医療保険
日帰り入院とは?医療保険で給付金がもらえる定義と意外な落とし穴

日帰り入院とは?医療保険で給付金がもらえる定義と意外な落とし穴

最近では医療技術や薬の効果が進化しているため、入院期間や治療期間が短くなってきています。入院日数が短くなることで「日帰り入院」も多くなりました。

それに伴い医療保険では入院日型が短いものも取り扱われています。日帰りなのに入院なの?と疑問に思う人もいるでしょう。「日帰り入院」とはどんなものなのか。「通院」とはどんなところが違うのか詳しく説明していきます。

若いうちは入院する経験はほとんどないかと思いますが、年齢が高くなるにつれ身体が衰えて回復力も下がっていくので入院することが増えていきます。今は自分に関係なかったとしても保険を検討している人はチェックしておきましょう。

日帰り入院とは?定義について

日帰り入院は普通の人はどんなものなのか判断するのが難しいかと思います。日帰り入院だとは分からないと給付金の請求をしそびれてしまうケースも。日帰り入院の定義をしっかりと覚えておきましょう。

日帰り入院の定義
  • 入院日と退院日が同じ日
  • 入院基本料の支払いがある
  • 検査や手術をしている

日帰り入院は上記のような条件を満たしているものを指します。退院日が翌日となった場合は一泊二日とみなされます。24時間経っていない場合も翌日退院であれば同様です。

たとえベッドを使用していても、入院基本料を支払っていなければ入院とはみなされません。

上の3つが当てはまるのかわからず、日帰り入院なのか疑問に思った時は病院に聞いてみるのも良いでしょう。

入院基本料を支払っているのかは「領収書」でも確認することができます。

日帰り入院かどうか、お医者さんに聞いてみるのがいちばん正確でしょうか?
そうですね。日帰り入院は保険会社でも判断しにくいので、一般の人はなおさらわかりにくいでしょう。では日帰り入院と勘違いしやすい「通院」との違いも確認してみましょう。

日帰り入院と通院の違い

判断しにくいケースとして以下のようなものがあります。

日帰り入院ではなく、通院となるケース
  • 外来のベッドを利用して点滴や手術、人工透析をおこなう
  • 休養や覚醒のためにベッドを利用する

上の2点に注意して先ほど説明した日帰り入院の定義を把握しておけば、通院と日帰り入院の区別がつきますね。

日帰り入院になる病気や検査・手術とは

日帰り入院の対象となる病気は、次のようなものがあります。

  • 大腸ポリープ
  • 胃ポリープ
  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜ポリープ
  • 鼠径ヘルニア
  • 白内障
  • 膀胱腫瘍
  • 尿管結石
  • 全身麻酔を必要とする親知らず

そして日帰り入院で手術する場合、次のような手術や検査が対象となります。

  • 内視鏡ポリープ切除術
  • 腱鞘切開術
  • 経皮的冠動脈形成術
  • 皮下腫瘍摘出術
  • 心臓カテーテル検査
  • 膝関節鏡手術

親知らずで入院することはあまり知られていませんが、最近では親知らずが何本かできてしまった場合に全身麻酔をしてまとめて治療し、短期間で終わらせることが多くなっています。

全身麻酔をすると、治療がすぐに終わったとしてもすぐに帰宅するというわけにはいきません。

日帰り入院が対象となる保険商品を紹介

日帰り入院から保障される保険には、どのようなものがあるのか紹介していきます。保険商品によっては5日以上の入院からなど入院日数が決められているものがあるため、自分の保険と比較してみましょう。

保険会社 保険商品 保証期間 入院限度日数
JA共済 医療共済 終身型など 1入院につき120日
・200日・365日
三井住友海上あいおい生命 新医療保険Aプレミア 終身 1入院につき30日・
60日・120日
東京海上日動あんしん生命 メディカルKit NEO 終身 1入院につき60日
オリックス生命 医療保険新キュア 終身 1入院につき60日
住友生命 ドクターGO 終身 1入院につき180日
・360日
大同生命 総合医療保険Mタイプ 終身型など 1入院につき60日
・180日

日帰り入院は必ずしも保障があった方が良いというわけではないので、無理して医療保険の乗り換えをする必要はありません。

ご自身の病歴やほかの保険との兼ね合いを考えて、日帰り入院が対象となる保険に加入するか検討しましょう。

日帰り手術では手術給付金を請求する

例えば白内障で日帰り手術をするケース。この場合は日帰り入院ではなく、手術のみの給付金が支払われます。日帰り入院と日帰り手術も紛らわしいですが、領収書に「入院料」に金額が記載されているのか確認してみましょう。

入院基本料を支払っていない場合は「日帰り手術」となります。

保険商品によっては請求しても給付金があまりもらえないこともあり、診断書料でマイナスになってしまう恐れもあります。

しっかりと領収書を確認して、保険会社に給付金の対象となるかを問い合わせてみましょう。

入院給付金を請求する場合に必要な書類や手続きと注意点

それでは給付金の請求にあたっての注意点をまとめてみましょう。

入院給付金を請求する場合の注意点
  • 診断書料で5,000円程度負担しなければならない
  • 医療保険によっては日帰り入院が対象とならない
  • 診断書を医師へ渡す前に保障対象となるか確認する

診断書料は医療機関によって異なりますが、5,000円前後の費用がかかる場合が多いです。

保険会社によっては指定の診断書がある可能性もあるので、まずは保険会社に確認してみることをおすすめします。手術の保障の場合は、正確な手術名をあらかじめ医師に確認しましょう。

保険会社に手術名を伝えて給付金の対象となるか確認した方が、保険会社側は対象となるのか判断しやすくなります。

給付金を請求する前に必要な書類
  • 入院手術請求書
  • 診断書
  • 給付金を入金する口座と印鑑
  • 保険証券(保険証書)

保険証券(保険証書)を準備することによって、契約内容の確認や問い合わせ先がすぐにできスムーズに動くことができます。

日帰り入院扱いの特徴を知っておきましょう

日帰り入院には「朝入院して同日の夜退院する」「入院基本料を支払う」という特徴があります。通院や日帰り手術など判断しにくいものもありますが、まずは医療機関でもらえる領収書を確認すれば判断することができるでしょう。

日帰り入院の費用はあまり高くはなく5,000円〜10,000円程度です。

日帰り入院から保障となる医療保険に加入しておきたいと思うかもしれませんが、診断書料のことを考えるとあまりプラスとなりません。

ただしすでに医療保険に加入している人は安易に乗り換えをしない方が良いでしょう。じっくり考えて、入院保障の日数や手術保障の部分もしっかりとチェックしてください。