株価チャートの見方を画像つきで解説!ローソク足を分析に活かそう
株式投資でキャピタルゲインを得るためには、安いうちに株を購入し、高くなってから株を売る必要があります。ただ、一体どの株が安く、どの株が高いのか、何を見て判断すれば良いのでしょう?
株価チャートをチェックすると、その株価が現在上昇トレンドに乗っているのか、それとも下降トレンドに入っているのかを視覚的に判断することができます。他にも、相場が転換するタイミングや、売買のタイミングなども、より精確に判断できるようになるんです。
今回は株価チャートやローソクの見方について解説します。
株価チャートとは?
株価チャートとは、株価の動きを示したグラフのことを指します。
表すもの | |
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縦軸 | 株価 |
横軸 | 時間 |
株価が上昇すると、折れ線グラフならば右上に株価が上昇していくことになります。その反対で、株価が下降すると、株価は右下に下降していくことになります。
株価チャートを見ることで、特定に期間における株価の動向を分析することができます。
例えば、ローソク足が下へと向かっていたら、下降トレンドに入ったと判断することができます。その反対で、ローソク足が上へと向かっていたら、この株は上昇していると判断できます。
株価は常に変動しているものです。ただ、現在の株価を見ても、果たしてこの株価は上昇しているのか、それとも下降しているのかを一目で判断することはなかなかできません。しかし、株価チャートをチェックし、過去の株価の動きを見ることで今後値上がりしそうな株を見つけることができます。
株価チャートの見方
株価チャートの見方を習得し、今までの株価の動きを読み取って分析することで、今後の株価の流れを予測しやすくなります。今後の流れを予測することができるようになれば、値上がりの見込みが高い株に限定して投資ができるようになるので、株式投資で利益が出る確率を高めることができます。
では、具体的にどうやって株価チャートを見れば良いのでしょう?
まず株価チャートは、左から右に向かって時間が進みます。チャートのもっとも右に位置している価格が、現在の価格となります。
この現在の価格が過去の価格から見て高いのか、それとも安くなっているのかを見ることで、上昇トレンドが発生しているのか、それとも下降トレンドが発生しているのかを分析することができます。
仮に6月1日時点の株価が10000円で、6月30日の株価が15000円だった場合、6月1日から6月30日までの間、価格が上昇していたということが見て取れます。
その反対で、過去の価格と比べ、現在の価格が低かったら、価格が下降しているということがわかります。
このように、チャートの過去の動きを観察することで、相場の方向性を知ることができます。さらに、ローソク足の意味を知っていると、より細かい分析ができるようになるでしょう。
ローソク足とは?
ローソク足とは、ローソクのような形をしたチャートのことです。
ローソク足を見ることで、特定の時間内における始値、高値、安値、終値を知ることができます。
ローソク足の始値よりも終値が高いと陽線、始値よりも終値が低いと陰線と呼びます。さらに、高値と安値はローソクから飛び出し、一本の線で描写されます。その形状より、高値や安値の線のことをヒゲと呼びます。
始値と終値を見ることで、特定の時間内において、価格は上昇したのか、それとも下降したのかを知ることができます。
さらに、ヒゲを観察することで、最高でどこまで価格が上昇したのか、同時にどこまで価格が落ちたのかを知ることもできます。
このローソクの長さなどを見ることで、売買のサインを探したり、さらには決済のタイミングを見つけることができます。
ローソク足の種類
ローソク足といっても、様々な形があります。それぞれの特徴や意味を知ることで、相場への理解を深めることができます。
ローソクの種類というと、大陽線、大陰線、陽の丸坊主、陰の丸坊主、小陽線、小陰線、上影陽線、上影陰線、下影陽線、下影陰線、トンボ、トウバ、十字線などがあります。
同じ陽線でも大陽線と上陰陽線では、意味合いが異なります。
ローソク足の種類と特徴をおさえることで、売買のサインを見つけることができます。
大陽線と大陰線
大陽線もしくは大陰線とは、ローソクの胴体の部分が長くなっているローソク足のことです。特徴は、太く長い胴体とは対照的にヒゲが短くなっているところです。
大陽線が出ると買いのサイン、大陰線が出ると売りのサインとなります。ローソク足の胴体が長いということは、強いトレンドが発生しているシグナルとなります。
陽の丸坊主と陰の丸坊主
陽の丸坊主もしくは陰の丸坊主とは、ローソクの胴体が太く長い一方で、上ヒゲもしくは下ヒゲどちらも生えていない状態のローソク足のことを指します。
要するにヒゲが生えていないローソク足のことです。
陽の丸坊主が買いのシグナル、陰の丸坊主が売りのシグナルとなります。
小陽線と小陰線
小陽線もしくは小陰線とは、ローソク足の胴体が短い陽線もしくは胴体が短い陰線のことを指します。胴体が短いということは、値幅が小さく、方向感が定まっていない可能性がとても高いです。ローソク足が陽線を示しているからといって、必ずしも上昇トレンドが発生しているとは限らないということです。
小陽線もしくは小陰線の時は、取引を控え、様子見をしましょう。小陽線や小陰線だけでは、本当にトレンドが発生しているのか判断ができません。そのため、大陽線や大陰線など、ハッキリと価格が動いているとわかるローソク足が出るまで、取引せず、様子見をした方が良いでしょう。
上影陽線と上影陰線
上影陽線とは、上ヒゲが長い陽線のことです。上影陰線は、上ヒゲが長い陰線のことを指します。どちらも上ヒゲが長いという特徴を共通して持っています。
上影陽線、上影陰線、どちらも共に売りのサインとなります。
なぜ上影陽線も売りのサインになるのかというと、長い上ヒゲが出ているということは、途中で上昇トレンドが下落に転じたというサインだからです。
上昇トレンドから下降トレンドに転換するなど、相場が反転する時に上影陽線や上影陰線はよく出ます。相場が荒れる時ほど発生しやすいローソク足のため、これらのローソク足が出た時は、一旦様子見するというのも一つの手ではあります。
下影陽線と下影陰線
下影陽線とは、下ヒゲが長い陽線のことです。下影陰線とは、下ヒゲが長い陰線のことです。どちらも下ヒゲが長いという特徴を持っています。
下ヒゲが長いということは、一時的に大きく下落したものの、やがて反転し、上昇したというサインとなります。
下影陽線もしくは下影陰線が出た場合、買いのサインとなります。ただし、下影陽線や下影陰線は、騙しとして出ることも多いため、買わずに様子見しても良いかもしれません。怪しい場合は、取引を見送った方が良いでしょう。
トンボ
トンボとは、始値と終値の間に差がほとんどない一方で、長い下ヒゲが出ている時のローソク足のことです。トンボに似た形状をしています。
トンボは一見すると動いていないように見えます。しかし、実際には下ヒゲを見ればわかるように、一時的に大きく下落したものの、その後に反転し、始値まで戻ってきたということがヒゲを見ることでわかります。
トンボは買いのシグナルとなります。ただし、トンボだけでは本当に上昇トレンド開始のシグナルかは判別が付き辛いので、あくまで上がるかもしれないと思う程度に留めておくと良いでしょう。
トウバ
トウバとは、始値と終値との間にほとんど差が無い一方で、長い上ヒゲが発生している時のローソク足のことです。
一見すると、動きが無いように見えますが、実際には始値から終値までの間に大きく上昇し、そして反転して元の価格に戻ったという経緯があったことが上ヒゲを見ることで読み取れます。
トウバのローソク足が出た場合、それは売りのサインとなります。ただし、あくまで落ちる可能性が高いというだけで、必ずしも落ちるというものではないです。
下がらない可能性もあるため、様子見しておいた方が無難かもしれません。
十字線
十字線とは、始値と終値との間にほとんど差がない一方で、上ヒゲと下ヒゲが伸びている時のローソク足の状態です。十字の形状になっていることが多いです。
十字線の場合、売りと買い、両方の可能性があるため、必ずしも上に行く、もしくは下に行くとは断言できないです。
ただ、相場が転換するタイミングで発生することが多いです。そのため、十字線が出たら、今までのトレンドが一度終了するかもしれない考えた方が良いでしょう。
2本以上のローソク足の見方
ローソク足は一本だけ見れば良いというものではありません。むしろ、一本だけだと判断を誤りやすく、失敗を招く恐れすらあります。
ローソク足から相場を分析する時は、特定の時間帯における複数のローソク足の動きに注目しましょう。
2本以上のローソク足に注目することで、より精確な分析ができるようになります。
明けの明星と宵の明星
明けの明星もしくは宵の明星とは、1本目と2本目との間に生じた窓を3本目のローソク足が埋めるように動く展開のことを指します。
1本目で大きな動きがあったものの、2本目で相場が転換し、3本目で大きく反発して1本目のローソク足を超えるというのが、「明けの明星」と「宵の明星」の特徴となります。
赤三兵と黒三兵
赤三兵とは、陽線が3本連続で出現した時の状態を指します。黒三兵とは、陰線が3本連続で出現した時の状態を指します。
赤三兵や黒三兵は、大きく相場が動く初期段階でもあります。そのため、赤三兵と黒三兵が出た際には、チャートを注意深く観察した方が良いでしょう。
下げ三法と上げ三法
三法とは、トレンドが発生している最中において、休みとなるローソク足のことを指します。
例えば上昇トレンドが発生している最中に、短期的に価格が下落した場合、それが下げ三法となります。その反対で、下降トレンドが発生している最中に、短期的に価格が上昇すると、その上昇した箇所が上げ三法となります。
三法はトレンドの休みを示すサインとなります。そのため、三法が出た際には、無理してエントリーせず、次のトレンドが発生するまで様子見をした方が良いでしょう。
三空叩き込みと三空踏み上げ
三空叩き込み、三空踏み上げとは、窓が三つ連続で生じた後に相場が反発した時のパターンを指します。
このパターンを活用する場合、3つ連続で窓が開いた後に、反発を狙って今までとは反対方向に売買をすることになります。
三空叩き込みと三空踏み上げは、今までのトレンドとは反対方向に売買をするわけですから、逆張りの手法となります。
ローソク足の注意点
ローソク足の特徴やパターンを知ることで、売買のタイミングを精確に知ることができます。パターンを正しく実践すれば、利益率の高いトレードができるようになるでしょう。
ただし、ローソク足のパターンといっても絶対ということはありません。場合によっては外れることもあります。
ローソク足を見て株式投資をする際には、必ず外れる可能性もあるということを前提に取引をしましょう。もしも外れた際には、慌てずに損切りをし、損失を最小限に抑えましょう。
チャートとローソク足の見方のまとめ
正しいタイミングで売買ができるようになれば、株式投資でキャピタルゲインを稼ぐこともそれほど難しくはないでしょう。
もちろん、ローソク足のパターンも時と場合によっては外れることもあります。そのような場合には、しっかりと損切りをし、損失の拡大を未然に防いでください。
損失を減らす一方で、ローソク足のパターンに従って順調に利益を伸ばすことができれば、やがては株式投資でしっかりと利益の出せる投資家へと成長できるでしょう。