学資保険
学資保険の必要性は?ベストな教育資金の貯め方を考えよう

学資保険の必要性は?ベストな教育資金の貯め方を考えよう

お子さんが生まれてしばらくすると、ご家族の間で話題になるのが子供の将来のこと。それとともに心配になるのが教育資金の問題です。まだまだ先のことだと思いつつ、「お金を貯めなければ」と考え始めるのがこの時期だと言えます。

この記事では次のような疑問に答え、解決策を解説していきます。

  • 学資保険は本当に必要なのか
  • 学資保険に加入している家庭の割合
  • 幼稚園~大学までの必要教育資金額
  • 学資保険のメリット・デメリット
  • 学資保険以外のおすすめ金融商品

教育資金の準備を始めようとしている方、学資保険の加入を検討している方に役立つ情報をまとめましたので、ぜひ保険選びの参考にしてくださいね。

学資保険とは?教育資金と親の死亡保障がセットになった保険

子供の教育資金の貯蓄と親の死亡保障がセットになったもの。それが学資保険の正体です。

お金を貯めるという意味では預金などの金融商品と同じですが、契約の中で「契約者である親に万が一の事があり、保険料の支払いができなくなった」としても、満額の学資金(保険金)が受取れるというメリットがあります。

学資保険に入っている割合は約52%

学資保険で有名なソニー生命の調査によるとの大学生等の親の52.2%が、大学等への進学の教育資金のために学資保険に加入しているということです。

思ったより多くの親御さんが、学資保険に加入しているのね!
そうですね。半数強の家庭が学資保険を利用していることが分かります。

子供の教育資金はいくら?公立・私立によっても異なる

教育資金を貯めるためにはといっても、将来いくらかかるのかという目標が必要です。

文部科学省が行った「平成28年度子供の学習費調査」調査結果の概要によると、すべて公立に通うケース(保育園・小学校・中学校・高校)では約540万円。一番多いと思われる幼稚園だけ私立というケース(幼稚園・小学校・中学校・高校)では600万円を超えます。

加えて大学4年間の学費を捻出する場合も考えてみましょう。

日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査結果」では、保育園から大学まで、全て公立というケース(保育園・小学校・中学校・高校・公立大学)で約1,000万円。

幼稚園と大学が私立、あとは公立という最も一般的なケース(幼稚園・小学校・中学校・高校・私立大学)だと約1,300万円にものぼります。

子供が2人、3人となれば、当然この2倍、3倍の教育費がかかることになるわけです。

学資保険に加入するメリットは?ポイントは5つ

教育資金を貯めるのに人気の学資保険には5つのメリットがあります。

学資保険にある5つのメリット
  1. 高い返戻率
  2. 貯蓄効果
  3. 払込免除特約
  4. 税額控除
  5. 受取時の所得税控除

学資保険のメリット1:高い返戻率

学資保険のメリットは、なんと言ってもその高い返戻率です。

返戻率とは
預けたお金がどれ位増えて戻ってくるかを表した利率のこと。100%を超えていれば増えて戻ってくることになります。

銀行の預貯金ではほとんどお金は増えませんが、学資保険の返戻率は100%を超えてくるものもあるのです。

学資保険のメリット2:貯蓄効果

学資保険は毎月口座から自動的に引き落とされること、また途中でやめて解約すると元本割れするというデメリットがあります。必然的に貯蓄を効果があります。

学資保険のメリット3:払込免除特約

学資保険には払込免除特約がついていることがほとんどです。これは契約者である親に万が一の事があり、死亡や高度障害状態(植物人間状態など)になった場合、それ以降の保険料の払込が免除されるというものです。

もちろんその場合でも満期になれば満額の学資金が支払われます。この点が学資保険の保険たる所以なのです。

学資保険のメリット4:税額控除

学資保険は生命保険会社が販売する生命保険の一種なので、生命保険料控除が受けられます。所得税からは最大40,000円、住民税からは最大28,000円が課税所得額から控除されます。

年収500万円の家庭で所得税、住民税の税率が10%だった場合、それぞれ4,000円、2,800円で、合計6,800円が戻ってきます。

学資保険のメリット5:受取時の所得税控除

満期の時に受取る満期金は、税法上「一時所得」に分類されます。この時の課税対象額はつぎのとおりです。

(満期時受取額-既払込保険料-特別控除50万円)×1/2

例えばソニー生命の学資保険で18歳の満期時に200万円受取る契約をした場合をシミュレーションしてみます。(契約者30歳男性、被保険者0歳払込期間10年毎月払い)

(\2,000,000-\1,908,000-\500,000)×1/2=-204,000

課税対象額がマイナスなので、税金はかかりません(※他に一時所得が無かった場合)。

つまり学資保険の満期金を受け取るときは、税金が課せられないことが多いんでしょうか?
ええ。余程高額な保険料で加入をしていない限り、税金はかからないと言えます。

学資保険のデメリットは?

メリットの一方でデメリットも気になりますよね。学資保険のデメリットについて代表的なものを5つあげて解説していきます。

学資保険にある5つのデメリット
  1. 元本割れの可能性がある
  2. 金利上昇やインフレに対応できない
  3. 預貯金と違いペイオフが適用されない
  4. 資金の流動性が低い
  5. 死亡保障と考えると保障額が低い

デメリット1:元本割れの可能性がある

預貯金の場合、18年の積立期間のうち10年を過ぎたところでやめても当然10年分の積立金と利息を受取ることができます。

ところが預貯金とは仕組みの違う学資保険では中途で解約すると思わぬデメリットを受ける可能性も。

中途解約すると元本割れになる可能性

契約者が支払う保険料は実は2つに分かれます。

一つは将来の満期金、保険金に充てられるための「純保険料」。もう一つは保険会社の運営経費に相当する「付加保険料」です。

純保険料は「将来」のためのお金ですが、付加保険料は「現在」も必要なお金です。そのため契約期間の初期の段階では付加保険料に厚く、純保険料には薄く充当されます。そして契約期間が進むにつれ、純保険料に充当される割合が増えていくのです。

契約した初期段階例えば3年目や5年目では純保険料が十分に貯まっていないので、早期に解約すると、本来支払った額より少ない額しか戻ってこない=元本割れを起こしてしまいます。

デメリット2:金利上昇やインフレに対応できない

超低金利、デフレ時代といわれて久しいですが、この状態がいつまでも続くわけではありません。そんな時学資保険は対応できないというデメリットがあります。

超低金利時代はいつまでも続かない

現在の超低金利時代には高い返戻率を誇り、高利回り商品である学資保険ですが、将来的にこの状況がずっと続くとは限りません。

学資保険は18年ほど利回りが固定されてしまう固定金利商品です。バブルのように年利8%、9%となれば、相対的に低い返戻率となってしまうのです。

インフレが進めば学費も上がる

インフレとは物の値段が上昇し、お金の価値が下がることです。昔は自動販売機で100円でジュースが買えましたが、今は120円出さないと買うことができません。

教育資金で考えてみましょう。現在大学入学時に必要なお金、入学準備金+一年目の在学費は国公立大で約180万円、私立文系で約250万円程となっています。

そのため学資保険の満期金額は200万円~250万円が多いのですが、それでは18年後、実際子供が大学に入学する際、この費用が値上がりしてしまったらどうでしょう。

入学準備金+在学費で300万円に値上がりしていたら、学資金は足りません。

このように物価の上昇=インフレに弱いのが学資保険のデメリットです。

デメリット3:預貯金と違いペイオフが適用されない

積立定期預金など、預貯金と比較されることも多い学資保険ですが、違いは銀行や保険会社が破綻した時に表面化します。

ペイオフとは?
銀行など金融機関が破綻した場合、1,000万円までの預貯金は預金保険法によって保護されます。これがいわゆるペイオフです。

学資保険にはペイオフが適用されない

一方、生命保険会社にペイオフは適用されません。

ただ全く保護されないのではなく、全ての生命保険会社に加盟が義務付けられている、生命保険契約者保護機構が一定の基準まで保護します。

具体的には各保険会社が将来の保険金などの支払いのために積み立てているお金(責任準備金)の9割までは保障されます。

え!じゃあ残りの1割はどうなっちゃうわけ?
残りの1割については業務を引き継いだ保険会社の対応により変わってきます。また引き継ぎ保険会社は継続した保険の予定利率を引き下げることもできます。つまり1割は失う覚悟が必要なわけです。

デメリット4:資金の流動性が低い

学資保険は上記したように中途解約すると元本割れする可能性があり、またすぐに引き出せる預貯金と違い、解約手続きなどが煩雑で現金化するのに時間がかかります。

このような状態を「資金の流動性が低い」といいます。

例えば子供が中学卒業後海外留学をしたいと希望しても、中途解約の難しい学資保険では対応できず、結局他に資金を用意しなければならなくなってしまいます。

デメリット5:死亡保障と考えると保障額が低い

学資保険には通常「払込免除特約」というものがついています。

これは保険期間中に契約者である親に死亡など万が一のことがあり、保険料の払込が出来なくなった場合、以後の保険料の払込が免除されるというものです。もちろん学資金は100%受取ることができます。

この「親に万が一のことがあっても100%の学資金を受け取ることができる」という点が学資保険の保険たる所以なのです。

しかし一家の大黒柱である父親に不幸があった場合、学資保険の200万円程度でその後残された家族は生活ができるでしょうか?

学資保険のデメリットは高い貯蓄性を確保するために、死亡保障を低く抑えていることです。

学資保険とともに他の保険も検討してみよう

学資保険のメリットのほとんどは学資保険自身のメリットと言うよりも、「保険」のメリットです。そのためデメリットの少ない他の保険商品、他の金融商品で代替を考えてみてもよいでしょう。

どんな保険や金融商品があるんですか?教えてください!
それではおすすめの3つをピックアップしてご紹介しましょう!

金利上昇・インフレに有効な変額保険

金利上昇・インフレ対策をしつつ教育資金を貯めるには、変額保険がおすすめです。

変額保険とは契約者から預かった資産を運用して、その運用実績に応じて満期の保険金や解約返戻金が増減するものです。

簡単に言うと、インフレになり金利が上昇すれば運用実績も上がるので、受取るお金が増えるのです。もちろん減ってしまうリスクもあるわけですが、今より低金利になることはあまり考えられませんから、学資保険の代わりに利用するのはおすすめです。

低解約返戻金型終身保険

低解約返戻金型終身保険とは、保険料払込期間中の解約返戻金(解約した時に戻ってくるお金)が低い代わりに、保険料が安く設定されている終身保険です。

保険料の払込期間が終わると一気に返戻率が上昇するので、払込期間終了を18歳など進学時に設定して、返戻率が上がったタイミングで解約し、学資金にあてるという使い方をします。

プラン設計によっては学資保険よりも高い返戻率が期待できますし、本来の生命保険ですから、親に万が一の事があった場合には即座に保険金が支払われるなど、死亡保障の面でも安心できます。

保険に加入する目的から学資保険が必要かを考える

大切なお子さんの将来を左右する教育資金。

「友達の家庭が学資保険に入っていたから」「近所の人に勧められたから」。そんな理由で安易に決めて良いものでしょうか。

何よりも大切なのは子供の将来、あなたの家庭のライフプランです。もちろん学資保険がベストの家庭もあるはずです。学資保険以外にも魅力的な金融商品は多々あります。

どのような目的で保障はどうしたいのかなど、ほかの保険も視野に入れて加入を検討してみると良いでしょう。