お墓の建て替え・リフォームで必須になる準備一覧!修理費用と流れも
お墓が経年劣化でボロボロになってくるとご先祖様のために建て直しやリフォームを考えることもあるのではないでしょうか?
墓石は細かい傷ができたり、痛みやシミができている・ずれて隙間ができたりしているなんてこともあります。また体が不自由になってきてお墓参りをするのが大変になってきたという人はスロープや手すりなどをつけてバリアフリー化することもできます。
この記事ではお墓の建て替えやリフォームにはどのくらいの費用がかかるのかや手順について詳しく解説していきます。
お墓を今後どう管理していくかについて悩んでいたら、ぜひ参考にしてみてくださいね。
お金は大丈夫?お墓の建て替え・リフォーム前に準備すること
お墓の建て替え・リフォームを検討する前にまず準備しなければいけないことが4つあります。
- 親族に連絡・相談する
- 石材店に連絡する
- お寺に連絡する
- お金を用意する
順にチェックしていきましょう。
親族に連絡・相談する
お墓は親族にとっても大切な先祖代々のものです。勝手に建て替え・修復するのではなく、しっかりと連絡・相談をしておくことで今後の付き合いも円満になるでしょう。
また、費用の援助をして欲しい場合には話し合いをする必要があります。
なぜ建て替える必要があるのか、時期やどんなお墓を建てるのかを伝えましょう。
石材店に連絡する
建て替えやリフォームに関しては石材店にお願いをします。どのくらいの費用になるのか見積もりをしてもらったり、疑問点を質問したりします。
墓石を再購入することになればまた高額な費用がかかってくるのでしっかりと質問しておきましょう。
お寺に連絡する
お墓の建て替えをするときに、寺院墓地を移転することになったのであればお世話になったお寺へしっかりと連絡をしておきましょう。
連絡するタイミングは親族に相談するときが良いでしょう。
お金を工面し、建て替えの時期を決める
各所に連絡をし終えたら、建て替え費用は誰が負担するのか、親族にも協力をお願いするのかを検討しましょう。
ちなみに建て替えやリフォームは年忌法要のタイミングがおすすめ。
年忌法要の時期に建て替えることで、魂抜きの法要と合わせて行うことができます。どちらも僧侶に来てもらう必要があるので一度に済ませておきたいところです。
お墓の建て替え・リフォームの相場は施工内容で大きく異なる
建て替え・リフォームの相場は内容によって異なります。墓石のツヤを出すだけでも20万円〜30万円とかなりの費用がかかります。
打ち直しなどの基礎工事 | 100,000円~500,000円 |
---|---|
石塔の一次撤去など | 60,000円~100,000円 |
植木の解体など | 5,000円~20,000円 |
墓石の研磨 | 200,000円~300,000円 |
墓石の洗浄 | 5,000円~10,000円 |
ペンキの塗り替え | 10,000円~30,000円 |
香炉交換・灯篭・地蔵などの交換 | 5,000円~200,000円前後 |
香炉や花立の交換であれば自分で用意することができます。ただ、地蔵など自分で用意できないものは依頼しましょう。墓石の文字や模様が剥げたり薄くなったりした場合には、ペンキの塗り替えを依頼します。
最近は地震や台風などの自然災害の影響で接着剤が剥がれたり、墓石がずれたりすることも。その際の修理費用は以下のとおりです。
墓石を建て替えるとなると、100万円以上の費用がかかってくるのでなるべく修理で費用を抑えた方が良いでしょう。
セメント・接着部分の補修 | 30,000円〜50,000円 |
---|---|
墓石のずれの補修 | 100,000円〜300,000円 |
墓石の建て替え | 100万円〜300万円 |
セメント・接着部分は経年劣化によって剥がれてくるものです。そのまま放置した場合雨水によってカビやシミが発生し、ひび割れしてしまう恐れがあります。
お墓は定期的に補修するようにしましょう。
墓石は劣化すると石が削れていきます。そのままにしていると割れてしまったり、ひどい場合は倒壊してしまったりします。ひどい状態だと納骨しているカロートの部分に水が侵入してカビが発生してしまう恐れもあるので建て替えも検討しておきましょう。
建て替えの場合、永代使用料はかかりませんが撤去費用もかかってきます。
なるべく建て替えをしないで済むようにお墓のメンテナンスをするように心がけてください。
お墓の建て替えやリフォームができるのはお墓の名義人のみ
お墓の建て替えやリフォームをすることができるのはお墓の名義人だけです。
墓地で名義人として登録している人が対象となり、一般的には承継者が名義人となっています。
もし名義人が高齢で管理できないなどの理由がある場合は、お墓を管理している霊園やお寺で手続きをすれば名義人を変更できます。
変更するためには以下のような書類が必要です。
- 墓地使用権承継申請書
- 永代使用許可書
- 名義人との続柄を確認するための戸籍謄本
- 住民票
- 実印
名義変更の手続きのために1,500円〜5,000円ほど費用がかかります。
建て替えするために霊園やお寺に提出する必要のある書類は特にありませんが事前に連絡はしておきましょう。墓地を移動する場合には法的な書類が必要になります。
お墓の建て替え・リフォームの流れと手順
建て替え・リフォームの流れを詳しく説明していきます。流れを把握して準備をしておけばスムーズに工程を進められますよ。
まずはお墓の建て替えの流れを見ていきましょう。
お墓を建て替えるときの流れ
完全に建て替えてしまうときには石材店との打ち合わせの段階で、墓石の材質をどんなものにするのか、彫刻する文字・家紋をどのようにするのかなど決める必要があります。
いちからお墓を建てるイメージをしてもらうとわかりやすいかもしれません。
なお墓地の場所を移転する場合には「埋葬証明書」「受け入れ証明書」「改葬許可申請書」の提出が必要になってくる可能性が高いです。
お墓のリフォームの流れ
- 石材店へ依頼
- 石材店と打ち合わせ
- 石材店による現地調査
- 契約
- 閉眼供養(開眼戻し)
- リフォーム作業開始
- 開眼供養
まずは石材店に連絡をして依頼します。この時に複数の石材店に相談して見積もりを出してもらうことで比較して費用の負担を抑えることができます。
石碑を建て替えするときには開眼戻しを行います。開眼戻しを行うときには僧侶との日程調整が必要になってきます。
魂を抜いたらいよいよリフォーム開始です。リフォームには2週間〜1ヶ月ほどかかります。完成したら立ち会って実際に確認しましょう。確認が終わったら支払いをします。
開眼供養を行うため再度僧侶と日程調整をしましょう。魂を戻したら全て完了です。
お墓を建て替えたらお祝いすべき!お祝い金の相場と封筒の種類
お墓を建て替えた場合には慶事(建立祝い・建碑祝い)なのでお祝い金を用意することになります。
地域や費用を負担するのかによって異なりますが、平均相場で10,000円〜30,000円と言われています。
いくら包まなければいけないという決まりはないので、迷った場合は親族と相談してみると良いでしょう。お祝いなので喪服を着る必要はありませんが柄物でなく、色味の落ち着いた服装にしましょう。貴金属のアクセサリーも避けてください。
納骨などの仏事と重ならない場合には紅白の水引の封筒を使用します。表書きには「建碑御祝」と「名前」を記入しましょう。
ただし納骨式などの仏事と重なった場合には黒白の水引の封筒を用意し、表書きは「御仏前」としましょう。
ちなみに外柵や基礎の修復のみ行なった場合には基本的にお祝いに該当しないので、お祝い金を送る必要はありません。
お墓が欠けていたら要注意!メンテナンスの準備はお早めに
もしお墓がずれているなどの異変を感じたら早めに親族や石材店に相談してください。お墓がずれているのは自分で直せるのではないか?と感じる人もいるかもしれませんが石材店などのプロに任せましょう。
建て替え・リフォームの費用は高額なことが多いのでいろんな石材店に見積もりをしてしっかりと比較してみてください。長期間使用するものなのでご先祖様のためにも大事にしましょう。