葬儀・葬式の日程の決め方は?流れやダメな日などポイントを解説!
一般的な葬儀に参列することはたまにあっても、なかなか自分が喪主となることはなかなかありません。大切な人が亡くなってしまい気持ちが沈んでいるかと思いますが、故人をお見送りできるようにしっかりと準備して葬儀を行いましょう。
今回は一般葬の基本的な流れや葬儀の日程をどのように決めたら良いのかを詳しく説明します。葬儀は1日では終わらないのですぐに葬儀を行いたいタイミングを決めてなるべく早く行動に移しましょう。
一般的な葬儀の流れと葬式のタイミング
最近では家族葬や密葬などが多くなっていますが、まだまだ一般葬で葬儀をする人も多いです。一般葬は葬儀の基本なので流れや葬儀のタイミングを覚えておきましょう。
1日目:ご遺体安置・葬儀会社と打ち合わせ
まずは亡くなった日から24時間は法律で火葬してはいけないと決められているため、ご遺体を病院から搬送します。病院の霊安室は一時的しか利用することができません。
医師から亡くなったと告げられたら安置場所を探さなければいけないのですが以下のような場所が考えられます。
- 自宅
- 葬儀会社の安置室
- 民間の保管所
まずは葬儀会社を選んで連絡して、ご遺体を寝台車で搬送してもらいましょう。
葬儀会社をどこにするか決められない場合は病院に相談すると提携している葬儀会社を紹介してもらえます。
葬儀会社や僧侶と打ち合わせをして葬儀の日程と葬儀内容を相談します。日程が決まったらすぐに親族などに連絡をしましょう。香典をいただく場合は香典返しを用意する必要があります。
医師から死亡診断書をもらったら葬儀担当者に渡せば、担当者が死亡届や火葬許可証などの手続きをしてくれます。
2日目:通夜式
会社の人や近所の人、友人などは通夜式で故人をお見送りします。昔は近親者が故人に眠らずに夜通し寄り添う行為とされていましたが、現代の通夜式は2時間ほど行い、近親者も就寝をします。
他にも死亡確認の意味も込められて葬儀をしていました。今のように心肺停止・呼吸停止・瞳孔散大の3つを判定していますが、昔はそのような技術がありませんでした。
故人の息が戻るかもしれないので観察をしつつ、故人の死を受け入れるための時間です。
通夜式が終わったら僧侶と参列者と共に通夜ぶるまいという名の会食を1時間ほどします。このときに翌日の告別式・火葬の日程を親族と確認しておきます。
3日目:告別式
告別式の後は火葬をするため、午前中から告別式をおこなうのが基本です。また、告別式は葬儀場でおこないます。
遺族たちと10時ごろに集合することになるでしょう。
僧侶が読経をしたあと、故人を仏の道へ導き入れるための引導が渡されます。案内に従って、焼香を行いますが順番は以下の通りです。
- 喪主
- 遺族(血縁が濃い順)
- 参列者
弔電がある場合は焼香の前に読み上げていき、僧侶が退場したら最後は挨拶で締めます。挨拶は喪主または遺族代表がおこないます。
出棺
一般の参列者は出棺のお見送りをするために退場して待機します。遺族は最後のお別れをして、生花を棺に入れていきます。
棺に蓋をしてから喪主から順番にくぎを打っていきます。終わったら遺族たちで棺を運び、寝台車に乗せていきます。
火葬
寝台車を先頭にして火葬場へ向かい、到着したら火葬スタッフに火葬許可証を渡して案内してもらいます。
火葬炉の前では最期のお別れをして、僧侶が来ている場合は再び読経をしてもらい焼香をおこないます。火葬には1時間ほどかかるので、控室で待機します。飲み物やお茶菓子を用意しておきましょう。
親族たちが集まっているので、次回の法要の日程を確認するタイミングとなります。
葬儀の日程を決める3つのポイント
葬儀の日程を決めるときにはこれらをチェックする必要があります。
- 葬儀場の空き状況
- 親族と僧侶の予定
- 風習
まずは葬儀場の空き状況を確認する
葬儀場は地域によっては先着順だったり予約制だったりするところがあります。また、葬儀場にもお休みの日があるので注意しましょう。
葬儀場には民営と公営があり、公営の葬儀場であれば比較的安く利用することができます。
公営は安いぶん、民営より予約が取りにくい傾向があるので早めに連絡しましょう。
親族と僧侶の予定を連絡して確認する
葬儀場の空き状況を確認しつつ、親族や僧侶のスケジュールと調整しなければなりません。親族が遠方に住んでいるのであれば、移動時間のことも考えておく必要があります。
海外に住んでいる親族がいる場合でも、期限はないので帰国を待ちましょう。
日本の昔ながらの風習をチェックする
日本では昔から葬儀をするべきではないと言われている日があります。
六曜の「友引」はダメと言われているのを聞いたことがないでしょうか?
大安(たいあん) | 一日中吉で結婚式や入籍、開業に良いと言われる日 |
---|---|
友引(ともびき) | 朝と夕が吉、昼は凶でありお祝い事に良い日 |
先勝(せんしょう) | 午前中が吉、午後が凶であり急ぎ事や勝負事に良いとされている |
先負(せんぶ) | 午前中が凶、午後が吉であり平静を守ると良い日 |
赤口(しゃっこう) | 正午が吉で他の時間は凶であり祝い事は避けるべき日 |
仏滅(ぶつめつ) | 一日中凶であり、お祝い事やお祭り事を避けるべき日 |
六曜には上表のようにイベントに向いている日が言い伝えられています。
上から順に縁起の良い日とされていますが、友引が葬式に向いていないと言われているのは「友を冥土へ引く」といわれているのが理由です。
そのため葬儀場は友引の日を休みにしているところもあります。
葬儀は日曜日でも行える
葬儀をするのに曜日は関係なく、一般的に休みとされる「日曜日」でも可能です。
ただし友引と被っている曜日は葬儀会社が休みの場合があります。
葬儀を延期せざるを得ない2つのケース
菩提寺が遠い場合
菩提寺が遠方にある場合は僧侶に来てもらうことになるでしょう。その場合はすぐに行うことができないので1週間ほどご遺体を安置しなければいけないおそれがあります。
悪天候の場合
葬儀の日程が決まっていたのにも関わらず、台風や大雪などの自然災害で延期しなければいけない場合もあります。
参列者には安全に来てもらうことが大事なので無理してこういった悪天候のときには葬儀をしてはいけません。葬儀会社も延期することをすすめるかと思います。
延期するときにはどんな対策が必要?
延期をする場合はご遺体をドライアイスで保存する必要があります。
ドライアイスであれば1日5,000円ほどかかり、エンバーミングであれば20万円ほどで10日から20日ほど保全することができます。
火葬を先にする骨葬とは
骨葬とは通常では最後に火葬場でおこなう火葬を先にするものです。
亡くなってから時間が経ってしまっているご遺体は先に火葬をしておくのですが、東北では一般的におこなわれています。
メリット | 葬儀の日程を慌てずに決められる |
---|---|
デメリット | 故人の顔を見てお別れをすることができない |
亡くなった当日にお通夜をすることも可能
亡くなった時間によっては当日にすることも可能です。
もし早朝にお亡くなりになった場合は準備する時間があるので当日に通夜式をすることができますが、昼以降の場合は準備する時間が短いので当日の通夜式には間に合わない恐れがあります。
慌てて準備するよりは翌日以降にしてしっかりと準備をした方が良いでしょう。
一般的な葬儀は準備を含めて3日程度かかる
葬儀の日程が決まっても自然災害など急なアクシデントで延期しなければいけないこともありますが、葬儀会社と相談して落ち着いて対応してください。ドライアイスを利用して保存期間を延ばすことは可能ですが限度があるので、場合によっては火葬を先におこなう方法を検討しましょう。
初めての喪主として葬儀をする人は不安なことがたくさんあるかと思います。心配せずに周りの人に頼りながら故人とお別れしましょう。