iDeCoの運用

iDeCo(イデコ)のスイッチングとは?配分変更と運用の見直し方

将来に備えてiDeCo(イデコ)による資産運用を始めてみたものの、一体どうやって運用すれば良いのだろうという悩みを抱えている方はきっと多くいることでしょう。

加入した当初は、まだ運用の仕方がわからないということもあってか、ついリスクの低い元本保証型の金融商品ばかりを選んでしまいやすいです。それはそれで良いのですが、ただ元本保証型の金融商品だけに投資をすると、60歳を迎えるまで積み立てたとしても、大したリターンは得られないでしょう。

元本保証型の金融商品は、確かに損をしないという点に関しては魅力のある金融商品です。しかし、利息が少ないため、利益がほとんどありません。これでは資産運用をするメリットがあまりないです。

しかし、運用商品を変更すれば、よりリターンのある資産運用を始められるでしょう。

今回はiDeCoの運用を見直したい時に行うスイッチングについて紹介します。

iDeCo(イデコ)の運用の見直しについて

iDeCoによる資産運用には、掛け金に応じて税金が安くなるというメリットがあります。税金が安くなる分、資産運用に回せるお金が増えるため、これだけでも十分なメリットとも言えます。

ただ、iDeCoは一旦始めると、60歳まで預けたお金をおろせません。長期にわたって運用を続けることになります。

この時、もしも一度も運用の見直しをせずに放置をすると、より多くのリターンを得るチャンスをみすみす逃してしまいかねません。iDeCoは60歳を過ぎると加入資格を失ってしまうため、再チャレンジはできません。

iDeCoを始め、資産運用のやり方について慣れてきたら、金融商品の配分を変更してみましょう。

配分変更をすると、今後買い付ける金融商品の比率を変更することができます。

リスクが怖いから元本保証型だけで運用したいけど、それだとやっぱり儲からないのですか?
元本保証型なら、確かに元本割れのリスクは低いです。ただ、利率が0.01%と低い銘柄が多いのですよね。これだと銀行に預けているのと大差がないので、儲けは期待できないですね。

分散投資の手法の一つ、リバランスとは?

リバランスとは、分散投資の手法の一つで、実践すると投資におけるリスクのコントロールが容易になります。

例えば、金融商品AとBにそれぞれ50万円ずつ資金を振り分けるとします。

この振り分けを行った後に価格が変動した結果、資産Aの価値が70万円まで増えたとします。そうすると、資産Aの価値が70万円に対し、資産Bの価値が50万円のため、割合として見ると資産Aは資産Bの1.4倍となります。

このように、資産価値が変動することで不均衡が生じた場合、リバランスを行うことで、資産の割合を調整することになります。

今回のケースならば、資産Aと資産Bの割合を常に半々になるようにリバランスをするため、資産Aを10万円分売却し、そのお金で資産Bを10万円分買い足すことで、資産AとBの価値が同一になるように資産の調整を行います。

リバランスのコツは、価値が上がっている金融商品を一部売却し、下がっている金融商品を買い足すことにあります。すべての銘柄の価値が上昇、もしくは下降するような場面ではリバランスの効果を発揮できないので、銘柄を選ぶ際にはお互いに価値が反比例する金融商品同士を組み合わせましょう。

株ならば、国内と海外で分けてみましょう。株以外にも債券やリートなど、他分野にも投資をしましょう。異なるジャンルの金融商品に分散投資をすることで、リバランスの効果を発揮しやすくなります。

配分変更とは?

配分変更とは、掛け金の購入対象を変更することです。

iDeCoによる運用を開始した場合、毎月決まった金額を掛け金として、予め指定した運用商品を購入することになります。

仮に掛け金が毎月1万円で、配分割合が商品Aを50%、商品Bを50%購入するとした場合、AとBを毎月5000円ずつ購入することになります。配分変更では、この運用商品や配分の割合を変更することになります。

例えば、掛け金の購入対象を商品Aから商品Cに変更したり、商品Aの割合を50%から70%に上げつつ、商品Bを50%から30%に下げるなど、配分割合を変更することになります。

変更するだけならば特に手数料はかかりません。変更した方がもっと多くのリターンを狙えるというのであれば、積極的に配分変更をしてみましょう。

現在のiDeCoの商品構成を変更する「スイッチング」

スイッチングとは、現在のiDeCoの商品構成を変更することです。

リバランスは、このスイッチングに含まれる行為です。

リバランス以外にも、利益確定のための金融資産の売却なども、スイッチングに含まれます。

例えば、保有している運用商品Aが値上がりし、含み益が出たとします。仮に含み益が10万円とします。この10万円の含み益が出た時点で商品Aを売却すると、10万円の利益が確定します。

この売却益を使って今度は商品Bを購入すると、商品構成がAからBへと変わるので、スイッチングとなります。

スイッチングとは要するに、現在保有している運用商品を売買し、商品の配分や比率を変更する行為のことです。

スイッチングと配分変更は何が違うのかしら?
変更する対象が違いますね。配分変更は、掛け金の配分先を変更することです。スイッチングは、現在運用中の資産の構成を変更することです。対象が掛け金か、運用資産かの違いがありますね。

スイッチングにかかる手数料とは?

リバランスなどのスイッチングをする場合、保有中の運用商品を売買することになります。そのため、売買手数料などのコストが発生します。

手数料は、購入時や売却時、それと保有中にそれぞれ発生します。

さらに、手数料というわけではりませんが、元本保証型の運用商品を途中解約すると、元本割れを起こす可能性があります。

元本保証型とは、満期まで保有してはじめて元本を保証してくれる運用商品です。そのため、リバランスなどには向いていないという特徴があるので注意しましょう。

そういえば、元本保証型は途中で解約すると元本割れするリスクがあるのですよね。なら、元本保証型はスイッチング時には利用しない方が良いのかしら?
必ずしもそうとは限りませんよ。例えば、資産運用が成功して余剰金が発生した時、そのお金で元本保証型の商品を買い足すことで、元本割れのリスクを減らすことができます。
なるほど!慎重に運用したいときにピッタリね!
元本保証型の商品は資金の逃避先としてオススメなので、低リスクな商品にスイッチングしたい時に役立ちますよ。

スイッチングの手続き

スイッチングの手続きというと、面倒そうに感じられますが、実際にはそれほど難しい手続きはありません。

スイッチングをする際には、まず何を売却し、何を購入するのか、取引のプランをたてておきましょう。

リバランスをするのであれば、どの商品をいくら売り、どの商品をいくら購入すれば、計画通りの配分になるのか、事前に計算しておいてください。

スイッチングの計画を考案したら、後は手続きに従って売買をするだけとなります。

ここではスイッチングの手続きについて詳しく解説します。

購入した運用商品が値上がりして利益が出たら、すぐにスイッチングをしてリバランスをやった方が良いのかしら?
そうですね。利益が出たならリバランスをした方が良いのですが、ただあまり頻繁にやると手数料が高くなってしまいます。スイッチングをするなら、ある程度の期間をおいた方が良いでしょうね。

iDeCoでスイッチングする場合の手続きの方法と流れ

iDeCoでスイッチングをしたい場合、保有商品の入れ替えの手続きを始めてください。

入れ替えの手続きを開始したら、次に売却する運用商品と、購入する運用商品をそれぞれ選択し、実際に売買をすることになります。

手続きが完了すると、指定した運用商品を特定の数量で売却し、その資金を購入する商品に割り当てることになります。

スイッチングの流れとしては、売却したい商品とその数量を決め、さらに購入したい商品を選択し、取引をするという手順となります。

基本的にやることは、売りたい商品と買いたい商品を選ぶだけとなります。面倒な手続きは特にないので、慣れてしまえば今後は簡単にできるでしょう。

スイッチングが完了するまでの期間

スイッチングは手続きだけなら、特に時間はかかりません。ネット証券会社のような、オンライン上で手続できる証券会社ならば、10分もあればスイッチングの作業ができます。

ただし、実際にスイッチングが完了するまでの時間というと、数日から1週間以上かかります。

どのくらいの日数がかかるかは、スイッチングをする運用商品次第です。

選んだ運用商品によっては、スイッチングまでに1週間以上の期間を要すこともあります。

スイッチングが完了するまでにはかなりの時間がかかるため、気長に待ちましょう。

スイッチングのタイミング

リバランスなどを目的にスイッチングをすることで、リスクを効率よく分散し、安定したリターンを狙うことができます。

そればかりか、将来の値上がりが期待できる運用商品を集中的に購入すれば、より多くのリターンを期待することができます。

効果的な資産運用をするにあたって欠かせないスイッチングなのですが、一体いつ、どのタイミングでスイッチングを行えば良いのでしょうか?

確かにスイッチングをすれば、より効果的な資産運用ができます。しかし、スイッチングをやり過ぎると、手数料が嵩むため、コストが高くなります。かといって、スイッチングをやらないと、リバランスができず、効果的な運用ができません。

iDeCoで資産運用をする際には、常に最適なタイミングでスイッチングをしましょう。

スイッチングをする時は、配分変更もした方が良いのかしら?
スイッチングと配分変更は、分けて考えた方が良いですね。配分変更をするタイミングは、リスクを見て判断しましょう。

例えば、50歳でそろそろ安定した投資に変更したいという場合は、低リスクな運用商品への割合が高くなるように掛け金の配分を変更をすると、それ以降は安全な投資ができるようになります。

スイッチングの最適なタイミングは長くて年1回ぐらい

リバランスは、デイトレードのような短期売買と違って、沢山やればやるほど効果が出るというものではありません。むしろ頻繁に繰り返すと、手数料が嵩んで損をする恐れがあります。

リバランスを目的にスイッチングをする場合、長くて年1回ぐらいのペースでスイッチングをすると良いでしょう。

そもそもiDeCoは、長期投資を目的にしている制度です。短期投資向きではありません。

短期投資をしたいなら、株式投資など、リアルタイムで売買ができる投資に切り替えた方が良いでしょう。

リアルタイムなトレードができる株式投資などと違い、iDeCoのスイッチングは完了までに時間がかかるため、リアルタイムな高速トレードができないです。

スイッチングの場合、含み益が出たのですぐに売却したいと思っても、実際に売却されるまでに時間がかかるため、スイッチングするまでに価格変動が起こると、含み益が出ないばかりか、損する恐れがあります。

しかし、1年間じっくりと寝かせた後となれば、数日の変動リスクに負けないほど価格が動いているでしょうから、変動リスクを恐れることなくスイッチングができます。

このような理由から、スイッチングのタイミングはできるだけ時間をかけた方が良いです。

スイッチングのタイミングは、目安としては1年が最適でしょう。

ちなみに、1年となると期間が長い分、ついスイッチングを忘れてしまう恐れがあります。そのため、スイッチングのタイミングとして誕生日のような特別な日を指定すると、忘れ難くなるのでオススメです。

回数に制限はある?

スイッチングの回数制限は、ある場合と無い場合があります。

スイッチングをする際には、回数制限があるのか、事前に確認しておきましょう。特に回数制限がなければ、自由にスイッチングができます。

スイッチングの注意点

iDeCoでスイッチングをする際には、次の2点に注意しましょう。

スイッチングの注意点
  • 手数料
  • タイミング

スイッチングをする場合、売買手数料などのコストがかかることがあるため、手数料はいくらになるのかを事前に把握しておきましょう。コストが嵩むようであれば、別の運用商品を検討した方が良いです。

注意すべきは手数料だけではありません。スイッチングをする際にはタイミングにも注意を払いましょう。

スイッチングのタイミングは、できるだけ時間をかけた方が良いです。短期間で何度もスイッチングをすると、手数料がかかる分、コストが嵩みます。

かといって、時間をかけすぎると、今度はスイッチングのタイミングを忘れてしまう恐れがあります。スイッチングをする際には、いつスイッチングをするのか、スケジュールをしっかりと管理しましょう。

iDeCo(イデコ)の運用にはスイッチングを活用しよう

老後に備えてiDeCoを始めるつもりなら、スイッチングのやり方もしっかりと習得しておきましょう。

定期的に資産配分を変更したり、スイッチングをすることで、資産運用の効率性をさらに高めることができます。リターンが増えれば、節税以上の恩恵を受けることができるでしょう。

スイッチングの手続きは非常に簡単です。タイミングについても、年1回程度のペースで大丈夫です。

年に一回のペースで資産を計算し、リバランスをする、それだけのことで資産運用の成功率を上げることができます。老後の資産を少しでも増やすためにも、iDeCoのスイッチングは定期的に行いましょう。