投資信託の始め方
投信積立(積立投資信託)とは?特徴とメリット・デメリットを解説

投信積立(積立投資信託)とは?特徴とメリット・デメリットを解説

将来に備えて少額ずつお金を貯めているという方は世の中に多くいることでしょう。1ヶ月に1万円ずつ貯金すれば、1年で12万円、10年で120万円の貯金を作れます。

しかし、日本の現在の銀行の金利は非常に低く、いくら預けたところでそれほどのリターンは見込めません。しかし、投資信託を少額ずつ購入するというのであれば、事情が異なります。

投資信託の積立を始めれば、10年後には資産を大きく増やすことができるでしょう。株と違って少額ずつ購入できる投資信託は、積立をするにはうってつけの金融商品です。

今回は投信積立の特徴と、そのメリットやデメリットについて紹介します。

投信積立とは「投資信託を定期的に一定額ずつ購入すること」

投信積立(積立投資信託)とは、投資信託を定期的に一定額ずつ購入することです。

例えば、今後1年間、毎月3万円ずつ投資信託を購入するとします。この場合、1年かけて36万円もの投資信託を購入することになります。

36万円という大金を一度に用意するのは大変です。しかし、少額ずつ貯めていけば、一年という時間をかけることで、実現させることができます。

ただし、いくら待てば貯めることができるからといって、一年も待ってから投資信託を購入するのでは、値上がりのチャンスを逃してしまう恐れがありますし、分配金も受け取れません。

その点、毎月一定額ずつ購入しておけば、まだ資産が貯まる前から投資信託に手を出すことができますし、保有期間中は分配金を稼ぐこともできます。

これが株式投資の場合、目的の株を購入するまで貯金をしなければならず、いざ株を購入するまでに時間がかかります。しかし、投資信託ならば、少額から購入できるので、時間をかけずに即座に投信積立を始められます。

もともと投資信託は長期投資向けの金融商品です。投資信託は派手に稼ぐことこそできませんが、リスクが低く、安定した利益が期待できます。

今後10年20年と時間をかけて将来の資産を作りたいという方にほど、コツコツ積み立てられる投信積立はオススメです。

銀行にお金を預けても稼げないのはわかるのですけど、投信積立を始めるとどれくらい稼げるものなのですか?
投資信託といっても、銘柄によって利回りが違うので、必ずこれぐらい稼げるとは断言できません。ただ、インデックスファンドに投資をすれば、平均5%ほどの利回りは期待できますよ。ローリスクローリターンな投資信託でも、銀行に預ける以上のリターンは見込めるでしょうね。

投資信託を積立で運用するメリットとデメリット

定期的に少額ずつ投資信託を購入する投信積立ですが、これを始めるメリットとは何なのでしょうか?さらには、デメリットは無いのでしょうか?

投信積立というのは、言い換えればドルコスト平均法を実践するということです。

ドルコスト平均法とは

金融商品を定額購入するという手法のことで、資産を分割することで高値掴みのリスクを回避することができます。

一度に大量の投資信託を購入し、もしもそれが高値掴みだった場合、購入後の価格暴落に巻き込まれて大損する恐れがあります。しかし、定期購入することで、高値掴みのリスクを下げることができます。

そればかりか、価格が下落することで、平均取得単価を下げることにも成功するでしょう。

長期投資向けの投資信託は、このドルコスト平均法を実践するには理想的な金融商品です。投信積立を始め、ドルコスト平均法の効果が発揮されれば、10年20年と時間をかけることで、将来的には資産を大きく増やすことができるでしょう。

ただし、ドルコスト平均法にもやはりデメリットがあります。投信積立を始める際には、デメリットにも注意を配りましょう。

投資信託は少額から始められるって言いますけど、実際いくらからはじめられるのかしら?
そうですね。証券会社によっては、100円からでも投資信託は購入できますよ。株よりも安く買えるので、積立投資をするなら株より投資信託の方が始めやすいですね。

投資信託を積立で運用するメリットとは?

投資信託のメリットは、少額から購入できる点と、定期的に購入することで買うタイミングに迷いが生じにくくなるという利点があります。

さらに、ドルコスト平均法が正しく働けば、たとえ価格が落ちている時であっても、利益を獲得するチャンスになります。

まず少額購入できるというメリットは、投資の世界において非常に役立つ利点です。

例えばこれが株式投資の場合、将来が安泰な大企業の株ほど、購入するにあたって高額の資金が必要になります。

しかし、投資信託ならば、有望な銘柄だからといって、高額の資金を求められるということは少ないです。大半の投資信託が少額から購入できるので、所得が低い方であっても投信積立を簡単に始められます。

普段は高額の投資信託を購入しているという方も、時には出費が嵩み、少額しか購入できないこともあるでしょう。そのような時であっても、投資信託ならば問題なく少額ずつ購入できます。

このようなメリットに加え、投信積立では特にこのタイミングで買わないといけないというルールがないため、常に迷いなく購入することができます。

これが株やFXなどのデイトレードの場合、タイミングを間違えると大損につながります。しかし、長期投資を前提にしている投信積立ならば、たとえ一時的に価格が落ちたとしても、長い目で見ることで、最後には利益を残すことができます。

たとえ価格が下落したとしても、下落後も定期的に投資信託を購入し続ければ、やがて平均取得単価を下げることができます。そうなると、価格下落後に再び元の価格にまで戻るだけで、平均取得単価が下がった分、利益を得ることができます。

例えば、投資信託Aの価格が1万円の時に100口購入し、5000円まで下落した時に100口購入すると、平均取得単価が1万円から7500円まで下がります。その後、価格が1万円に回復した時に200口すべて売却すれば、2500円の値動き分の利益を得られます。

このように、ドルコスト平均法を活用すると、たとえ価格が下落するような場面であっても、利益獲得のチャンスに変えられます。

投資で成功するためには、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析などの技法を学ばないといけません。しかし、投信積立ならば、そのような技術や知識なしでも資産を上手に運用し、リターンを増やすことができます。

投資信託を積立で運用するデメリットとは?

投信積立をするデメリットは、価格が上昇している局面ではあまり役に立たない点です。

例えば、価格がだんだんと上昇している場面で投資信託の積立をすると、購入するタイミングが後になればなるほど、高値で掴むことになってしまうので、平均取得単価が上がってしまいます。

もちろん、そのまま上がり続けるのであれば問題はないのですが、どこかのタイミングで価格が落ちてしまうと、平均取得単価が高い分、含み損が増えてしまいます。

もちろん、価格が落ちた後も継続して投資信託を購入し続ければ、やがては平均取得単価が下がり、含み損を解消することができることでしょう。

ただ、平均取得単価が下がる前に、投資信託が償還日を迎えてしまうと、損失が確定することになります。こうなるともはや挽回ができず、赤字になってしまいます。

このようなデメリットを回避するためにも、投資信託を積立で運用する際には、期限が長い投資信託、もしくは無期限の投資信託を選ぶと良いでしょう。

無期限、もしくは期限が長い投資信託ならば、たとえ一時的に含み損が出たとしても、時間をかけて平均取得単価を落とすことで、やがては利益を狙うことができます。

積立投資信託をする上で必要な知識

投資信託は株やFXと比較すると、価格が安定している金融商品です。失敗するリスクが低い反面、リターンは少ないです。しかし、時間をかけてじっくりと運用をすることで、やがては資産を着実に増やすことができるでしょう。

投信積立は、メリットもあればデメリットもある手法です。やれば必ず儲かるというものではありません。リターンを増やすためには、正しい知識を身につけ、賢く運用をする必要があります。

ここでは、投信積立をする上で必要な知識を解説します。

投信信託って、とりあえず少額ずつ購入すれば儲かる手法ってことで良いのかしら?
そうですね、やることだけを見ると、概ねその通りです。ただ、投資信託の中にはリスクの高い銘柄もあります。投資信託を選ぶ際には、手数料やリスク、リターンなどをしっかりと調べ、複数の銘柄を購入しましょう。銘柄を一つに絞ると、万が一のことがあった時に大損するので危ないですよ。

投資信託はいくらから始められるのか?

少額から始められることで有名な投資信託なのですが、実際にいくらから始められるのでしょうか?

投資信託の最小金額は、証券会社によってそれぞれ異なります。

できるだけ安く購入できる証券会社を探しているのであれば、SBI証券や楽天証券、松井証券などがオススメです。

これらの証券会社を選べば、最小で100円から投資信託を購入できます。

ただ、より多くのリターンを求めるのであれば、1万円以上から投信積立はスタートした方が良いでしょう。100円からスタートすると、資産が貯まり難いです。

しかし、数万円からスタートすれば、それほど時間をかけることなく、数年ほどでまとまった資産を形成できるでしょう。

月々いくらから積み立てるべき?

株と違って投資信託ならば、100円からでも購入可能です。しかし、本当に数百円しか購入しないとなると、大したリターンを狙えません。では、月々いくらから積み立てるべきなのでしょう?

投資信託に振り分ける資金は、できれば余剰資金が望ましいです。借金をするなど、無理をしてまで投資信託を購入するのは控えましょう。

投信積立の金額というと、毎月1万円から2万円ほどとなることが多いです。

できるだけ無理のない範囲内で、尚且つ多くのリターンを求めるのであれば、月々の収入のうち、10分の1を投資信託に振り分けると良いでしょう。

総収入のうち10分の1を投資信託に振り分けるというルールを作っておけば、毎月無理なく投資信託を継続的に購入できるでしょう。なにより、10分の1ぐらいであれば、生活に支障をきたす心配もありません。

投信積立の積立費用はどのように支払われるのか?

いざ、投信積立を始めると、投資信託の購入に必要な資金とは別に、手数料分の資金も必要になります。

投信積立の費用というと、販売手数料や信託報酬、そして解約手数料などがあります。

このうち、信託報酬については資産残高より毎日引かれることになります。そのため、費用を別途請求される心配はありません。

次に販売手数料についてですが、こちらは購入時に発生します。そのため、投信積立をする際には、購入用の資金とは別に、手数料分の資金も用意しておいた方が良いでしょう。

ちなみに、投資信託の中には販売手数料無料の投資信託もあります。余計なコストを払いたくないのであれば、無料の投資信託を選ぶと良いでしょう。

投信積立を始めたものの、解約をする場合、解約手数料が発生します。

解約手数料は、投資信託を解約した時の、換金された金額より差し引きされるので、別途用意する必要はありません。

解約手数料を払いたくないのであれば、解約手数料がかからない投資信託を選ぶと良いでしょう。

投信積立が向いている方とは?

投資には相性があります。ハイリスクハイリターンな投資との相性が良いという投資家の場合、FXや株のデイトレードが向いているでしょう。しかし、リスクよりも安定した利益が欲しいという方は、長期投資向きの投資信託がオススメです。

投資信託は、ローリスクで、安定した資産を稼ぎたいという方向きの金融商品です。

今後10年20年かけて、低リスクで資産を運用したいという方ほど、投資信託は向いているでしょう。

普段、仕事が忙しくてなかなか投資に時間を割けないという方や、余剰資金を使って資産運用をしたいという方は、お試しで投資信託を始めてみることをオススメします。

積立投資信託の運用について

定期的に投資信託を購入する投信積立をするにあたり、一体何に気を付ければ良いのでしょうか?どのように積立をすると、成功するのでしょう?

積立投資信託は、株やFXのデイトレードと違って、すぐに成果が出るものではありません。積立を始めて一週間やそこらの時間では、利益は滅多に出ないでしょう。そればかりか、手数料などがかかる分、赤字になる可能性の方が高いくらいです。

積立投資信託の運用で、成功する秘訣は忍耐にあります。特に、ドルコスト平均法を実践するのであれば、尚更です。

ドルコスト平均法の効果を発揮させるためには、価格には一旦下落してもらう必要があります。なにしろドルコスト平均法は、上昇相場に突入すると効果を発揮しない手法だからです。

しかし、現実問題として、価格が落ちているにも関わらず、投資信託を継続して購入するというのは、なかなか勇気のいる行動です。

もしも価格が回復せず、このまま暴落し続けたらどうしようと怖くなるあまり、途中で解約してしまったとしてもおかしくはありません。

しかし、途中で解約をすると、ドルコスト平均法の効果は発揮しません。途中で諦めると、すべてが台無しになります。

投資信託を始めると決断したら、たとえどれほど価格が下落したとしても、それでも購入し続けましょう。

そうすることができてはじめて、投資信託で成功をおさめることができるのです。

投信積立を始めたのは良いけど、価格が下落したらやっぱり不安よね。本当に解約しなくて良いのかしら?
そうですね。よほど運用成績が悪化しない限り、投信積立は止めない方が良いですね。途中で解約すると、今までの努力はすべて無駄になります。投信積立は下落している時ほど、正念場です。最低でも、3年は様子見する覚悟で保有した方が良いでしょうね。

積立の効果はすぐに出るのか?

投信積立を始めたところで、積立の効果がすぐに出るというこは滅多にありません。

積立の効果が出るのは、早くても3年後くらいからです。

それまでは、種まきの段階だと思ってじっと耐えましょう。

投信積立を始めると、時には価格が下落し、赤字になることもあるでしょう。しかし、そのような時もじっと堪えていると、いざ価格が回復した時に、大きく資産を増やすことができます。

投信積立を始めるなら、3年間は解約せず、購入を続けてみましょう。

つみたてNISAと一般NISAの違い

投信信託を始めるのであれば、複利効果を高めることができるNISA口座がオススメです。

NISA口座を使用すると、税金が非課税になるので、分配金を減らすことなく再投資に回せます。税金がかからない分、複利効果が働きやすくなります。

NISA口座は、一般NISAとつみたてNISAの二種類があります。

NISA口座の種類
  • 一般NISA
  • つみたてNISA

投信積立を始めるなら、つみたてNISAがオススメです。

というのも、一般NISAの非課税期間が5年であるのに対し、つみたてNISAの非課税期間は20年間と長いからです。

ただし、一般NISAなら年間投資枠が120万円までなのですが、つみたてNISAだと40万円までと制限が厳しいです。

もっとも、少額ずつ購入する投信積立を始めるのであれば、投資枠の狭さがデメリットになることはまずないでしょう。

上限額こそ低いものの、非課税期間が長い分、効率よく投信積立の運用ができるので、つみたてNISAの方が投信積立との相性が良いです。

投信積立の運用に向いているファンドとは?

これから投信積立を始めるにあたり、どのようなファンドを選べば良いのでしょうか?

まず、投信積立の場合、長期投資になる前提で運用を始めるため、償還期限が無いファンドを選んだ方が良いです。もしくは、償還期限が長いファンドを選択しましょう。でないと、途中で償還を迎え、成果が出る前に積立が終了することになります。

次に分配金の方針についてですが、毎月分配型は避けた方が良いかもしれません。というのも、毎月分配型のファンドというのは、分配金を払うために、元本を削る可能性がとても高いからです。

この手のファンドの投資信託を購入すると、時間の経過とともに価格が落ちていき、含み損が拡大する恐れがあります。そうなると、ドルコスト平均法も効果を発揮でず、赤字になる可能性がとても高いです。

他にも、手数料や、運用実績、純資産額などをチェックし、もっとも利回りの良いファンドを選びましょう。

ローリスクで、安定した利回りを求めるのであれば、バランス型のファンドを選ぶことをオススメします。

株や債券、不動産など、様々な金融商品をバランスよく取り入れているファンドなら、低リスクな運用を心がけているでしょうから、安心して運用を任せられます。

投信積立するなら覚えておきたい3つの注意点

これから投信積立を始めるのであれば、次の点に注意しましょう。

  • 手数料の高い投資信託は選ばない
  • NISA口座を活用する
  • 投信積立は最低3年は運用する

まず、手数料の高い投資信託は選ばないようにしましょう。特に、信託報酬や販売手数料が高い投資信託を選ぶと、なかなかリターンを得られず、赤字になる危険があります。

さらに、まだNISA口座を持っていないのであれば、これを機につみたてNISA口座を開設しましょう。せっかく非課税になるのであれば、利用しない手はありません。つみたてNISA口座を使って、節税しましょう。

そして、これがもっとも注意すべきことなのですが、投信積立を一旦始めたら、必ず最後までやり遂げましょう。

投信積立は、途中で止めてしまうと効果を発揮できません。最後までやり遂げて、はじめて成功させることができるのです。

最低でも3年は継続しましょう。毎月、少額ずつ投資信託を購入し続けることで、やがては資産運用に成功し、リターンを得ることができるでしょう。

ちなみに、投資信託を購入する際には一つに限定せず、複数に分散してバランスよく投資をしましょう。資産を分散することで、リスクを減らすことができます。

投信積立を始めたら最後までやり遂げよう

定期的に定額の投資信託を購入し続ける投信積立を始めれば、10年20年と時間をかけることで、元手を大きく増やすことができるでしょう。

少額から購入できる投資信託であれば、お手軽に投信積立で資産運用を始めることができます。つみたてNISA口座を使用すれば、税金がかからない分、複利効果を働かせることでより多くのリターンを稼げるでしょう。

ただし、投信積立は、途中で止めてしまうと真価を発揮できません。3年は継続するつもりで、投資信託を購入し続けましょう。最後までやり遂げた時、銀行に貯金する以上の利益を得ることができます。