つみたてNISA

一般NISAとつみたてNISAはどっちが得?あなたに合った選び方

2014年からスタートした少額投資非課税制度「NISA(ニーサ)」には3つの種類あります。

  • 一般NISA
  • つみたてNISA(積立NISA)
  • ジュニアNISA

ジュニアNISAは未成年を対象とした一般NISAのため、20歳以上の人は「一般NISA」もしくは「つみたてNISA」を選ぶことになります。

一般NISAとつみたてNISAの両方を併用できない以上、NISAを利用する際にはどちらかを選ばないといけません。

選ぶならどちらが良いのでしょうか?今回は両方の特徴と違い、選び方を解説します。

つみたてNISAと一般NISAならどっちが良い?

つみたてNISAも一般NISAも、NISAである以上、税金を非課税にすることができます。ただし、その内容に違いがあるため、選ぶ際にはそれぞれのメリットとデメリットを正確に把握し、もっとも相性の良い方を選ぶ必要があります。

つみたてNISAと一般NISA、どっちが良いかというと、それは利用者の価値観や投資戦略に依存します。

短期間で大きく稼ぎたいという方は一般NISAが向いていますし、時間をかけてじっくり投資をしたいという方ならつみたてNISAの方が向いているでしょう。

果たしてつみたてNISAと一般NISAとの間にはどのような違いがあるのでしょうか?共通する部分はあるのでしょうか?

ここでは一般NISAとつみたてNISAの違いと共通点を解説します。

NISAはつみたてNISAと一般NISAで違いがあるってことはわかったのですけど、そもそもNISAを利用するメリットって何ですか?
資産運用に成功して利益がでると、その運用益に対して約20%の税金が課税されます。この税金が、NISAなら非課税になる、つまり無料になることがメリットですね。税金が安くなれば、その浮いた分を自由に使えます。趣味に使っても良いですし、再投資に回しても良いですね。

一般NISAとつみたてNISAの共通点

種類こそ違いますが、つみたてNISAも一般NISAも、NISAであることに違いはありません。そのため、共通している部分も多くあります。

まず、どちらもNISAということもあり、税金が非課税になるというメリットがあります。

非課税の対象は運用益で、資金はいつでも引き出しが可能です。資産運用に成功し、利益が出たら、そのお金をいつ、どこで使用しようが、利用者の自由です。

一般NISAとつみたてNISA、どちらも他のNISAとの併用ができず、一人一口座までしか保有できません。

そのため、Aの証券会社で一般NISAの口座を開設し、Bの証券会社でつみたてNISAの口座を開設するということはできないです。

どちらも共通して、損益通算と繰越控除ができないというデメリットを抱えています。このデメリットがあるので、損失が出るような、無茶な投資は控えましょう。

一般NISAとつみたてNISAの共通点
  • 運用益に対する税金が非課税になる
  • いつでも引き出しが可能
  • 併用できない
  • 損益通算と繰越控除ができない

一般NISAとつみたてNISAの相違点を比較

一般NISAとつみたてNISAの違いは次のようになります。

NISAの種類 一般NISA つみたてNISA
対象年齢 20歳以上 20歳以上
取引方法 自由 積立買付
ロールオーバー可・不可 不可
年間非課税枠 120万円 40万円
非課税期間 5年間(ロールオーバーを利用すると最大10年間) 20年間
制度の終了年 2023年まで 2037年まで
非課税枠の総額 600万円 800万円
投資対象 上場株式、公募株式投資信託、ETF、REIT、ETNなど 条件を満たしている投資信託とETF
引き出し 自由 自由

非課税期間について

NISAは確かに税金を非課税にすることができる制度なのですが、無期限で非課税にできるわけではありません。一般NISA、つみたてNISA、ともに非課税にできる期間があります。

非課税期間についてですが、一般NISAは5年間まで、つみたてNISAは20年間までとなります。

一般NISAは、ロールオーバーをすると最大10年間まで非課税にできるとのことですが、ただ一般NISAは2023年に制度が終了するため、2024年以降もロールオーバーで非課税にできるかどうかは現状では不明です。

2018年は、現状においてロールオーバーができる最後の年となります。2018年のうちに一般NISAを始めれば、2023年のロールオーバーに間に合うので、非課税枠を最大10年まで延ばせるでしょう。

ただし、ロールオーバーができたとしても、つみたてNISAの非課税期間は20年間と、一般NISAの非課税期間の倍となります。

できるだけ長期にわたって資産運用をしたい方からすると、つみたてNISAの方が相性が良いでしょう。

ロールオーバーについて

ロールオーバーは、一般NISAで利用できる制度であり、つみたてNISAにはありません。

ロールオーバーとは、過去の一般NISAの資産を新しい非課税枠に移せる制度のことで、利用すると一般NISAの非課税期間を延長することができます。

一般NISAの非課税期間は本来は5年なのですが、新しい非課税枠に移すことで、非課税期間をさらに5年延長することができます。

ロールオーバーを利用すると、非課税期間をさらに5年追加できるため、より多くの税負担を減らせます。

平成29年度の税制改正により、ロールオーバーの120万円の上限額が撤廃されました。その結果、従来までは120万円までしかロールオーバーができなかったのですが、これ以降は上限に関係なくロールオーバーができます。

このようにロールオーバーができる一般NISAに対し、つみたてNISAはロールオーバーができません。そのため、最大20年間の非課税期間を延長することはできません。

非課税枠について

一般NISAとつみたてNISAでは、非課税枠に違いがあります。

一般NISAの非課税枠が年間で120万円であるのに対し、つみたてNISAの年間の非課税枠は40万円です。

一見すると、一般NISAの方が非課税にできる金額が高そうに感じられます。しかし、つみたてNISAの方が非課税期間が長いため、実際に非課税にできる総額はつみたてNISAの方が高いです。

一般NISAの非課税総額が600万円であるのに対し、つみたてNISAの非課税総額は800万円となるため、総額でみるとつみたてNISAの方が200万円多く非課税にできます。

このような違いがあるため、短期投資ならば一般NISAの方が有利なのですが、長期投資になるとつみたてNISAの方が有利になります。

ただし、少額から運用を始める場合、一般NISAの非課税枠を使いきれない恐れがあります。

仮に、月3万円ずつ運用を始めた場合、12ヶ月における運用額の合計は36万円となり、一般NISAに非課税枠が余ってしまいます。

いくら非課税枠が高いからといって、余ってしまうのではあまり意味がないです。

運用予定の資金の額が年間で40万円を超えないのであれば、一般NISAよりもつみたてNISAの方がオススメでしょう。

つみたてNISAは、月々少額ずつ資金を積み立て、運用したいという方向けの制度でもあるのです。

投資対象について

一般NISAとつみたてNISAでは、投資対象に違いがあります。

株やETF、REIT、ETNなど、様々な金融商品に投資ができるのが一般NISAの強みです。

対して、つみたてNISAは金融庁が定めた条件を満たすことができる特定の投資信託とETFのみが投資対象となります。

つみたてNISAも投資信託を取り扱っているのですが、条件を満たすことができる一部の投資信託に限定されるため、一般NISAで扱っている投資信託が必ずしもつみたてNISAでも扱われているとは限りません。

つみたてNISAは一般NISAと比較すると、投資できる運用商品の選択肢が少ないです。

買付方法に関しても、自由に売買ができる一般NISAと違い、つみたてNISAは積立買付のみとなります。

つみたてNISAでは、資金を拠出すると、事前に定めた運用計画に従って定期的に買い付けることになります。

一方で、一般NISAの場合、いつでも好きなタイミングで購入し、そして売ることもできます。

配当金が出る前に株を買い、配当金が出た後に株を売却するという方法も、一般NISAなら簡単に行えます。

取引の自由性に関して言うと、つみたてNISAよりも一般NISAの方が優位性があります。

つみたてNISAのメリットとデメリット

つみたてNISAのメリットというと、非課税期間が長い、非課税総額は高い、などがあります。

つみたてNISAのメリット
  • 非課税期間が長い
  • 非課税総額が高い

他方で、一年間における非課税枠が小さい、買付方法が積立だけ、投資信託とETFしか選べない、などのデメリットがあります。

つみたてNISAのデメリット
  • 一年間における非課税枠が小さい
  • 買付方法が積立だけ
  • 投資対象が条件を満たしている特定の投資信託とETFだけ

つみたてNISAとは、長期投資に向いていますが、短期投資には向いていない制度となります。

つみたてNISAだと投資信託ぐらいしか選べないのですね。つみたてNISAで選べる投資信託ってどれくらいあるのですか?
そうですね。つみたてNISAの対象商品の本数というと、インデックスが138本、アクティブが17本となります。ただ、証券会社によって選べる本数に違いがあるので、注意しましょうね。

一般NISAのメリットとデメリット

一般NISAのメリットというと、一年間における非課税枠が高い、ロールオーバーができる、投資対象の幅が広い、自由に売買できる、などの利点があります。

一般NISAのメリット
  • 一年間の非課税枠が高い
  • ロールオーバー可能
  • 投資対象の幅が広い
  • 自由に売買できる

他方で、非課税期間が短い、非課税の総額が少ない、2023年に制度が終了する、などのデメリットがあります。

一般NISAのデメリット
  • 非課税期間が短い
  • 非課税の総額が少ない
  • 2023年に制度が終了する

ただでさえ一般NISAは非課税期間が短い制度です。このデメリットについて、以前までならばロールオーバーをすることで解消することができたのですが、2019年以降より一般NISAを始めた方はできないでしょう。

というのも、一般NISAは2023年に制度が終了する予定だからです。2024年以降はロールオーバーができないでしょうから、今後は一般NISAのロールオーバーができるというメリットが失われるでしょう。

一般NISAは短期投資には向いていますが、長期投資には向いていない制度です。

一般NISAとつみたてNISAは、ちょうど正反対の性格を有している制度となります。

株のデイトレをするなら一般NISAがオススメってことですか?
そうですね。デイトレードをするなら、つみたてNISAより一般NISAの方が良いですね。ただ、頻繁にデイトレをするとすぐに枠を使い切ってしまいます。一般NISAでデイトレをするなら、配当金狙いで短期売買をするなど、一工夫を入れた方が良いですね。

つみたてNISAと一般NISA、それぞれが向いている人

非課税期間が長いつみたてNISAは長期投資向けの制度です。

その反対で、非課税期間が短くも、年間における非課税枠が大きい一般NISAは短期投資向けの制度です。

既に投資経験が豊富で、短期間で運用益を出せる自身があるという方の場合、一般NISAの方が向いているでしょう。

では、つみたてNISAが向いている方とはどういうタイプでしょうか?

つみたてNISAは、経験者よりも未経験者、上級者よりも初心者向けの制度です。

投資対象の幅が狭く、選べる余地が少ないつみたてNISAの場合、選択肢が少ないのであれこれと悩む必要がありません。

自分にとって最適なポートフォリオが完成したら、あとはそれに従って積み立てるだけなので、投資経験がない初心者の方でも気軽に運用を始められます。

まだ投資を始めたばかりで、どうやって資産運用をすれば良いのかわからないと悩んでいる方ほど、つみたてNISAが向いているでしょう。

たとえ経験豊富な投資家でも、将来に備えて安定した利回りを見込める投資信託に投資をしたいという方にも、つみたてNISAはオススメです。

目の前の利益を求めているのか、それとも将来の利益を求めているかで、それぞれ相性が異なります。

今すぐ稼ぎたいなら一般NISAを、将来の資産を作りたいという方はつみたてNISAを利用すると良いでしょう。

一般NISAとつみたてNISAは併用できないみたいですけど、途中から一般NISAからつみたてNISAに変更することはできるのですか?
一般NISAからつみたてNISAへの変更は可能ですよ。一般NISAから始めてみたものの、非課税枠を使いきれないという方は、つみたてNISAに変更した方が良いかもしれませんね。

一般NISAとつみたてNISAはメリット・デメリットが異なる

一般NISAとつみたてNISAでは、メリットとデメリットが正反対です。

非課税期間が長く、非課税額の総額が高いつみたてNISAは長期投資向けの制度です。対して、非課税期間が短いものの、一年間の非課税枠が高額な一般NISAは、短期投資向けの制度であると言えるでしょう。

どちらにも一長一短があるので、もっとも相性の良いNISAを選択しましょう。どちらを選んでも、税金が安くなることに違いはありません。

ただ、つみたてNISAと一般NISAでは、非課税期間や非課税枠、ロールオーバーの有無などで違いがあります。どこが違うのか、どのようなメリットがあるのかを把握してから、オススメのNISA口座を開設しましょう。