
なぜ今アメリカ国債?オススメの秘密は利回りと信用にあり!
資産運用で注目されているものに個人向け国債がありますが、実は日本国債だけでなくアメリカ国債をオススメする声が多くあるのです。実は、日本に住んでいてもアメリカ国債を買うことは可能なのです。
なぜ今アメリカ国債が注目されているのか、その理由には高い利回りと信用にあります。アメリカ国債の特徴と種類、そしてアメリカ国債の購入方法について解説していきましょう。
米国国債の特徴をチェック
まず、米国の国債にどのような特徴があるかをチェックしていきましょう。米国債の特徴は、ズバリ次の3点です。
- 高い利回り
- 高い信用
- 100ドル、または1,000ドルからの購入が可能
それぞれの特徴をチェックしていきます。
高い利回り
ある時期の日本国債の10年債の利回りは、0.094%でした。そのとき、アメリカの10年債利回りは2.472%となっており、かなり高い利回りであることが分かります。
実はアメリカ国債の利回りは、他の先進国と比べても高いものとなっていますので、これが人気の要因の1つになっているのです。
投資した金額に対しての利益を見るなら、利回りを見ると良いでしょう。
※日本の国債について詳しく知りたい方はコチラの特集記事へ
高い信用
アメリカは経済大国であることはもちろん、GDPは世界一。つまり、アメリカの経済が破綻する、アメリカの国債がデフォルトするという可能背は非常に低いのです。
100ドル、または1,000ドルからの購入が可能
米国債は、100ドルや1,000ドルから購入することができるようになっています。つまり、およそ10,000円から100,000円で資産運用ができるのです。
比較的少額で高い利回りでの資産運用ができる、そして、債券なので配当金の確約があるということがメリットであると言えるでしょう。
米国の10年国債をチェックすれば米経済指標が見えてくる!?
米国の国債を検討する上で、米国の10年国債の利回りを知ることは非常に重要となります。
なぜ10年国債なのか、それは米10年国債の利回りが長期金利の指標として見られるためです。
国債には2年や5年といった短期の種類もありますが、10年国債は投資家による売買が活発であるということで、10年国債の倍馬状況を見れば投資家の動向が見えるわけですね。
ちなみに、国債の利回りが低下している場合と上昇している場合で、投資家の動向がどう違うのでしょうか。
国債利回り低下 | 国債利回り上昇 |
---|---|
アメリカ以外の通貨に投資する傾向が増え ドル安になる |
米国債の人気が高まりドル高になる |
アメリカ国債の購入を検討する際には、米10年国債の利回りに注目しておきましょう。
米国債購入で注意しておきた2つのリスク
米国債の購入は、高い利回りと信用でとても魅力的な資産運用法だと言えます。しかし、まったくリスクがないという訳でもありません。
米国債のリスクとしては、主に次の2つが挙げられます。
- 為替変動リスク
- 信用リスク
それぞれのリスクについて、詳しく見ていきましょう。
為替変動リスク
アメリカなどの海外国債を購入する際には、為替変動リスクを考えなければいけません。
購入時から円の価値がどう変わるかで、元本割れの可能性が出てきてしまうです。
購入時より円安 | 購入時より円高 |
---|---|
利息や償還金の手取りが増える | 利息や償還金の手取りが減る |
1ドル=100円のときと1ドル=120円のときでは、その価値が異なるというわけですね。
外貨(ドル)のまま受け取り保有していれば特に影響はありませんが、円として受け取る際にはその時点での為替相場に注意しておきましょう。
ただ、アメリカの場合は新興国よりも為替相場は安定しています。
大きく相場が崩れることはないかもしれませんが、投資額が大きくなれば為替相場による受取額の差も大きくなるということを覚えておきたいですね。
信用リスク
米国債は安定している債権ではありますが、絶対に安全だ、という訳ではありません。万が一アメリカが経済破綻を起こすようなことがあれば、その国債の価値は無くなってしまいお金が戻ってこない恐れがあるのです。
これは、どの国債の場合でも同様です。事実、アルゼンチンの国債はデフォルトした経験があります。国債を購入する際は、そのようなリスクがあるということもしっかりと認識しておきたいですね。
結局アメリカ国債も怖いっつーわけね。
ただ、アメリカの場合は先進国であることと経済大国である、世界経済の中心であるという点から見ても、デフォルトする可能性は低いと言えますね。
アメリカ国債を購入する3つの方法
では、アメリカ国債はどうやって購入すれば良いのでしょうか。アメリカ国債の購入方法には、主に以下の方法があります。
- アメリカ国債を直接購入する
- アメリカ国債を組み入れた海外ETFに投資する
この2つの方法について、解説していきます。
アメリカ国債を直接購入する
アメリカ国債を直接購入する際には、ストリップス債とトレジャリーノートという2つの種類を把握しておく必要があります。
定期的に支払われる利息が発生しない、というもの。
元々購入時に額面から利回り相当額を差し引いた金額となっており、償還の際に額面全額を受け取る。支払われた利息を再投資するリスクがない。
では、トレジャリーノートはどうでしょうか。
一般的な債権と同様に、額面で発行されて満期時に額面金額が償還される。半年に一度、定期的に利息を受け取ることが可能。
トレジャリーノートは、主に期間が1年~10年以下の中期証券を指す。
トレジャリーノートの他にも、短期証券(期間1年未満)であるトレジャリービル、長期証券(期間が10年を超える)であるトレジャリーボンドがあります。いずれも、期間内に利息を受け取ることができるものです。
証券会社で取り扱っている商品ラインナップを見て、口座開設をするということもできるのです。
楽天証券で取り扱われている商品をピックアップしてみましょう。
商品名 | クーポン (利札部分) |
買付単価 | 参考利回り |
---|---|---|---|
米国ストリップス 2021年11月償還 |
0.00% | 91.86% | 年2.46% |
米国ストリップス 2029年8月償還 |
0.00% | 73.19% | 年2.81% |
米国トレジャリーノート 2020年8月償還 |
年2.2625% | 100.83% | 年2.23% |
米国トレジャリーノート 2025年8月償還 |
年2.00% | 95.01% | 年2.76% |
ストリップス債を選択するか、トレジャリーノートを選択するかについては、個人の自由です。
得られた投資益を再投資したいなら利付債であるトレジャリーノートなど、再投資リスクを考え複利効果を狙うならストリップス債を選ぶ、というのも1つの方法です。
アメリカ国債を組み入れた海外ETFに投資する
アメリカ国債を単体で購入しようとしても、なかなか日本では選択肢がありません。既発債のストリップス債がほとんどですね。
しかし、アメリカ国債を利用した運用方法は、アメリカ国債そのものを購入するというものだけではありません。
アメリカ国債を組み入れた海外ETFには、日本でも簡単に投資することができるのです。
ETFに投資するメリットを挙げてみましょう。
メリット | 内容 |
---|---|
1口100ドルから 購入可能 |
・海外ETFは1口100ドルから購入できる ・比較的安価なので分散投資が可能 |
選択肢が多い | ・残存期間の異なるもの(1-3年、7-10年、20年超など) それぞれETF商品が用意されている |
NISA対象 | ・海外ETFはNISA対象となるので 運用益が課税対象とならない ・ただし米国の税金は支払い対象 |
アメリカの国債を直接購入すると、取引手数料や運用益への課税が発生します。しかし、海外ETFを利用すれば低コストで運用できるというのも魅力ですね。
アメリカ国債は利回りが良く信頼も高い!
ただ、アメリカの国債を直接購入する際は、証券会社によって取り扱っている商品ラインナップに差があるので注意が必要です。口座開設前に、米国国債の商品について確認しておくようにしましょう。
直接アメリカ国債を購入するのではなく、アメリカ国債が組み込まれた海外ETFに投資するという方法もあります。自分にどの方法が合っているのかを考え、決めると良いですね。
それなのに利回りが0.094%っつーのはどういう意味なんだ?