生命保険
生命保険には複数加入すべき?重複契約するメリットとデメリット

生命保険には複数加入すべき?重複契約するメリットとデメリット

親戚や友人の付き合いで加入したり、住宅ローンをきっかけに加入したりで、複数の生命保険に加入している人も少なからずいるかと思います。これから2つ目の生命保険に加入する予定の人もいるでしょう。

複数の生命保険に加入すれば保障額が増えて安心かもしれません。しかし保険料が高くなったり、契約の管理が煩雑になったりなどデメリットも発生します。

この記事では生命保険に複数加入することのメリット・デメリットをメインに、生命保険はいくつまで加入できるのか、保障の限度額はあるのかなど、注意点についても紹介します。

生命保険は複数加入できる

生命保険は複数契約することは可能です。保険料は契約分すべて支払わなければなりませんが、保障額を分散させたりすることができます。

目的があって複数契約している人もいます。目的があって複数加入している人もいれば、いつの間にか生命保険が重複していたという人も少なくはありません。

勧誘などで契約したりと気づかない間に重複加入している可能性もあるので自分の加入している生命保険を把握しておきましょう。

複数の生命保険に加入していれば、すべての生命保険の保険金を受け取れるのですか?
はい。生命保険は契約しているすべての保険で、保険金を受け取ることができますよ。

損害保険は実際にかかった分と決まった額までしか保険金を受け取ることができませんが、生命保険は違います。加入時に決めた入院日額や保険会社で決められている手術金の計算で支払われるのです。

しかし複数の生命保険を加入することにはメリットとデメリットがあります。順に確認していきましょう。

複数の生命保険に加入する3つのメリット

ではまず複数の保険に加入するメリットを見ていきましょう。

  • 保障内容を分散させてバランスをとる
  • 保障の見直しをしやすくなる
  • 保険会社が破綻しても保障が0にならない

生命保険は商品によって保障内容が違います。「A商品は亡くなった場合のみ保障」「B商品は介護状態になった場合も保障」「C商品は解約した時に返戻率が他の商品より良い」なんてことも。

保障内容を分散させておくことで、万が一のときに備えのバランスが良くなります。見直しには乗り換えをする時に解約をしなければいけないケースもありますが、もしいずれかの保険を解約しなければならない状況になっても、一度に保障がなくなることがありません。

つまり一時的に保障がなくなってしまうという事態を避けることができるのです。

そして保険会社の経営状態が悪化して破綻してしまう可能性も0ではありません。

保険会社がなくなった場合「生命保険契約者保護機構」によって基本的には保護されますが、万が一保険契約を引き継ぐという救済保険会社が現れなかった場合にはなくなる恐れも考えておかなければなりません。

保護はされていますが、複数の保険に加入しておく方が破綻した時には安心できます。

破綻して他の保険会社に保護された場合、今までの保険の保障内容はどうなるのですか?
そうなった場合、責任準備金が削られたり、予定利率が下がったりする恐れがあります。マイナスなことなのであまり考えたくはないことですが、頭の片隅にいれておきましょうね。

複数の生命保険に加入する3つのデメリット

続いて複数契約するデメリットを見ていきましょう。

  • 診断書などの書類が複数必要になる
  • 複数支払うため保険料が高くなる
  • 保険の管理が面倒になる

診断書には保険会社の指定の用紙が存在します。使い回しができない場合も多いので請求する保険会社の数だけ診断書が必要になります。

診断書を発行してもらうには5,000円〜8,000円ほど診断書料がかかってしまい、費用が重なってしまいます。

保険金の請求書を記入する必要もあるので、記入する書類が多くなってしまい手間を感じるかもしれません。

さらに複数の生命保険に加入すると契約数の分だけ保険料がかかってしまいます。

それぞれの保障内容が変わらなくても、一つの保険に加入した時の保険料よりトータルで高額になってしまう可能性の方が高いため、金銭的に余裕のある人ではなければ複数の生命保険に加入することはオススメできません。

最後に複数の保険を管理することは保障を調整しやすい反面、面倒に感じる部分も。

すべての生命保険の内容を把握しておく必要もあり、生活やライフイベントによっては保障内容をそれぞれ見直す必要もあります。

きっちりと管理できるようなこまめな性格であれば良いですが、めんどくさがりやな人は保険を放置したままにしてしまう可能性もあり逆効果な場合もあるかもしれません。

複数の生命保険に加入するとメリットもデメリットもたくさんありますね・・・。
そうですね。それなりに大変なところもあるので加入する人の経済状況や資産、しっかりと管理できる性格なのかによって複数加入するか検討すると良いかもしれませんね。

複数の生命保険に加入する条件は「加入限度額」

生命保険には実は加入限度額があることをご存知ですか?複数の生命保険に加入することはできますが、限度額を忘れずに確認しないといけません。

加入限度額は死亡保障の部分の金額です。

なぜ死亡保障に加入限度額が決められているかというと死亡保険金目当てで加入させるという保険金詐欺などの発生を防ぐためです。加入限度額を超えた場合には保険会社から契約を断られることになります。

加入限度額はどのくらいなのでしょうか?
加入限度額は契約者の年収で決まります。

年収から加入限度額を決めることで、保険料が家計を圧迫してしまうリスクを抑えることができます。しかし明らかに高額な死亡保険金でなければ保険会社から年収の確認をされることは少ないでしょう。

基本的には年収の15倍までの保障額を設定できると覚えておくと良いでしょう。

保険会社はこういった制限を守ることで契約者を守っているのです。思い通りの保障金額にはならない場合もあるかもしれませんが、無理なく長期的に保険を継続させるための方法となります。

職業や趣味による制限

加入限度額は収入だけではなく、職業や趣味による制限もあります。

危険度の高くなるほど加入制限が厳しくなっていくのが基本です。

危険度が高い職業
  • 潜水士
  • とび職人
  • トラック運転手
  • 高圧電気取扱者
  • 航空機搭乗員
  • スタントマン
  • 重機オペレーター
  • 競輪・競艇選手や騎手
  • 登山家
  • プロ格闘家
  • 海女・ダイバー
  • 漁船乗組員
  • 林業従事者

こういった職業の人たちは死亡保障が3,000万円以内。入院保障は付加できなかったり、10,000円以内だったりと制限が設けられています。職業や保障内容の制限条件は保険会社によって異なります。

職業によっては入院保障がつけられないものがあるので、入院保障を付加できる保険会社へ加入して重複させるのも手です。

保険契約を分けることで限度額以上の保障を備えることができる場合もあります。A社とB社それぞれで3,000万円の上限いっぱいまで備えることで、万が一の場合6,000万円の保障がされます。

保険会社を分けることで加入限度額以上の保障を備えられるんですね!
そうですね。ただし、注意なのが15歳未満は保険会社に関わらず1,000万円が限度額となっています。15歳以上とその点が違うので間違いないようにしましょう。

複数の生命保険に加入する際の注意点

生命保険複数加入する場合、定期的にすべての保険の保障内容を確認しておきましょう。保障金額が必要額以上で、無駄に保険料を支払っていないか見落としのないようにしてください。どんなときにどの保険会社の保険を使うのかは必ず覚えておきましょう。

複数加入は別の契約なので告知などの手続きも契約分必要になります。年末調整時も、生命保険1本の場合は1枚の証明書と1契約分の記入で良いですが、複数加入している時にはすべて記入して、証明書をすべて添付する必要があります。

もしかして!契約すればするほど生命保険料控除を受けることができるってこと?
生命保険料控除は限度額があります。たくさんの契約を申告しても限度額に達していれば超過分は意味がありませんよ。

生命保険料控除によって所得税と住民税の控除を受けることはできますが、すべての金額が対象とはなりません。節税対策のために保険に加入する人は限度額に注意しましょう。

死亡保障をどのくらい備えておけばいいのか迷ってしまいます・・・。
ローンの有無や家族構成、資産状況によって死亡保障を設定しましょう。ただしローンを組んでいる人はすでに生命保険に加入している可能性があります。

生命保険に加入して重複する例として住宅ローンに加入した時の「団体信用生命保険」です。住宅ローンが残ったまま亡くなってしまった場合に保険金をローンに充てることができるものです。この生命保険に加入していることを忘れないようにしましょう。

複数加入が必要かはかしこく見極める

生命保険の複数加入は一時的に保障を上乗せしたい期間があったり、もしもまとまったお金が必要になり保険を解約する必要があった場合には便利な加入方法です。

しかし1本で契約した時より保険料が割高になってしまいがちになってしまうなど、デメリットも多いのでメリットだけに惑わされずにしっかりと検討しましょう。

10年後に資金を利用する目的がある人は解約時の返戻率が高い終身保険や定期保険に加入しておくこともおすすめします。家族やファイナンシャルプランナー、保険アドバイザーと相談しながらより良い生命保険に加入してください。