お墓・葬送

埋葬許可証とは?火葬許可証との違いと失くしたときの再発行方法

遺族は葬儀やお墓の関係の手続きをしているとさまざまな書類が必要になってきます。お墓を建てるときに必要な書類に「埋葬許可証」というものがあります。「火葬許可証」と似たような名前ですが、実は用途は異なるんです。

今回は埋葬許可証がどんなものなのか・失くしたときに再発行することができるのか詳しく説明していきます。

大事な書類となるので、どんなときに使用するものなのか・紛失時の対処方法をしっかりと把握しておきましょう。

埋葬許可証とは?火葬許可証との違い

埋葬とは遺骨をお墓に納めるという意味で使われることがありますが、もともとは「遺体」を土に埋めることを意味していました。

一般的には埋葬=納骨という認識ですが、本来は埋葬=土葬なのです。

基本的に日本では火葬してから遺骨を埋葬するものと決められていますが、一部の地域では土葬が認められているところもあります。

第14条
1 墓地の管理者は、第八条の規定による埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を受理した後でなければ、埋葬又は焼骨の埋蔵をさせてはならない。

2 納骨堂の管理者は、第八条の規定による火葬許可証又は改葬許可証を受理した後でなければ、焼骨を収蔵してはならない。

出典:厚生労働省「墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)」

じゃあ火葬許可証はいつ必要になるんすか?
死亡届を提出すると「火葬許可証」が発行されます。

火葬許可証は火葬するときに火葬場の担当者に渡すものなので、失くさないように保管しておきましょう。

埋葬許可証が発行されるタイミング・必要な場面

埋葬許可証は火葬許可証と同様、役所に死亡届を提出したときに発行されるものです。

火葬許可証と埋葬許可証を兼ねた書類が多く、火葬後に「火葬許可証」へ火葬証明印が押されると「埋葬許可証」という呼び名に変化します。

その後、埋葬許可証が必要となるのは次のようなシーン。

  • お墓に納骨するとき
  • 永代供養するときの手続き時
  • 散骨するとき

なお、遺骨を分骨するときには分骨する人数分の分骨証明書が必要になります。

分骨したいと申し出れば必要枚数分を発行してもらうことができるため、必要な枚数をあらかじめ把握しておきましょう。

注意したいのは分骨証明書はコピーではなく原本を提出する必要がある点。

火葬許可証や埋葬許可証は1枚しか発行されないものなので、保険などで必要な場合はコピーしておきましょう。

埋葬許可証が見当たらない!再発行してもらう方法と流れ

実は埋葬許可証が見当たらないんです・・・。どうしましょう・・・。
落ち着いて探してみましょう。基本的に骨壷が入っている桐箱の中に入っていることが多いので一度確認してみてくださいね。探してもどうしても見つからない場合は再発行することもできますよ。

埋葬許可証がないと納骨できなくなってしまいます。大事な書類なのでしっかりと保管しておきましょう。

申請する場所と再発行に必要な書類

火葬許可証は再発行することができますが、必要な書類があったり申請するところが決まっていたりするので以下の表をチェックしましょう。

申請先 必要なもの
火葬許可証発行から5年未満 死亡届を届け出た各区役所
他の市区町村役場
申請者の本人確認書類と印鑑
故人と申請者との関係がわかる資料
火葬許可証発行から5年以上 (1)火葬(火葬証明書を取得)した火葬場

(2)死亡届を届け出た区役所または他の市区町村役場

(1)火葬場に確認する

(2)申請者の本人確認書類と印鑑
火葬時の火葬場で取得した火葬証明書
故人と申請者との関係がわかる資料

火葬証明書と火葬許可証は似た言葉ですが、用途が異なります。

火葬許可証は火葬するときに必要なものであり、火葬場にこの書類を提出することで遺体を火葬することができるようになります。

そして火葬証明書は墓地や納骨堂に遺骨を納めるときに必要な書類となります。火葬場に火葬許可証に印を押してもらうと埋葬許可証となるということを説明しましたが、火葬証明書も同じです。

埋葬許可証は大事な書類なので骨壷と一緒に保管する

遺骨を納骨堂や墓地に納めるときには、埋葬許可証を提出しなければいけません。もし紛失してしまった場合は納骨できなくなるほど大切な書類です。火葬場で受け取ったら、骨壷と一緒に保管しておけば失くしてしまうことはないでしょう。

紙1枚で埋葬許可証と火葬許可証の2つの役割を兼ねていることが多いです。

公営の火葬場の火葬簿は保管年限が30年なのでもし見つからない場合は再発行の手続きをしましょう。ただし民間の火葬場の場合は保管年限が5年のため再発行できない恐れがあります。

もし埋葬許可証の再発行の関係でわからないことがあったときは火葬した火葬場に問い合わせてみましょう。