投資信託の始め方

楽天証券の楽ラップを徹底解説!他のロボアドバイザーとの違いと特徴

ロボアドバイザーは例え初心者であってもプロと同じ方法で資産運用を始め、安定した投資信託の運用ができるサービスです。この記事で紹介する楽天証券の楽ラップは、ロボアドバイザーの一つであり資産運用をすべて一任することができます。

楽ラップとほかのロボアドバイザーが異なる点や、サービスの特徴をわかりやすく解説していきましょう。

楽天証券のロボアドバイザー「楽ラップ」とは

投資一任型のロボアドバイザーである楽ラップは、銘柄の選定から実際の売買、さらにはリバランスなど、資産運用で必要な作業をすべて行ってくれるサービス。

資産運用の成果を定期的に報告してくれるため、ユーザーはその成果報告を読むことで、現在の資産状況を的確に把握できます。

楽ラップでは一人ひとりのニーズに見合った運用コースを用意。一旦運用コースが決まったら、あとは入金をするだけで楽ラップが自動的に資産運用を行ってくれます。投資に関わる雑務や面倒事について、あれこれ悩む必要なしに気軽に投資を行えるんです。

楽天証券の楽ラップを利用すれば、まだ投資経験のない初心者の方であっても、失敗を恐れることなく運用を始められるでしょう。

ロボアドバイザーは投資一任型以外にも種類があるのですか?
ロボアドバイザーは大きく2種類にわけられ、投資一任型以外にアドバイス型と呼ばれるタイプがあります。

アドバイス型は助言のみで、運用はユーザー自身が行う必要があるんです。

一方で楽ラップなどの投資一任型はアドバイスだけに留まらず、売買やリバランスまでAIが自動で行ってくれます。アドバイス型と比べて手間がなく、簡単に資産運用ができるというメリットがあります。

楽ラップの基本情報
運営会社 楽天証券
サービス開始時期 2016年7月2日
最低投資金額 10万円以上1円単位
利用料・手数料 固定報酬型:最大年率0.702%
成功報酬併用型:最大年率0.594%+運用益の5.4%
積立投資の可・不可 可能

楽ラップを利用する際に注意する点は手数料。他のロボアドバイザーと違って2種類あり、固定報酬型か、成功報酬併用型かのどちらかを自由に選択できます。

固定報酬型の手数料が最大年率0.702%であるのに対し、成功報酬併用型の手数料は最大年率0.594%に運用益の5.4%を加えた金額となります。

楽ラップは1年間における運用益が2%を超えると、固定報酬型の方がコストが安くなります。そのため楽ラップの使い方に慣れ、資産運用が上手くいっているときに固定報酬型に変更した方が節約になるでしょう。

楽ラップのサービス内容とは?

楽ラップを利用する場合、私達利用者はなにをすればよいのでしょうか?実は初期設定が完了すれば、こちらで何かするべきことはほとんどありません。

楽ラップでは毎月定額ずつ積み立てられる自動積立のサービスがあります。このサービスを利用することで手間をかけることなく、収入の一部を継続的に積み立てることが簡単にできます。

一旦資産運用が始まると、楽ラップのロボアドバイザーが定期的にリバランスを実施してくれますので、ユーザー自身が資産配分やポートフォリオを見直す必要はありません。

楽ラップによる資産運用が成功し、運用益が上がった場合、増額をすることで資産運用のペースを加速することができます。反対に減額をすることも可能です。

さらに楽ラップにはさらに他にはない独自のサービスがあります。それが下落ショック軽減機能(TVT機能)です。

TVT機能とは?

価格変動リスクが高まっている時に株式の比率を下げ、同時に債券への投資比率を上げることで価格変動リスクを下げてくれる機能のこと。楽ラップ独自の機能です。

TVT機能の発動後は価格変動の落ち着きに合わせて元の配分比率へと戻っていく仕組みです。このTVT機能があるおかげで、楽ラップでは価格変動リスクに強い資産運用を行えます。

楽ラップの運用益は3%前後のユーザーが多い

楽ラップで運用をした場合、どの程度のリターンが見込めるのでしょうか?

第一にどの程度のリターンが見込めるかは、ポートフォリオによって異なります。そのため一概には答えられません。

公式サイトで公開されている2018年5月30日時点の実績によると、運用益は3%前後というユーザーがもっとも多く、少数ですが15%以上の運用益を出すことに成功したというユーザーも1%から2%ほどいます。

このことから楽ラップで運用すれば平均的に3%の利益を期待できることがわかり、成功すれば15%以上のリターンが狙えるということがわかります。

楽ラップの積立機能の条件とは?

楽ラップの積立機能を利用することで、収入の一部をコツコツ自動で積み立てることができます。

楽ラップの積立の条件
  • 楽ラップの最低投資額は10万円以上1円単位
  • 自動積立は1万円以上1円単位
  • 積立日は毎月10日もしくは25日
  • 開始日は新規申込の手続きをした日の翌月の積立指定日から

申込みから実際に積立ができるまでには、1カ月ほどの時間がかかるので注意しましょう。

ただし既に新規申込の手続きが完了し運用を開始している場合、設定申込をした翌営業日以降の積立指定日から積立を開始できます。

楽ラップの投資対象ファンドをチェック

楽ラップでは一部を除き、主に国内の投資信託を投資対象にしています。投資対象ファンドは以下の通りです。

楽ラップの投資対象ファンド
ステート・ストリート日本株式インデックス・オープン
ステート・ストリート先進国株式インデックス・オープン
たわらノーロード 先進国株式<ラップ向け>
ステート・ストリート先進国株式インデックス・オープン(為替ヘッジあり)
ステート・ストリート新興国株式インデックス・オープン
たわらノーロード 新興国株式<ラップ向け>
ステート・ストリート日本債券インデックス・オープン
ステート・ストリート先進国債券インデックス・オープン
たわらノーロード 先進国債券<ラップ向け>
ステート・ストリート米国社債インデックス・オープン
ステート・ストリート先進国債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり)
ステート・ストリート米国社債インデックス・オープン(為替ヘッジあり)
ステート・ストリート新興国債券インデックス・オープン
たわらノーロード 国内リート<ラップ向け>
たわらノーロード 先進国リート<ラップ向け>

ファンドの種類は、国内株式、外国株式、国内債券、外国債券、REITの5種類に分類されます。

そして外国の商品であれば、先進国と新興国の2種類に分けられます。

独自機能TVTも!楽ラップの特徴を解説

続いて楽ラップの特徴を見ていきましょう。

楽ラップの特徴一覧
  • 資産運用を一任できる
  • 手数料が選択制
  • 自動積立が可能
  • TVT機能がある

投資一任型の楽ラップは、ポートフォリオの構築から銘柄の売買、さらにはリバランスまで、すべてを一手に引き受けて行ってくれます。入金に関しても自動積立ができるので、ユーザー側がいちいちアクションを起こす必要はありません。

手数料についても選択性となりますので、自分の投資プランに合わせて最良のコースを選択できます。

楽ラップなら全部を任せられるから簡単に資産運用を始められますね。でももし途中で方針を変えたくなったときにコース変更はできるのかしら?
楽ラップは途中でもコースを変更できますよ。ただ一度変更すると、翌月最終営業日まで変更ができなくなります。変更する時は、間違えないように注意しましょうね。

楽ラップの運用コースの種類

楽ラップは利用者に合わせて複数の運用コースを用意しています。

楽ラップの主な運用コース
  • 保守型
  • やや保守型
  • やや積極型
  • 積極型
  • かなり積極型

楽ラップの運用コースは全部で9つ種類。もっとも慎重な保守型を除き、すべてのコースにTVT機能を付与するかしないかを選ぶことができます。

保守型ほどリスクが低く、慎重な運用コースです。積極型ほどハイリスクハイリターンな利益重視の運用コースとなります。

楽ラップのリバランス方法

楽ラップではどのようにリバランスが行われるのでしょうか?

楽ラップでは運用中の商品が価格変動によって価値が変わり、資産配分にズレが生じた場合、まず相対的に見て価値が上がった銘柄を売却します。

次にその売却した資金を元手に他のファンドの銘柄を購入します。

価値が上がったファンドを売り、そのお金で安いファンドを買って充足することで、資産配分の比率を調整しリバランスをするのです。

楽ラップを利用するメリットとデメリット

楽ラップを選ぶメリットは次の4点です。

楽ラップの主なメリット
  • 資産運用をロボアドバイザーに一任できる
  • 手数料が安い
  • TVT機能がある
  • 楽天ポイントが貯まる

楽ラップは他の投資一任型のロボアドバイザーと比較すると手数料が安く、さらにはTVT機能のような独自のサービスがあるなどの利点があります。その上、楽天証券のサービスということもあってか、楽天ポイントが貯まりやすいんです。

一方で楽ラップのデメリットは次の2点。

デメリット
  • 元本割れのリスクがある
  • NISAは利用できない

楽ラップに限らず投資をする以上、常に元本割れのリスクがあります。資産運用の際にはこのリスクに注意を払いましょう。ちなみに多くのロボアドバイザーがそうであるよう、楽ラップもNISAを利用できません。

楽ラップには手数料が他の投資一任型のロボアドバイザーと比較して、コストが安いというの特徴があります。他にもTVT機能は楽ラップならではの独自機能です。

楽ラップの始め方

これから楽ラップを利用し、資産運用を始めるにあたって、どんな準備が必要なのでしょうか?

楽ラップを利用するためには、前提として楽天証券の口座が必須です。さらに最低投資額が10万円となるため、最低でも10万円は用意しておく必要があります。

楽ラップにアプリはありますか?
楽ラップにアプリはありません。スマホで利用したい場合は、直接公式サイトにアクセスしましょう。

利用できるまでの手順と必要書類

楽天証券の口座を開設するためには、運転免許証などの本人確認書類と、マイナンバーが必須です。必ず用意してください。

必要書類を準備したら、あとは楽天証券の公式サイトにアクセスし、口座開設の手続きを済ませましょう。

  1. 楽天証券の口座開設の申込み
  2. 口座開設の審査
  3. 審査完了
  4. 楽ラップの利用開始

申込後、審査があります。この審査が完了次第、口座を開設できます。

口座を開設できたら、あとはロボアドバイザーのサービスを利用するだけです。

楽ラップを利用する場合まず無料診断を受け、どの投資プランにするのかを決め、運用コースを決定したら次に申し込みをします。

楽天証券の口座があればすぐに利用できる?利用までにかかる日数は口座の状況次第

既に楽天証券の口座を持っているのであれば、すぐにでも楽ラップに申込ができます。

ただし実際に積立がスタートするのは、申込をした日の翌月の積立指定日から。そのため実際に積立ができるのは、翌月からとなります。

楽天証券の口座を持っていない場合は、口座開設のための審査にだいたい1週間ほどの日数を要するでしょう。

楽ラップの入出金の方法

楽ラップの入金するには楽天証券の口座に入金してください。その金額の範囲内で楽ラップでの運用を始められます。

楽天証券の入金方法とは通常の振込入金とは別にリアルタイム入金やマネーブリッジらくらく入金などがあります。

楽ラップから出金をしたい場合は、まず楽ラップ上で減額もしくは解約の申込をします。

この申込が完了後、10営業日以内に減額もしくは解約された分の金額が証券総合口座に自動入金されます。この入金されたお金を自分の金融機関宛てに出金することで、楽ラップからお金を引き出すことができます。

増額や減額のタイミングは合計で12回まで

増額や減額については、1年の契約期間中において、合計で12回まで行えます。契約が自動更新されると、再び年間で12回変更できます。

一度増額や減額をすると、翌月最終営業日15時まで、再度の変更ができないので、注意しましょう。

楽ラップで確定申告が必要となるケース

楽ラップを利用し、運用益が発生した場合、投資信託へ投資している場合同様に確定申告が必要になります。

しかし源泉徴収ありの特定口座を利用している場合、確定申告は不要になります。

楽ラップはいつでも解約可能

楽ラップはいつでも解約可能で、解約時に手数料や違約金はありません。解約が原因で別途コストがかかることもありません。ただし成功報酬併用型のコースを利用している場合、解約時に成功報酬分の手数料が発生します。

楽天ユーザーならさらにおすすめ!楽天証券の楽ラップ

楽ラップは楽天証券が提供しているロボアドバイザーのサービスです。

既に楽天証券の口座を保有している方であれば、すぐにでも申し込み、利用することができます。

手数料は二種類あるため、投資戦略に適ったコースを選択しましょう。

投資一任型の楽ラップは、利用を始めると、ほぼすべての作業をロボアドバイザーに一任することができます。そのため、ユーザーは完全放置で資産運用を始められるでしょう。

ポートフォリオの提案から商品の売買、さらにはリバランスまで行ってくれる楽ラップならば、初心者であってもお手軽にプロと同じ手法で資産運用を開始できます。