老後資金の貯め方

老後資金の貯め方とは?お金を増やすための9つの運用方法を紹介

一説によると「老後でゆとりのある生活をしたいなら、老後資金は3000万円は必要」だとされています。ただしこれはモデルケースの試算。家族構成や収入、生活水準によって必要とされる老後資金は異なります。

しかし定年退職後に所得を増やそうと思ってもそううまくはいきません。継続雇用や再雇用では給与が減額となる可能性が高く、だからといって現在の日本で定年後に正社員で再就職するのは非常にハードルが高いという問題があります。

だからこそ定期的な所得がある40代・50代のうちから、資産運用をはじめ老後資金を貯蓄していく必要性があるのです。

当サイトでは老後資金の貯め方を9種類紹介しています。堅実にお金を増やしたい人、リスクを覚悟でリターンを狙い人、資産運用にはさまざまなタイプがあるでしょう。

今回取り上げている9つのテクニックの中に、きっとあなたに合った資産運用方法があると思います。ぜひ今後の老後資金づくりに役立ててくださいね。

1、投資信託で資産を運用する

投資信託は運用商品の一つで、その主な特徴は、運用のプロであるファンドマネージャーなどに資金を預け、投資家の代わりに運用をしてもらうことにあります。

投資信託の利益は2種類があります。

投資信託の利益
  • 売却した時に得られる利益
  • 分配金

ファンドマネージャーなどの専門家が運用に成功すると、その利益は投資家に還元されます。投資信託の基準価額が上がった後に売却すれば、値上がりした分の利益を得ることができます。

さらに分配金が発生すれば、投資信託を売却する必要なしに利益を得ることも可能です。

投資信託なら少額から分散投資ができる

さらに投資信託は証券会社によっては100円からでも購入ができるため、少額から投資を始めたい方にオススメです。そして投資信託ならば分散投資が簡単にできるという利点があります。

投資信託はファンドが預かった資産を元手に様々な株や債券、不動産などに分散投資をします。

そのため一つの投資信託を購入するだけで、様々な株に分散投資をするのと同じ効用を受けられるのです。

投資って難しいイメージがありましたけど、投資信託は簡単に始められそうですね。なにかデメリットってあるのでしょうか?
投資信託は信託報酬という保有期間に応じてかかる手数料があります。銘柄を選ぶときは信託報酬が安い銘柄を探しましょう。

意外と簡単!投資信託の始め方

投資信託への投資を始めるためには、投資信託用の金融機関の口座を開設しましょう。

金融機関によって投資信託の取り扱い本数に違いがあります。自分に合った投資信託を選べるように、取扱本数が多い金融機関を選ぶのがおすすめです。

投資信託は注文から実際に購入できるに至るまで、数日ほどの時間を要するので注意しましょう。

投資信託の種類は大きく分けて2種類

投資信託は大きく分けて、アクティブ型とインデックス型の2種類に分けることができ、さらに様々な運用商品にバランスよく資産を配分するバランス型があります。

インデックス型とは

日経平均などの指数に連動することを目指しているファンドのタイプのことで、平均的な利回りが期待できます。

アクティブ型とは

独自の運営方針を基に運用をし、平均以上のリターンを目指すファンドのことです。

アクティブ型はインデックス型以上のリターンが期待できる一方で、失敗するリスクもあります。さらに手数料が高いなどのデメリットがあります。

投資信託といってもファンドによって投資対象が異なり、投資対象は「株」や「債券」「不動産」など幅広くあります。

バランスファンドとは、これら様々な投資対象に対して、分散して投資をするファンドのことです。そのため、リスク分散がしやすいという特徴があります。

投資信託を選ぶ際にはそれぞれの運営方針や特徴を踏まえ、投資戦略と相性の良い銘柄を選択しましょう。

投資信託については「投資信託の初心者必見!仕組みと特徴からわかる賢い投資信託の始め方」で詳しく解説しています。

2、ETF(上場投資信託)投資で資産を運用する

ETFとは上場投資信託のことで、証券取引所に上場している投資信託のことを指します。
通常の投資信託と違い、いつでもリアルタイムな価格で売買ができるのが特徴です。

投資信託は注文から実際の買付までに時間がかかりますが、ETFなら株と同じような感覚で自由に売買ができます。

ETFと投資信託なら、どっちがコストがかからないのでしょうか?
信託報酬で比較するとETFの方が安いので、コスト面ではETFの方が安くてお得ですよ。

ETFの始め方

ETFを始めたい場合は証券会社の口座を通じて購入しましょう。銘柄によっては1万円以下でも購入できる少額のETFもあります。

欲しいETFの銘柄が見つかったら、数量を決め、買い注文を入れるだけ。注文が成立すると、目的のETFを購入することができます。

ETFの運用方法

ETFの運用方法は人によってさまざま。長期投資を前提に運用をするのであれば、分配金利回りが高い銘柄を購入すると良いでしょう。利回りの良いETFを定期的に買い付ければ、定期的に分配金が入ってくることで資産が増えていきます。

ただしせっかく分配金で稼ぐことができても、ETFが値下がりしてしまっては意味がありません。

ETF投資をする際には複数の銘柄を購入し、リスクを分散させましょう。

定期的にリバランスをすることで、安定した利益が期待できます。ETFに興味がある人は「ETFの仕組みや始め方などを解説!初心者向け運用マニュアル」を参考にしてくださいね。

3、株式投資で資産を運用する

資産運用において定番中の定番でもある運当商品、株式投資について解説しましょう。株式投資は株式会社が発行する株の売買を通じて利益を得ます。

購入した株の価格が上がれば、その値上がりした分の利益を得ることができます。一方で売却せずに株を長期保有すれば、配当金や株主優待などのインカムゲインも稼げるでしょう。

株式投資は高額な費用が必要だと思われがちですが、10万円未満で購入可能な株もあります。単元未満株の制度を利用すれば、少額からでも購入できる株が見つかることでしょう。
株は売りからでも取引ができるって聞いたことがあるのですけど、これってどういう意味なんですか?
それは信用売りのことですね。信用売りをすると、手元に株がなくても売り注文を出せます。売った後に株価が落ち、その時点で買い戻すと、株価が下落した分だけ利益が生じます。信用売りは、株価が下落した時に儲けられる取引方法なんですよ。

株式投資で儲けるテクニック

株は銘柄によっては短期的に大きく価格が動くことがあります。投資家の中には、そのような短期的な価格変動を利用して儲けるトレーダーもいるんですよ。

短期売買の世界では経済や企業について詳しく知らなくても、テクニカル分析だけで稼ぐことが可能です。ただし短期間で儲ける方法にはリスクがあるので、注意しましょう。

株式投資の勉強方法

これから株式投資を始めるなら、まずは投資の基礎を勉強しましょう。

株の売買の方法やチャート、板などの見方など、売買の基礎を学んだら、企業について調べると良いでしょう。四季報や決算短信などを読むことで、より詳しく知ることができます。

短期投資や長期投資、分散投資や集中投資など、投資のやり方やテクニックも役に立ちますよ。

さらに詳しく株式投資を知りたい人は「株式投資をはじめよう!誰でもわかる基礎知識とあなたに合った勉強法」をチェックしてみてくださいね。

4、iDeCo(イデコ)を利用した資産運用

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、税制優遇制度です。

iDeCoの口座で掛け金を積み立て運用すると掛け金が全額所得控除され、所得税や住民税が安くなります。節税効果の高い制度のため、若いうちから利用すればより多くの節税効果が期待できます。

よっしゃー、さっそくiDeCoをはじめるぞ!
ちょっと待ってください!iDeCoには掛け金は原則、60歳まで引き出せないというデメリットがあります。無理して積み立てると、後々になって生活に不都合が生じる可能性があります。

iDeCoで積み立てる際には、余剰資金の範囲内で拠出しましょうね。

iDeCoの加入資格は日本在住の20歳~60歳まで

iDeCoは60歳までの成人であれば、誰でも加入できます。

会社員からフリーター、自営業者、専業主婦、そして公務員にいたるまで、職業にとらわれることなく加入可能です。

ただし海外に住んでいる人や国民年金保険料を払っていない人、60歳を超えた方は加入できません。さらに会社員でも、条件によっては加入できないケースがあるので注意しましょう。

iDeCo(イデコ)の仕組みや特徴は「iDeCo(イデコ)完全ガイド!運用のポイントと注意点を徹底解説」でさらに詳しく説明しています。

5、つみたてNISA(積立NISA)を活用する

つみたてNISAは、一般的なNISAとは異なる種類のNISA。主な特徴は非課税期間が20年間と長期に及ぶ点です。

つみたてNISAでは年間で投資額の40万円までが非課税枠の対象となり、この上限を超えない限りにおいて、運用益にかかる税金が非課税になります。

つみたてNISAはiDeCoみたいに長期利用ができる制度みたいですね。iDeCoとの併用はできるのかしら?
つみたてNISAとiDeCoは併用できます。両方を同時に始めれば、節税効果が上がりますね。

つみたてNISAのメリットと一般NISAとの違い

つみたてNISAは年間の非課税枠こそ40万円と低いものの、非課税期間は20年間と長く、非課税にできる総額は800万円と高額です。

一般NISAの場合は年間の非課税枠が120万円、非課税期間が5年のため総額は600万円まで。総額で見ると一般NISAよりもつみたてNISAの方が節税効果が高く、メリットがあります。

つみたてNISAの運用方法

つみたてNISAは長期での利用を想定した制度です。年間の非課税枠が小さいので、リバランスなどはできません。投資対象も一部の投資信託とETFに限定されているため、自由な投資を行いたい人には一般NISAがおすすめです。

つみたてNISAについて詳しくは「つみたてNISA(積立NISA)の仕組みを解説!メリット多数アリ」をチェックしてみてください。

6、金投資で資産運用をはじめる

金といえば、いつの時代にも価値のある安全資産。経済危機などがある度に金は買われ、価値を保っていました。

ですが金投資にもデメリットが。金には投資信託や株式投資と異なり、配当金や分配金がありません。長期保有しても複利効果を狙えないという短所があります。

さらに経済が安定している時代においては金の価格は下がりやすく、資産価値が落ちるリスクも。

安全資産である反面、急激に資産価値が増える運用商品ではありません。利益より保険的な意味合いが強い商品となります。

金の投資方法をご紹介!堅実な方におすすめな理由」では金投資について初心者にもわかりやすく丁寧に解説しています。

7、個人向け国債で資産運用を始める

個人向け国債は運用商品の一つで、国が元本や利子の責任を負っている債券です。信頼性が厚く、元本が変動し辛く、最低金利が保証されているため、安全な投資先として人気があります。

安全な投資をするなら個人向け国債が一番ってことですか?
ええ。個人向け国債は元本割れリスクに強いのが特徴です。

複数ある国債の種類

国債には複数の種類があります。

主な国債の種類
  • 短期国債
  • 中期国債
  • 利付国債
  • 変動利付国債
  • 割引国債
  • 個人向け国債

そのうち個人向け国債も、変動10年、固定5年、固定10年と種類があります。種類が違うと金利も異なるため、国債を選ぶ際には種類別に金利を比較し、もっとも利回りの良い国債を選びましょう。

個人向け国債については「個人向け国債の仕組みからメリット・デメリットを解説します」でさらに詳しく解説しています。

8、定期預金で安全に資産を守る

定期預金といえば、もっとも有名で定番のお金の貯め方です。その仕組みは簡単で、銀行にお金を預けるとその金額に応じて利息が付くというもの。

一定期間、銀行にお金を預けることを約束することで、普通預金よりも高い金利でお金を預けることができます。

いまの定期預金の金利はどれくらいかな?
1年ものの定期預金だと、特に金利が高い銀行でも年0.200%くらいです。

定期預金のメリット・デメリットは他の資産運用と比べてわかりやすいため、まずは定期預金を基準に資産運用を考えると良いでしょう。

定期預金のメリット
  • 元本割れしない
  • 普通預金よりも金利が高い
定期預金のデメリット
  • 一定期間内では原則引き出しができない
  • 他の金融商品と比較すると金利が低い

知っているようで知らない!定期預金の仕組みとは?」では定期預金の仕組みからメリット・デメリットを網羅的に解説しています。

9、不動産投資で資産を増やすためには

不動産投資とは、不動産を対象として投資を行い、資産を増やす運用方法のこと。主な収益は不動産を売却することで得られる売却益、または不動産を貸し出すことで得られる家賃収入などです。

不動産投資は収益率が高い一方で、初期コストが高いなどのデメリットを抱えています。

不動産投資は確かに魅力的ですけど、お金がないとできないんじゃないかしら。少額から不動産投資って始めるにはどうしたら良いですか?
少額から不動産投資を始めたいならREITがおすすめです。ETFと比べると高くなってしまいますが、不動産を直接購入するよりかは各段に安いですよ。

不動産投資を詳しく知りたい人は「不動産投資を徹底解説!初心者でもわかる収益の仕組みと始め方」を読んでみてください。

自分に合ったお金の貯め方で老後資金を貯めよう

お金の貯め方は、銀行口座に資金を貯めるだけではありません。

投資信託やETF、株、iDeCo、つみたてNISA、金投資、国債、定期預金など、様々です。ここで紹介したお金を貯める方法を実践すれば、老後に備えて資産をより多く残すことが出来るでしょう。

特に不動産投資のような収益性の高い投資で成功すれば、資産を何倍にも増やすことも夢ではありません。

ただし投資にはリスクがつきもの。リスクをどこまで許容できるかを考え、自分にあった理想の資産運用をはじめましょう。

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