介護施設の種類

グループホームでかかる費用は?他の福祉施設より安いの?

認知症高齢者のための施設として注目を集めているのが、「グループホーム」です。じっさいにグループホームにより、痴呆症状が改善したり進行が抑えられたというデータが出ています。

しかしグループホームは、その他の老人向け施設と比べて、費用の面ではどうなのでしょうか?

このページでは、グループホームを利用する際の入居時費用や月額費用について説明していきます。

グループホームって何?

グループホームは、認知症高齢者が少人数で集団生活をする福祉施設です。

認知症患者は、変化に適応するのが困難です。そのためグループホームでは、少数の同じ顔ぶれで暮らすことで、認知症高齢者にストレスを与えないようにしています。

グループホームについては、以下のページで詳しく説明してあります。

グループホームでは、少人数で家族のように暮らすということなのかしら。
そうですね。こうしたグループホームという考え方は、ヨーロッパからもたらされたもので、じっさいに認知症高齢者に良い影響があるというデータも出ているんですよ。

グループホームの入居時にかかる費用は?

グループホームに入居する場合、初期費用として、「入居一時金」か「保証金」が必要になります。

初期費用の額については、法律等で決まってはいませんので各施設が独自に設定しています。だいたい「数万円~20万円」程度であるのが普通です。

ただし、初期費用が無料のグループホームや、100万円程度の入居一時金が必要なグループホームもあります。

入居一時金と保証金はどう違う?

「入居一時金」は、グループホームを利用する権利を得るための費用です。これは有料老人ホームなどと同じシステムです。

「保証金」は、敷金と同じものと考えてかまいません。その扱いも一般的な不動産の賃貸契約と同様です。

結局、2つの違いがわからないんですが、どういう場合に違いが出てくるんですか?
入居一時金と保証金では、退去時に違いが出ると覚えておけばよいでしょう。どちらも退去時にお金が返ってくるのですが、その額が変わってきます。
なるほど、グループホームを出るときに違いが出るんですね。
そうです。入居一時金は、時間が経つにつれ償却されていくため、利用期間が長くなるほど返還額も減ってしまいます。保証金は基本的にはそのまま戻ってきます。

グループホームで毎月かかる利用料金は?

グループホームで毎月かかる費用には、以下の3種類があります。

  • 日常生活費。
  • 介護費。
  • その他。

これらを合計した月額費用は、「15万円~25万円」程度になるのが普通です。

日常生活費

日常生活費には、グループホームで暮らすための費用が含まれます。「家賃」「食費」「管理費」などがおもなもので、基本的に利用料金は固定されています。

グループホームごとに大きく差が出るのが「家賃」です。都心部や人気がある地域では、費用が高くなりがちです。また、施設の設備の充実度が高いと家賃も高くなります。

ついで差が出やすいのが食費です。食事に力をいれているグループホームでは、毎月の食費が高目になります。

介護費

グループホームの場合、入居者が要支援2以上の人に限られるため、介護費用が必要になります。介護費用は、入居者の要介護度によって、以下のように決まっています。

1ユニット 2ユニット以上
要支援2 22650円 22290円
要介護1 22770円 22410円
要介護2 23850円 23460円
要介護3 24540円 24180円
要介護4 25050円 24660円
要介護5 25560円 25140円

ユニット数は、グループホームの共同生活住居の数をあらわしています。グループホームに複数のユニットがある場合は、介護費用が少しだけ安くなります。

またこの表の介護費用は、自己負担1割の場合の標準的な数値となっています。住んでいる地域によって、介護費用の自己負担額は多少費用が変化します。

サービス加算で介護費用が増える

上の表の月額介護費用は、あくまで基礎料金だけをあらわしています。

そのグループホームの医療や看護の体制が整っている場合は、その分だけ「サービス加算」としてで介護費用が増えます。

たとえば、入居して最初の月は、入居者が施設に馴染むための支援として「初期加算」というサービス加算がされますし、認知症介護実践リーダー研修修了者が一定以上いる施設では「認知性専門ケア加算」として、サービス加算がされます

他にも「夜間支援体制加算」「医療連携体制加算」「看取り介護加算」など、さまざまなサービス加算があります。

うむむ、サービス加算がたくさんつく施設を探したほうがよいのかのう……?
サービス加算がたくさんつく施設の方が、手厚い介護を受けられることは確かです。ただしその分費用も高くなってしまいますから、その点には注意が必要ですね。
必要なサービスをちゃんと選んだほうが良いのじゃな。
そうですね。たとえば、そのグループホームで生涯を終える気なら、「看取り介護加算」のある施設を選ぶべきでしょう。

グループホームと介護保険の関係

グループホームでは介護保険が利用できます。基本的には介護費用の1割が自己負担となりますが、所得によっては2割の自己負担になります。

グループホームの費用の中で、介護保険が適用されるのは、「介護サービス費」と「サービス加算」についてです。食費や家賃などには適用されません。

その他費用

日常生活費と介護費用の他に、その他の雑費が毎月かかります。

おもにかかるのが、おむつなどの「介護用品代」、歯ブラシなど「日用品代」、「医療費」などです。ほかにイベントなどがあれば、その費用もかかりますし、散髪などをすれば理容代もかかります。

グループホームの費用を補助してもらえる場合も

グループホームの費用について援助を受けられる場合があります。

生活保護世帯や低所得世帯の場合、家賃の援助を受けられます。ただし家賃助成は、上限が「1万円」と決まっています。

生活保護受給者の場合、グループホームの家賃を扶助してもらえます。ただし、グループホームの家賃が、住宅扶助の限度額以下(55000円)以下でなければなりません。そのため、入居不可能なグループホームも存在します。

上記以外に、自治体やグループホームを運営する社会福祉法人が、独自に補助をおこなっている場合があります。

ただし自治体や社会福祉法人の補助も、基本的に受けられるのは非課税世帯や資産を持っていない人などです。

先生、グループホームの利用で補助を受けられるのは、低所得の人だけなのかい?
基本的にはそうですね。資金の問題でグループホームの利用が難しい場合は、特別養護老人ホームなどを検討しなければいけなくなるでしょうね。

有料老人ホームよりグループホームの方が費用は安い

グループホームと有料老人ホームを比べた場合、初期費用はグループホームの方が安くなるのが普通です。また月額費用も、平均すればグループホームの方がやや安めです。

加えてグループホームは認知症対応に優れています。認知症高齢者の場合は、有料老人ホームよりもグループホームを選んだほうが良い結果になる場合が多いでしょう。