つみたてNISA

NISAからつみたてNISAへの切替方法を解説!移行の手順と注意点

一般NISAとつみたてNISA、両方を併用することができれば良いのですが、現実にそれは叶いません。

しかし現在利用している「一般NISA」から「つみたてNISA」に移行することは可能です。

今回はNISAからつみたてNISAへ切り替えるにあたって、その手順や注意点などについて解説します。

NISAからつみたてNISAに切り替えるとどうなる?

年間の非課税枠が高いものの非課税期間が短い一般的なNISAと、年間の非課税枠が少ないながらも非課税期間が長いつみたてNISA。

2つのNISAは併用することができないので、原則としてNISA口座は一人につき一口座しか保有できません。

ただし一般NISAからつみたてNISAへ切り替えることは可能です。

一般NISAからつみたてNISAに切り替えると、非課税期間が長くなるので、より長期にわたって税金を非課税にできます。

ちなみに切り替えに費用ってかかるんすか?
切り替えるだけなら特に手数料などのコストはかかりません。一般NISAの資産は切り替え後もそのまま非課税期間が終わるまで残せるので、税金面についても特に心配はないですよ。

切り替える前に!一般NISAとつみたてNISAとの違いをおさらいしよう

一般NISAとつみたてNISAの主な違いは「非課税になる金額と期間」と「投資対象」です。

非課税枠と非課税期間

一般NISAの年間における非課税枠が120万円であるのに対し、つみたてNISAは40万円です。

ただし、一般NISAの非課税期間が5年間で、非課税額の総額が600万円であるのに対し、つみたてNISAの非課税期間は20年間と長く、非課税額の総額は800万円となるため、総額で見るとつみたてNISAの方が非課税にできる金額が高くなります。

投資対象

一般NISAなら、株や投資信託、ETF、REITなど、様々な商品に自由に投資することができます。

しかしつみたてNISAでは、条件に達した特定の投資信託とETFに限定されるため、自由な投資はできません。

つみたてNISAでは、投資信託などを対象に、少額ずつ積み立てていくことで資産を運用することになります。

一般NISAからつみたてNISAに移行すると、非課税期間が延び、非課税にできる総額が増えるものの、株などに自由に投資できなくなるなどのデメリットがあります。

切り替えの注意点

一般NISAからつみたてNISAに切り替えると、非課税期間が延びるので、長期にわたって税金を節税できるでしょう。ただし、切り替えには注意点があります。

NISAの切り替え自体は手続きをすればいつでも行えます。ただし、一般NISAですでに買付をしていた場合、今年中につみたてNISAを利用することができなくなってしまうのです。切り替えをしても、実際につみたてNISAで買付ができるのは来年以降からになります。

つみたてNISAに切り替えても、すぐに買付ができるとは限らないということですね。

切り替え時には他にも注意すべきことがあります。

一般NISAからつみたてNISAに移行が完了すると、今後はつみたてNISAで運用を始めることになります。この時、一般NISAと違ってつみたてNISAにはロールオーバーがないので注意しましょう。

一般NISAのみの制度「ロールオーバー」とは?

ロールオーバーとは一般NISAにある制度で、つみたてNISAにはありません。

一般NISAの非課税期間は5年間ですが、このロールオーバーを利用すると追加で5年延長させることができるため、合計で10年間非課税にできます。

以前まではロールオーバーできる金額は年間で120万円までと上限がありましたが、現在は撤廃されており、上限なしでロールオーバーができます。

ロールオーバーすると、非課税枠が増えるということでしょうか?
ロールオーバーは翌年の非課税枠を使用するという制度であり、枠が増える制度ではありません。つまりロールオーバーをすることは、翌年の新しい非課税枠を使うということ。新規に投資できる金額は減ってしまいます。

仮にロールオーバーする金額が120万円だとすると、翌年の非課税枠をすべて使ってしまうので、新規の投資ができません。

運用商品の価値が120万円を超えているようなケースであれば、新規に投資をするよりもロールオーバーをした方が得策となるでしょう。

つみたてNISAに移行後も現在の資産は残せる

一般NISAからつみたてNISAに移行した後であっても、一般NISAの金融商品を残すことは可能です。

この場合、一般NISAの運用商品は、非課税期間が終了するまで残しておくことができます。ここで言う非課税期間とは、一般NISAの期間である5年のことです。

例えば、まだ非課税期間が5年残っている状態でつみたてNISAに移行した場合、残り5年間はつみたてNISAに移行後であっても、一般NISAの資産として残すことができます。

そのため、一般NISAからつみたてNISAに移行したからといって、すぐに売却する必要はありません。

移行後も非課税期間が終わるまで残すことで、運用益にかかる税金を非課税にできるというメリットがあります。

非課税枠を使いこなすのはなかなか難しいものですね。
投資には元本割れのリスクがあります。いま利益が上がっていても、将来も必ず運用益が出るとは限りません。ロールオーバーしても、元本割れしてしまっては意味がありませんので、注意して運用しましょうね。

つみたてNISAに切り替えた方が良いケースとは?

一般NISAからつみたてNISAに切り替えた方が良い人というと、主に少額投資を実践している方となります。

仮に月々3万円ずつ運用している方の場合、年間で36万円の運用をすることになりますので、一般NISAの非課税枠に達しません。枠が余ってしまうので、一般NISAを利用するメリットが失われてしまいます。

むしろ5年後に非課税期間が到来することを考慮に入れると、20年間という長期にわたって非課税にできるつみたてNISAの方が節税効果が高くなるということです。

つまり年間の運用額が40万円以下である場合、一般NISAからつみたてNISAに切り替えた方が節税になるということ。

その反対で、年間の運用額が40万円を超えるという方や、運用に成功することで運用商品の価値が120万円を越えてしまったという方の場合、一般NISAのままでいるのがオススメです。

一般NISAからつみたてNISAに切り替える手順

つみたてNISAの口座を開設する金融機関はすでに決まっていますか?

投資信託はコスト面において金融機関に優劣はありませんが、実は取扱本数は大きく異なります。

投資信託を数本しか取り扱っていないという金融機関もあれば、100本以上の投資信託を取り扱っている金融機関もあるため、つみたてNISAの口座を開設する前に購入予定の商品があるかチェックするのがおすすめですよ。

金融機関によって取り扱い本数に違いがあるのですね。どの金融機関なら、本数で悩まずに済むのかしら?
そうですね。選ぶなら、SBI証券や楽天証券、松井証券などが良いかもしれませんね。これら3社は業界でも特に取扱本数が多いので、つみたてNISAに切り替えた後も様々な投資信託を選べますよ。

同じ金融機関でつみたてNISAに切り替える場合

まず、金融機関を変えずにNISA口座をつみたてNISAに切り替える場合の手順を解説します。

金融機関が同じ場合の手順は以下の通りです。

  1. つみたてNISAへの変更届出書を金融機関から取り寄せる
  2. 必要事項を記入し、変更届出書を提出する

既にマイナンバーを提出している方の場合、以上の手続きで変更が可能です。

別の金融機関でつみたてNISAに切り替える場合

利用中の金融機関を変えて、別の金融機関でつみたてNISAを始める場合、次の手順で変更することになります。

  1. 利用中の金融機関より「金融機関の変更届出書」を取り寄せる
  2. 届出書に必要事項を記入後、提出する
  3. 「勘定廃止の証明書」を受け取る
  4. 利用予定の金融機関より「つみたてNISAの口座開設届出書」を取り寄せる
  5. 「勘定廃止の証明書」と「マイナンバー」、必要事項を記入した「口座開設届出書」を提出する

口座開設届出書を提出し、特に不備がないようであれば、つみたてNISAの口座を別の金融機関で開設できます。

金融機関を変更する場合は、一般NISAを利用していた金融機関より「勘定廃止の証明書」を取り寄せ、つみたてNISAの金融機関に同証明書を提出する必要があるので注意しましょう。

NISAからつみたてNISAへの切り替えには準備が必要

一般NISAとつみたてNISAは併用こそできませんが、切り替えは可能です。

現在一般NISAを利用しているものの、非課税枠が余ってしまってもったいないと感じている方ほど、非課税期間が長いつみたてNISAがオススメです。

つみたてNISAはロールオーバーこそできませんが、最長で20年間まで運用益にかかる税金が非課税になりますので、運用期間が長くなる分、より多くの税金を節税できます。

変更をするためには金融機関に届出を出す必要があります。ただし、金融機関を変更する場合は、従来とは異なる手続きが必要なので注意しましょう。

手続きが完了後、一般NISAからつみたてNISAへ切り替えられると、今後は一般NISAよりも長期にわたって税金を節税できます。