副業の始め方

バレない副業の共通点とは?おすすめの副業と就業規則が重要な理由

副業をしたいけど、本業にバレないか心配…と、副業をスタートすることに躊躇している人も多いのではないでしょうか?しかし近年、政府が推進する働き方のスタイルにも新たな流れが生まれています。

ひとつの会社で定年までずっと勤め上げる働き方から、柔軟に、多様性をもって働くことが目指されつつあります。

副業をしながら会社以外でスキルや実績を身につけ、本業に活かすというスタイルが定着するのも、時間のうちかもしれません。そんな新たな時代に向けて、政府の働き方改革の方針や、会社にバレない副業方法について解説します。

副業のあり方が変わる!これからはひとつの会社に縛られない働き方

先生、こないだニュースで「副業元年」ってことばを耳にしたんですが、いったい何のことっスか?
政府が働き方改革の一つとして、「副業」や「兼業」を促進しようと動き出しているんですよ。

平成30年は「副業元年」!柔軟な働き方を政府が推進

政府が働き方改革の一環として、副業・兼業を促進する動きをみせたことにより、平成30年は「副業元年」とメディアで取り上げられるようになりました。具体的には、厚生労働省が公表する「モデル就業規則」において、以下のような規定が改訂されています。

改訂前 許可なく他の会社等の業務に従事しないこと
改訂後 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる

もちろん、どのような企業でも無条件に副業ができるわけではありません。本業に支障のない範囲で所定の条件をクリアすると、初めて副業が可能となります。

このような改訂により、政府が副業禁止→副業解禁へ政府が舵を切ったことがわかります。

副業元年と呼ばれるこの改訂により、多くの企業では副業を解禁する動きを見せるようになりました。ただし、このモデル就業規則は、あくまでお手本のような位置づけです。そのため、この改訂によりすべての企業で同じ規定内容が採用されるわけではありません。

ご自身やご家族の勤め先において、副業に関する規定に変更があるかどうかは、常に各会社で設けられている就業規則の最新バージョンを確認するようにしてくださいね。

そもそも副業は誰でもできるの?多くの会社が副業を禁止する理由

おお、サラリーマンでも副業できるようになるかもしれないんだな!よし、すぐ始めるぜ!
マルピーさん、焦らないでください!会社によってはもちろん「副業」を禁止している場合があります。まずは、ご自身の勤め先で副業が許可されているかを確認しましょう!

副業OKかNGかは会社次第。まずは就業規則をチェック

会社勤めをしながら、副業をしてもOKかNGかは、その会社が定める就業規則によって異なります。副業に関する規定は、多くの場合「服務規律」という項目の中に含まれています。厚生労働省が公表するモデル就業規則では、以下のような文言が記載されています。

平成25年4月のパターン

第11条 労働者は、以下の事項を守らなければならない。

  1. 許可なく職務以外の目的で会社の施設、物品等を使用しないこと。
  2. 職務に関連して自己の利益を図り、又は他より不当に金品を借用し、若しくは贈与を受ける等不正な行為を行わないこと。
  3. 勤務中は職務に専念し、正当な理由なく勤務場所を離れないこと。
  4. 会社の名誉や信用を損なう行為をしないこと。
  5. 在職中及び退職後においても、業務上知り得た会社、取引先等の機密を漏洩しな
    いこと。
  6. 許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。
  7. 酒気を帯びて就業しないこと。
  8. その他労働者としてふさわしくない行為をしないこと。
平成30年1月のパターン

第11条 労働者は、以下の事項を守らなければならない。

  1. 許可なく職務以外の目的で会社の施設、物品等を使用しないこと。
  2. 職務に関連して自己の利益を図り、又は他より不当に金品を借用し、若しくは贈
    与を受ける等不正な行為を行わないこと。
  3. 勤務中は職務に専念し、正当な理由なく勤務場所を離れないこと。
  4. 会社の名誉や信用を損なう行為をしないこと。
  5. 在職中及び退職後においても、業務上知り得た会社、取引先等の機密を漏洩しな
    いこと。
  6. 酒気を帯びて就業しないこと。
  7. その他労働者としてふさわしくない行為をしないこと。

新たな改訂では、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」の規定が削除されています。モデル就業規則はあくまで政府が定める例ですが、多くの企業ではこのモデル規定を元に社内就業規則を策定しているため、副業を禁止していました。

そもそも、なぜ副業が禁止されているのでしょうか?

大きな理由は、本業の支障や情報漏えいリスクが懸念されるからです。

しかし、転職市場が活発になり、終身雇用制度が崩壊したことで、ひとりの従業員がひとつの企業で定年まで勤め上げるというスタイルが変容していくなか、時代にあった多様な働き方を政府が推進するようになりました。

さらに、副業によって他のビジネスを学んだり、新たな技術を身につけたりするなど、社員のスキルアップにつながることが、企業にとっても副業がメリットになると考えられています。

副業禁止の会社で副業がバレたら免職の可能性もあり

もし、勤め先の企業で副業を禁止している場合、そのルールに反して副業をすると、降格や減給、厳しい場合は解雇などの処分を受ける可能性があります。

まずは何よりも会社のルールに則ることが大切です。さまざまなリスクを鑑みながら、それでも副業をしたい、という場合はご自身できちんと対策をしましょう。

就業規則・・・?めんどくさ!もし禁止されてたとしても副業なんてこっそりやってればバレないって!
副業禁止の会社はもちろん、申請制の会社でも黙って副業をしているのがバレたら、なんらかの処分が下されることもありますよ。マルピーさんのように、確定申告や住民税の納税をさぼりそうな人はさらに危険です。
・・・。
副業を始める前に「確定申告」「住民税の納付」についてはきっちりおさえておきましょうね。

副業による所得20万円以上であれば確定申告をする

確定申告とは、所得にかかる税金を確定する手続きのことです。通常のサラリーマンであれば、「年末調整」により会社が代わりに手続きをおこなってくれます。しかし、副業により収入がある場合は、ご自身で適切に確定申告をする必要があります。

基本的に、給与所得以外の副業で得られた所得が20万円を超える場合は、確定申告が必要です。

この「所得」とは、売り上げから経費を差し引いた金額を指します。また、所得がアルバイトやパートなどの給与所得であれば、20万円以下でも確定申告が必要になります。

確定申告をしなければならない人が手続きを怠った場合、脱税として高い罰金を払わされる可能性があります。認識の違いで脱税をすることがないよう、次の記事を参考にしっかりと正しい知識を身につけて必要な手続きをおこなってくださいね・

副業で稼いだ分の住民税は自分で納付する

会社に副業がバレる原因のひとつとして「住民税」があります。住民税は収入を基準に納税額が決まる制度となっています。基本的には勤め先が、給与から天引きをして住民税を支払います。

副業をすると、収入が増えるため住民税の納付額も多くなるため、勤め先の経理担当が本業以外の収入があることに気づいてしまう可能性があります。

住民税で副業がバレないために、住民税を「給与から天引き」ではなく、「自分で納付」するようにしましょう。変更方法は、確定申告時の書類に「住民税の徴収方法を選択」の「自分で納付」をチェックするだけなので簡単です。あとは、住民税の納付をご自身でおこなってください。

市区町村によっては住民税の納付方法に個別のルールがあり、必ず「自分で納付」できるかはわかりません。必ずご自身の住む市区町村で住民税納付方法を確認してくださいね。

周りにバレないで副業するには?気をつけることとバレにくい仕事

就業規則を確認したらオレの会社は申請すれば副業OKだったっス!でも副業始めても同僚にはバレたくないなぁ。
それなら自分の発言や本業へ支障をきたさないことと、仕事内容に注意しましょう。

本業で副業を口外しない、本業への支障をきたさない

まず、会社にバレずに副業をするうえでもっとも大切なのは、本業の勤務先で副業をしているような発言をしないことです。

  • 副業していることや他で稼いでいることがわかる発言をする
  • 副業による睡眠不足や疲労で、本業に遅刻をしたり業務に支障が出たりする

副業をすることによって本業に支障をきたしていれば、会社が副業を禁止している目的に反します。本業がおざなりになることがないよう、節度をもって副業をするようにしましょう。

また、飲み会やふとした雑談においても、会話のなかで副業をしているニュアンスを出さないように注意が必要です。

会社や周りにバレにくい副業を選ぶ

本業をしながら副業をするには、時間的な縛りや匿名性の確保できる仕事がおすすめです。日払いバイトや、給与手渡しの仕事なら副業がバレないのではないか?とお考えの方もいます。しかし、実際には事業者側が給与申告をすることで、従事者に副業による収入の発生がバレる可能性があります。

会社や周りにバレにくい副業の例
  • 顔や個人名が表にでない在宅ワーク
  • 会社から遠方の場所での仕事
  • イベントなどの単発の仕事
  • 業務内容に接客がない仕事

もっとも手軽でおすすめなのが、時間や場所に縛られずにとりくめる「在宅ワーク」です。データ入力やアンケート回答、プログラミングからライターまで、ご自身の能力を活かした仕事を探すことが可能です。

インターネット上の仕事であれば匿名性も確保されるため「働いている姿を同僚に見られてしまった」なんてこともありません。

また、副業ではなく株や投資信託を始める人もいます。

最近では仕事を依頼したい人と受注したい人がマッチングするプラットフォームとして、クラウドソーシングサイトが普及しています。初心者でもチャレンジしやすい軽作業から、スキルや技術を活かした専門的な仕事まで、あらゆる仕事を探すことが可能です。

スキルや技術を売り買いできるサイト例

それぞれのサービスの特徴については、リンク先の別記事にて詳しく解説しています。

インターネットでスキルを売り買いできるシステムを利用すれば、自分の好きなタイミングで仕事をできるため、匿名性を保ちながら、本業にも無理のない範囲で副業をすることができます。

自分のもともと持っているスキルを活かすもよし、この機会に新たなスキルを身につけるべく勉強をスタートするのもよし、ご自身の自己啓発としても副業は大きなメリットをもたらすでしょう。

しっかりとルールは守ろう!情報を味方につけて楽しく正しい副業を

政府の推進もあるように「副業」は至るところで身近になり、本業だけに縛られない多様な働き方が広がりつつあります。

サラリーマンといえど、会社からの給与だけでなく、さまざまなスキルを身につけ複数の収入源を持つことが強みになる時代がくるでしょう。

会社や国のルールをしっかりと守りながら、適切な手続きをおこない、副業によるメリットを最大限享受していきましょうね。