医療保険
医療保険の選び方を解説!終身や掛け捨ての意味と特約の必要性

医療保険の選び方を解説!終身や掛け捨ての意味と特約の必要性

生活していると病気やケガをするきっかけはどこにでもあります。いつか入院や手術をすることも・・・。そんな時に金銭的に不安になり、費用のことを考えながら治療することになってしまうかもしれません。金銭面のことを考えず治療方法を選べるように医療保険に加入しておくと安心です。自分にあった医療保険を見つけるためのポイントをいくつか説明しまう。

付加するべき特約や入院給付金の必要金額、終身医療保険と定期医療保険の違い、掛け捨てと積立どちらを選ぶべきか見極めて医療保障を備えましょう。

終身医療保険と定期医療保険の違いと選び方

医療保険は病気やけがのための保障です。医療のための保障なので、死亡保障は基本的に付いていません。入院日額を選択する点は共通ですが、特約は保険会社によって異なることもあります。

手術給付金は倍率で決められていて、入院日額×倍率が給付金額となっています。

そのため、加入時に医療保険の入院日額を高く設定している人ほど給付金は多くなります。手術ごとに倍率は決められているので、手術後に病院からもらう診断書に記載されている手術内容から倍率は判断されます。

手術の軽いものは倍率が低くなり、重いものは高くなります。手術ごとに倍率が異なるタイプを説明しましたが、それ以外にもう一つ「倍率一律」タイプがあります。

倍率一律はどんな手術でも倍率が決まっています。一律だと思い手術をおこなった時に給付金が足りないということになるでしょう。ですが、手術ごとに変動する倍率より保険料は安くなっています。手術給付金の倍率も医療保険を選ぶ時の参考にしてください。

医療保険には「終身」と「定期」があると聞いたのですが、一体どんな違いがあるのですか?
大きな違いは保障期間ですね。終身は加入してから一生涯保障されるもの、定期は加入してから一定の年数で更新するものです。

定期は保障期間を満了すると更新するか、そのまま消させるか選択することができます。

終身タイプの特徴

  • 一生涯保障
  • 保険料が変わらない
  • 定期より保険料が高い

定期タイプの特徴

  • 保障期間満了がある
  • 年齢が高くなると更新の時に保険料が上がる
  • 終身より保険料が安い

特に保険会社へ申し出をしなければ、そのまま自動更新されることが多いです。

定期は5年・10年・15年と期間がありますが、10年の期間が一般的です。

更新のたびに保険料が高くなるので、若いうちに加入するのがおすすめです。終身は加入時の保険料がそのまま続くので、長く契約したいという人は終身タイプが良いでしょう。

医療保険の掛け捨てと積立の違いと選ぶポイント

医療保険には掛け捨てと積立タイプがあります。

タイプ 特徴
掛け捨て 保険料が安く、返戻金はほとんどない
積立 保険料が高く、返戻金がある

積立タイプは貯蓄がある分、保険料が高くなります。しかし解約した場合返戻金があります。掛け捨てタイプは保険料が安いですが、病気やけががない限り保険金はもらえません。

ずっと健康な人であれば、掛け捨てタイプは勿体無いと感じてしまうかもしれません。掛け金を捨てるという意味の掛け捨てタイプですが、保険の見直しをしやすいというメリットがあります。

どちらの方が良いということはなく、ライフプランは人それぞれなので自分にあった方を選ぶのがベストです。

医療保険の主な特約5種類の特徴をそれぞれ解説

保険会社によって取り扱っている特約は異なりますが主な特約は以下のとおりです。

  • 先進医療保障特約
  • がん特約
  • 女性疾病特約
  • 三大疾病特約
  • 七大生活習慣病特約

先進医療保障特約

先進医療保障特約は技術料となる費用を保障する特約です。先進医療は200万円以上の技術料がかかることがあり、本来であれば全額自己負担になりますが特約を付加していれば厚生労働大臣が認める先進医療に対して給付金が受け取れます。

がん特約

がん(悪性新生物)と診断され、手術や入院をした場合に日額が倍になったりがん保険金が受け取れたりします。加入し、責任開始日から90日間は免責が付いているので注意しましょう。がん保険に加入するより保障は薄いので、がん保険に加入する方が良い場合もあります。

女性疾病特約

女性特有の病気である乳がん・子宮頚がんや子宮筋腫、妊娠などによる入院・手術に対して上乗せで保障されます。帝王切開や流産などにも対応しているので、女性はチェックしておきたい特約です。

三大疾病特約

三大疾病とは以下の3つの病気のことです。

  • がん
  • 急性心筋梗塞
  • 脳血管疾患(脳卒中)

日本で死亡の要因となる病気として多いのがこの3つの病気です。診断された時に通常分に上乗せして給付金が支払われます。

七大生活習慣病特約

七大生活習慣病とは、以下の7つの病気のことです。

  • がん
  • 急性心筋梗塞
  • 脳血管疾患(脳卒中)
  • 高血圧疾患
  • 糖尿病
  • 肝疾患
  • 腎疾患

三大疾病特約同様、限度日数を超えても通常分に上乗せされて給付金を受け取ることができます。

特約って後からつけられるの〜?すぐに必要なのかなんてわからないや・・・。
保険会社によりますが、後から付加することができない保険が多いです。加入時によく考えて必要な特約を付加しましょう。必要なくなった場合は特約の解約をすることができます。

もし途中で付加をできたとしても再度告知や医師の審査が必要になる可能性があります。他には、入院や手術をしなくても給付金が受け取れるものもあります。

健康祝金

一定の期間、入院や手術なく健康な状態であれば祝金が受け取れます。

色々な特約があって手厚い保障にできそうですね!
いろいろ付けてしまうと保険料が高くなってしまうので気をつけてくださいね。自分に本当に必要なものだけを付加しましょう。

保険料はいつまで払う?医療保険の払込期間

医療保険の払込期間には「終身払い」「60歳払込満了」「70歳払込満了」「80歳払込満了」などのタイプがあります。終身払いの方が保険料はやすくなりますが、一生涯払込続ける必要があるので収入が少ない老後は負担が大きくなります。

自分の将来の経済状況なども考慮しながら払込期間を選択しましょう。

保険料を安く抑えたい場合は、終身払が良いですが老後に年金からどのくらいの金額なら払えるのかを考えましょう。加入する年齢に合わせて払込期間を決めるのが良いです。若いうちに加入するのであれば、働き盛りなので60歳〜80歳で払込を満了するタイプの方が老後に保険料を払うことなく安心です。

自分が老後にもらえる年金の額はどうすればわかりますか?
毎年届く「ねんきん定期便」を確認すると年金額を確認できます。
「ねんきん定期便」には保険料納付額や加入期間が記載されています。まず年金の加入期間を満たしていないと年金がもらえないので加入期間の欄はしっかり確認しましょう。

保障内容から考える自分に合った医療保険

  • 自分の所得・貯蓄額
  • 配偶者・子の有無
  • すでに契約している生命保険

上の3つのチェックを確認して医療保険の保障を検討・見直ししましょう。もしも入院した時に入院代を支払える能力はあるか、配偶者がいれば交通費や食費がかかるなどいろいろな費用を考えながら入院日額を決めましょう。

日額5,000円〜10,000円くらいが無理なく保険料を支払える金額かと思います。

混合診療

一般的にわたしたちが普段受診しているのは保険適用となる診療です。一部の療法を保険適用外とするのは日本では禁止されていますが、先進医療は例外として認められています。

今後、保険診療と保険外診療の併用(混合診療)が本格的に導入される可能性があります。そうなると医療費は高くなり、自己負担が増えます。混合診療に対応した医療保険が登場するかもしれないのでチェックしておきましょう。

今後はこのふたつの診療を組み合わせることができる自由な診療となるかもしれません。

入院給付金日額はどのくらい必要?入院の費用

入院時の医療費はどのくらいあると自己負担がなくなりますか?
入院した時の医療費は平均で19,835円です。日額20,000円つけておけば自己負担はなくなるかもしれませんが、保険料は結構高くなってしまいますね。5,000円〜10,000円が一般的でしょう。

公益財団法人<生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成28年度>によると医療費の平均19,835円。治療費以外にも食事代や差額ベッド代、見舞いのための交通費も含まれています。

30日入院したとすると、595,050円かかるということになります。高額療養費制度を利用すれば1ヶ月間(1日〜末日)の上限を超えた分はお金が戻ってきますが、年齢や所得によって上限額が異なるので医療保険で備えておくことも大事です。

入院給付金日額は入院日数とも関係するので、合わせて見ておきましょう。

医療保険を選ぶ時・見直しの時のポイント

医療保険に加入・乗り換えする時にはまず保障期間がポイントです。最初から乗り換える目的で医療保険に加入するのであれば別ですが、同じ保険に加入し続けたいのであれば「終身型」にしましょう。年齢が高くなるほど怪我や病気は多くなるものです。

そうなると長く加入していたいですよね。定期型も継続することはできますが、上限があったり保険料が高くなったりするので継続したくてもできない状況になってしまうかもしれません。

次に入院日額や特約をチェックしましょう。最近では通院特約というのもあります。今は医療の技術が進歩しているので治療期間がどんどん短くなってきています。

通院だけでも治療が完了することも多いので通院特約はオススメです。自分のライフプランを見直して自分にぴったりの医療保険を見つけてください。