950年生 1949年生
喜寿 1943年生 1942年生
傘寿 1940年生 1939年生
半寿 1939年生 1938年生
米寿 1932年生 1931年生
卒寿 1930年生 1929年生
白寿 1921年生 1920年生
紀寿
百寿
1920年生 1919年生
この「満年齢」と「数え年」って何?
「満年齢」は生まれた年を0歳として考えて、毎年誕生日の度に1歳ずつ足していく考え方です。「満60歳」などという言い方をします。
普段よく使っているものだよね?そういう名前だなんて、知らなかったなぁ。
そうですね。一方、「数え年」は生まれた年を1歳として考えて、お正月が来る度に1歳ずつ足す考え方です。「数えで61歳」と言ったりします。
へ~!そんなものもあるんだね。
昔は、数え年を主に使っていたんですよ。その為現在でも、お祝いごとや厄年に使う年齢は、数え年が多いのです。

ただ還暦は、昔から満年齢で考えます。満60歳で生まれた年の干支に還る、という意味があるからなんです。

ということは、基本的に数え年でお祝いする方がいいってこと?
迷いますよね。実は最近、どの年齢も満年齢(古希は満70歳など)で祝うことが増えています。お祝いする相手の立場にもよりますが、難しく考えなくても大丈夫ですよ。
それなら安心だね!還暦の他には、どんな意味があるの?
研究熱心ですね。それでは、この次で解説していきましょう。

長寿祝いそれぞれ名前の由来と、お祝いの色を解説!

長寿祝いにはそれぞれ、名前の由来とお祝いの色があります。

長寿祝いの由来と、お祝いの色
  由来(色)
還暦 生まれた年の干支に還るという意味。(赤)
古希 唐の詩人、杜甫が「人生七十古来稀なり」と詩を書いたことから。昔は70歳まで生きることが稀であったため。(紫)
喜寿 「喜」の草書体が七を3つ重ねた字体になり、七十七とみえることから。(紫)
傘寿 「傘」の略字を分解すると八十とみえることから。(黄・金・金茶)
半寿 「半」を分解すると八十一とみえることから。(黄・金・金茶)
米寿 「米」の文字を分解すると八十八とみえることから。(黄・金・金茶)
卒寿 「卒」の略字「卆」を分解すると九十とみえることから。(白)
白寿 「百」から「一」を引くと九十九になることから。(白)
喜寿
百寿
紀寿:一世紀生きたという意味
百寿:百歳になることから(白)
文字の見た目からの由来が、結構多いんだね。この、色って何?
長寿祝いにはそれぞれ縁起がよいとされる色があります。記念撮影で着るちゃんちゃんこの色や、花束を贈る際のメインカラーに用いられたりするんですよ。
なんだか、昔からのしきたりみたいなのがあって難しそう・・・。
そうですね、突き詰めれば沢山の決まりごとや留意点はあります。ただ祝う側として最低限、以下の項目に気をつけておけば安心ですよ!

長寿祝いで押さえたい!お祝いする側のチェックポイント3つ

「昔からの行事はよく分からない点が多い」「せっかくのお祝い事なので喜んでもらいたいけど、失敗しないか不安」と思う方も、いるのではないでしょうか。基本的なポイントだけでも、押さえておきたいですよね。

長寿祝いで最低限チェックすべきポイントは、「祝う時期」「金額相場」「表書き(のし)」の3つです。

では、それぞれの詳細をみていきましょう。

長寿祝いでのチェックポイント
ポイント 内容
祝う時期 誕生日の二週間~前日が最適。
一週間程度は遅れても可※
金額相場 <親族>
10,000~30,000円
<知人>
5,000~10,000円
<同僚や取引先>
3,000~10,000円
表書き
(のし)
<水引>
紅白または金銀+蝶結び
<全般に使える言葉>
祝、御祝、敬寿、賀寿
<それぞれに使える言葉>
祝還暦、祝古希、祝喜寿、
祝米寿など
※「大安」が理想だが、家族など主催者・本人の予定優先でも可。

金額相場など幅がある項目は、この範囲内や近しい内容であれば「お祝いする相手に喜んで貰えそうなもの」という基準で自由に選択して大丈夫でしょう。

長寿祝いのNGメッセージ・NGプレゼントを確認!

長寿祝いはお祝いごとなので、失礼がないようにしたいもの。食事会でするスピーチだけでなく、プレゼントに添えるメッセージカードの内容や、プレゼントそのものにも注意をすることが大切です。

それでは、具体的なNG例を紹介しましょう。

使ってはいけないメッセージ
死・老い・苦などの言葉や、これらを連想させる言葉
贈ってはいけないプレゼント
お茶、老眼鏡、椿の花や不祝儀の花、時計、くし、履物など

いずれも、マイナスのイメージを連想させる縁起が悪いものが、NGとされています。

メッセージやプレゼントを決定する際に、一度大丈夫かどうか確認してみるとよいですね。

また、事前に大丈夫な例を知っておくと安心でしょう。メッセージでは、「還暦おめでとう。これからも長生きしてね」といった意味の文章が一般的な例です。

これなら、オレでもなんとかなりそう!けど正直、何をプレゼントするかが1番悩むよな~。
たしかに、色々と考えられそうですよね。悩むときは、次の章でプレゼント例について紹介していますので、参考にしてみてください。

長寿祝いと言えばちゃんちゃんこ?喜ばれるプレゼント例はこちら!

実際の準備では具体的なお祝い方法・プレゼントに、1番悩まれるのではないでしょうか。

長寿祝いには、100人いれば100通りのお祝い方法・プレゼントがあります。

「食べることが好きだから、好物の寿司店で食事会をしよう」「運動が好きだから、おしゃれなスポーツウェアを探してみよう」「遠くに住んでいて中々会えないから、次の連休で一緒に旅行へ行こう」など、自由に選択をしても大丈夫なのです。

自由にかぁ。そう言われると余計悩んじゃうな・・・。
たしかに、そうですね。それでは、具体的なプレゼント例をみていきましょう。
長寿祝いで喜ばれるプレゼント例
<よく贈られるもの>
お祝いカラーのちゃんちゃんこ、花束

<食事>
食事会、お酒、お取り寄せグルメ

<思い出>
家族旅行、写真・アルバム、色紙

<服・雑貨>
おしゃれな服・小物、防寒着

<健康用品>
スポーツ用品、筋トレ・脳トレグッズ

<趣味・その他>
観劇チケット、旅行券、趣味のアイテム

定番のプレゼント例はちゃんちゃんこや花束ですが、「まだまだ現役!という方へはスポーツ用品やおしゃれな服」「ご家族との時間がお好きな方へは、家族旅行や食事会」というようなプレゼント例もあります。

写真やアルバムは家族写真が代表例ですが、ご本人が若かりし頃に好きだったアイドルなどの写真でも、粋があって喜ばれそうですね。

直接会うことができない場合は、お祝いの電話をかける・手紙と写真を送るなど、ご本人はもちろん、ご家族などお祝いする側の環境や状況に合わせて大丈夫ですよ。

先生は、誰かお祝いしてあげたことはあるの?
私は父の還暦祝いに、家族での食事会と、防寒着をプレゼントしましたよ。
へ~!色々と用意したんだね。
予算25,000円と決めていたので、範囲内で何ができるかを考えたんです。

そこで、冬生まれの父は散歩好きなので、すぐに使える防寒着を用意しました。また、食事は父が好きな豚しゃぶ。食後には赤いちゃんちゃんこを着てもらい、家族で記念撮影をしましたよ。

え、豚しゃぶ・・・。
とても喜んでくれました。

長寿祝いはできる範囲で大丈夫。気持ちを込めてお祝いをしよう

ひとり暮らしや核家族など、さまざまな生活スタイルがある現代。こういった昔からの行事になかなか慣れず、不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。

たしかに、これまでにお話したようなチェックポイントはありますが、一方で、現代ではそれぞれの生活スタイルに合わせたお祝い方法も、広く受け入れられています。ご本人はもちろん、ご家族などお祝いする側にとって無理がない範囲で、お祝いをしても大丈夫なのです。

長寿祝いには、「これからの人生を、より楽しめるように」という意味も込められています。

誕生日などと同じように、お祝いされるご本人が喜ぶ姿や楽しむ姿を想像すると、よいヒントが出るかもしれませんね。

※掲載の情報は2019年2月現在のものです。