個人向け国債

架空の債券で取引する国債先物取引の特徴を徹底解説

国債は、そのものを購入するだけでなく先物取引という方法で運用することも可能です。ただ、その際に用いるのは実際の債券ではなく架空の債券です。

先物取引の1つなので、基本的にハイリスクにはなります。ただ、それでも低コストで始められること、金利変動リスクを回避できることが魅力であるのも事実です。

架空の債券でどう取引をするのか、国際先物ではどのように利益を出すのか、どんな種類があるのか、国債先物取引について気になる情報を徹底解説していきます!

国債先物の基本的な仕組みをご紹介

まずは、国債先物取引をご紹介する前に先物取引の基本情報を押さえておきましょう。

先物取引とは

将来の売買について、現時点で約束をする取引。
期日が来た際の価格や数量を約束し、その期日に売買をするのが基本。

国債先物の場合、対象となるのは実際に売買されている国債ではなく、国債の標準物となります。

標準物とは

取引所があらかじめ利率や償還期限を標準化して設定した架空の国債。

どうしてわざわざ標準物って考え方が必要なの?分かりづらくない?
国債は、毎月のように発行されていて利率や償還期限が異なるので、それぞれ別銘柄という扱いになってしまいます。つまり、月が替われば取引対象が変更され、分かりづらいのです。

標準物を設定して先物取引の取引対象を一定にすることができるのです。

標準物は実際には存在しない架空の債券の為、最終的な決済は受渡適格銘柄と呼ばれる国債で行われます。

受渡適格銘柄とは

売り方から買い方に引き渡す実際の債券。金融商品取引所が基準を定めて銘柄を決めている。

国債先物取引ではなく個人向け国債を購入したいという方は、こちらの記事がオススメです。

国債先物の仕組みをチェック

国債先物は、買い方と売り方2つの方法があります。

方法 利益を得る方法
買い方 先物相場の上昇で利益が得られる
売り方 先物相場の下落で利益が得られる

例えば、この日に5万円でAを購入すると決めます。期日になってAの価格が3万円に下落すれば2万円を損しますし、8万円に上昇すれば3万円得をするのです。

逆に、この日に5万円でBを売却すると決めます。期日になってBの相場が3万円に下落していれば2万円利益が得られ、8万円に相場が上昇していれば3万円損をするというわけです。

このように、国債先物では現物で受け渡しが行われるのではなく、反対売買による差額授受による決済となります。

国債先物は期日前でも決済は可能

国債先物は、決められた期日まで一切売買出来ないというわけではありません。期日前でも、反対売買によって決済することができます。

買い方を希望している場合は、転売、売り方を希望している場合は買い戻しを行います。

ちなみに、個人向け国債も満期まで解約しないのが基本です。ただ、購入後1年が経過すれば中途換金と言って一部、または全額を換金することができます。

個人向け国債の中途換金については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

国債先物取引の4つの種類を比較!

国債先物には、4つの種類があります。この4種類の特徴を比較してみましょう。

種類 利率
償還期限
呼値
中期国債先物取引 3%
残存5年
額面100円につき1銭
長期国債先物取引 6%
残存10年
額面100円につき1銭
超長期国債先物取引 3%
残存20年
額面100円につき1銭
ミニ長期国債先物取引 6%
残存10年
額面100円につき0.5銭
呼値というのは何でしょうか。1銭と聞くと、かなり少額な気がしますが。
呼値とは、売り買いの値段(単位)のことです。

ミニを除く国債先物の場合、取引単位が額面で1億円ですが呼値が1銭(100円あたり)となれば1呼値あたり10,000円となります。

国債先物は、決算月が3月、6月、9月、12月です。

個人で取引しやすくなったミニ長期国債先物とは

ミニ長期国債先物は、長期国債先物の10分の1で出来る取引です。

取引単位も額面で10分の1となる1,000万円となります。

機関投資家を中心として取引されている国債先物取引ですが、ミニ長期国債先物は比較的個人でも取引しやすい商品になっていると言えるでしょう。

国債先物の購入方法とは

国債先物を購入するためには、どうすれば良いのでしょうか。

まず必要となるのが、口座の開設です。取引を始める証券会社の口座を開設しましょう。

先物取引の場合は、通常口座を開設した後に先物・オプション取引口座の開設が必要となります。

口座管理手数料や口座開設手数料が必要となる場合もありますので、この点もチェックしておきたいですね。

口座開設が終われば、取引口座へ資金を入金、そして注文をするという流れになります。この際、どの種類の国債先物を購入するかについても考えておくようにしたいですね。

国債先物を購入する際には、取引手数料が必要となります。その金額については証券会社によって異なりますので、しっかり確認する必要があります。

国債先物取引をする際に知っておきべき証拠金

先物取引をする際には、証拠金を用意する必要があります。先物取引は、一定の証拠金を用意することでその数倍の取引が可能となる特徴があるのです。これをレバレッジと言います。

つまり、少額の資金で多額の利益が得られる可能性がある一方、多額の損失が生じてしまう恐れもあるのです。

証拠金は、簡単に言えば担保のようなものです。長期国債先物1枚の額面が1億円で、価格が148円となれば約定代金は1億4,800万円にもなってしまいます。ただ、証拠金として1枚当たり33万円を用意すれば取引が可能となるのです。

証拠金は相場の変動によって変動するので、追加で必要になることもあります。

国債先物取引をするには、一定のまとまった資金が必要なのですね。

国債先物取引で大きな損失が生じた場合、その金額は担保金とした証拠金の範囲にとどまらず、さらに費用がかかってしまう可能性もあります。

元々、国債先物取り引きは国債の価格変動リスクを回避するために開始されました。国債先物取引の流通量は十分なものがありますし、国債を使った先物ということで比較的安定しているメリットもあります。低コストで行える資産運用ともなっていますので、リスクをしっかり把握した上で検討すると良いでしょう。

国債先物取引は架空の債券で取引するハイリスク・ハイリターン商品

国債先物取引は、標準物という架空の債券を対象に取引をします。一定の証拠金を預け入れ、それによって大きな取引が可能となっていますのでハイリターンが期待できる一方、大きな損失が生じるリスクもあります。

先物相場が上昇するか、下落するかで利益を得ることができますが、取引をする際には先物取引口座の開設が必要です。口座管理手数料や取引手数料についてしっかりチェックしておきましょう。

国債先物取引は、4つの種類から選ぶことが可能です。個人が比較的購入しやすいミニ長期国債先物も登場していますので、それぞれの特徴をしっかりチェックし、選択するようにしましょう。