がん保険

がん保険の加入率は約37%!データからわかる加入者の傾向と必要性

日本人はどのくらいがん保険に加入しているか知っていますか?がん保険の加入率を年代別と男女別に解説していくので参考にしてみてください。生命保険(死亡保険)と医療保険とどのくらい加入率が違うのかも説明していきます。

自分にがん保険が必要なのかどのくらいの割合で加入しているのか参考にしながら考えてみましょう。がんへの備えはがん保険以外にも医療保険や特定疾病保障保険などでも保障できます。どんな違いがあるのか、この記事を参考にチェックしてみてくださいね。

日本人のがん保険の加入率は約4割!年々上昇し右肩上がりに

がん保険に加入しようか迷っているけど周りはどのくらい加入しているのか気になります・・・。
公益財団法人生命保険文化センター「平成28年度 生活保障に関する調査」によるとがん保険に加入している割合は次の表のとおりです。
全体
人数 4,056人
がん保険・がん特約(全生保) 37.8%
がん保険・がん特約(民保) 34.1%
特定疾病保障保険・特定疾病保障特約(全生保) 33.6%
特定疾病保障保険・特定疾病保障特約(民保) 29.5%

多くの人ががんに対する備えを意識しています。がんへの保障はがん保険・がん特約以外にも「特定疾病保障保険」「特定疾病保障特約」というものがあります。これらも加入率が全生保で33.6%・民保で29.5%と高めです。ではがん保険やがん特約とどういった違いがあるのでしょうか?

がん保険(がん特約) 特定疾病保障保険(特定疾病保障特約)
保障の対象 がん がん・脳卒中・急性心筋梗塞
主な受け取れる給付金(保険金) 診断給付金・入院給付金・手術給付金など 特定疾病保険金・死亡保険金・高度障害保険金など
保険期間 終身・定期 終身・定期
病気にかかったあとの保険 そのまま保障される 保険金を受け取ったら消滅
特定疾病保障保険は保険金を受け取ったら消滅してしまうんですね!
そうなんです。三大疾病に備えられるのは心強いですが・・・。がん保険はがんにかかっても継続されるので、保険料が少し高い特定疾病保障保険(特約)よりもがん保険(特約)の方が良いでしょう。

年代別・男女別のがん保険の加入率の違い

がん保険に加入している人は男女や年代の違いでも割合が変わってきます。こちらも公益財団法人 生命保険文化センター「平成28年度 生活保障に関する調査」をもとに、年代別・男女別で比較してみましょう。

年代別
全体 4,056人
18〜19歳 2.2%
20歳代 9.7%
30歳代 17.2%
40歳代 22.5%
50歳代 19.7%
60歳代 28.7%
平均 48.1歳
男女別
男性 女性
18〜19歳 2.8% 1.7%
20歳代 11.1% 8.7%
30歳代 16.6% 17.6%
40歳代 21.1% 23.5%
50歳代 18.7% 20.4%
60歳代 29.6% 28.1%
平均 47.9 歳 48.3 歳

このように若いうちはがんにかかるリスクが低いため、がんに対する意識が低い人は多いでしょう。

年代別に見ると30代からがん保険・がん特約の加入率は高くなっていき、男女別に見ると男性の方が若いうちに加入している人の割合が多いという結果が出ています。

男性の場合は結婚や住宅ローンを組んだりすることを1つのきっかけとしてがん保険に加入する人も増えています。

また、次の表は国立がん研究センター「日本の最新がん統計まとめ」の現在年齢別がん死亡リスクです。

男性
現在の年齢 10年後 20年後 30年後 40年後 50年後 60年後 70年後 80年後
0歳 0.0% 0.0% 0.1% 0.2% 0.5% 2% 6% 14%
10歳 0.0% 0.1% 0.2% 0.5% 2% 6% 14%
20歳 0.0% 0.1% 0.5% 2% 6% 14%
30歳 0.1% 0.4% 2% 6% 14%
40歳 0.3% 2% 6% 14%
50歳 1% 6% 14%
60歳 5% 13%
70歳 10%
女性
現在の年齢 10年後 20年後 30年後 40年後 50年後 60年後 70年後 80年後
0歳 0.0% 0.0% 0.1% 0.2% 0.7% 2% 4% 8%
10歳 0.0% 0.1% 0.2% 0.7% 2% 4% 8%
20歳 0.0% 0.2% 0.6% 2% 4% 8%
30歳 0.1% 0.4% 2% 4% 8%
40歳 0.5% 2% 4% 8%
50歳 1% 4% 8%
60歳 2% 7%
70歳 4%

男性は胃がん、女性は乳がんの罹患数が多くなっています。

もし早めに備えるのであれば女性は20代後半、男性は30代でがん保険・がん特約に加入しておくことをおすすめします。

医療技術の進歩によりがんによる入院日数は徐々に短くなっていますが、まだまだ負担する医療費は高いので貯蓄が少ない若いうちは特にがん保険についていつから加入するか早めに考えておくと良いでしょう。

生命保険と医療保険の加入率は?がん保険と比較

がん保険の代わりに生命保険(死亡保険)や医療保険で保障することもできます。しかし保障内容が変わってくるのでどのような違いがあるのか比べてみましょう。

生命保険に加入している世帯は80%以上であり、死亡保障に対する準備として生命保険に加入している人の割合は63.9%。医療保障に対する準備として生命保険に加入している人の割合は72.9%います。

がんのみを保障するがん保険やがん特約に対し、医療保険や死亡保険は病気の種類を問わないので加入者は多い結果となっています。

死亡保険は加入者が亡くなった場合に保険金が支払われるものであり、若いうちは独身であれば死亡保障に備えるより医療保険に加入しておく方が良いでしょう。医療保険であれば他の病気やけがも対象となります。

どのような人ががん保険に加入しているのか

ライフステージ別に見ると未婚の人より既婚の人の方が加入率が高いです。さらに子供がまだ独立していないうちは養育費など他の出費があるので負担が軽くなるように加入している人も多いです。

がん保険・がん特約(全生保) がん保険・がん特約(民保)
未婚 24.7% 23.1%
既婚・子どもなし 35.8% 30.8%
既婚・末子未就学児 43.2% 38.7%
既婚・末子小学生 48.0% 44.1%
既婚・末子中学生、高校生 52.2% 48.1%
既婚・末子短大・大学・大学院生 44.2% 39.2%
既婚・子どもすべて卒業(未婚) 37.9% 33.7%

がん保険は結婚して未就学児〜大学までの子供がいる家庭が、1番加入率が高い結果となっています。

若くて独身のうちにがん保険に加入している人は少ない

がん保険・がん特約はがんにかかるリスクの高い年代から加入者が増えています。

早めに加入することが望ましいですが、保険料の支払いに負担を感じる人は若いうちや未婚のうちは焦って加入する必要がないでしょう。

そういった年代は他にかかるリスクのある病気があるのでまずは医療保険に加入しておき、ライフイベントに合わせてがん保険を検討してみてください。医療保険にもがん特約はつけることはできます。

がんにかかると高額な医療費がかかるというイメージもあり、不安になるかもしれませんが保険料で生活を圧迫してしまうと本末転倒なのでよく考えて加入しましょう。