がん保険

がん保険は一時金(診断給付金)が重要!必要な理由と確認すべきこと

がん保険の給付金は6種類。この記事ではがん保険のメインの給付金となる「一時金(診断給付金)」を特に重点的に解説していきます。

給付金によって条件や金額の計算方法がそれぞれ異なり、少し複雑に感じるかもしれません。しかししっかりと確認しておくことで、いざがんになったときに安心して給付金を受け取ることができるでしょう。

保険会社や商品によって条件が異なるので、基礎知識を得た後は保障内容や給付条件に注意し、自分にあったがん保険を選ぶことが重要ですよ。

がん保険の一時金(診断給付金)はがんと診断されたときにもらえるお金

がん保険特有の給付金として一時金とも呼ばれる「診断給付金」があります。

この給付金はがん(悪性新生物)と診断されたときにまとまったお金を受け取ることができます。

大体100万円から200万円ほどの一時金が受け取れるような仕組みとなっています。

一時金はどのようなときに使ったら良い給付金なのでしょうか?
治療費やもちろん、使い方は自由です。がんにかかった影響で不足する費用全般に対応することができます。
なぜどのがん保険商品でも一時金が大きく目立つようになっているのですか?
がん保険の給付金の中でも一時金は重要なものです。医療技術の進歩によって昔よりも入院給付金や手術給付金は使用する機会がだいぶ減ってきました。そのためがん保険は診断給付金でどのくらいもらえるのかということが重要になってくるんです。

ちなみにけがや病気で受け取る保険金は税金がかからないため、「がん保険の一時金(診断給付金)」も非課税となります。

がん保険の一時金(診断給付金)は複数回もらえるかは保障内容次第

がんは他の部位に転移したり再発したりするリスクがあるので、診断給付金が一回で終わらないか不安になる人も多くいます。

保険会社によって診断給付金がもらえる回数はさまざまですが、複数回もらえるがん保険もあるので安心してください。

2回目だからと言って金額が減額されることもありませんが、複数回もらうには基本的に一定の条件があるので注意しておきましょう。

診断給付金を複数回もらうための条件例
  • 2年経過している必要がある
  • 新たにかかったがんで診断書がある

2年経過しているという条件は、治療してから2〜3年で再発するリスクがあるためです。

保険会社によってはこの期間は1年や3年のところもあります。

なるほど。再発のタイミングで2回目以降がもらえるようになるんですね。
保険会社によってルールが少し違うのでしっかりと加入時に確認しておきましょうね。

がん保険の一時金(診断給付金)の金額は100万円~200万円が妥当

がんは高額な医療費がかかるとい言われているものの、実際どのくらいのお金があった方が良いのでしょうか?
がん制作情報センターの「がん患者意識調査」によると実際にかかった治療費の額で1番多かったのが100万円ほどです。がん保険に加入するときには100万円〜200万円ほどの診断給付金を受け取れるように契約をしておくと良いでしょう。

放射線治療や抗がん剤治療などお金のかからない治療方法で回復できた場合は、50万円程度で済むこともあります。

がん保険の一時金(診断給付金)のみで加入できる保険はあるか

すでに医療保険に加入していて入院や手術の保障はあるのですが、もしがんになったときにまとまったお金が欲しいので、診断給付金・一時金だけの保証が欲しいです。そんながん保険ってあるのでしょうか?
診断給付金のみで加入できるがん保険はあります。ただし、もらえる条件は通常のがん保険より厳しくなってしまうかもしれないのでよーく検討してくださいね。

がんのみで加入できるがん保険の中には上皮内新生物が対象外だったり、初めて診断された時のみ診断給付金を受け取ったりと条件があるものも存在するので保険会社にその点をしっかりと確認しましょう。

がん保険の一時金(診断給付金)をもらうときの注意点

がん保険の給付金をもらうために以下のような注意点に気をつけましょう。

  • がん治療の目的のために入院や通院をしなければならない
  • 初回の診断給付金受取りから条件である年数を経過していない
  • 一定の年齢に達したら金額が減ってしまう
  • 上皮内新生物は支払対象外となることが多い

受給条件によっては想定していた金額の給付金を受け取ることができなかったという人も多くいます。他にもがんではなくポリープは良性のものであればがん保険は対象とならないなどさまざまな注意するべき点があります。この注意点は保険会社によって異なります。

がん保険に新たに加入しようと考えている人は「給付回数」「給付条件」「待機期間」に注目して保険選びをしてみてください。

ほかにもあるがん保険の給付金!5種類の特徴をチェック

がん保険の給付金って、たしか一時金だけじゃないっすよね?
がん保険の給付金は基本的に、一時金と以下の5つの給付金で成り立っています。それぞれどんな特徴があるのかわかりやすく説明しますね。
  • 入院給付金
  • 手術給付金
  • 通院給付金
  • 抗がん剤給付金
  • 放射線治療給付金

入院・手術・通院はがん保険以外にもよくある給付金ですが、少し違う点もあるので確認してみましょう。

入院給付金

がん保険の入院給付金は日数制限に違いがあります。

がん保険 医療保険
入院日数制限 無制限 主に60日・120日
通算限度日数 無制限 1,000日

入院をすると「1日あたりの金額×入院日数」の分だけ給付金を受け取ることができますが、医療保険には1入院あたりの日数制限と通算の限度日数が決められています。

それに対してがん保険は「無制限」で給付金を受け取ることができるのです。

手術給付金

手術給付金はがん(悪性新生物)を治療する目的で手術をした場合に受け取ることができる給付金です。受け取ることができる回数は無制限ですが、保険商品によっては給付限度回数が決められていることもあります。

手術給付金の金額は「給付日額の10倍・20倍・40倍」と手術の種類によって倍数が決められています。

給付日額は自分で決めることができますが、だいたい1万円あると良いでしょう。種類に関わらず、「一律20倍」と決められている保険会社もあります。

通院給付金

通院給付金は以下のいずれかの条件で受け取ることができます。これは保険会社によってどちらの条件を採用しているか異なります。

  1. がんの治療を目的として入院・手術し、退院後に通院をした
  2. 所定のがん治療をするために通院をした

1の場合は入院をしないと通院給付金を受け取ることはできません。また、日数に条件がある場合があります。

がんで入院する患者は徐々に減少していき、そのため入院・手術への備えというより治療への備えという傾向に変わってきています。

4つの給付金以外にも保険商品によっては「抗がん剤給付金」や「放射線治療給付金」という種類の給付金も存在します。

抗がん剤給付金

がん細胞の増殖と成長を防ぐための薬である抗がん剤による治療をした場合に受け取ることができる給付金です。注意点は抗がん剤給付金は終身ではないこと。大抵5年・10年の期間が決められていて一定の年齢までは自動更新されます。

放射線治療給付金

放射線治療給付金は「給付日額×20倍」で放射線治療を行なった場合に受け取ることができる給付金です。

放射線治療の中でも「重粒子線治療」と「陽子線治療」は保険適用外の先進医療にも該当します。この給付金はほとんどの商品に2ヶ月に1回と支払い回数が制限されています。

がん保険は診断給付金が重要

最近のがんの治療は入院や手術をせずに投薬や放射線治療などの先進医療で治療する方法が広がってきています。

医療技術の進歩で最新の技術が取り入れられていますが、先進医療は保険適用外の治療方法になってしまうので高額な費用を負担しなければいけません。先進医療特約をつけることによって保障することはできますが、診断給付金は用途が自由なので先進医療以外の負担しなければいけない費用も軽減することができます。

100万円〜200万円の診断給付金が受け取れるようながん保険に加入しておけば精神的にも金銭的にも安心して治療に専念できます。保険会社によって仕組みが違うのでさまざまな商品を比較してみてください。