親が倒れた(入院)
入院保証金は病院への前払い金!入院に備えてお金を準備しておこう

入院保証金は病院への前払い金!入院に備えてお金を準備しておこう

入院時、病院によっては「入院保証金」という前払い金が必要になることがあります。

入院保証金は治療費などにあてられて、入院費用の一部になります。もし、入院保証金より入院費用のほうが少なければ、お金は戻ってきます。

最終的には入院費用になるのですが、入院時に5万円とか10万円といったまとまったお金が必要なので、急な入院だと困ってしまう人も。

いざ入院となったときに慌てないためにも、入院保証金の仕組みや相場について知っておきましょう。

入院保証金が払えないときの相談窓口や対処法もご紹介します。

入院保証金とは?入院保証金の仕組みと必要な理由をご紹介

入院保証金は、入院時に病院に支払う、いわば「前払い金」です。病院によっては「預り金」と呼ぶところもあります。

入院保証金の仕組みや、病院側が入院保証金を要求する理由について紹介します。

入院保証金は入院初日に必要!最終的には入院費用の一部になる

入院保証金は、入院当日に病院の受付で支払います。

さきほども書いたように、入院保証金は入院費用にあてられます。入院費用の一部を、先に払っているというわけです。

入院費用が全体で20万円かかり、入院保証金を先に5万円払っているとしたら、残り15万円を退院時などに支払うことになります。

最終的に支払う入院費用の総額は変わりません。

病院側が入院保証金を必要とする理由は?増加する未収金への対策

病院側は、退院時に医療費を払えない患者への対策として、入院保証金を求めています。回収できない医療費(未収金)への対策です。

入院するときにいくらかのお金をもらっておけば、未収金が減らせるというわけです。

未収金って、たくさんの病院が「入院保証金をもらっておかなきゃ」と思うほど、深刻な問題なんですか?
ええ。2005年に四病院団体協議会が行なった調査では、3,720病院で、1年間で合計219億円もの未収金がありました。
すごい金額ですね!それなら病院側が入院保証金を要求するのもうなずけます。でも、通院では保証金なんていらないのに、なんで入院だと保証金がいるんですか?
入院のほうが費用が高く、払えない人が多いからです。実際、未収金の額の8割以上が、入院分なんですよ。

入院保証金の相場は5~10万円!病院や患者の状況によって増額もあり

入院保証金は、5~10万円としている病院が多いようです。

ただ、入院保証金の額は法律などで決まっているわけではないので、病院によって違います。具体的に紹介しますね。

同じ病院でも、患者の状況によって入院保証金の額が違う

同じ病院に入院する場合でも、患者や入院する病室の状況によって、入院保証金の金額が変わることもあります。

  • 保証人がいない場合は増額
  • 個室は増額
  • 自由診療は増額
自由診療とは…

公的医療保険が適用されず、病院が自由に価格設定できる診療のこと。公的医療保険が効くと患者の自己負担は1~3割ですが、自由診療では全額が患者の自己負担となります。

入院保証金の額の例をご紹介!病院によっては20万円も

いくつかの病院の入院保証金の額を紹介しますね。

入院保証金の額
病院 入院保証金
関東地方A病院
(私立)
通常は50,000円
自由診療は100,000円
交通事故は100,000円
個室は100,000円
関東地方B病院
(私立)
4泊5日以上は150,000円
それ未満なら不要
関東地方C病院
(私立・大学病院)
100,000円
または200,000円
関東地方D病院
(公立)
自由診療は50,000円
保証人なしは50,000円
それ以外は不要
急な入院時でもすぐ払えるように、10万円くらいを用意しておいたほうがよさそうじゃな。
そうですね。ただ入院全体の費用は20~25万円くらいが目安なので、余裕があればもう少し用意しておいてもいいでしょう。退院までは意外に短いですからね。

入院保証金なしでも入院できる!入院保証金が払えないときの対策

入院保証金が払えないと、入院を認めない病院もあります。

入院保証金用のまとまったお金が準備できないときは、どうしたらいいのでしょうか。

対策と相談窓口をご紹介します。

入院保証金がない病院を探す!保証金の有無はサイトでチェック可能

実は、すべての病院で入院保証金が必要なわけではありません。

「保険診療で入院の場合は、保証金不要」という病院もあります。病院を選ぶ余裕があるなら、保証金がない病院を探すのもひとつの方法です。

私が以前入院した病院も、保証金は不要でした。

各病院公式サイトの「入院案内」などのページに、保証金についての説明がありますので、チェックしてみてください。

入院保証金の代わりに連帯保証人を立てる方法もある

病院が入院保証金を求めるのは、未収金対策のためです。

ですから、もともとは入院保証金が必要な病院でも、医療費の支払いを保証してくれる保証人がいれば、入院保証金なしでの入院を認めてくれるかもしれません。

保証人って、誰に頼めばいいんでしょうか?私は、親が入院する時に、保証人になれるのかしら?
保証人の条件などは「入院には保証人が必要!保証人がいないときの対処法をご紹介」で、詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください。

入院保証金のことで困ったら、医療ソーシャルワーカーに相談

入院保証金を払わず保証人を立てて入院できるか、病院と交渉をしたい場合は、病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)を通じて相談しましょう。

医療ソーシャルワーカーとは(MSW)…

病院内で患者の相談を受け、福祉サービスの窓口になるスタッフです。お金の不安のほか、治療方針への疑問、転院・退院、退院後の介護などについても無料で相談にのってくれます。

入院保証金の支払いについてだけではなく、「入院費用の総額がいくらになりそうか」などの心配事も相談できますよ。

当サイトでは、医療ソーシャルワーカーへの相談方法や、入院費用の総額の目安など、入院時に知っておきたい情報を掲載しています。

コチラの特集記事を参考に、入院への不安を解消してくださいね。

入院保証金は入院時に必要!急な入院のため準備しておくのがおすすめ

入院保証金は、入院中の支払い日や退院時ではなくて、入院時に必要です。そのため、急な入院だと用意するのが難しい人もいると思います。

親が高齢になったり、健康に不安が出てきたら、少なくとも10万円程度のまとまったお金がすぐ払えるよう、準備をしておくのがおすすめです。

また、入院保証金が用意できない場合でも、保証人を立てる、入院保証金が必要ない病院を探すなど、方法はあります。

「まとまったお金がすぐ用意できないから、入院できない」と絶望する必要はありませんよ。