ケアマネージャーの探し方と選び方教えます!いいケアマネの条件とは
要介護認定を受けたら、ケアプラン作成を依頼するケアマネージャー(介護支援専門員)を探します。ケアプランを作成しないと、介護保険サービスが利用できないからです。
では、ケアマネージャーはどうやって探し、選んだらいいのでしょうか。
「誰に頼んでも一緒でしょ」は大間違い!
ケアマネージャーによって、得意分野や利用者との相性は大きく異なります。「ケアマネが合わない」と悩む人もたくさんいるんですよ。
ミスマッチを減らすためのケアマネージャーの探し方と選び方をご紹介します。
ケアマネージャーの探し方!ケアマネは居宅介護支援事業所に所属
要介護認定を受けたら、ケアプラン(介護保険サービスの利用計画書)を作ってもらうために、ケアマネージャーを探します。ケアマネージャーの探し方を説明します。
ケアマネージャーがどんな仕事をする人なのかは、「介護について相談できる窓口はどこ?相談窓口や専門家を紹介します」で紹介しています。
ケアマネージャーはどこにいる?所属事業所のリストをもらおう
ケアマネジャーは、自治体からの指定を受けた居宅介護支援事業所に所属しています。
居宅介護支援事業所のリストは、地域包括支援センターや市区町村の介護保険担当窓口でもらうことができます。
なお、要支援1~2の場合は、地域包括支援センターでケアプランを作るので、事業所を選ぶことはありません。
ケアマネージャー個人の評判から事業所を探す方法もあり
居宅介護支援事業所を探すのではなく、近所の人や病院スタッフの口コミから、評判の良いケアマネージャーを探す方法もあります。
病院スタッフというのは、規模の大きな病院なら医療ソーシャルワーカー(MSW)、小さな診療所・クリニックなら医師や看護師などです。
特に持病がある人の場合、医療関係の知識が豊富で、病院との関係づくりが得意なケアマネージャーを教えてもらうのに、病院の口コミは役立つはずです。
ケアマネージャーの選び方!いいケアマネの特徴を紹介します
居宅介護支援事業所のリストや口コミを集めたら、候補を絞り込んでいきましょう。
たくさんある事業所、たくさんいるケアマネージャーの中から、どのように選び、決めればいいのか説明します。
居宅介護支援事業所の特徴からケアマネージャーを選ぶ
まずは次のような事業所の特徴で絞り込むのがおすすめです。
- 家に近い
- 特定事業所加算を受けている
- 対応が親切
- 医療との連携がスムーズ
家に近い事業所や特定事業所加算を受けている事業所は、緊急事態が起こったときに安心です。
24時間の連絡体制を確保している事業所に与えられる加算のこと。
持病がある人は、病院に併設されている事業所など、医療との連携がスムーズなところも候補になります。
実際に事業所を電話したり、訪問したりして、スタッフの雰囲気を確認するのもおすすめです。
ケアマネージャーの保有資格に注目!個人の得意分野から選ぶ
ケアマネージャーは、介護福祉士、社会福祉士、看護師、保健師、精神保健福祉士、介護施設の生活相談員などとしての実務経験が5年以上ある人が取得できる資格です。
これまでどのような専門職として働いてきたかによって、知識や得意分野が変わることが想像できますよね。
例えば、看護師の経験があるケアマネージャーなら、医療ケアが必要な利用者にとっては安心でしょう。
まずは話を丁寧に聞いてくれることが大切!いいケアマネの特徴
得意分野も大切ですが、不安なことが多い介護をサポートしてくれるケアマネージャーに期待するのは、「親身になってくれるか」だという人も多いですよね。
やはり、まずは本人や家族の希望を最後まで丁寧に聞いてくれることが大切。
話の腰を折って「はいはいわかりました」という態度だと、相談する気もなくなってしまいます。
専門用語を多用せずにわかりやすく説明してくれることも重要です。
いいケアマネージャーの特徴をご紹介します。
- 話をよく聞いてくれる
- 説明が一方的ではなくわかりやすい
- 提案力・アイデアがある
- 臨機応変に対応してくれる
- 介護保険以外のサービスや制度にも詳しい
- 中立の立場で提案してくれる
「このケアマネージャーさんにお世話になろう」と決まったら、ケアプラン作成を依頼してください。
ケアマネージャーやケアプランが合わないときの対処法
ケアプランやケアマネージャーが合わないと感じたら、どうしたらいいのでしょうか。
ケアプランが合わないと思ったら、まずはケアマネージャーに相談して事情を伝え、変更をお願いしてみましょう。
ケアマネージャーとどうしても合わない場合は、担当を変更することも可能です。
まずはケアプラン作成時に本人や家族の希望をしっかり伝えよう
ケアプランのミスマッチを防ぐために、ケアプラン作成前の聞き取りでは、本人や家族が抱える困りごとや、今後どうなりたいかという目標・希望を、ケアマネージャーにしっかり伝えましょう。
目標、希望、本人や家族の状況などが正確に共有できていないと、いいケアマネージャーが担当になっても、希望通りのケアプランにならない可能性があります。
本人のこと | 食事、トイレなど生活の様子 歩く、立つなど動作の様子 物忘れなどがあるか 持病などの健康状態 介護への抵抗感の有無 在宅介護・施設介護の利用意向 生活パターン |
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家族のこと | 介護を担える家族の有無 生活パターン・介護できる時間帯 介護経験の有無 介護への抵抗感の有無 健康状態 |
ケアプランへの疑問は、納得できるまで説明してもらおう
「なぜこのサービスが必要?」「なぜAではなくBというデイサービスを利用するのか」など、できあがったケアプランの内容に疑問がある場合は、ケアマネージャーに納得いくまで確認してください。
ケアマネージャーは、サービス内容についてきちんと説明する義務があります。
先ほどダイプーと先生の会話で出てきましたが、中には、利用者のニーズや希望を無視して、所属事業所のサービスを無理やりに利用させようとする悪質なケアマネージャーもいます。
説明に納得できなければ、サービス利用を断ってもOKですよ。
どうしても合わなければ担当ケアマネージャーは変えられる
「どうしてもこのケアマネージャーとはあわない」という場合は、担当ケアマネージャーを変更できます。
同じ居宅介護支援事業所で別のケアマネジャーに変更してもいいですし、事業所そのものを変更することも可能です。
地域包括支援センターに相談すれば、別の事業所やケアマネージャーを紹介してもらえる可能性もあります。
ケアマネージャーの変更については「ケアマネージャーは変更できる!3つの変更方法をご紹介」で詳しく解説しています。
ケアマネージャーは相談のしやすさや得意分野などで選ぼう
まずは、家からの近さ、事業所の特徴(訪問看護や訪問リハビリの事業者に併設、訪問介護やデーサービスの事業所に併設など)、口コミ、対応の親切さなどで事業所を絞り込んでいきましょう。
ケアマネージャー個人の評判や、保有資格で選ぶのもひとつの手です。
何より、利用者本人や家族の話を丁寧に最後まで聞いてくれて、説明がわかりやすい人を選びましょう。
ケアマネージャーとは長い付き合いになります。納得して付き合える人に出会えるといいですね。