学資保険
学資保険はいくらもらえる?必要な教育資金から考える満期金と保険料

学資保険はいくらもらえる?必要な教育資金から考える満期金と保険料

学資保険のパンフレットを見比べていてもわからない部分。いくらにすればいいのか悩んでしまう「満期金」の問題です。

この学資保険の満期金を「いくら」に設定するかというのは実はとても大切な問題で、この金額を元に月々の保険料が決まり、将来学資金を受取る時の税金も決まってきます。

そこでこの記事では学資保険の「いくら」に関連する次の4つのポイントを徹底解説!
なる「大学入学時」です。

  • 子供の教育資金はいくら必要?
  • 学資保険で補填する教育資金の割合は?
  • 月々の保険料で受け取れる学資金はどう変わる?
  • 学資金を受け取るときにはどんな税金がかかる?

少なすぎるともしものときが不安、高すぎると月々の保険料が高い。学資保険を選ぶ上で避けては通れない「満期金の適切な金額」をいっしょに考えていきましょう。

学資保険の満期金はいくらがベスト?

教育資金を貯めるのに人気の学資保険ですが、契約時に決める満期金の額は「いくら」にしたら良いのでしょうか。先ずは子供をひとり育てるのに必要な教育資金から考えてみます。

幼稚園から大学卒業まで子供の教育資金はトータルいくらかかる?

幼稚園に入園してから大学を卒業するまで、教育資金のトータルコストはいくらかかるのでしょうか。

実は幼稚園~高校までの金額と、大学4年間の金額はほぼ同額と言われています。まずは幼稚園から高校までにかかる金額を見てみましょう。

幼稚園から高校まで、教育資金は約600万円

すべて公立に通うケースで約540万円です。幼稚園の場合、公立はわずか2割程しか存在しないので、一般的に一番多いケースは約600万円ということになります。

一方ですべて私立の場合は約1,770万円と一般的ケースの約3倍。まさに「桁が違う」レベルとなります。

大学に行くなら?私立大は国公立大の約1.5倍

国公立大学と私立大学、どちらに進学するかでも大きな違いがあります。

日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」(平成30年2月14日発表)によると、私立に通うと国公立大の1.5倍程度の教育資金がかかるという統計がでています。文系・理系でも金額に差異が現れますので注意しましょう。

幼稚園から大学までの平均的教育資金は1,300万円

幼稚園から大学まですべて公立という一番コストが掛からない場合でも約1,000万円。

幼稚園と大学が私立という一番一般的なケースだと1,300万円となります。

この金額が学資保険を検討する時のベースの金額となります。

学資保険ではいくら準備すべき?

1,300万円にも及ぶ教育資金をすべて学資保険で準備するのは不可能ではないですが、現実的ではありません。

そこで「いつ学資保険で学資金を受け取るのが一番助かるか」という点から考えてみます。

教育資金を支払っていく時に一番負担が大きくなるのは、まとめて一気にお金が必要となる「大学入学時」です。この大学入学時にいくらかかるかを計算してみましょう。

大学入学時には一気に200~250万円が必要となる

大学入学時に大きなお金が必要となるのは、3種類のお金を同時に準備しなければならないからです。

  • 受験料
  • 入学金
  • 初年度の授業料

それぞれどの程度かかるのでしょうか?

受験料と入学金

大学入学時にかかる費用は「受験料」と「入学金」、さらに「入学しなかった学校への納付金」の加算が必要です。

日本政策金融公庫の平成29年度「教育費負担の実態調査結果」によると、この費用の平均値は国公立大で約70万円、私立文系・私立理系で約90万円となります。

初年度の授業料

次に大学在学費用を1年あたりで計算します。国公立大で約100万円、私立文系で約150万円、私立理系で約180万円です。

大学入学時に必要な金額

トータルの額を計算すると、国公立大で約170万円、私立文系で約240万円、私立理系で約270万円となります。

大学入学時にかかるお金を学資保険でシミュレーション

大学入学時にかかるお金をソニー生命の学資保険でシミュレーションしてみましょう。

契約者(父親):30歳
被保険者(子供):0歳・18歳満期
保険料払込期間:10歳
Ⅱ型(大学進学時に学資金を受け取るタイプ)
受取金額200万円 受取金額250万円
月払い保険料 15,900円 19,875円
払込保険料総額 1,908,000円 2,385,000円
受取学資金総額 2,000,000円 2,500,000円
返戻率 104.80% 104.80%

今回の資産では、保険料は月々15,000円~20,000円となっており、受取金額はそれぞれ200万円・250万円です。

このように学資保険で設定すべき満期金額は、実際にシミュレーションしてみて無理なく支払える金額にしましょう。

月々払う保険料はいくらになって戻ってくる?

学資保険を検討している人にとって最大の関心事は「預けたお金がどれ位増えて戻ってくるか」ということです。

この「預けたお金がどれ位増えて戻ってくるか」を表すのには、「返戻率」という数値を使用します。

返戻率?
返戻率(へんれいりつ)というのは「預けたお金が将来どれくらい増えて戻ってくるか」を表したものです。
この数値でお金が増えて戻ってくるのかが、どう分かるんですか?
返戻率は(受け取った学資金総額÷払込んだ保険料総額)×100という計算式で算出します。そのため100%を超えていれば増えて戻ってくると考えれば良いですよ。

返戻率シミュレーション

では実際に月々いくらの保険料を支払うとどれ位増えて戻ってくるかを、人気の学資保険商品でシミュレーションしてみましょう。

ソニー生命「学資保険」

契約者(親):男性30歳
被保険者:(子供)0歳
基準保険金額:60万円(受取総額300万円)Ⅲ型
支払期間:10歳まで
月払保険料 \23,310
支払保険料総額 \2,797,200
受取金総額 \3,000,000
返戻率 107.25%

明治安田生命「つみたて学資」

契約者(親):男性30歳
被保険者(子供):0歳
基準保険金額:75万円(受取総額300万円)
※18歳から毎年75万円を4回受取るタイプ
支払期間:10歳まで
月払保険料 23,640円
支払保険料総額 2,836,800円
受取金総額 3,000,000円
返戻率 105.75%

ニッセイ「学資保険」

契約者(親):男性30歳
被保険者(子供):0歳
基準保険金額:100万円(受取総額300万円)
こども祝金なし型:支払期間10歳まで
月払保険料 23,320円
支払保険料総額 2,798,400円
受取金総額 3,000,000円
返戻率 107.20%

契約者である親が死亡した時でも学資金は満額受取ることができる

学資保険が「保険」である由縁は、保険料の払込免除特約が付随しているからです。

払込免除特約があれば、契約者である親などに万が一の事があった場合(死亡や高度障害状態等)、以後の保険料の払込が免除されます。

もちろん万が一契約者が死亡してしまった場合も、学資金は満額支払われます。

学資保険にはいくら税金がかかる?

学資保険には「税金が戻ってくる」場合と、「税金を納める」場合があります。それぞれを見ていきましょう。

保険料を払っている間は「生命保険料控除」が受けられる

学資保険は生命保険会社が販売する生命保険の一種なので、1年間で支払った保険料をその年の課税所得額から控除することができます。

控除額は所得税からは最大40,000円、住民税からは最大28,000円です。

学資金を受取る時にかかる税金は?

学資金を受取る際にかかる税金は、契約者と受取人の関係によって以下のように変わってきます。

被保険者 契約者 受取人 税金の種類
妻・子 相続税
所得税
妻・子 贈与税

契約者と受取人が同じ場合

契約者・受取人とも夫といったように、契約者=受取人だった場合は受け取った学資金に所得税が課せられます。

ただ学資金の受け取り方によって「一時所得」と「雑所得」に分類され、税額が変わってくるので注意が必要です。

大学入学時などに一括で受け取る場合は「一時所得」

大学入学時など、満期の時に一括で学資金を受け取った場合は一時所得に分類され、所得額は次の式で算出されます。

(満期時受取額-既払込保険料-特別控除50万円)×1/2

注目してほしいのは「特別控除の50万円」があるため、お金が50万円以上増えていない場合は税金がかからないということです。

例えば返戻率110%の学資保険で保険料を500万円払込むと、550万円を受取ることになりますが、この場合は税金がかからないということです。

学資年金や祝い金として受取る場合は「雑所得」

一括で受け取った場合と異なり、学資年金や少中高進学時に祝い金を受取るなど、「分割」で学資金を受取ると雑所得として扱われます。

雑所得の場合の所得額は次の式で算出されます。

学資年金額ー(学資年金額×保険料総額÷学資金総額)

雑所得の場合、一時所得のように特別控除枠がありませんので、ほぼ確実に税金がかかってしまいます。

契約者と受取人が異なる場合

契約者と受取人が異なる場合は、「贈与税」か「相続税」がかかります。相続税は払込免除特約が適用される場合=契約者(親など)が亡くなった場合のみなので、ここでは割愛し、贈与税の計算方法を解説します。

贈与税の税額は、次の式で算出されます。

(贈与された金額ー110万円)×税率ー速算控除額

税率と速算控除額は次の表の通りです。

基礎控除後の課税価格 税率 控除額
200万円以下 10%
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1,000万円以下 40% 125万円
1,5000万円以下 45% 175万円
3,000万円以下 50% 250万円
3,000万円超 55% 400万円

次のモデルケースを例に贈与税の資産をしてみましょう。

払込保険料:総額300万円
返戻率:110%
受取学資金総額:330万円

この場合契約者・受取人が同じならば、税金はかかりません。

計算式
(3,300,000-3,000,000-500,000)×1/2=-100,000

ところが契約者≠受取人の場合だと、23万円も税金を払わなくてはならなくなります。

計算式
(3,300,000-1,100,000)×0.15-100,000=230,000

このように契約者と受取人によって、税金が大きく異なります。学資保険に加入するとき、見直すときはぜひこの2点に注意してください。

大学入学時に必要な額を一括で受け取れば税金はかからない

学資保険の満期金をいくらにすると税金がいくらになるといった、学資保険にまつわる「いくら」を見てきました。教育資金の全てを学資保険でカバーするのは、保険料の面からも、税金の面からもおすすめできません。

学資保険の満期金は大学入学時に必要な額を満期金とし、一括で受け取るのがおすすめです。

そうすれば月々の保険料も手頃で、受取時に税金がかかることもありません。

ただ子供の進路によって、教育資金の必要になる時期は変わってきます。ぜひ自分の家庭に当てはめて、じっくりと検討してみてください。

どのような学資保険にするか悩んだら、「学資保険の選び方を徹底解説!加入前に知りたいポイントと注意点」の記事もぜひ参考にしてみてください。