住宅ローン控除
住宅ローン控除はリフォーム時も受けられる?控除以外の減税方法とは?

住宅ローン控除はリフォーム時も受けられる?控除以外の減税方法とは?

家を買って住宅ローンを組んだ時には、ぜひ利用したいのが住宅ローン控除です。しかし実は、住宅ローン控除は家を買った時だけではなく、リフォームをした時にも利用することができます。

このページでは、リフォームで住宅ローン控除を受けるための条件を説明していきます。また、住宅ローン控除以外の減税措置についても解説します。

リフォームで住宅ローン控除を受けるための7つの条件

リフォームをした時に住宅ローン控除を受けるためには、以下の7つの条件を満たす必要があります。

  • 自宅であること。
  • 大規模な改修であること。または省エネ改修などであること。
  • その年の所得が3000万円以下であること。
  • 増改築後の家の床面積が50平方メートル以上であること。
  • 工事費用が100万円以上であること。
  • 10年以上のローンを組んでいること。
  • 前後5年の間に軽減税率の特例などを受けていないこと。

自宅である

控除を受けるためには、リフォームする物件の所有者が申請者本人でなくてはいけません。他人名義の物件をリフォームする場合には、控除を適用できません。

また、物件のおもな使用目的が居住用でなくてはいけません。事務所や店舗として利用するために改修した場合などでは控除不可となります。ただし、居住用と仕事用で併用する場合は、控除対象になります。

リフォーム工事が完成してから6ヶ月以内に居住する必要があり、なおかつ年末の時点まで住み続けている必要があります。

2つ物件を持っていて、両方とも住むのに使っている場合はどうなるんですかの?
その場合は、より使用率の高い一軒だけが控除対象になります。年間に数ヶ月程度住んでいたとしても、別荘には控除が適用されないということですね。

大規模な改修であるか省エネ改修などである

小さなリフォームでは控除対象になりません。一定基準以上の規模の工事が行われる必要があります。

具体的に言うと以下のようものです。マンションなどの区分所有建物の場合は、自分に所有権がある場所のみが対象となります。

  • 壁、柱、床、はり、屋根、階段のいずれかの過半を修繕・模様替えする場合。
  • 居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関、廊下いずれかの床か壁の全部を修繕・模様替えする場合。

また、工事規模以外にもう一つ条件があり、以下のどれかを満たしている場合は、小規模なリフォームでも控除を受けられます。

  • 国が定めた基準に従った「耐震補強」のための修繕や模様替え。
  • 国が定めた基準に従った「バリアフリー」のための修繕や模様替え。
  • 国が定めた基準に従った「省エネ」のための修繕や模様替え。

その年の所得が3000万円以下

控除申請をする年の所得が、3000万円以下でなければいけません。年収ではなく「所得」である点には注意してください。

また、最初の年に所得が3000万円以上だったとしても、その後所得が3000万円未満になったら、その年は控除申請が可能です。

増改築後の家の床面積が50平方メートル以上

リフォームした後の床面積が50平方メートル以上でなくてはいけません。つまりリフォーム前は50平方メートル以下の床面積であったとしても、増築で広くなれば控除対象になるということです。

家の一部を事務所などにしている場合でも、事務所部分も床面積に含めることができます。ただし、床面積の半分以上が居住用として使われていなければいけません。

妻と半分づつの持ち分で登記しているのじゃが、床面積も半分で計算しないといけないんですかな?
いえ、その場合は持分比率は気にせず、建物全体の床面積で計算して大丈夫ですよ。

工事費用が100万円以上

リフォーム工事にかかった費用が「100万円」を超えていなくては、控除を受けられません。

補助金などを貰っている場合、その補助金を引いた後の金額が100万円以上でなければいけません。つまり工事費が100万円でも、10万円の補助金を貰っていた場合、控除対象にならないということです。

また、工事代金の半分以上が、居住スペースの修繕や模様替えの費用でなくてはいけません。たとえ自宅として使っていても、リフォーム工事費の過半が事務所などの模様替え費用だと控除を使えません。

10年以上のローンを組んでいる

工事費用を10年以上のローンを組んで払う必要があります。

借りる相手にも指定があり、銀行などの金融機関や住宅金融支援機構などの独立行政法人であることが条件となります。家族や知人からお金を借りた場合は、控除対象となりません。

ただし、会社が0.2%以上の利子を取る場合は、勤めている会社からの債務でも住宅ローン控除を使うことが可能です。

前後5年の間に軽減税率の特例などを受けていない

リフォームした年とその前後2年間の間に「長期譲渡所得の課税の特例」などを受けていると、住宅ローン控除を使用できません。

具体的には、租税特別措置法の31条の3第1項、35条1項、36条の2、5、37条の5、旧租税特別措置法37条の9の2が、控除対象外になる課税の特例となっています。

これらは、居住用の建物を譲渡した場合や買い替えた場合に受けられる、課税に対する特例です。詳しくは税務署や不動産会社などに確認してみてください。

リフォームをした年に、他の家を売却して課税の特例を受けたとします。この場合、住宅ローン控除を受けられないのは最初の3年間だけです。4年目からは、住宅ローン控除を受ける事が可能です。

住宅ローン控除以外の減税:ローン型減税

リフォーム時に受けられる減税措置には、住宅ローン控除以外にもあります。ここではローン型の減税措置について説明します。

ローン型減税は、リフォーム時にローンを組んだ時に受けられる減税措置です。住宅ローン控除が「10年以上」のローンで適用され10回の控除であるのに対して、ローン型減税は「5年以上」のローンに適用され5回の控除になります。

ローン型減税には、「バリアフリー改修促進税制」「省エネ改修促進税制」「同居対応リフォーム」の3つがあります。

「バリアフリー改修促進税制」の場合、高齢者、要介護者、要支援者、障害者が居住する家をバリアフリー化した時に減税措置を受けられます。

「省エネ改修促進税制」は、一定基準の断熱工事をした場合に受けられる減税措置です。

「同居対応リフォーム」は、調理室、浴室、便所、玄関などを増設し、家を同居に対応させた時に減税措置を受けられます。

※コチラの特集記事もご覧ください

うちはバリアフリーと同居対応をいっしょにやるつもりなんじゃが、どっちの減税を選んだほうが得なんですかのう。
ローン型減税は、それぞれの条件に対応する工事をしていれば、全部組み合わせて利用することができますよ。ただしこれらを、住宅ローン控除と組み合わせることはできません。

ローン型減税の控除額

控除額は、以下のAとBを足したものになります。

  • A.バリアフリーや断熱などの工事費の2%(対象工事費の上限は250万円)。
  • B.バリアフリーや断熱など以外の改修工事費の年末ローン残高の1%。(Aと合算して1000万円が対象工事費の上限)

Aが250万円の2%で5万円、Bが750万円の1%で7万5千円、合計12万5千円が1年間の控除額の上限になります。これが5年分ですので、最大控除額は62万5千円となります。

住宅ローン控除以外の減税:投資型減税

投資型減税は、ローンが不要な減税措置です。そのため、控除されるのは1年分だけとなります。

投資型減税は、「バリアフリー」「省エネ」「同居対応」「耐震」の4つで受けられます。

耐震以外の3つは、ローン型減税の場合と同じものです。「耐震」は、耐震基準に適合するよう改修した場合に受けられる減税措置です。

こちらの減税措置も、いろいろ組み合わせるんですかな?
投資型減税同士は、それぞれ組み合わせて利用できます。でも投資型減税とローン型減税を組み合わせることはできませんし、住宅ローン控除とも組み合わせられません。ただ、一つ例外があります。
ほう、例外ですと?
ええ。耐震補強の減税は、住宅ローン控除も含めて、他のすべての減税措置と組み合わせる事ができるんです。

投資型減税の控除額

投資型減税の控除額は、控除対象費用の「10%」となっています。

控除対象になるのは、バリアフリーならバリアフリーに関連した工事費のみです。

ただし工事代金がそのまま控除対象金額になるわけではなく、国土交通大臣が定める「平均工事費用」を基準に算定されます。

たとえば、車椅子で移動しやすくするために出入り口を広げる工事なら、1箇所につき189900円などと決まっています。

また、それぞれ控除対象の上限額が以下のように決められています。

  • バリアフリーなら200万円。
  • 省エネなら250万円。太陽光発電を併設する場合は350万円。
  • 同居対応なら250万円。
  • 耐震リフォームなら250万円。

リフォームで住宅ローン控除を使うには大規模修繕が必要

リフォームでも住宅ローン控除は受けられます。しかし工事の規模が大きく、工事費が多額であることが条件になります。

住宅ローン控除以外でも、ローン型減税や投資型減税といった制度があります。ただしこちらは、バリアフリーや耐震補強など、一定の基準を満たさなければ利用できません。

どれを利用するのが得になるかは、ケースバイケースになります。自分の状況を当てはめて、慎重に検討する必要があるでしょう。