会葬御礼とは?御礼品・返礼品の種類とマナー・会葬礼状について
会葬御礼とは通夜式や告別式に参列してくれた人に感謝の気持ちとして渡すものです。会葬御礼の品には日常生活で使えるような飲み物や、タオルなどが選ばれています。
葬儀のときにお礼の品をもらったことがある人はいるかと思いますが、実際に渡す側になることはほとんどないでしょう。
今回は会葬御礼を用意しなければいけなくなったとき、どんなケースで渡す必要があるのか・会葬霊場のハガキにはどんなことを書いたらよいのかを詳しく説明していきます。
会葬御礼と香典返しの違いを知っておこう
会葬御礼は「かいそうおんれい」と読み、同じお礼の品である香典返しとはまた別のものとなります。
会葬御礼 | 弔問客全員に渡す感謝の品 |
---|---|
香典返し | 香典をくれた人に渡すお礼の品 |
葬儀に参列することがあまりない人にとっては聞き慣れない言葉かもしれませんが、基本的な知識なので覚えておきましょう。
会葬御礼は香典の有無に関わらず、全員に渡すものです。
最近の傾向では、香典返しと会葬返礼品、通夜返礼品を兼ねた香典返しが増えてきています。しかし基本的には別物であることを理解しておいてください。
会葬御礼と香典返しをそれぞれ用意したのにも関わらず、会葬御礼と間違えて香典返しを渡してしまうおそれがあります。この2点は品物の金額も違うので、しっかりと区別しておきましょう。
会葬御礼品を選ぶときには消耗品・軽いものを選ぶ
会葬御礼として選ばれる品物は以下のようなものがあげられます。
- 紅茶やコーヒーなどの飲み物
- タオルやハンカチ
- QUOカードや図書カード
基本的にかさばらなくて、日常で使いやすいものが参列者から好まれています。
通夜式や告別式に参列する人たちは大きなカバンを持ってきている訳ではないので、持ち帰るのが楽なものを選ぶと良いでしょう。
- 後に残らない消耗品
- 持ち帰りが楽なもの
この2つのポイントをおさえて喜ばれる会葬御礼品を探してみましょう。
会葬御礼品はどのくらいの金額のものを選ぶといいのか
人気がある品のランキングは以下のとおりです。選ぶときの参考にしてみてください。
お茶 | 煎茶、静岡銘茶 |
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ハンカチ | ブランドハンカチ、ウェッジウッドフェイスタオル |
カード | QUOカード、図書カード |
台所洗剤 | キュキュット |
海苔 | 白子海苔、味付海苔 |
伝統的で日常使えるもの、かつ軽くて持ち運びやすいものも良いでしょう。
会葬礼状ってなに?ハガキを送るときの文例を紹介
会葬礼状とは香典返しや会葬御礼品などの返礼品と共に渡す感謝の気持ちを記した礼状です。
会葬礼状には「、」「。」の句読点を入れません。
理由は、もともと毛筆で書く書状には句読点が使用されていなかったので毛筆で書いていた会葬礼状にも使用されなかったからです。
ほかにも、式や行事が滞りなく流れますようにという意味で冠婚葬祭のときには使用されない風習が根付いています。
公私御多忙中にも拘らず遠路わざわざ御会葬
下され且つ御鄭重なる御弔慰を賜り厚く御礼申し上げます
故人が生前に賜りました格別の御懇情に深謝し
厚く御礼申し上げます
早速拝趨の上御挨拶申し上げるのが
本意でありますが御礼の御挨拶を申し上げます
平成◯年◯月◯日
◯◯県◯◯市○○○○○○
喪主 ○○ ○○
外 親戚一同
会葬御礼品と会葬霊場の渡すタイミングとは?
会葬御礼品と会葬礼状は会葬者が焼香をしたあとに渡します。会葬礼状は会葬御礼品にセットして一緒に渡しましょう。
香典返しは忌明け(四十九日法要)のあとにお礼として渡しますが、最近では香典をいただいた当日に渡すことが増えています。そのため、会葬礼状と香典返しを兼ねたお返しの品を用意することが主流となっているのです。
当日に香典返しを渡すのであれば会葬御礼単品を渡す必要はないので、用意するかどうかは自分にあった方を選びましょう。だいたい香典の半分から三分の一が相場となっています。
会社関係の人が香典を代わりに持ってきてくれるというケースも多いですが、こういった場合でも四十九日法要後に渡すのではなく、当日に参列した代表者へ預けることが多いです。
こういった代表が複数人の香典を持ってきて参列してくれることもあるので、会葬礼状の文面を参列していない人に渡しても違和感のないような内容にしておくのも良いでしょう。
もし、会社の仲間から預かった香典が多ければ、御礼品は配送することもできます。
ただし、場合によっては配送料が喪主に対してかかってくるので配送をするかどうかは喪主の判断となります。
会葬御礼が余ったときはどうする?
会葬礼状などの印刷物は返品できないケースが多いので葬儀社に確認してみましょう。葬儀社によっては、自宅に持って帰った時点で返品不可になる場合もあります。
自宅にお参りにきた人には会葬御礼を渡す?
葬儀が終わったあとでも葬儀に会葬できなかったからと、自宅まで弔問してくれる人もいます。
そういったケースのときにお礼の品をすぐに渡せるように会葬御礼を持って帰っておくことをオススメします。
会葬御礼の品は渡す人のことを考えて選びましょう
どんな人でも喜んでもらえるような、会葬御礼品の中で飲み物やタオル、食器用洗剤はもらった側もあまり気を使わないため人気があります。
葬儀当日に会葬御礼を渡し終えたあとでも、すぐに返品しないように注意しましょう。自宅に来ていただいたときのことを考えて、返品するのは持ち帰ってしばらく経ってからにしてください。
故人のために参列してくれた人たちにしっかりと感謝の気持ちを伝えましょう。