住宅ローン

今さら人に聞けない!住宅ローンについての基礎知識

家を買いたいなら、「住宅ローン」を組むのが普通です。しかし住宅ローンの事を詳しく知っている、という人は少数派でしょう。

住宅ローンの事を知らないと、お金を損してしまう危険性が高くなってしまいます。

このページでは、審査や金利、保険や返済方法まで、住宅ローンに関する事柄をまとめて解説しています。さらにリンクを辿れば、詳しい説明ページに行けますので、住宅ローンについてわからない事をすぐに調べられるはずです。

そもそも住宅ローンって何?

「住宅ローン」とは、家を買う時に使うローンです。家は高額ですので、現金で購入することは困難です。そのため、普通は住宅ローンを利用します。

住宅ローンは、他のローンよりも金利が安いという特徴があります。しかし、家を買うという目的以外では利用できません。

センセー、住宅ローンって、「保証人」無しでお金を貸してくれるんですよね?
たしかに通常は、保証人は不要ですね。でもそれは住宅ローンが、購入する家を「担保」にしているからですよ。
え、それじゃあ、ローンを返せなくなると……。
家が競売にかけられてしまいますね。だから住宅ローンは、しっかりと計画をたてて組まないといけないんです。

住宅ローンの仕組みについては、住宅ローンの基礎知識~仕組みから分かりやすく解説~で詳しく解説してあります。

住宅ローンを組む前に!知っておきたい基礎知識

住宅ローンを組む前には、以下3つについて把握しておきたいところです。

  1. 住宅ローンの審査の流れ。
  2. 住宅ローンの金利のシステム。
  3. 住宅ローンに関する保険。
家を買うときは、やっぱり事前勉強が必要なんですかい……?
そうですね、知らないと損をしてしまう事がいろいろありますから、面倒でも確認しておいたほうが良いでしょう。

住宅ローン審査の流れと審査で調べる事

ほとんどの場合、住宅ローンの審査は「事前審査」と「本審査」の2回おこなわれます。その両方に合格しなければ、融資を受けられません。

「事前審査」は、おもに金融機関がおこないます。年収や借入状況など、ローンの返済が可能かどうかを調査されます。
「本審査」は、おもに保証会社がおこないます。購入する物件の担保価値についても調べられ、事前審査より細かくチェックされます。

住宅ローン審査で調べられるポイントは、「年収」「勤続年数」「年齢」「信用情報」「健康状態」「担保価値」などです。

住宅ローン審査について詳しく知りたい方は、住宅ローン審査の流れと審査のポイント一覧も確認してみてください。

住宅ローンの金利の仕組みとは?

住宅ローンの金利には、「固定金利型」「変動金利型」「固定金利選択型」の3つがあります。

「固定金利型」とは、借入をした時の金利が、全期間に適用される金利方式です。市場の金利が上昇しても被害を受けないため、安定性が高くなります。
「変動金利型」とは、ローンの返済中も、市場に合わせて金利が変わっていく金利方式です。金利が低下すると、返済額が減り、得になります。
「固定金利選択型」とは、一定期間だけを固定金利にして、その後、ふたたび固定金利選択型か変動金利かを選択する金利方式です。

どの金利方式にも、メリットとデメリットがあります。

固定金利はリスクが少ないものの、契約時の金利は変動金利より高くなります。変動金利は、市場金利が上昇した場合に大損するリスクがあります。

住宅ローンと金利の関係は、住宅ローン金利とは?その仕組を分かりやすく解説しますでも解説してあります。

住宅ローンと保険は切っても切れない関係

住宅ローンを組む場合、団体信用生命保険(団信)への加入が義務付けられていることが普通です。

「団信」とは、住宅ローンの債務者が死亡したり、重度障害状態になった場合に、残りのローンを全額支払ってくれる保険を言います。

団信に加入する際は、健康状態をチェックされます。そのため、持病を持っていると団信に入れない事があります。団信に入れないと、住宅ローンも組めません。

ただし、住宅金融支援機構の「フラット」なら、団信に加入しなくても住宅ローンを組めます。

団信の保険料については、金利に含まれているのが一般的で、別途請求はされません。フラットの場合、団信をカットすれば金利を0.2%安くすることができますが、リスクが大きすぎるのでおすすめできません。

住宅ローンに関わる保険について分かりやすく解説!に、保険について詳しい注意点などが載っています。

住宅ローンを組んだ後に注意したい事

住宅ローンを組めたからと言って、それでおしまいではありません。住宅ローンを組んだ後は、以下の3つについて注意する必要があります。

  1. 住宅ローン控除を利用する。
  2. 住宅ローンの返済方法を考える。
  3. 返済途中の住宅ローンの借り換え。
やっとローンを組み終わっても、まだ考えないといけないことがあるの……?
考えるべき事と言うより、やったほうが良いことですね。これをやるとやらないでは、返済額がだいぶ変わってきます。

住宅ローン控除で減税してもらえる

住宅ローンを組んだ場合、「住宅ローン控除」で納めた税金を還付してもらえます。毎年ローン残高の1%分の還付を受けられるため、総計でかなりの金額になります。

ただし住宅ローン控除を受けられるのは、ローンを組んでから10年間だけで、年間の最大還付額も40万円(場合によっては50万円)と決められています。

住宅ローン控除の注意点は、自分で申告しないとお金をもらえないという所です。サラリーマンでも、確定申告で住宅ローン控除申請をする必要があります。

住宅ローン控除のやり方や注意すべきことについては、住宅ローン控除(減税)とは?その仕組を理解して上手に利用しようのページをご確認ください。

住宅ローンの賢い返し方とは?

住宅ローンの利息は、借りている金額が多いほど高額になります。そのため、ローン残高を減らすことができれば、金利の支払いも抑えることが可能です。

つまり繰り上げ返済をしていけば、それだけ住宅ローンの総返済額も減らすことができるのです。

ただしローン残高を減らすと、住宅ローン控除でもらえる還付金も目減りすることになります。繰り上げ返済を利用するときには、住宅ローン控除についても計算に入れたほうがよいでしょう。

住宅ローンの返済については、住宅ローン返済のコツ!賢い返し方を解説しますでも説明してあります。

住宅ローンを借り換える時のポイントは?

固定金利の住宅ローンを選んだ場合、市場金利が下落しても利益を享受できません。どんなに低金利になっても、契約時の金利で支払いが続くだけだからです。

そういう場合に効果が大きいのが、住宅ローンの「借り換え」です。その時点の低金利で、新しく住宅ローンを組み、古いローンは完済してしまいます。

低金利時に借り換えをおこなえば、利息の支払いを減らして、出費を大きく抑えることが可能です。

ただし、借り換えをするときには、ふたたび契約をやりなおさなければいけないという点には注意が必要です。審査に通らないと借り換えはできませんし、諸経費ももう一度支払わなくてはいけません。

住宅ローンの借り換えについては、住宅ローンの借り換えとは?見直しのポイントから手続きまでご紹介!もあわせてご確認ください。

住宅ローンの仕組みを知れば出費を抑えられる!

住宅ローンは、知っているか知らないかで、出費が大きくかわる情報が多くあります。

そのため、なるべくお金を節約したい人は、あわてて住宅ローンを組まずに、いろいろなデータを研究してから臨んだほうが良いでしょう。

監修者メッセージ

住宅ローンを借りるときに一番悩むのが「金利タイプ」です。これがベストという答えはありません。将来の経済状況を予測することは不可能なので、金利がどのように変化するのかわかりません。

借入するご本人の将来見通しなど考えながらよりベターな選択をし、大きな変化があった時に対応できる準備をしておく事が大切です。

プロフィール
不動産売却カテゴリー記事監修(弘中純一)
弘中 純一
宅地建物取引士、一級建築士の資格を保有。
中古住宅・中古アパートの媒介業務・調査業務に従事し、現在は札幌市内の宅建業者にて専任の取引士を務めている。
2006年より、住宅に関する無料の相談サイトを開設し、住宅リフォームや中古住宅購入の相談に応じている。

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