住宅ローンの借り換えとは?見直しのポイントから手続きまでご紹介!
住宅ローンを新しく組み直し、返済額を減らしたり金利上昇のリスクを抑えたりする方法をご存知ですか?
それは「住宅ローンの借り換え」です。
低金利の今、住宅ローンの見直しをすると数十万円~数百万円の節約が可能な場合もあります。しかし、住宅ローンの借り換えで本当に節約になるの?といった疑問もあるかもしれません。
そこで住宅ローンの借り換えを検討している方に向けて、「住宅ローンの借り換えって何?」という説明から手続きの方法などをわかりやすくまとめてみました。
住宅ローンの借り換えを検討しよう。お得になる目安とは?
住宅ローンの借り換えが本当にお得になるか?は返済状況などによって変わることがあります。そこでどういった場合だと住宅ローンの借り換えでお得になるのか?をまとめてみました。
住宅ローンの借り換えはいつがお得?
まずは住宅ローンの借り換えの基本を確認しておきましょう。
住宅ローンの借り換えとは、現在借りている住宅ローンから新たに別の住宅ローンへ組み直すこと。
- 今より低金利な住宅ローンへの借り換えで、返済総額を減らすことができる。
- 金利の上昇リスクに備えた固定金利ローンへの借り換えで、リスクを抑えることができる。
特に低金利の今なら少し前に借りている住宅ローンと比べて金利が下がっている場合が多く、住宅ローンを借り換えしやすいタイミングとなっています。
住宅ローンの借り換えは今するべきなのか?それとも金利が下がるまでまだ待つべきなのか?は悩むかもしれません。
こちらの記事でも住宅ローンの借り換えるタイミングについてご紹介していますので、よろしければどうぞ。
住宅ローンの借り換えvs繰り上げ返済どっちがお得?
住宅ローンの利息を減らす方法には借り換えの他にも繰り上げ返済があります。
繰り上げ返済は、返済残高の一部(または全額)をまとめて返済する方法のこと。
繰り上げ返済をすることで返済期間を短縮したり毎月の返済額を減らしたりできるので、総返済額を抑えることが可能です。
なんと言っても繰り上げ返済では確実に利息は減らせますし、繰り上げ返済で必要な手数料も無料もしくは有料だとしてもそこまで高額にならないことが多いです。
一方住宅ローンの借り換えでは金利差によっては返済額を減らすことも可能ですが諸費用がかかります。
こういった点から
- 借り換えの方がお得か?
- 繰り上げ返済の方がお得か?
について、住宅ローンの借り換えと繰り上げ返済を徹底比較!どちらを選ぶべき?の記事で検証しています。
住宅ローンの借り換える場合のメリット・デメリットとは?
今までは住宅ローンの借り換えは節約につながるからおすすめ、と紹介してきましたが実はデメリットも。そこで、住宅ローンの借り換えにおけるメリットとデメリットをご紹介したいと思います。
住宅ローンの借り換えにおける「メリット」「デメリット」
住宅ローンの借り換えにおけるメリットは次のとおりです。
- 低い金利に借り換えることで返済額を減らせる
- 金利タイプを変更することで、金利上昇リスクを抑える
例えば金利3%→1%に変えるだけでも、だいぶ返済額は減らすことが可能です。また変動金利で借りている人も低金利のうちに全期間固定金利へと借り換えれば、この先の金利上昇リスクに備えられますよね。
しかし住宅ローンの借り換えにもデメリットがあります。
住宅ローンの借り換えで大きなデメリットとなるのは、諸費用がかかることです。
詳しくは 住宅ローンの借り換えは本当に得する?メリットとデメリットを解説の記事をご覧ください。
番外編:名義変更のために住宅ローンの借り換えを使う場合
住宅ローンの名義変更ってご存知ですか?例えば離婚時や親子間で住宅ローンを引き継ぎたい場合に名義変更の手続きをします。
しかし、基本的には住宅ローンの名義変更を銀行側は認めてくれません。そこで住宅ローンの借り換えをすることによって名義変更してしまうという方法をこちらの記事でご紹介しました。
- そもそも住宅ローンの借り換え審査に通らない可能性※
- 贈与が発生する可能性
という2つのデメリットもありますのでご注意ください。
住宅ローンの借り換え手続きから保険・年末調整の手続きまでを解説
繰り上げ返済と異なり住宅ローンの借り換え手続きは少し手間がかかります。なぜなら新たに住宅ローンの契約を結ぶことになるからです。
ここでは住宅ローンの借り換え手続きや借り換え完了後の手続き(年末調整)についてまとめてみました。
住宅ローンの借り換え手順をおさらい
住宅ローンの借り換え手順は次の3ステップです。
- 住宅ローンの借り換え先へ申し込み
- 審査(事前審査→本審査)
- 契約
もちろん住宅ローンの借り換えでも審査はあります。
審査の間に現在借り入れている金融機関と借り換えについてやりとりする必要はありますが、無事に審査を通過すればあとは契約だけ。
審査に必要な書類や金融機関選びのために代行業者を使った方がいいの?といった疑問はこちらの記事でお答えしています。
住宅ローンの借り換えで火災保険はどうする?
住宅ローンを借り換える手続きの途中でふと、「あれ…?」となりやすいのが火災保険ではないでしょうか?
結論から言うと、住宅ローンは変えても火災保険はそのままで問題ありません。
火災保険で見直すべきポイントは次のとおりです。
- 契約金額の設定方法(再調達価額or時価)
- 補償の範囲(家財、地震、盗難など)
- 地震保険の有無
- 免責金額
- 契約期間
住宅ローンの借り換えにおける火災保険の見直しについては、火災保険は継続or見直し?住宅ローンを借り換える場合の選択肢とは?で解説しています。
住宅ローンの借り換え完了!その後の年末調整で注意する点
やっと住宅ローンの借り換え手続きが完了してひと息ついたところで…最後まで手を抜けないのが年末調整での手続きです。
特に住宅ローン控除の適用を受けている方。
住宅ローンの借り換え時期によっては年末調整に書類が間に合わないことも。また借り換え後の返済残高によっては計算方法に気をつけないといけない点もあります。
正しく住宅ローン控除の適用を受ける前に、ぜひ一度こちらの記事で内容を確認していただけたらと思います。
こんな落とし穴も?住宅ローンを借り換える場合の注意点とは?
住宅ローンの借り換えに成功したら金利差の分、利息が浮いてお得!と喜んでいるあなた。
住宅ローンの借り換えで気をつけるべき注意点についてご紹介します。
住宅ローンの借り換えで気をつけるべき注意点とは?
住宅ローンの借り換えを検討している方は以下の項目に要注意です。
- 借り換えは手間がかかる
- 諸費用がかかる
- 金利変動のリスクがある
住宅ローンの借り換えは繰り上げ返済と違って手続きが意外と大変。さらに諸費用もかかります。
したがって事前にシミュレーションする場合は必ず諸費用分を差し引いても節約になるのか?を計算するようにしましょう。
また、固定金利から変動金利に借り換えた場合は金利変動のリスクも忘れずに。
こういった注意点については、【ここに注意!】住宅ローンの借り換えで気をつける点を解説しますで詳しく解説しています。
住宅ローンの借り換えでは「諸費用」がかかる!
住宅ローンの借り換えでは諸費用が必要となります。例えば事務手数料や登記費用などが必要です。
大事なのはこれら諸費用も含めて計算した結果、返済額を減らせるなら住宅ローンの借り換え効果があるということ。
諸費用を含めずシミュレーションしてしまうと損してしまうこともあります。こちらの記事で確認してくださいね。
住宅ローンの借り換えができない場合とは?
金利差の条件は満たしていたのに、まさかの住宅ローンの借り換えが失敗に終わることもあります。
例えば
- 最近転職や独立により年収がダウンした方
- 健康状態に問題がある方
- 他の借り入れ(車や教育ローンなど)がある方
- 直近でクレジットカードや携帯電話料金の滞納などがある方
もしこれらの条件に当てはまる場合は住宅ローンの借り入れが難しくなってしまいます。
条件面で心配な方は、審査の条件に気をつけよう!住宅ローンの借り換えができない場合とはでも詳しく解説していますので確認しておきましょう。
低金利のうちがチャンス!住宅ローンの借り換えを検討しよう
特に今は低金利が続いている日本。金利が低いうちに住宅ローンの借り換えをしておくと、毎月の固定費を減らすことができ、その分家計にもゆとりができます。
今はインターネットでも借り換えのシミュレーションできます。住宅ローンの借り換えに興味がわいてきたところで、まずは実際に行動に移すところから始めてみましょう!
借り換えは、お得にローンを返済していくために有効な手段です。
しかし、相応の手間や時間がかかってしまうため、手軽に月々の返済額を抑えたいという場合には繰り上げ返済の方がよい場面もあります。
シミュレーションやFPなどの専門家への相談を上手に使い、ベストな方法を選択してください。
4年ほど専任の宅建士として不動産業者に勤務し、現在はマンション管理士・消防設備士として独立。
宅建士としての知識や立場を活かし、不動産売買時の疑問点などの相談を受けている。