個人年金保険

個人年金保険の仕組みを解説!気になる年金額や保険料は?

老後について考えたとき、やはり毎月の生活資金をどのように確保していくか、得ることが出来るのかは気になるところですよね。

そんな貴方にぜひチェックしてもらいたいのが、個人年金保険です。個人年金保険は、国民年金とは全く違う民間保険会社の商品なのですが、老後に毎月一定額を得ることができるので最近注目されています。

個人年金保険はどのような仕組みなのか、入った方が良いのか、気になる情報を解説していきましょう。

公的年金と個人年金保険の違いは?

まずは、公的年金と個人年金保険の違いについてご紹介しましょう。

公的年金は、国民年金ですね。国民年金と個人年金保険を、表で比較してみます。

項目 国民年金 個人年金保険
加入先 日本年金機構 民間保険会社
加入(任意or強制) 20歳以上は強制加入
(60歳まで)
自由
加入しなくても良い
保険料 16,260円 受け取り保険料に応じて
選択可能
年金額 満額で780,100円 自分で選択可能

国民年金と個人年金保険の一番の違いは、加入が強制か任意かという点です。

また、国民年金は保険料や受け取り年金額が変動する可能性もあります。現在よりも支払い保険料は上がり、受け取り年金額は下がるという可能性もあるのです。

個人年金保険の場合は、基本的に契約時に設定した保険料と受け取り年金額、そして受け取り開始年齢について確定しています。

国民年金と個人年金保険は基本的に別物であるということを押さえておきましょう。

個人年金保険に入るか入らないかは、自分で決めて良いってことか。

国民年金で一定額がもらえるならそれで十分だと思うけど、個人年金保険に入るとどんなメリットがあるの?

個人年金保険は、国民年金に上乗せして年金を受け取ることができるというプラスαの制度です。より安定した収入を得ることができるメリットがありますね。

個人年金保険の仕組みや受け取り可能な金額については、次で詳しくご紹介します。

個人年金保険の仕組みをご紹介

個人年金保険の仕組みについて、ご紹介していきましょう。

個人年金保険の目的は、老後の生活資金積立です。払い込み期間に決められた保険料を支払い、受け取り期間に所定の年金を受け取ることができるのです。

個人年金保険は、基本的に毎月の保険料や受け取り年金額について、自分の希望するものを選択することができます。

より高い金額を受け取りたいのであれば、毎月の支払い保険料もそれだけ高くなるということです。

ただ、個人年金保険にはいくつか種類があります。

  • 定額個人年金保険
  • 変額個人年金保険
  • 平準払個人年金保険

これらの個人年金保険は、払い込み期間や受取金額に違いがあります。

年金保険種類 払い込み期間 受取金額
定額個人年金保険 契約時に一括払い 契約時に年金額が確定
変額個人年金保険 決められた期間一定額
を払い込む
運用実績によって
受取金額が変動
平準払個人年金保険 月単位や年単位で支払う 契約時に年金額が確定

また、個人年金保険は10年など一定期間のみ受け取る有期年金や確定年金、亡くなるまでずっと受け取り続けることができる終身年金といった種類もあります。

個人年金保険の種類について更に詳しく知りたい方には、こちら意外と知らない個人年金保険の種類を徹底解説!の記事がオススメです。

せっかく個人年金保険を申し込むなら、死ぬまでずっと保証してもらえる終身保険がお得なのではないですか?
確かに、終身保険は死亡時まで年金を受けることができる点が魅力です。ただ、思ったより早く死亡した場合は、払い込み金額よりも受取金額が少なくなってしまうことになります。

何年受け取ればで元が取れるか、そこもしっかり確認しておきたいですね。

 
終身年金と確定年金のどちらがお得なのか興味がある方は、ぜひこちらの記事をチェックしてみてください。

知っておくべき個人年金保険のお得な利用法

では、個人年金保険のお得な利用方法についてご紹介しましょう。それが、次の3つのポイントです。

  • 保険料控除
  • 贈与税
  • 個人年金保険の払い済み保険

それぞれのポイントについて、詳しくご紹介しましょう。

保険料控除

個人年金保険は、保険料控除を受けることができます。

1年間の支払い保険料に応じて、所得税が軽減されるのです。

その金額は、課税所得が330万円以下の場合で年間6,800円程度です。つまり、30年間で考えれば20万円以上も得をする計算になります。

個人年金保険で、節税効果が期待できるのは嬉しいですよね。

ただ、個人年金保険の保険料控除を受けるためにはいつかの条件をクリアしなければいけません。その条件について知りたい方は、ぜひこちら個人年金保険の保険料で所得控除を受けるための4つの条件とはの記事を読んでください

贈与税

個人年金保険は、契約者と受取人が誰かによって贈与税の対象となってしまう場合があります。

簡単に言えば、契約者と受取人が異なる場合、受取人に対する贈与とみなされて贈与税の対象となるわけです。

実は、個人年金保険の契約者はいつでも変更が可能です。もし、契約者と受取人が異なる場合は、契約者の名義変更をすれば贈与税の支払いを最小限に抑えることができるのです。

契約者と受取人が同じになれば、贈与税の対象にはならないのですよね?

贈与税を最小限に抑えられる、というのはどういう意味ですか?贈与税は必ず発生してしまうものなのですか?

契約者と受取人が契約時から異なれば、贈与税の心配は不要です。ただ、一時期だけでも名義人が異なる場合があれば、名義が違う期間に支払った保険料の分は贈与税の対象となってしまうのです。

贈与税の金額を抑えるために、出来るだけ早く名義変更をしておきましょう。

 
贈与税は税率が高くなっていますので、個人年金保険の契約者と受取人が異なる場合は早めに対応しておきたいですね。

個人年金保険の贈与税について興味がある方には、こちらの記事がオススメです。

払い済み保険

個人年金の払い済み保険とは、保険料の払い込みを終了し、それまで支払った保険料に応じた年金額を受け取るようにするというものです。

想定より少ない保険料支払いで終了するので、受け取り年金額も少なくなるのです。ただ、以降の保険料支払いがなくなるので毎月の負担が減ること、そして受取額は減っても毎月一定額が受取れるというメリットがあります。

個人年金保険の払い済み保険については、こちらの記事でご紹介しています。

個人年金保険は必要?入るべきかどうかを判断する3つのポイント

実は、個人年金保険は必ず入れば良いというわけでもありません。

自分が老後に必要となる資金について試算し、国民年金などで不足する分を補うように個人年金保険を検討すると良いでしょう。

では、具体的に自分が個人年金保険が必要なのかどうか、入った方が良いのかどうか、それを判断する3つのポイントをご紹介しましょう。

その3つのポイントが、こちらです。

  • 公的年金のみで足りているかどうか
  • 節税効果を目的とするかどうか
  • 毎月の資産に余裕はあるか

では、それぞれのポイントについて見ていきましょう。

公的年金のみで足りているかどうか

先ほども紹介した通り、個人年金保険は公的年金のプラスαとして考えるものです。ですから、公的年金のみで老後資金が十分賄えるのであれば、あえて個人年金保険を申し込む必要はありません。

ただ、会社員や公務員でなければ、受け取れる公的年金が国民年金のみとなってしまいますので、毎月の資金としては不足することが多いはずです。その場合は、不足分について補えるような年金額を計算して、個人年金保険を契約すると良いでしょう。

また、個人年金保険にはインフレに弱いというデメリットもあります。現在と物価価値が変わった場合、受け取る年金額が確定していることで結果的に損をする可能性があるのです。

個人年金保険のメリット・デメリットについては、こちら申し込む前に要チェック!個人年金保険のメリットとデメリットで特集しています。

節税効果を目的とするかどうか

個人年金保険では、保険料控除を受けることができます。個人年金保険では、普通に毎月一定額を貯蓄するよりも高い利率で受け取ることができますので、貯蓄目的、そして節税効果を目的として利用している方もいるのです。

ただ、節税効果だけで言えば確定拠出年金(ideco)の方がメリットがあります。確定拠出年金(ideco)について興味がある方は、ぜひこちらの記事を読んでください。

毎月の資産に余裕はあるか

個人年金保険には一括で支払う商品もありますが、基本的には毎月または年払いで一定額の保険料を支払っていくことになります。

継続して一定期間の払い込みが必要となりますので、それだけ資産に余裕がある事が必要不可欠です。

保険料の支払いが厳しくなれば、保険料の払い済みという選択をすることもできます。ただ、この場合は受け取り年金額が想定より減ってしまいますから、無理のない範囲で契約することが大切なのです。

個人年金保険は公的年金不足分を補うもの

個人年金保険は国民年金などの公的年金と異なり、民間の保険会社の商品です。一定期間、決まった金額を払い込むことで、毎月年金を受け取ることができるというものです。

受け取る年金額は、払い込む期間や保険料によって選択できます。また、個人年金保険にはいくつか種類があり、払込保険料を運用して受け取るまで年金額が確定しないといった商品もありますので注意しておきましょう。

個人年金保険は、節税効果があり、現在の預貯金よりも良い利率で資産を増やすことができるというメリットはありますが、インフレに弱いというデメリットもあります。

個人年金保険が自分に必要なのかどうかをチェックし、メリットだけでなくデメリットもしっかり把握した上で検討したいですね。

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