戒名を徹底解説!クラスによって変わる値段の相場と必要性
お坊さんへ渡すお布施には戒名料というものも含まれています。戒名とはどんな意味があるのか現代の人たちは知らない人も多いです。戒名は江戸時代からはじまった風習で、戒名によって位号が決められています。
そもそも戒名とは絶対につけなければいけないものなの?と疑問に思う人もいます。
では戒名とはどういう仕組みなのか、葬儀の経験者はどのくらいの戒名料を支払っているのか平均相場などについてわかりやすくまとめて説明していきます。
戒名(かいみょう)は僧侶から故人に授けてもらうもの
日本では仏式で葬儀を行う人が91%にものぼり、仏式の葬儀では戒名が授けられるのが一般的です。戒名は白木位牌に書き込んでもらって、祭壇に安置しておきます。
戒名とは仏の弟子になった証であり、僧侶から故人に授けてもらいます。
菩提寺がある場合は菩提寺から授けてもらい、菩提寺がない場合は別のお寺の僧侶に授けてもらうことができます。
万が一、菩提寺があって直葬を考えている場合にはお寺から戒名を断られる可能性があるので直葬をしたいけど戒名を授かることができるか相談しておきましょう。
ちなみに浄土真宗では戒名のことを「法名」といいます。
院号 | 元来天皇や高位の貴族へつけていたものであり、最もランクが高いと言われている。現在では信仰の厚い人につけられている。 |
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道号 | 悟りを得た者の称号であり、浄土真宗以外の宗派でつけられている。 |
位号 | 戒名の下につけられ、年齢や性別、信仰心などによって呼び方が変わる。 |
戒名(法名・法号) | 2文字で表される仏弟子の証であり、日蓮宗は「法号」と呼び、浄土真宗は「法名」呼ばれている。 |
戒名には各宗派によってそれぞれ使われる文字があり、以下のような特徴があります。
浄土宗 | 誉 |
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真言宗 | 梵字(ぼんじ) |
日蓮宗 | 日、妙 |
浄土真宗 | 釋(男性)釋尼(女性) |
中国から伝えられた戒名は、身も心も仏に仕えるために生前に授けられるのが一般的でした。
自分で戒名をしたいという人もいるのですが、本来は自身で決めることができません。
ただ俗名の1文字をとって戒名を授けてもらえる場合もあります。
戒名は絶対に必要なものというわけではない
結論からいうと、戒名は絶対に必要なものというわけではありません。
ただし戒名がないということは宗教的な葬儀をしないということになり、無宗教葬儀という方法で行うことになるでしょう。
お墓に入るためには戒名をつけてもらわなければいけないという問題もあり、あらかじめ相談をしておく必要があります。
戒名のランクごとの相場はどのくらいなのか
宗派・戒名のランクによって異なります。
戒名料はお寺ごとに異なり、同じランクでも2万円〜30万円もの差があるのでいくつかのお寺に確認してみると良いでしょう。
ただし菩提寺がある場合はお寺を選ぶことができません。
インターネットでも戒名がつけられる!利用のメリット・デメリット
インターネットが普及されて当たり前になった現代では、インターネットで戒名授与サービスを受けることができるのです。
メリット
- 料金が安い
- じぶんで決めることができる
デメリット
- 菩提寺がある場合はトラブルになる可能性がある
- 親族から理解を得られない可能性がある
亡くなった後に授与するよりも比較的安価ですが、デメリットもあるので注意しましょう。
戒名料の渡し方と書き方
戒名料はお布施に含めて、切手盆という小さいお盆に乗せてお坊さんへ渡すのが一般的です。
お布施とは別に渡してもらうお寺もあるのでお寺の住職に相談してみると良いでしょう。
もし生前戒名を授かったのであれば、お布施とは別に戒名料を渡します。
戒名料を別に用意する場合、包むものは郵便番号欄のない白い封筒で構いません。名前は生前であれば戒名を授かる人の名前、亡くなった後であれば○○家と書きましょう。
戒名料は債務控除の対象になる
相続税の申告をするときにはなるべく節税をしたいと考えるのが普通でしょう。実は葬儀費用は相続税の債務控除の対象となるのです。
もちろんお寺に対して支払う金品(読経料、お布施、戒名料など)も該当となります。
相続税額を算出するときに課税の対象になる財産から葬儀費用や借金等のマイナスの財産を差し引くことを指す。
戒名は宗派によって位の種類が異なる
一般的な戒名である「信士・信女」は日蓮宗にはありません。そういった場合やお願いするお寺によっては料金が異なる場合もあります。
戒名は死後の世界で故人が迷わないために付けられるものであり、故人にとってはとても重要なものとなっています。戒名をつけないという選択肢もありますが、故人のためによく相談して決めましょう。