つみたてNISA

つみたてNISAでETFを運用するメリットは?投資の価値と注意点

ETF(上場投資信託)には、投資信託にはない特徴やメリットがあります。基準価額を参考に取引をする投資信託と違い、ETFではリアルタイムな価格で即座に売買ができるので、いつでも簡単に購入できますし、同様に自由に売却することもできます。

投資信託と比べて低コストな運用ができるETFですが、選べる本数が少ないつみたてNISA(積立NISA)で運用するメリットは税金面以外にもあるのでしょうか?

この記事ではつみたてNISAで得られるメリットとともに、デメリットや運用のポイント、つみたてNISAでETFを購入できる証券会社を紹介していきます。

つみたてNISAでETFを購入するメリットとデメリットとは?

つみたてNISAは一般NISAよりも非課税期間が長い一方で、年間投資枠が少ないなどの特徴があるNISAの制度です。

つみたてNISAの場合、非課税期間は20年間、年間投資枠は40万円までとなります。短期間で大きく儲けるというよりも、長期にわたってコツコツと積み立てたいという方向けの制度となります。

対象となる商品が投資信託もしくはETFだけに限定されるため、株などの金融商品の売買は基本的にできません。ただし株型の投資信託などを購入すれば、株に投資をするのと同じ効果を得られます。

つみたてNISAの運用方法が積立方式だけとなりますので、ETFの強みである自由な売買ができなくなるのがデメリットと言えるでしょう。それぞれのメリットとデメリットごとに次の章で詳しく解説していきます。

ETFだと自由に売買ができるって言いますけど、具体的にどんなことができるのですか?
ETFは株と同じように取引ができるので、信用売りができますし、貸株のサービスに用いることもできます。ただしつみたてNISAで運用する場合は定期的な積立しかできません。つまりETFを定期的に買い付けることしかできないということです。

つみたてNISAでETFを購入するメリットとは?

つみたてNISAで選べる金融商品は、金融庁が認めた銘柄に厳選されており、それはETFも同様です。選べる銘柄の数が減ってまで、つみたてNISAでETFを購入するメリットは税金が非課税になる点でしょう。

ETFを購入し分配金が発生すると、その利益に対して税金が課税されます。しかしつみたてNISAでETFを保有する場合、年間で40万円まで非課税にできます。

ETFの税率は20.315%で、税金を全額非課税にすることができれば、約2割近いお金を払わずに済むので、投資効率が良くなります。同じETFを購入するのであれば、通常の口座よりもつみたてNISAの口座で購入した方が、長期的に見ると、トータルリターンが大きくなるでしょう。

このようにつみたてNISAでETFを購入すると、非課税になった分だけ得をするというメリットがあります。

つみたてNISAでETFを購入するデメリットとは?

税金のメリットがある一方で、デメリットもあるので注意しましょう。

つみたてNISAでETFを購入するデメリットは主に次の2点です。

  • 売却すると非課税投資枠の再利用ができない
  • 銘柄が3本と少ない

売却すると非課税投資枠の再利用ができない

ETFの本来の魅力は、株のように自由に売買ができることです。しかし、つみたてNISAで取引をすると、非課税投資枠の上限が少ないため、自由に売買することはできません。

上限枠を超えてしまうとその分だけ課税されるので、NISA口座を利用するメリットが失われてしまいます。

つみたてNISAでは積立しかできないので、自由に売買するとはいかないでしょう。毎日積立ができる証券会社もあるのですが、自分の好きなタイミングで自由に売買するような不規則な売買には向いていません。

ETFの銘柄は3本のみ

これがつみたてNISAでETFを運用するときの大きな欠点なのですが、そもそも購入できるETFの本数が少なく、3本しかないという短所があります。

銘柄は多ければ良いというものではないのですが、3本では分散投資ができず、かえってリスクを高めてしまう恐れがあります。

この3本の中に、よほど魅力的な銘柄が含まれていない限り、あえてつみたてNISAでETFを選ぼうと考える人は少ないでしょう。

つみたてNISAで購入できる3種類のETFとは?

国内には現在、非常に多くのETFが存在します。外国のETFを含めれば、その数はさらに増えるでしょう。ただし、つみたてNISAに限定すると、選べるETFは3本だけとなります。

つみたてNISAで購入できるETF3種類
  • ダイワ上場投信-日経225
  • ダイワ上場投信-トピックス
  • ダイワ上場投信-JPX日経400

これらは大和証券で購入できるETFとなります。どれも共通して国内の企業を対象にしている銘柄という特徴があります。

つみたてNISAだとETFの数が少なすぎて、選択肢がほとんどないですよね?この3種類のETFは、投資をするだけの魅力があるのですか?
これら3種類のETFはどれも金融庁の条件をクリアしているということもあって、安定性のある銘柄ではありますね。ローリスクで、安定した利回りを追求しているという方や、長期投資をしたいという方からすると、相性の良い銘柄ですよ。

1、ダイワ上場投信-日経225の概要

「ダイワ上場投信-日経225」とは、日経平均株価の変動率と連動させることを目指しているETFで、日経平均株価を構成する株式が組み込まれています。そのため、このETFを購入すると、日経225銘柄に分散投資をするのと同じ効果を得ることができます。

ここ10年において、価格は右肩上がりに上昇している銘柄です。分配金利回りについても直近で1%を超えており、ここ5年のトータルリターンを見ると12%を超えるなど、安定した利回りを見せています。(2018年8月26日時点)

数少ないつみたてNISAで取引できる銘柄ということもあり、出来高も多く様々な面から見ても優良で、安定感のある銘柄です。

2、ダイワ上場投信-トピックスの概要

「ダイワ上場投信-トピックス」は、東証株価指数(TOPIX)の変動率と連動させることを目的にしているETFで、東証株価指数を構成している全株式の時価総額構成比率の95%以上を構成している株を組み入れています。

TOPIXは日本の景気の影響を受けやすい指数となるため、日本が好景気になると、それに応じて価格が上がりやすいです。

ここ10年において、価格は上昇傾向にあるようで、順調に値上がりしています。分配金利回りも、直近で1%を超えており、ここ5年におけるトータルリターンも10%を超えています。(2018年8月26日時点)

3、ダイワ上場投信-JPX日経400の概要

「ダイワ上場投信-JPX日経400」は、JPX日経インデックス400の変動率との連動を目指しているETFで、ここ数年において価格は順調に上昇を続けています。

特に直近における利回りがとても高く、この1年におけるトータルリターンが9%を超えています。ここ一年における分配金利回りは1.89%となります。(2018年8月26日時点)

他の2つ同様に、安定した利回りが期待できる銘柄なだけに、長期投資に向いているでしょう。

ETF3本の特徴と比較

つみたてNISAで購入できるETF3本は、どれも大和証券より購入できる銘柄で、信託報酬が安く、主に国内株で構成されている銘柄となります。

そのため、これらのETFを購入すれば、日本の主要な企業に分散投資をすることができるでしょう。どれも似たような特徴を持つ銘柄となりますが、あえて違いを述べるなら、それぞれの連動する指数に違いがあります。

もっとも、指数が違うといっても、どれも国内株を対象にしている指数ということもあってか、分配金利回りやトータルリターンも似通っており、それほど大きな差異はないです。

どの銘柄も安定した利回りが期待できるETFとなりますので、長期運用に向いています。

つみたてNISAにETFが3本しかない理由とは?

つみたてNISAは一般NISAと違って、金融庁が定めた条件をクリアできる投資信託しか購入できません。そのためETFに限らず投資信託に関しても、購入できる本数は少ないのです。

なぜETFの数が極端に少ないのかというと、まず金融庁が定める条件をクリアできるETFの数が少なく、自社のETFがNISAの対象銘柄になったところで販売会社からするとメリットがほとんどないからだとされています。

特に金融庁が定める条件の一つである「最低取引単位が1000円以下」という項目をクリアできるETFは非常に少なく、それがネックとなってETFの数は極端に少ないと言えます。

仮に条件をクリアできたとしても、そのETFが投資家から選ばれる可能性は低いでしょう。なぜならつみたてNISAの対象銘柄は投資信託であろうとすべて買付手数料が無料になる上に、信託報酬も安くなるように条件づけられているからです。

つまりつみたてNISAで取引をする場合に限り、ETFは投資信託よりも安いという優位性が失われてしまうということです。このコスト面での優位性がない以上、投資家としても、あえてETFを選ぶメリットがないのです。

現状のところ、販売会社がわざわざETFをつみたて投資の対象銘柄にするメリットはほとんどない状況です。このような外的要因がある以上、ETFの取扱数が増える可能性はまずないでしょう。

ETFが選ばれる要件とは?

ETFがつみたてNISAに選ばれるためには、金融庁が定める条件をクリアする必要があります。

ETFに対する金融庁の条件
  • 信託契約期間が20年以上もしくは無期限
  • 毎月分配型ではない
  • ヘッジ目的を除いてデリバティブ取引による運用をしていない
  • 指定されたインデックスに連動している
  • 投資の対象資産が株式であること
  • 最低取引単位が1000円以下
  • 販売手数料が1.25%以下
  • 信託報酬が0.25%以下

細かい条件を挙げるともっとあるのですが、これらが主要な条件となります。

金融庁の条件は、ETFと投資信託で、それぞれ異なります。そしてETFの条件は投資信託と比較するとかなり厳しいものとなります。わざわざ厳しい条件に挑戦するぐらいならば、条件が緩い投資信託の方が簡単ということもあってか、ETFは投資信託よりも圧倒的に少ないのでしょう。

つみたてNISAでETFを購入する方法は?

つみたてNISAでETFを購入するためには、まず証券会社の口座を開設する必要があります。この時、つみたてNISAで投資対象に選ばれているETFを取り扱っているかどうかを事前に確認しておきましょう。

証券会社の口座を開設したら、次にETFを購入するための手続きを始めます。

  1. 買いたい銘柄を選択
  2. 購入金額金額を設定
  3. 積立買付の注文を出す

注文を出すと、今後予め指定した金額で欲しいETFを定期的に購入してくれるようになります。毎日積立ができる証券会社を選べば、月1どころか毎日購入することも可能です。

ETFを毎日買い付けるとどんなメリットがあるのですか?
毎日積立をすると、購入するまでの期間が短くなるため、ドルコスト平均法が機能しやすくなります。一回の買付の額が細かくなることで、高値掴みをするリスクを減らせるなんてメリットがありますね。

証券会社を選ぶ時の注意点は?

どこの証券会社を選んでもつみたてNISAを始めることはできるでしょう。ただし、証券会社によって違いがあります。手数料はいくらになるのか、どのような銘柄があるのかなど、事前に調べておきましょう。

特にETFを選ぶ場合、証券会社によっては取り扱っておらず、購入できない恐れがあります。

つみたてNISAで購入できる3本のETFは大和証券より購入できるETFとなるため、つみたてNISAでETFの取引をするためには大和証券の口座が必須です。

将来的にはETFの銘柄が増えるかもしれませんが、今のところは大和証券がつみたてNISAでETFを購入できる証券会社となります。

つみたてNISAでETFを購入するなら大和証券で口座開設を

本来、ETFといえば投資信託よりも自由に売買ができる、信託報酬が安いなどの優位性のある金融商品なのですが、つみたてNISAに関して言うと、そのようなメリットが失われてしまいます。

それでもあえてメリットを述べるなら、つみたてNISAならば大和証券より販売されている、安定した利回りが期待できる3本のETFを非課税で購入できることでしょう。

ETFを購入し、分配金が発生すると、本来であれば税金が課税されます。しかし、つみたてNISAでETFを購入すれば、非課税となる分、効率の良い投資ができます。

ただ現状において、つみたてNISAに対応しているETFを購入できる証券会社は大和証券だけとなりますので、証券会社を間違えないように注意しましょう。