個人年金保険
意外と知らない個人年金保険の種類を徹底解説!

意外と知らない個人年金保険の種類を徹底解説!

個人年金保険という言葉は、まだ聞き馴染みがないという人も多いかもしれません。個人年金だけでは不足してしまう老後資金を、保険を用いて補おうと考えるのが個人年金保険です。

個人年金保険は、うまく使えば老後資金を確保・補填することが可能となります。個人年金保険の3つの種類の違い、特徴、、そして注意すべき点があるかどうかも含めてしっかりチェックして、老後資金の確保に役立てましょう。

そもそも個人年金保険って何?基本情報をチェック

個人年金保険は、老後に受け取ることができる公的年金制度とはまったく別の物です。

個人年金保険とは

一定の年齢まで保険料を納め続け、その金額を年金として受け取ることができるという貯蓄型の保険。

個人年金保険には、次の3つの種類があります。

  • 定額個人年金保険
  • 変額個人年金保険
  • 平準払定額個人年金保険

この3つの違いを、簡単にご紹介しましょう。

個人年金保険の種類 特徴
定額個人年金保険 ・契約時に保険料を一括で支払う
・運用期間後に受け取れる年金額が契約時に確定
変額個人年金保険 ・運用実績によって年金原資や年金金額が変動する
平準払個人年金保険 ・保険料を月単位や年単位で支払う
・契約時で年金原資や年金金額、解約返戻金が確定

このように、個人年金保険と言っても1つではなく、色々な違いがあるのです。

公的な年金制度について知りたい方はコチラの記事へ

個人年金保険っつーのは、年金制度にプラスして安心を確保しようっていうものなんだろ?

そんなに年金だけじゃ足りねえものなのか?

実は、標準的な夫婦2人世帯の場合、年金受給額は月額22万円程度となっています。この金額だけでは不安ではありませんか?

不足分の年金を今から蓄えておこうということで、個人年金保険が注目されているのです。

個人年金保険の更に詳細な情報については、後ほど種類別に詳しくご紹介していきます。

気になる返戻率はどのくらい?

個人年金保険は、基本的に支払った金額よりも多くの金額を受け取ることができ、これが老後のための資金確保として重要なポイントとなっています。

支払った保険料に対して、最終的に受け取る金額の割合を返礼率と言いますが、個人年金保険の返戻率はどのくらいあるのでしょうか。

個人年金保険の返戻率を、いくつか見てみましょう。

会社名
商品名
条件 月払保険料 返戻率
第一生命
しあわせ物語
30歳男性 32,000円 104.6%
10年間の受取総額で計算
明治安田生命
年金かけはし
30歳男性 30,000円 105.9%
10年間の受取総額で計算
投資信託などと比較すると、この返戻率は決して高いものではないかもしれません。しかし、一定期間保険料を払い込めば、確実にこの金額を年金として受け取ることが出来るというのは魅力だと言えます。

定期預金に預けても、その金利は0.01~0.3%ということを考えれば、個人年金保険が人気である理由も分かりますね。

定額個人年金保険

定額個人年金保険は一括で保険料を支払いますが、契約時点で将来受け取る年金原資が決まっているという安心感が魅力です。

ただ、運用期間中に被保険者が亡くなった場合、運用期間の長さによって元本割れする可能性もありますので注意したいですね。

また、途中解約時も解約返戻金額が払込保険料を下回る可能性がゼロではありません。そこは注意しておきたいですね。

変額個人年金保険

変額個人年金保険は、他の2つの年金保険とは異なり契約時点で受け取ることができる年金原資、受け取り年金額が決まっていません。

変額個人年金保険は、支払った保険料をもとに運用を行い、その結果に応じて年金額が決まります。

もちろん、運用状況によっては年金原資は大きくなり、豊かな老後資金を確保することができます。

ただその一方、変額個人年金保険は運用によっては支払った保険料よりも受取額が減る、つまり元本割れをするリスクがあるのです。

マジか!せっかく老後資金のために保険に入ってるのに、運用が失敗したら元本割れとかシャレにならねえぜ!?

こんなの選ぶ奴いるの?

確かに変額個人年金保険はリスクがありますが、運用によっては受け取ることができる年金額が大きくなるというメリットもあります。

運用は国内外株式・債権なのか、外貨建ての商品なのか等、自分が納得できる商品を選ぶようにしたいですね。

平準払個人年金保険

定額個人年金保険と同様、契約時点で受け取ることができる年金原資が確定しています。

ただ、定額個人年金保険と平準払個人年金保険が違うのは、保険料を一括ではなく平準払い、つまり分割で支払うという点です。

払い方は、月払いや年払いから選択できるものもありますが、商品によって異なるので確認しておきましょう。

個人年金保険は平準払と一括払いがありますが、どちらの方がお得とかあるのでしょうか。
保険料の支払いを安く抑えられるのは、一括払いです。

ただ、一括払いをするとその時の負担は大きいですので、毎月もしくは毎年無理なく支払いたいという場合は平準払いを選ぶと良いでしょう。

また、保険料払い込み期間を選択できるものもありますので、いろいろな商品を見てみると良いですね。

年金の受け取り期間によって異なる3つの種類も要チェック

実は、全ての個人年金保険が死ぬまで一生払われ続ける、受け取ることができるという訳ではありません。

商品によって、個人年金保険を受け取ることができる期間が決められているのです。

それが次の3種類です。

それぞれの違いを簡単に比較しましょう。

年金の種類 受取期間 その他特徴
確定年金 ・被保険者の生死に関わらず
 一定期間年金を受け取れる
・終身年金よりも支払い保険料は安い
・生涯給付ではないので
 途中で年金受給が終わってしまう
・元本割れの恐れもある
終身年金 ・被保険者が亡くなるまで ・支払い保険料は比較的高額
・保証期間をつければ
 死んだ後も遺族が年金を
 受け取ることができる
有期年金 ・被保険者が生きている限り
 一定の期間受け取れる
・個人年金保険の中で
 支払い保険料が低め
・早く亡くなると元本割れする
 可能性がある

個人年金保険を考える際には、受け取り期間による種類の違いについてもしっかりと考えるようにしたいですね。

個人年金保険は3つの種類を比較してベストな選択を!

個人年金保険は、将来受け取る年金で不足する分を補うために検討するものです。年金で不足した部分は貯金を切り崩すしかありませんから、保険で毎月もしくは一括でまとまった金額を受け取れると助かりますよね。

契約時に受け取ることができる定額個人年金保険、一定期間の保険料支払いで定額の保険料を受け取れる平準払個人年金保険、そして支払った保険料を運用してより大きな受取額を目指す変額個人年金保険、この3種類の特徴をしっかりと把握しておきましょう。

ただ、個人年金保険は一定期間しかもらえないもの、生きている間はずっともらえるもの、死亡後も決められた期間であれば受け取れるものなどの種類もあります。それぞれの商品の内容・特徴をチェックして、ベストなものを選びたいですね。