介護施設の種類

【介護施設の種類】選び方!どんな老人ホームが良いのか?

高齢者向けの住居にはさまざまな種類があります。そのため、状況に適したものを選ぶことが重要です。

初期費用や月額費用としていくら出せるのか、要支援や要介護の認定を受けているのか、などが判断基準となるでしょう。

このページでは、高齢者向け施設について種類ごとに説明していきます。

介護施設の種類

高齢者向けの施設や住宅には、以下のようなものがあります。

名称 タイプ 費用 健康な人 要介護 認知証
有料老人ホーム 民間住宅 高い 適している 適している 適している
グループホーム 民間施設 普通 不可 普通 適している
ケアハウス 公的施設 安い 適している 適している 適している
特別養護老人ホーム 公的施設 安い 不可 適している 適している
サービス付き高齢者向け住宅 民間住宅 普通 適している 適している 普通
シルバーハウジング 公的住宅 安い 適している 普通 普通
養護老人ホーム 公的施設 安い 適している 普通 普通

表にある「適している」などの評価は、その関連施設すべてに当てはまるわけではありません。

たとえば有料老人ホームは、健常者、要介護者、認知症者すべてに適しているとあります。これは有料老人ホームの中には、健康な人向けのものも、要介護の人むけのものもあるという意味を示しています。

ちょっと気になったんですが、「施設」と「住居」って何が違うんですか?
言葉本来の意味とは異なるのですが、ここでは、共同生活の要素があるものを施設、普通の賃貸と同じような利用法のものを住居としています。
なるほど、生活のしかたで分けているんですね。施設の場合は、食堂でみんな一緒に食事をしたりするイメージかな。
そうですね。ただ厳密な分類というわけではありませんよ。介護型のサ高住は施設と呼んだほうが良いでしょうし、一般型のケアハウスは住宅と言ったほうがよいかもしれませんし。

有料老人ホームは幅広いニーズをカバーする

有料老人ホームは、民間の高齢者向け施設です。「住宅型」「健康型」「介護付き」の3タイプがあり、さまざまなニーズに応えています。

住宅型有料老人ホームは1番一般的な有料老人ホームで、生活補助を中心としたサービスを受けられます。施設自体で介護サービスはおこないませんので、介護が必要なら外部の介護サービスを頼むことになります。

健康型有料老人ホームは1番珍しいタイプの有料老人ホームです。元気な高齢者だけを入居対象にしていて、老後の生活を楽しむのを助けるという目的で運営されています。

介護付き有料老人ホームは、要介護者を対象とした有料老人ホームです。ここでは施設職員による手厚い介護を受けることが可能です。

グループホームとは

グループホームは、認知症高齢者が暮らすための施設です。そのため、認知症になっていない人は入居できません。

認知症患者にとって、激しい環境の変化はストレスとなります。ですから、多くの人が出入りするような老人ホームは、認知症高齢者にとってあまり良い環境ではない場合があります。

グループホームの場合、5~9人程度の少人数で生活するので、そうした環境変化によるストレスを避けることができます。

ケアハウスとは

ケアハウスは、軽費老人ホームの一種です。軽費老人ホームには、「A型」「B型」「C型」という3タイプがあり、C型の軽費老人ホームがケアハウスと呼ばれています。

ただし、軽費老人ホームは、C型に統一される流れになっていますので、軽費老人ホーム=ケアハウスと考えても問題ありません。

軽費老人ホームということからもわかるように、ケアハウスは比較的少ない費用で利用できるのが特徴です。ケアハウスは有料老人ホームの費用を抑えたもの、と考えてもあながち間違いではないでしょう。

特別養護老人ホームとは

特別養護老人ホームは、介護が必要な高齢者のための公的な福祉施設です。そのため、要介護認定を受けた人でなければ入居できません。

特別養護老人ホームでは、食事や洗濯などの生活補助サービスはもちろんのこと、入浴や排泄の介助などの介護サービスも受けられます。

公的施設だけあって、特別養護老人ホームは他の老人ホームと比べて少ない費用で利用することが可能です。

費用が安くて、介護サービスなどが整っておるなら、特別養護老人ホームに入るのが1番かもしれんなあ。
残念ながらそうもいかないんです。特別養護老人ホームは需要のわりに施設数が少ないため、入りたくても入れないという状況が発生しがちです。

サービス付き高齢者向け住宅とは

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、高齢者向けの賃貸住宅です。高齢者が安全に暮らせるよう、手すりを多くつけたりバリアフリーにしたりと、建物に工夫がこらされています。

老人ホームの多くは、集団生活をする施設というイメージが強くあります。しかしサ高住の場合は、普通の賃貸マンションを借りる場合とほとんど違いがありません。

一般的な賃貸物件と違うのは、安全に配慮した建物の作りと、安否確認や生活相談をしてくれる生活相談員がいることとなります。

ただし最近では、介護を手厚くしたタイプのサ高住も増えてきています。こうしたサ高住は、住宅というより施設に近いかたちになります。

シルバーハウジングとは

シルバーハウジングは、高齢者向けの賃貸住宅です。バリアフリーなどの安全設備や生活相談員がいるなど、サ高住とよく似た住宅となっています。

シルバーハウジングとサ高住のおもな違いは、シルバーハウジングが「地方自治体」などが運営しているのに対して、サ高住は「民間企業」が運営しているという点にあります。

はたらきとしては、シルバーハウジングもサ高住も似たようなものですが、地方自治体が運営するシルバーハウジングは、費用が非常に安いというメリットがあります。

サービスが同じで値段が安いなら、断然シルバーハウジングの方がいいわ!
たしかにそうですが、それはみんなが考えることでもあるんですよね……。
どういうことかしら?
特別養護老人ホームなどと同じように、人気が高いせいで入居できない可能性も高いということです。総じて公的施設は、入居できたら運が良いという程度に考えておいた方が良いでしょう。公的施設を使える前提で計画を建てるのは危険です。

養護老人ホームとは

養護老人ホームは、お金に困った高齢者などが利用できる福祉施設です。養護老人ホームは、その他の施設と違い、高齢者が住み続けるためのものではありません。

困窮した高齢者が一時的に利用するための施設ですので、一定期間で養護老人ホームをでなければいけません。

早めに準備をして最適な施設を選びたい

一口に高齢者と言っても、どんな状況におかれているかは千差万別です。そのため、状況にあった施設を利用できるよう検討が必要です。

自治体などが運営する公的施設は、順番待ちになっていることが普通です。そのため、こうした施設を利用するという選択肢を得るためにも、早めに計画をたてて施設を選んでいったほうが良いでしょう。

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