
定期保険は安い保険料が魅力!特徴と生命保険(死亡保険)との違い
定期保険は安い生命保険として知られています。一見安い保険料が魅力的ですが、どんな特徴があるのか知っていますか?また、定期保険は掛け捨てタイプですがどんな仕組みなのか確認しましょう。掛け捨てタイプは積立タイプと解約返戻金などに違いがでてきます。
終身保険などとはどのような違いがあるのかメリットやデメリットを説明しながら解説します。定期保険には種類があるので、加入を検討している人はどんな特徴があるのか知って自分にあったものを探してみてください。
掛け捨てタイプの生命保険「定期保険」とは?
定期保険とは一定の期間死亡保障され、満期の保険金がない保険料が安い保険です。期間を満了すると更新するものが多く、更新には年齢制限があるものが多いです。
年齢が上がることで「死亡するリスク」も上がるので、それに伴い保険料が高くなります。若いうちはけがや病気をしなかった健康体だとしても足元が衰えて転びやすくなったり、がんに罹りやすくなったりと気をつけていても人間の体は老化していきます。
更新型と全期型
定期保険には更新型と全期型があります。「更新型」は10年から15年ほどの期間が定められて、経過すると保障を更新していきます。「全期型」は保障期間が必要と思う年数を契約時に決めます。
更新型より全期型の方が保険料は加入時高いですが、保険料が一定額なので最終的に更新型より安くなります。
更新型・全期型以外に「保険期間」も2種類あります。
- 年満了タイプ
- 歳満了タイプ
年満了は年数で保険期間が決められているのに対し、歳満了は年齢で保険期間が決められています。年齢は60歳・65歳・80歳などがあり、法人経営者向けの定期保険だと99歳満了という長い期間の商品もあります。
定期保険と掛け捨て型生命保険(死亡保険)の意味は同じ
生命保険について調べていると、掛け捨て型の生命保険(死亡保険)という言葉を耳にすることがあると思います。定期保険は掛け捨て型生命保険の一種です。
定期保険に加入していれば、終身保険と同様に万が一亡くなった場合・高度障害の場合に保険金が支払われます。
また、余命6ヶ月と医師から診断された場合は生前に保険金を受け取ることができる定期保険商品もあります。
掛け捨てタイプとは?
掛け捨てタイプは「貯蓄性」がないのが特徴です。貯蓄(積立)がない分、保険料は安くなっています。掛け捨ては損と言われることもありますが、保険料が安いので保険の費用を抑えられるのがメリットです。
貯蓄ができるのは魅力的ですが、保険は人の保障がメインなので保険料の負担が重いのであれば無理して積立を選ぶのではなく、掛け捨てを選びましょう。コストを抑えることも意識して保険貧乏にならないようにしましょう。
定期保険の種類と特徴は?
定期保険にもさまざまな種類があります。また終身保険に定期保険特約として付加することもできます。それぞれ特化した部分があり、仕組みが違うのでチェックしてみましょう。
定期保険特約
他の生命保険に特約として定期保険の保障を付加します。保障内容は通常の定期保険と同じく亡くなった場合・高度障害の場合に支払われます。期間も同様に10年や20年、65歳までなど「年または歳」で決められています。
逓減定期保険(ていげんていきほけん)の特徴
逓減定期保険は「三角の保険」であり、ライフプランに合わせて必要な保障額が下がっていく仕組みになっています。解約返戻金は基本的にありません。この保険に加入する場合は何年経過したら保障額が下がるか、どのくらいの割合で下がるかがポイントです。
似たような保険として「収入保障保険」がありますが、保険金の受け取り方と課税される税金が異なります。
逓減定期保険の特徴は逓減率があることです。収入保障保険とは違い、逓減率を選ぶことができます。自分のライフプランでどのくらいの保障額が必要か把握して下がる割合を決めることができます。
低解約返戻金型定期保険
低解約返戻金という名のとおり、加入から最初の数年間は解約返戻金の額が低くなっています。低解約返戻金型定期保険の保険料が安いのはこの低い解約返戻金の期間があることが理由です。
6年〜7年ほど経過すると返戻率が高くなるピークがやってきますが、保険期間のピークを超えると再び返戻率は低下していきます。
収入保障保険
けがや病気で亡くなったり高度障害になったりした場合、家庭の収入が減ってしまいます。収入保障保険はそんな不安に備える保険であり、万が一の時には年金として毎月一定額を受け取ることができます。逓減定期保険と同様に「三角の保険」となっています。年数が経つと保障額が下がっていきます。
定期保険のメリットとデメリット
定期保険のメリットとデメリットは以下の通りです。人によってはデメリットがメリットになる・またはその逆のパターンもあります。自分に合うかどうか見極めてみましょう。
- 割安な保険料
- こ年金として受け取れる商品もある
- 将来の必要保障額に合わせることができる
- 更新をすると保険料が高くなる
- 積立や解約返戻金が基本的にない
- 保障額が下がっていく商品がある
収入保障保険は年金として逓減定期保険はまとまった保険金で受け取れます。年金として受け取ることで無駄遣いするのを防いだりする効果もあります。定期保険の更新が高いと感じる人は全期型を選ぶと良いでしょう。
定期保険の保険料はどのくらい?終身保険と比較
保険料が高くなってしまう終身保険との保障の差は以下の通りです。
保険 | 保障期間 | 解約返戻金 |
---|---|---|
定期保険 | 年・歳満了型 | なし |
終身保険 | 一生涯 | あり |
保険料の差はありますが、積立や保障が一生涯という特徴があるので保険料の払い込みに余裕がある人は終身保険を考えてみるのも良いでしょう。
定期保険の解約返戻金はどのくらい?
定期保険に解約返戻金はなく、あってもごくわずかです。
定期保険の種類によって解約返戻金は異なりますが、低解約返戻金型定期保険は条件を満たせば解約返戻金が戻ってきます。
保険期間の6割〜7割経過後、返戻率が上がります。104%〜107%という高い返戻率になる期間があります。総額で100万円保険料を支払っていたとすると、40,000円〜70,000円多く戻ってくるという計算です。
定期保険への加入が向いている人はどんな人か?
- 子どもが独立するまで保障が欲しい
- 主婦だけど子どもが小さいので保障が欲しい
- 自営業で収入が不安定で将来に不安がある
上のチェックに当てはまる人は定期保険の加入を検討してみてはいかがでしょうか。定期保険ではなくても、特約として付加するのも良いでしょう。
すでに加入している終身保険や養老保険には基本的に付加できず、転換する必要があります。
転換は告知がまた必要になるので健康状態に気をつけましょう。
定期保険は上手に活用すれば損ではない
また、主な収入を得ている世帯主であれば終身保険に定期保険特約を付加しておくのも良いでしょう。もし、必要ないと感じた時には減額したり特約解除したりすることもできます。
しかし定期保険は一生涯保障ではないのでその点に注意しながら検討してみましょう。