IPOの買い方とは?IPO投資の申し込みの流れと勝つコツを解説
株式投資は成功すれば、ごく短い期間であっても資産を増やすことが可能です。ただ、短期間で資産を増やすとなると、よほど経験豊富なプロでないと難しそうなイメージがあります。
実際、プロと呼ばれるほど経験豊富な株のトレーダーともなると、1年とかけずに元手を倍増することも可能です。株の稼ぎ方を知っているプロならば、配当金狙いの長期投資をせずとも、デイトレードやスイングトレードでも十分に稼ぐことができるでしょう。
では、プロと違ってまだ経験のない初心者では、株式投資で稼ぐことはできないのかというと、そのようなことはありません。というのも、投資手法の中には、素人でも簡単に利益を出せる手法があるからです。IPO投資など、まさにその典型でしょう。
今回は勝率が高いことで有名なIPO株の買い方について紹介します。
IPOの申し込み方法とは?
IPO投資とは、このIPOの株を公募価格で購入し、上場した後の初値で売ることで利益を稼ぐという手法のことです。
新規公開株のことで、これから株式市場に上場する予定の株式のことを指します。
IPOの公募価格と当選について
IPOの公募価格は証券会社によって安くなるように調整されるため、上場後の初値は高確率で公募価格よりも高くなります。
ただし、IPO株は誰でも簡単に購入できるものではありません。購入するための手続きだけなら簡単な作業で行えるのですが、本当に購入できるかどうかは運に依存します。というのも、IPO株を購入できる権利は、抽選によって決まるからです。
証券会社よりIPOに申し込みをし、受付が完了すると、次に抽選が行われます。この抽選に当選してはじめて申し込みをしたIPO株を公募価格で購入することができます。
IPO株の申し込み方法は、証券会社に購入の意思を伝えるだけとなります。
申込時に購入したい銘柄を選択し、申込株数を決めたら、あとは申し込みの意思があることを伝えるだけで、受付は完了します。
まだ申込期間が終了していないIPO株ならば、誰でも申し込み可能です。この申込期間のことを、ブックビルディング期間と呼びます。
申し込みの手続きが完了後、見事当選した暁には、晴れて購入する権利を得ることになります。
IPOに当選したら購入手続きを忘れずに
ここで注意すべきことがあります。それは、当選したからといってまだ購入が決まったわけではないということです。
当選した時点では、まだ購入できる権利が付与されただけとなります。当選後にIPO株を購入する意思を表明しないと、実際に購入することができません。必ず購入期間内にIPO株を購入する意思を証券会社に表明してください。
IPO株を購入したら、あとは上場日まで待つだけとなります。上場後の初値が公募価格を上回っていたら、即座に売却しましょう。そうすることで、利益を得ることができます。
公募割れとは?
IPO株は確かに勝率が高いことで有名なのですが、絶対に初値が公募価格を上回るとは限りません。時には、初値が公募価格を割ることがあります。
この初値が公募価格を割ることを、公募割れと呼びます。
IPO株は、たまに公募割れを起こすことがありますので、いくら勝率が高いからといって、資産を全てIPO株に投資するなど、無茶な投資は控えましょう。
さらに、注目度が低く、公募割れリスクの高いIPO株は購入しないように、気を付けましょう。
公募割れのリスクを理解しつつ、同時に対策をたてておけば、いざ初値が公募価格を割ることがあったとしても、問題なく対処できるでしょう。
申し込み時に必要なモノ
IPO株の申し込みにあたって必要なモノというと、まずIPO株を購入するための証券会社の口座が必要になります。IPO株を購入したいのであれば、事前にIPOの銘柄を扱っている証券会社の口座を開設しておきましょう。
証券会社の口座を開設したら、次にIPO株の購入に必要な資金を用意してください。
証券会社によって、資金が必要になるタイミングはそれぞれ異なります。ただ、どこの証券会社を選ぶにしろ、購入前までには必ず資金が必要になります。申し込みの時点ではまだ当選するかどうかわかりませんが、それでも購入に必要な額は必ず事前に用意しておきましょう。
証券会社によっては、落選が確定するまで、もしくは購入が決まるまで資金を拘束されることがあります。
資金の拘束が解除される時期は、証券会社によってそれぞれ異なります。IPO株に投資するのと同時に、別の株にも投資をしたいという時は、たとえ資金が拘束されても問題ないように、資金には余裕を持たせておいた方が良いでしょう。
IPO投資の始め方
IPO投資を始めるためには、IPO株を購入するのに必要な資金と、さらにIPO株を取り扱っている証券会社の口座が必要です。
この2点が揃っていれば、いつでもIPO投資を始められます。
IPO株の購入に必要な資金
IPO投資をこれから始めるにあたり、最低でも用意しておいた方が良い金額というと、だいたい10万円以上となります。
IPO株の公募価格は、銘柄によってそれぞれ異なります。ただ、安いIPO株ともなると、10万円以内でも購入可能です。
証券会社の口座を開設手続き
投資に必要な資金を用意したら、次に証券会社の口座を開設しましょう。この時、できるだけIPOの銘柄を多く扱っている証券会社を選びましょう。銘柄が多い証券会社を選択すれば、それだけ多くのIPO株に投資できるチャンスが増えます。
証券会社の口座を開設するだけならば、特に費用はかからないです。開設時には運転免許証などの本人確認書類と、マイナンバーが必要になるので、事前に用意しましょう。
証券会社に申込をすると、だいたい1週間以内には口座を開設できるでしょう。
IPOに対応している証券会社とは?
IPO投資は、数多くある投資手法の中でも、特に稼ぎやすい手法ということもあってか、多くの投資家がIPO株に注目しています。
ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などの知識や経験がなくても稼げるIPO投資は、初心者でも儲けやすい手法です。
このように、IPOは人気のある投資手法なだけに、どこの証券会社であってもIPOには対応しているものです。ただし、対応しているといっても、証券会社によってそれぞれ特徴に違いがあります。
IPOに対応しているといっても、取扱銘柄が少ない証券会社では意味がありません。同様に、当選する確率が不平等な証券会社だと、購入したくてもなかなかIPO株を買えないものです。
では、どこの証券会社を利用すれば、不都合なくIPO投資を始められるのでしょうか?
IPOに対応している証券会社の中で、特に取扱銘柄が多い証券会社というと、次の3社となります。
- SBI証券
- SMBC日興証券
- マネックス証券
この3社は業界でも特にIPOの取り扱い銘柄が多い証券会社のため、IPO投資との相性が良いです。
ただ、この3社は人気のある証券会社ということもあってか、利用者が多く、口座数も多いです。つまり、ライバルが多いということです。
当選確率をあげるならユーザーが少ない証券会社もおすすめ
口座数が多い証券会社を選ぶと、ライバルが多い分、当選する確率が落ちます。当選する確率を上げたいなら、取扱い銘柄が多い一方で、口座数が少ない証券会社がオススメです。
例えば、岡三オンライン証券やカブドットコム証券などの二社は、取扱い銘柄が多い一方で、口座数はそれほど多くはないです。どちらも人気のある証券会社のため、それなりの口座数はあるのですが、上述した3社と比較すると少ない方となります。
証券会社の口座は一つしか開設できないというわけではありません。複数の口座を開設しても特に問題はないのです。
抽選で選ばれた人しかIPOを購入する権利は付与されない以上、証券会社の口座数を一つに限定すると、当選する可能性が落ちてしまいます。しかし、証券会社の口座が複数あると、当選の確率が上がります。
IPO株の買い方
IPO株を購入するためには、まず大前提として証券会社の口座を開設する必要があります。
証券会社の口座開設の流れ
証券会社の口座を開設する方法は簡単です。
口座開設の流れだけを簡単に説明すると、次のようになります。
- 証券会社に口座開設を申し込む
- 本人確認書類を提出
- 審査
- 口座開設完了
証券会社に口座開設を申し込む
まず、証券会社に口座開設の意思を伝えます。今の時代、ネットから申し込める証券会社がほとんどです。公式サイトにアクセスし、口座開設の手続きを始めれば、すぐにでも受付ができるでしょう。
本人確認書類を提出
次に運転免許証などの本人確認書類を提出します。ネット証券会社など、オンライン手続きに強い証券会社の場合、本人確認書類を撮影した画像データをアップロードするだけで、本人確認の手続きができます。
審査
本人確認書類やマイナンバーの情報を提出したら、次に審査が行われます。審査には数日から1週間ほどの時間を要します。
口座開設完了
これらの手続きが完了すると、証券会社の口座を開設できます。細かい流れは証券会社によってそれぞれ異なりますが、だいたい流れは以上のようになります。
申し込みをし、本人確認の手続きをし、審査が終了したら口座が開設されます。どこの証券会社であっても、だいたいこの流れで口座を開設できます。
いくら申し込み手続きが早く終わっても、審査には数日の時間を要すため、IPO株を早く買いたいなら、口座開設の手続きは早めにやっておきましょう。
いよいよIPO株の購入
証券会社の口座を開設したら、いよいよIPO株を購入できます。
IPO株を購入するにあたり、まず必要な資金を証券会社の口座に入金してください。入金の手続きが完了後、その資金の範囲内でIPO株を公募価格で購入できるようになります。
証券会社よりIPO株の購入の意思を伝えれば、いつでもIPO株を購入するための抽選に参加できます。
ただし、参加できるIPO株は、ブックビルディング期間中のIPO株だけです。
ブックビルディング中の銘柄を見つけたら、次に申し込み株数や希望価格などを伝え、受付を済ませます。
申し込みが完了したら、抽選となります。抽選の結果、当選すれば、目的の銘柄を公募価格で購入することができます。
IPOの当選率を上げるコツは?
IPOは、株式投資の中では特に稼ぎやすい投資手法です。ただ、抽選制になるなど、他にはない特徴があります。
IPOの当選率を上げるためには、当選率の高い証券会社を利用しましょう。
当選率は証券会社によってそれぞれ異なります。例えば、主幹事の証券会社と、そうでない証券会社では、当選率が大きく異なるものです。主幹事はIPO株の割当数が多いため、他の証券会社以上に当選率が高いのです。
以上の理由より、当選率を上げたいなら、まず主幹事の実績数が多い証券会社を選ぶことをオススメします。
IPOで当選する確率を上げたいなら主幹事に注目
当選さえすれば、高確率で勝つことができるIPO株で儲けるためには、いかにして当選するかが重要になります。いくら勝つことがわかっていたとしても、落選してしまったら意味がありません。では、どうしたら当選する確率を上げられるのでしょうか?
IPOで当選する確率を少しでも上げたいなら、主幹事の証券会社を利用しましょう。
幹事証券会社の中でも、特に中心的な役割を果たす証券会社のことです。
主幹事で申し込むと当選確率がアップする理由
企業が上場する時、幹事証券会社は様々なサポートをすることになります。
IPO株が売り出される時、この幹事証券会社にIPO株が割り当てられることになるのですが、この時もっとも多く割り当てられるのが主幹事となります。
主幹事のIPO株の割当数は、だいたい80%から90%となるため、他の幹事証券会社よりも圧倒的に多いです。
主幹事の証券会社を利用すれば、IPO株の割当数が多い分、当選する確率が上がります。
その反対で、割当数が少ない証券会社を利用すると、当選する確率が落ちるため、IPO投資が上手くいかない可能性が高くなります。
IPO投資をするなら、主幹事の証券会社を利用した方が良いのですが、ただどこの証券会社が主幹事になれるのかは、基本的にわかりません。
主幹事数の多い証券会社というと、野村証券やSBI証券、SMBC日興証券、大和証券などが主幹事の実績が多い企業として有名です。
さらに、主幹事の実績が多い大手証券会社と同系列のグループに属するネット証券会社も、IPO株を委託販売されていることが多いため、実は狙い目です。
当選率が上がる制度がある証券会社をチェック!
例えば、SBI証券ならば、IPOチャレンジポイントと呼ばれる制度があります。
SBIのIPOチャレンジポイントのように、当選率がアップする制度を用意している証券会社を利用しましょう。このような制度のある証券会社を利用することで、当選率を上げることができます。
主幹事を利用する、当選率がアップする制度がある証券会社を使用するなど、当選する確率を上げるための工夫を凝らすことが、IPO株の投資で成功するためのコツとなります。
IPO株投資は当選確率をあげることから
IPO株は、購入の手続きだけならば簡単です。ただ、抽選制となるため、申し込みをしたからといって、必ずしも買えるとは限りません。
IPO株を購入できる確率を高めるためにも、IPO株の購入の際には主幹事の証券会社を選択しましょう。
取り扱い銘柄が多く、尚且つ主幹事の証券会社の口座を開設することで、当選率をアップさせることができます。
当選率を上げ、多くのIPO株を購入することができるようになれば、たとえ数回負けることがあったとしても、勝率が高い分、最終的にはIPO株の取引で資産を増やすことができるでしょう。