介護施設の種類
有料老人ホームは種類ごとに大きく違う!入居条件などを確認しよう

有料老人ホームは種類ごとに大きく違う!入居条件などを確認しよう

有料老人ホームは、高齢者のための施設です。しかし、その入居条件や受けられるサービスには、種類ごとに大きな差があります。そのため、自分(あるいは家族)の状況に合った有料老人ホームを選ぶことが重要になります。

このページでは、有料老人ホームについて、その種類ごとにどんな違いがあるのかを説明していきます。また、どんな人がどの有料老人ホームを選ぶべきかも考えていきます。

有料老人ホームには3種類ある

有料老人ホームは、以下の3種類があります。

  1. 住宅型有料老人ホーム。
  2. 介護付き有料老人ホーム。
  3. 健康型有料老人ホーム。

この3種類の中で一番数が多いのが「住宅型有料老人ホーム」で、全体の6割ほどを占めています。次に多いのが「介護付き有料老人ホーム」で、4割弱程度の割合です。一番少ないのが「健康型有料老人ホーム」で、全体の0.2%程度の割合でしかありません。

うへぇ、有料老人ホームって言っても、3種類もあるんですか。これじゃあどれがいいんだが、選ぶのが大変そうだなあ。
種類ごとの特徴を知っていないと、合わない有料老人ホームを選んでしまう可能性もありますね。でも、種類が分かれているということは、入居者の状況にぴったり合った施設を選びやすいということでもありますよ。

住宅型有料老人ホームとは?

住宅型有料老人ホームは、食事や掃除などの生活支援をおもにおこなう施設です。

住宅型有料老人ホームは、施設ごとの差が大きくなっています。かかる費用、入居条件、受けられるサービスなど、それぞれに違い出てきます。

また、住宅型有料老人ホームでは施設職員による介護はおこなわれませんので、介護が必要ならな場合は、外部の介護サービスを頼むことになります。

住宅型有料老人ホームについては、以下のページで詳しく解説してあります。

介護付き有料老人ホームとは?

介護付き有料老人ホームは、要介護者向けの介護サービスが整っている有料老人ホームです。そのため、食事や掃除などの生活支援に加えて、施設による介護サービスを受けられます。

また介護付き有料老人ホームは、自治体などにより「特定施設入居者生活介護」という認定を受けている福祉施設となります。

特定施設入居者生活介護であるために、国の決めた介護基準をクリアしているという安心感ありますし、介護保険によって介護費用を一定以下に抑えることが可能です。

介護付き有料老人ホームについては、以下のページで詳しく説明していますので、気になる方は合わせてご確認ください。

健康型有料老人ホームとは?

健康型有料老人ホームは、有料老人ホームの中でも特殊で、自立した生活が可能な高齢者のみを対象としています。おもなサービスは、住宅型有料老人ホームと同じく食事や掃除などの生活支援です。

しかし健康型有料老人ホームは、元気な高齢者に豊かな老後を過ごしてもらうというコンセプトですので、イベントやクラブ活動などを活発におこなっている場合が多くなっています。

健康型有料老人ホームについては、以下のページでも解説してあります。

有料老人ホームの入居条件は種類ごとに違う

有料老人ホームの入居条件は、どのタイプの有料老人ホームであるかによって変わってきます。

1番気にすべきなのは、入居者が「自立」しているのか、「要支援」なのか、「要介護」なのかという点です。これによって、利用できるタイプがある程度決まってしまいます。

自立 要支援 要介護 認知症
健康型有料老人ホーム × × ×
住宅型有料老人ホーム
介護付き有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームを選んでおけば、どんな状態でも大丈夫ってわけですかい?
いえ、すべての住宅型有料老人ホームがあらゆる入居者に対応しているというわけではありません。自立者向けに作られた施設もありますし、介護者向けに作られた施設もあるということです。

健康型有料老人ホームの入居条件

健康型有料老人ホームの入居条件は、以下のようなものになります。

  • 60歳以上である。
  • 要支援や要介護認定を受けておらず、自立した生活ができる。

健康型有料老人ホームの場合、要介護になってしまうと、施設からの退去を求められることがあります。

住宅型有料老人ホームの入居条件

住宅型有料老人ホームの入居条件は、以下のようなものになります。

  • 60歳以上である。
  • 基本的には自立から軽度の要介護者まで。

介護付き有料老人ホームの入居条件

介護付き有料老人ホームの入居条件は、以下のようなものになります。

  • 65歳以上である。
  • 要支援、要介護認定を受けている。

ただし、夫婦で入居する場合などは、片方が自立でも受け入れてもらえることもあります。

要介護度によってどの有料老人ホームが向いているかは変わる

要介護認定を受けていれば介護付き有料老人ホームを選び、自立した生活が可能なら健康型有料老人ホームを選ぶというのが基本です。

住宅型有料老人ホームは、施設ごとに差異が大きく、自立者であっても要介護者であっても自分に合った施設を見つけることが可能です。

有料老人ホームの費用相場は?

有料老人ホームを利用する場合、初期費用と月額費用がかかります。それぞれがいくらくらいになるのかは、タイプによって変わってきます。

初期費用 月額費用
住宅型有料老人ホーム 0円~数千万円 10万円~30万円
介護付き有料老人ホーム 0円~数億円 15万円~35万円
健康型有料老人ホーム 0円~数億円 10万円~40万円
月額費用はともかくとして、初期費用の幅が広すぎないかしら。
この表だと少し紛らわしいかもしれませんね。初期費用が無料の有料老人ホームもあるというだけで、基本的にはある程度の初期費用がかかります。

有料老人ホームでも医療費控除は受けられる?

有料老人ホームでかかる月額費用については、医療費控除の対象になりません。

ただし、訪問診療などでかかった医療費などは、医療費控除の対象になります。

有料老人ホームと特別養護老人ホームはどう違う?

有料老人ホームは民間の施設ですが、特別養護老人ホームは自治体などが運営する公的な福祉施設です。

特別養護老人ホームは、公的施設のため、収入が少ない人でも入りやすくなっています。そのかわり、入居待ちをしている人が多く、すぐに入居することは難しくなります。

費用が違うだけで、サービスは変わらないのじゃろうか?
利用料金が高い分、有料老人ホームのほうが施設設備が豪華だったり、細かいサービスが充実していることが多いですね。

状況に合った有料老人ホームを選ぼう!

有料老人ホームと言っても、そのタイプによって大きな違いがあります。

入居者の健康状態や、有料老人ホームに何を求めているかによって、使い分ける必要があるでしょう。