株式投資の勉強
株式投資にかかる税金はいくら?確定申告がいる人いらない人の違い

株式投資にかかる税金はいくら?確定申告がいる人いらない人の違い

株式投資を始め、順調に利益を増やすことができるようになると、今度はその利益の金額に応じて税金を支払うことになります。

ただ、税金を払う必要があるといっても、具体的にどうやって払えば良いのでしょうか?

株式投資にかかる税金を納めるにあたり、確定申告の手続きをする必要があります。この確定申告の手続きをする際に、本来であれば自分で利益を計算し、いくら納税することになるのかを調べないといけないのですが、果たして株式投資の税率とは一体いくらぐらいになるのでしょうか?

今回は株式投資にかかる税金と、確定申告の方法を解説します。

株式投資の税金とは?

割安の株を買い、株価が上昇した後に売却をすると、その差額分の利益を稼ぐことができます。

このように株の売買を繰り返すことで、株式投資では利益を稼ぐことができます。

他方で、株式投資では売却益とは別に、配当金でも稼ぐことができます。

株式投資の税金とは、株の売買によって発生した譲渡所得に対して課税される税金と、配当金などの配当所得に課税される税金の二種類があります。

株式投資で確定申告が必要な所得は、譲渡所得になります。というのも、譲渡所得と違って配当所得の場合、配当金に対して最初から税金が天引きされているからです。株式投資をするにあたって、配当所得しか得ていない場合、既に税金を納めているので、確定申告が不要となります。しかし、譲渡所得はこの限りではありません。

源泉徴収がある配当所得と違い、売却益などの譲渡所得の場合、税金が天引きされないため、確定申告をする必要があります。

ただし、株式投資を始めたといっても、まだ利益が出ていない、もしくは利益が少額であれば税金はかからないです。

例えば、年収2000万円以下の給与所得者で、給与以外の所得、今回のケースならば株の売却益が20万円以下だった場合、確定申告をする必要はありません。

もちろん、株の売却益が高額になると、課税対象となります。

譲渡所得と違って配当金だと最初から税金が引かれるみたいだけど、もしも税金を払い過ぎちゃったらどうしたら良いの?
もしも税金を払いすぎてしまった場合は、少額でも確定申告をしましょう。確定申告をすると、払い過ぎた税金を取り戻せますよ。

株の売却益にかかる税金

株の売却益にかかる税金は20.315%となります。

20.315%の内訳は、所得税が15.315%、住民税が5%となります。この税率は誰でも一律で同じとなります。

この税率は譲渡益課税と配当課税、どちらも同じとなります。そのため、売却益のみならず、配当収入も同じ税率で源泉徴収されます。

ただし、株主優待は雑所得として扱われるので、税率が違います。雑所得の場合、金額に応じて税率が変わってきますので注意しましょう。

株主優待のような例外を除き、株式投資で確定申告が必要なケースというと、主に株の売却益が発生した場合です。それも、確定申告が必要なほどの利益を得た場合となります。

確定申告が不要となる条件

基本的に株の売買で利益を得たら確定申告は必要となりますが、次の条件に該当する人は確定申告が不要になります。

  • 源泉徴収ありの特定口座を使用している場合
  • NISA口座を使用している場合
  • 給与所得者で、株の売却益が20万円以下の場合
  • 公的年金等の収入金額が年400万円以下の場合
  • 株の売却益などの利益が20万円以下の場合

基本的に、主たる給与以外の所得が20万円以上ならば、確定申告が必要となります。

NISA口座だと確定申告が不要なんですね!
はい。NISA口座では少額の譲渡益や配当金が非課税になるからですね。ただし非課税投資枠を超えた分はNISA口座でも課税対象となりますので注意しましょう。

確定申告とは?

株の売買で利益を得たら確定申告が必要になると言われますが、そもそも確定申告とは一体何なのでしょうか?

確定申告とは、所得にかかる税金を算出し、その税金を支払う手続きのことを指します。

所得の計算期間は1月1日から12月31日までで、その翌年の2月から3月までに確定申告をする必要があります。

確定申告をするにあたって様々な書類を提出する必要があります。株式投資の場合、株の売却益などが記載されている「年間取引報告書」が必要になるので、手続き前に必ず用意してください。

さらに、申告書と、給与所得者ならば源泉徴収票が必要となります。手続きには印鑑が必要になるので、必ず印鑑も持参してください。確定申告の手続きをするにあたってマイナンバーも必要となります。

確定申告の手続きを終えたら、最後に税金を納めることで、確定申告の手続きはすべて完了となります。還付金がある場合は、それを受け取ることで手続きは全て完了となります。

もしも税金を納めないと、ペナルティが発生するので、絶対に期日までに確定申告の手続きを開始してください。

今年は赤字だったから、確定申告はしなくても良いのかしら?
赤字なら確定申告は不要です。ただ、確定申告をしないと繰越控除ができません。節税になりますから、赤字でも確定申告はした方が良いですよ。後ほど詳しく説明します。

確定申告のやり方

確定申告に必要な書類を準備したら、あとは税務署で手続きを始めるだけとなります。

ちなみに、忙しくてなかなか税務署に行く時間が取れないという方は、インターネットで確定申告ができるe-Taxを利用してみましょう。

必要書類を準備して税務署に行ったら、そこで確定申告書を作成することになります。この時、わからない点や書き方について知りたい時は、お近くにいる職員に質問しましょう。

申告書の作成の際には、税務署の職員が丁寧に書き方を教えてくれます。教えてもらった通りに申告書を作成したら、あとは申告書を提出するだけとなります。

書類の作成の際には収入金額や所得金額、株式の譲渡所得などの金額を記入することになります。

作成した申告書を提出したら、支払うべき税金の額が算出されます。期限内までに税金を納めましょう。

ちなみに、確定申告をすることで税金の払いすぎが判明した場合、還付金を受け取れます。この場合、確定申告をしてからだいたい1ヶ月から1ヶ月半後に払い過ぎた税金が還付金として戻ってきます。

確定申告の手順としては、まず書類を準備し、申告書を作成し、それらを提出後、税金を納めるというのが確定申告の大まかなスケジュールになります。

確定申告のメリットとデメリット

確定申告をするデメリットというと、やはり手続きの煩雑さでしょう。

確定申告の時期になると、多くの方が税務署を訪れ、確定申告の手続きをすることになります。手続きにかかる作業に関していえばそれほど時間はかからないのですが、人が多い分、どうしても確定申告の手続きには時間がかかります。

平日は仕事があって忙しいという方にとって、確定申告の手続きは非常に面倒で、時間のかかる作業となります。

このようにデメリットが多い確定申告の作業ですが、ではメリットは無いのでしょうか?

まず株式投資をするにあたって配当金を得ている場合、確定申告をした方がメリットになる可能性が高いです。

というのも、株の売却益と違い、配当金の税金は常に源泉徴収となるため、人によっては税金を払いすぎている可能性があるからです。

例えば、株の配当で利益が出ている一方で、株の売買で損失が発生した場合、この利益と損失で損益通算が可能となります。

配当金の利益よりも、株の売買における損失の方が大きかった場合、税金が高くなってしまうため、払い過ぎとなります。この場合、確定申告をすることで、払い過ぎた税金を取り戻すことができます。

損益通算と繰越控除とは?

確定申告は、赤字ならやらなくても良いと言われています。実際、利益が無いのであれば、確定申告の義務はありません。ただ、節税を考えるのであれば、たとえ赤字でも確定申告はやっておいた方が良いでしょう。

というのも、株の取引で赤字になった場合、損益通算と繰越控除ができるからです。

損益通算とは、その年の株の売買によって生じた所得と、損失額を通算することです。

例えば、2018年の株の売却益が100万円だった場合、本来であれば100万円に対して課税されます。しかし、その一方で70万円の損失があった場合、売却益と損失を相殺することができます。

100万円の利益から70万円の損失を通算すると、30万円となります。この30万円が課税対象となります。仮に税率が20%とした場合、所得が100万円だと税金は20万円となります。

しかし、損益通算をし、本来の利益が30万円まで下がると、税額は6万円となります。このように、損益通算をすることで、節税をすることができます。

繰越控除とは、通算できない損失が発生した場合、その損失を翌年に繰り越すことができる制度のことです。

株式投資の場合、最大3年間まで損失を繰り越すことができます。では、損失を繰り越すと、どうなるのでしょうか?

例えば2018年の株式投資の結果、100万円の損失が発生したため、2019年にその損失を繰り越すとします。

この場合、翌年の2019年における株の売却益が100万円以内であれば、繰越控除を受けられます。仮に2019年の株の売却益が80万円ならば、前年の損失である100万円の範囲内となりますので、2019年の所得は0円となります。つまり、課税額も0円になるということです。

今回のケースではまだ繰越できる損失が20万円残っているため、さらに次の年にまで損失を繰り越せます。仮に2020年の株の売却益が100万円ならば、繰り越した損失20万円と相殺することで、所得を80万円まで減らせます。

このように、損失を翌年に繰り越すことで、たとえ翌年以降に利益が出たとしても、損失分の控除を受けることができる、それが繰越控除の仕組みとなります。

損益通算と繰越控除の制度がある以上、たとえ株の売買によって赤字が生じたとしても、確定申告をやっておいた方が節税となるため、お得です。

特定口座とは?

株の口座は大きく分けると3つ、「一般口座」と「源泉ありの特定口座」、「源泉なしの特定口座」に分類することができます。

この特定口座とは一体何なのでしょうか?

特定口座とは、投資家に代わって証券会社が年間取引報告書を作成してくれる口座のことです。

年間取引報告書は、確定申告の手続きに必要な書類です。一般口座の場合、この書類を投資家自身の手ですべて作成しないといけないため、手続きが非常に面倒です。その点、年間取引報告書を作成してくれる特定口座ならば、いちいち書類を作成する手間が無い分、簡単です。

株式投資を始めるにあたり、確定申告をやりたくないと思うのであれば、源泉徴収ありの特定口座がオススメとなります。

どうして源泉徴収ありの特定口座の方がオススメなの?
源泉徴収ありの特定口座を選ぶと、証券会社が投資家に代わって税金を納めてくれます。ですので、利益がいくら出ても確定申告の手続きをする必要がないからです。

源泉徴収あり・なしの違い

株式投資のための口座を開設するのであれば、一般口座よりも特定口座の方がオススメとなります。

特定口座と比較した場合、一般口座を選ぶメリットはほとんどありません。むしろ、確定申告の手続きが面倒な分、デメリットの方が多いです。

一般口座だろうと特定口座だろうと、どちらでも問題なく株の売買が行えるので、特別な事情がない限りは、特定口座を選んでおきましょう。

ただ、特定口座といっても源泉徴収がある特定口座と、源泉徴収がない特定口座があるのですが、どのような違いがあるのでしょうか?

源泉の有無の大きな違いというと、源泉ありの特定口座なら確定申告が不要、源泉なしの特定口座の場合は確定申告が必要になるという違いがあります。

源泉ありの特定口座の場合、証券会社が売却益発生時に税金を代わりに徴収しているため、確定申告の手続きをする必要はありません。既に証券会社が税金を払っている以上、これ以上追加で税金を払う必要がないからです。

もちろん、税金を払いすぎている場合は別です。源泉ありの特定口座を使用した結果、所得税を払いすぎてしまった場合は、還付金を受け取るためにも確定申告をした方が良いでしょう。

確定申告の義務がない源泉ありの特定口座と違い、源泉なしの特定口座の場合、確定申告をする必要があります。

もちろん、1年間の売買の結果、赤字になってしまったのであれば、確定申告の義務はありません。ただ、そのケースでも、繰越控除を受けるために確定申告をしておいた方が良いでしょう。

面倒な手続きを避けたいと思うなら、源泉徴収ありの特定口座がオススメとなります。

株の売却益にかかる税金に注意!確定申告は忘れないように

源泉徴収ありの特定口座を使用しているなどの例外を除き、株の売買の結果、利益が出たのであれば確定申告をしないといけません。納税は国民の義務なので、納めるべき税金があるのであれば、必ず確定申告をしてください。

確定申告の義務がない方であっても、税金を払いすぎてしまったのであれば、還付金をもらえるので確定申告をした方が良いです。

同様に、損失が大きく、赤字になってしまった場合も、繰越控除を受けるために確定申告をしておいた方が良いでしょう。

要不要に関わらず、株式投資を始めるのであれば、確定申告はやっておいた方が良いです。確定申告は確かに面倒ですが、手続きをすることで様々なメリットも受けることができるからです。