在宅介護サービス

訪問看護の料金はいくら?介護保険と医療保険での費用の違いを解説

訪問看護では、公的保険によって料金体系が違います。

介護保険で利用する場合に限っても、利用する事業所の種類、どの時間帯に利用するのか、訪問するスタッフが持つ資格などによって、金額が異なります。

訪問看護を利用するときの自己負担額の目安や、負担軽減策をご紹介します。

介護保険で訪問看護を利用する場合の費用の仕組み

介護保険での訪問看護利用料は以下の3つをかけた額です。

  • 利用単位数
  • 1単位あたりの金額(目安10円、都市部ほど高い)
  • 自己負担割合(収入により1~3割)

利用単位数がどれくらいなのか、ご紹介しますね。

訪問看護ステーションの利用料金は?基本料金を紹介

1回の利用ごとにかかる基本料金は、以下の条件により異なります。

  • 事業所の種類(訪問看護ステーション、病院など)
  • 担当スタッフの資格(看護師、准看護師、理学療法士など)

訪問看護ステーション利用だと、1回の基本料金(利用単位数)は以下の通りです。

1回の基本料金(看護師)
20分未満 311単位
(予防)300単位
30分未満 467単位
(予防)448単位
30~1時間未満 816単位
(予防)787単位
1時間~1時間半未満 1,118単位
(予防)1080単位

(2018年10月17日現在)

1回の基本料金(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)
20分 296単位
(予防)286単位

(2018年10月17日現在)

(予防)は、要支援1~2の人が利用する介護予防訪問看護の単位数です。

准看護師訪問時の料金は、看護師の90%です。

単位でいわれても、よくわかりません。金額はいくらですか?
自己負担が1割なら、単位を円に読みかえると目安金額です。都市部だと高くなり、事業所や契約内容によっては追加料金がかかります。

病院・診療所の利用料金は訪問看護ステーションより安い

病院や診療所を利用する場合の基本料金(単位数)は、以下の通りです。

1回の基本料金
20分未満 263単位
(予防)253単位
30分未満 396単位
(予防)379単位
30~1時間未満 569単位
(予防)548単位
1時間~1時間半未満 836単位
(予防)807単位

(2018年10月17日現在)

病院に併設されている訪問看護ステーションが多いので、病院の訪問看護(いわゆる「みなし指定」)の数は少ないと思ってください。

加算ってどんなときにかかるの?基本料金以外の費用とは

訪問看護利用時には、基本料金のほかにも加算(追加料金)がつきます。加算の例と単位数を紹介します。

加算の例(訪問看護ステーション)
加算 内容 単位
緊急時訪問看護加算 緊急の連絡、相談、訪問に対応可 574単位/月
特別管理加算 気管カニューレ、人工肛門などを使用 250または500単位/月
早朝加算、夜間加算、深夜加算 8:00~18:00以外に利用 早朝・夜間は25%増、深夜は50%増

(2018年10月17日現在)

以下のような加算もあります。

  • 初回加算
  • ターミナルケア加算
  • 長時間訪問看護加算
  • 複数名訪問看護加算

契約時には、加算の種類やつきかた(1回ごとか月額か)を確認しましょう。

訪問看護と介護が一体になったサービスも!費用を紹介

介護保険サービスの中には、訪問看護と介護などを一体として提供する以下のサービスがあります。

  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
  • 看護小規模多機能型居宅介護

基本料金は要介護度に応じた月額制で、訪問看護以外のサービスとひとまとめです。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は月8,267~29,441単位、看護小規模多機能型居宅介護は月11,119~31,141単位です。

2つとも、要支援の人は利用できません。

医療保険で訪問看護を利用するときの料金体系は?

医療保険での訪問看護の料金は、以下の2つをかけた金額です。

  • 利用金額
  • 自己負担割合(1~3割)

介護保険と違い、どの地域でも金額は同じです。

医療保険で訪問看護を利用する場合の基本料金

医療保険では、基本料金として訪問看護基本療養費と訪問看護管理療養費がかかります。

基本料金
訪問看護基本療養費 週3日まで 5,550円/日
週4日目以降 6,550円/日
訪問看護管理療養費 月の初日 7,400円/日
2日目以降 2,980円/日

(2018年10月17日現在)

医療保険が効き、自己負担額は表の金額の1~3割です。

以下の場合は、訪問看護基本療養費の金額が変わります。

  • 同日に同一建物内に居住している複数利用者を訪問
  • 緩和ケアなどの専門看護師が訪問
  • 入院中の外泊時に利用
医療保険でも、スタッフの資格で料金が変わりますか?
看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士では金額の違いはありません。准看護師だと料金が安いです。

医療保険の訪問看護での加算とは?種類と金額を紹介

医療保険でも、利用や契約の内容で加算がつき、料金が上乗せされます。

主な加算を紹介します。

加算の例
加算 内容 単位
24時間対応体制加算 電話での常時対応、緊急の訪問可 5,400円/月
訪問看護情報提供療養費 市町村、利用者の入院先、学校(子どもの場合)などに情報を提供 1,500円/月
特別管理加算 気管カニューレ、人工肛門などを使用 2,500または5,000円/月

(2018年10月17日現在)

他にもこんな加算があります。

  • 早朝加算、夜間加算、深夜加算
  • 緊急訪問看護加算
  • 長時間訪問看護加算
  • 難病等複数回訪問加算
特別管理加算の金額が2パターンあるのはなぜですか?
症状が重いと高くなります。悪性腫瘍(がん)や気管カニューレなどは5,000円、在宅での透析、酸素療法、人工肛門、重症の床ずれなどは2,500円です。

利用料金の目安をモデルケースで紹介します

介護保険と医療保険のモデルケースで、利用料金を試算してみました。参考にしてください。

医療費控除などの負担軽減策についても紹介します。

介護保険での訪問看護利用の例!週1回利用で月4,000円程度

利用者は要介護で人工肛門を利用中(特別管理加算250単位)。地域加算のない地域に居住。週1回(30~60分)の利用で、介護保険の自己負担は1割。利用している訪問看護ステーションはサービス体制強化加算(6単位)、緊急時訪問看護加算(574単位)を取得。
1回ごとにかかる利用料 816(基本料金)+6(サービス体制強化加算)
(816+6)×週1回×4週=3,288
1月にかかる加算 574(緊急時訪問看護加算)
250(特別管理加算)
1ヶ月の自己負担 4,112円

 

医療保険での訪問看護利用料は?週3回で月12,800円程度

利用者は週3回点滴を行っており(特別管理加算2,500円)、市町村への情報提供に同意(訪問看護情報提供療養費1,500円)。医療保険の自己負担は1割。事業所は24時間対応体制加算(5,400円)を取得しており、交通費は1回あたり100円を請求。
基本療養費 5,550×週3回×4週=66,600
訪問看護管理療養費 7,400(初日分)+2,980(2日目以降分)×11=40,180
1月にかかる加算 2,500(特別管理加算)
5,400(24時間対応体制加算)
1,500(訪問看護情報提供療養費)
交通費 100×12回=1,200
1ヶ月の自己負担 12,820円

基本療養費などは1割負担(10円未満は四捨五入)で、交通費は利用者が全額自己負担します。

医療保険だと交通費がかかるんだ!介護保険だとかからないんだっけ?
介護保険だと原則交通費込みですが、通常のサービス提供地域を超えると交通費がかかります。医療保険だと、交通費がかかることが多いです。

訪問看護の費用は医療費控除の対象!他にも負担軽減制度あり

訪問看護の費用は、介護保険利用の場合でも医療費控除の対象になる可能性があります。

他にも、費用の払い戻しを受けられる高額介護サービス費や、高額医療・高額介護合算療養費制度があります。

特集記事で紹介しています。ぜひご覧ください。

訪問看護の利用料は保険によって違う!加算にも注意を

訪問看護にかかる費用は、介護保険と医療保険で計算方法が違います。

介護保険の場合、住んでいる地域やスタッフの資格などで金額が変わります。

また、介護保険でも医療保険でも、基本料金以外に加算(追加料金)がつくことも覚えておきましょう。

契約や利用の前には、訪問看護ステーション(または病院)やケアマネージャーに、納得いくまでサービス内容や料金についての説明を受けるようにしてください。