住宅ローンの基礎知識
住宅ローンの頭金って必要?住宅ローン破産を避けるためにできること

住宅ローンの頭金って必要?住宅ローン破産を避けるためにできること

子供たちももうすぐ小学生。そろそろマイホームでも買いたいね・・・。ご家庭でそんな話は出ていませんか?ただ住宅資金が十分に貯まっていないからまだ買えないと、マイホーム購入をあきらめている方もいるかもしれません。

住宅を購入するときには物件価格の他にも意外とお金がかかります。例えば税金や引っ越し代、住宅ローンを組むときには手数料が必要になることも。

住宅購入ときにかかる費用の中でも、今回は頭金について取り上げます。頭金はなくても住宅は購入できる場合もあるけれど、頭金を入れた方が良いと聞くし本当はどうなの?こういったさまざまな疑問にお答えしていきます。

住宅ローンの頭金みんなはいくら用意した?平均額を大公開!

住宅を購入する際、多くの人は住宅ローンを組んで購入しますよね。特に低金利の今、頭金なしのフルローンで購入するケースも。

ここでは、住宅購入経験者が住宅ローンの頭金を実際いくらくらい用意したのか調べてみました。

住宅ローンの頭金とは?

住宅ローンの頭金とは、ローンの借入額を少なくするために用意する自己資金のこと。この自己資金を多く用意すればするほどローンの借入額が少なくてすみ、結果的に毎月の返済額も抑えることができます。

それでは頭金をいくら用意すればいいのか、順を追って説明していきましょう。

住宅ローンの頭金の平均額を調べてみた

「頭金は購入価格の2割にあたる金額を用意しよう」このような話を聞いたことはありませんか?

実際、ひと昔前までは頭金を2割用意しなければ銀行側も住宅ローンを貸してくれませんでした。しかし現在では頭金を用意しない人にも積極的に住宅ローンを融資してくれるようになってきたのです。また低金利の時代だからこそ安くローンを借りられるので、頭金0円で住宅ローンを借りる人も多くいます。

それでは、マイホーム購入者が用意した住宅ローンの頭金平均額はいったいいくらなのでしょうか?

住宅金融支援機構の調査(2017年度)によると、頭金の全国平均額は以下のとおりになります。

  • 注文住宅で約651万円
  • 新築マンションで約705万円
  • 中古住宅で約208万円
  • 中古マンションで約318万円

新築物件を購入している方は600万円から700万円、中古物件の場合は200万円~300万円ほどというデータになりました。ただしこの金額はあくまでも平均値なので、実際頭金は100万円以下、もしくは頭金0円という方もいますし、逆に1,000万円以上出す人もいます。

住宅ローンの頭金はいくら用意する?目安とその理由

結構みなさん頭金貯めてから買われているのですね!ところで先生、頭金は最低でもいくら用意した方がいいのでしょうか?
できれば物件価格の2割は用意した方がいいです。
えっ!?2割もですか?
そうですね。頭金は多ければ多いほどいいんですよ。

住宅ローンの頭金の目安は物件価格の2割となる理由は、住宅を買った直後の物件価格にヒミツがあります。特に新築物件に言えることですが、住宅というのは買った直後に価値が2割減ると言われています。その2割分とはハウスメーカーや不動産屋の利益や広告宣伝費として使われていたお金です。

例えば何らかの事情でマイホームを売却しなければならなくなってしまったとき。2割分の頭金を用意しておかないと、売却益が住宅ローン残高を下回るなんてことにもなりかねません。こうなってしまったら、現金を払ってローンを完済しないと売れないということになってしまうことも。

このような理由から、住宅ローンの頭金の目安は物件価格の2割なのです。

住宅ローンの頭金はどこまで払う?貯金をいくら残すか考えよう!

頭金の目安額は物件価格の2割であることがわかりましたね。もちろんもっと多くの頭金を用意できる人、住宅ローン控除を利用するのであえて頭金0円で購入する人などさまざまです。

ではあなたのうちではいくらの頭金を用意したら良いのでしょうか?誰でも簡単にできる計算方法をご紹介します。

住宅購入には頭金以外にも諸費用がかかる

最初に用意するべき頭金の金額を計算する前に、1つ知っておいてほしいことがあります。それは諸費用です。住宅を購入するときには住宅ローンや頭金の他にもいろいろな費用がかかりますが、その費用のことを諸費用といいます。

諸費用とは?
例えば税金。固定資産税や不動産取得税、印紙税などがかかります。他には登記費用。住宅を購入すると法務局に登録=登記しなければなりませんが、その登記の費用もかかります。さらに火災保険料や住宅ローンの事務手数料、家具・家電などのインテリア代、引っ越し費用も考えておかなければなりません。

こういった諸費用は、だいたい物件価格の5~10%程度といわれています。ちなみに諸費用が中古住宅の方が高くなる傾向がありますが、その理由は仲介手数料がかかるから。あなたの家は新築の戸建てなのかまたは中古なのか、むしろマンション?などタイプによって諸費用は計算しておく必要がありますね。

さて、おおよその諸費用の額がわかったと思います。すると、頭金は以下のような計算式で導くことができます。

貯蓄のうち住宅購入につかえるお金-諸費用分=頭金です。

ぜひ、あなたのご家庭でもこの計算式にあてはめてみて頭金をいくら捻出できるか計算してみてくださいね。

住宅ローンで頭金を入れた方がお得か?頭金あり・なしで比べてみた

そういえば最近マンションを買ったママ友から聞いたんですけど、頭金を入れないで多く借りた方が戻ってくる税金が多くなるからお得だよと言っていました。どういうことですか
それは、住宅ローン控除を利用しているからですね。

住宅ローン控除とは、住宅ローンの年末残高の1%にあたる金額の税金が戻ってくる仕組みのこと。最近は住宅ローン控除を利用できるので、あえてローン残高を多めに残しておくという方法を選択する人もいます。モモリーのママ友も同様な方法を選んだようですね。

確かに住宅ローン控除を利用できる内は、あえて頭金を入れない方がお得なような気がします。でも本当に頭金を入れない方がお得なのか、比べてみましょう。

物件価格3,000万円のマンションを購入した場合
(設定条件は全期間固定金利1.5%・返済期間35年で住宅ローンを借り入れ・年収500万円とする。)

まずは頭金600万円を入れて借りた場合。総返済額約3,086万円となるところ住宅ローン控除額計208.4万円が戻ってきます。すると実質2877.6万円の返済となる計算です。

では反対に、頭金0円で借りた場合。総返済額約3,857万円となるところ住宅ローン控除額計225.6万円が戻ってきます。すると実質3631.4万円の返済となる計算です。
(※計算はあくまでもシミュレーションの結果となるので、実際の金額とは誤差が生じる場合があります。)

以上のシミュレーション結果により、頭金0円で借り入れた実質の返済額3,631.4万円から600万円を引いても約153万円は多く支払うことになりますね。

つまり、頭金を入れた方が100万円以上得をしたというわけです。

住宅ローンで頭金を支払っても貯蓄は残しておこう。最低限必要な貯蓄額の目安とは?

以上より、頭金を入れて住宅ローンを借り入れた方がお得なことがわかりました。住宅を購入予定のあなたは今、頭金をいくら入れようか悩んでいるところではないでしょうか?

頭金は多いに越したことはありません。というのも、借入総額が減ることにより支払う利子も少なくて済むからです。ではいったいあなたの家計からいくらの頭金を支払ってもよいものなのでしょうか?

頭金を計算するとき、残りの貯蓄額を計算することとなります。住宅関係に使わない貯蓄は生活費の半年から1年分を残しておくことが目安とされています。また、お子さんの教育費や冠婚葬祭費など必要となりそう出費も考えて多めに残しておくと安心です。

間違ってもすべての貯蓄を使い切ってしまわないように注意しましょう。

頭金なしには3つのリスクがある。頭金を入れないとどうなる?

我が家はあまり頭金を用意できないかもしれません。先生、頭金がない場合はどのような影響があるのでしょうか?
頭金を入れないで住宅ローンを借りると、有利な条件で借り入れができなくなります。

住宅ローンは頭金を入れて借り入れた方がお得なことがわかりました。しかしどうしても頭金を用意できない場合もありますよね?ここでは頭金なしの場合に知っておきたい3つのリスクについてご紹介します。

リスク①:借り入れの審査や金利・返済総額に影響がある

頭金なしの場合、住宅ローンの借り入れときに影響があります。考えられる影響は主に以下の2つです。

  • 借り入れときの審査
  • 借り入れときの金利アップにともない返済総額もアップ

まず頭金を用意するかしないかにより、金融機関による借り入れの審査に影響が出るとされています。さらにフラット35の場合、融資率が10割(=頭金なし)もしくは9割以下(=頭金あり)のいずれかによって適用される金利も変わってくることを知っていますか?頭金がないと、金利アップにともない結果的に総返済額も増えてしまうのです。

したがって頭金は2割を用意できない場合、最低でも1割は用意しておいた方がいいということになりますね。

住宅ローン審査が不安な方はコチラのカテゴリーへ。

リスク②:万が一売却するときに、住宅の売却価格よりローン残高が上回る可能性がある

せっかく購入したマイホームも、万が一売却せざるをえない日がくるかもしれません。その場合に考えたいのが、住宅ローン残高が売却価格を上回る可能性があるということ。

住宅は、ローンが残っていると売却できません。その場合には手元に残っている現金を使ってローンを完済する必要があります。そのようなリスクを防ぐためにも、頭金を入れておくことでローン残高を減らしておくことができるのです。

リスク③:そもそも頭金を貯められなかった家計で、その後の生活は大丈夫?

頭金を貯めておいたけれど、あえて現金として持ちたかったので残しておいた・・・という選択をする方もいます。もちろんありです。しかし、「頭金を貯められなかったけれど、マイホームがほしい!」という場合はどうでしょうか?

そもそも頭金を貯められなかった方が、マイホーム購入後の家計のやりくりは上手くいくか?という疑問が浮かびます。

多くの場合、マイホームに移り住む前は賃貸物件で暮らしている方が多いですよね?購入後のマイホームでは、賃貸の頃と比べて光熱費がアップするケースが多くみられます。また住宅ローンの返済も始まりますので、家計の出費は増えることが予想されます。ただでさえ頭金を貯められなかったのに、さらに貯金も増やせるようになるとは考えにくいと思いませんか?

頭金を貯められないような家計のままで住宅ローンを組むのは危険です。

まずは頭金を貯められるように家計の見直しから始めてください。

住宅ローンの頭金は無理のない程度に入れておこう。

今回は住宅ローンの頭金についてご説明しました。頭金は借り入れのときの審査や金利に影響するだけでなく、万が一売却するとき負債を残さないためにも必要なことがわかりました。

頭金の目安は物件価格の2割です。ただし住宅の購入には他にも諸費用を考えなくてはならないので、必要となる生活費を残した上で頭金として使える金額を計算するようにしてくださいね。

住宅購入ときには諸費用や頭金にいくら出せるかなど、トータルで考えて予算を決めていきましょう。