老後に必要な資産
公的年金だけで長生きリスクの対処は無理!オススメの資産運用は?

公的年金だけで長生きリスクの対処は無理!オススメの資産運用は?

「長生きリスク」とはどういう意味か知っていますか?

長生きリスクとは、長生きすることで亡くなる前に貯蓄が底をつき、金銭的に苦しい状況になるリスクのことです。

「100年生きる時代」と言われる現在、老後の貯蓄が十分にないと「貯金を使い切って、生活費が足りない」「病気にかかっても、お金がないから病院に行けない」など悲惨な老後生活を送ることになりますよ。

この記事では、長生きリスクとは何か、公的年金だけで老後生活を送るのがなぜ難しいのかお伝えします。

長生きリスク対策として利用したい個人年金や、老後の収入を増やすのにオススメの資産運用方法も紹介するので参考にしてください。

長生きリスクとは『死亡前に老後資金が底をつく危険性』のこと

「長生きリスク」とは、自らが予想していたより長生きすることで予期せぬ支出が生じ、生存中に老後資金が枯渇してしまうこと。

「長生き」と聞くと「健康」「元気」などポジティブなイメージをもつ人も多いと思いますが、長く生きれば生きるほどお金はかかるものです。

年齢的・体力的な理由などにより、老後は十分な収入を得るのも難しくなります。

また年を重ねるごとに知能や身体能力は衰え、自分ひとりの力で通常の生活を送ることが難しくなることも。

この場合医療・介助などの有償サービスを利用しなければならず、さらに出費がかさみ、貯蓄が底をつくリスクが高くなるのです。

ちなみに、老後に貯蓄がなくなり生活が苦しくなることを「老後破産」といいます。老後破産の実態や老後破産の原因、いまからできる対策については「老後破産したらどうなる?原因と老後破産予備軍にならないための対策」を読んでみてください。

「公的年金だけで老後生活」は難しい!今後は年金額が減る可能性も

たしかに高齢になってくると収入を得るのが難しいので、長生きリスクのことを考えると怖いですね。

でも老後は国民年金や厚生年金をもらえるから、大丈夫なんじゃないですか?

たしかに人によっては、公的年金だけで暮らせる人もいます。しかし次のような理由により、公的年金だけで老後の生活費などを賄える可能性は低いと考えられるんです。
国民年金・厚生年金だけで老後を過ごすのが難しい理由
それぞれの理由について、順番に説明しますね。

理由1:公的年金の支給額は生活費としては少ないから

「老後の収入は年金だけで十分だろう」「今より質素な生活をすれば、年金だけでもどうにかなるだろう」と思う人もいるかもしれません。では年金は実際どれくらい支給されるのでしょうか?

金融広報中央委員会が公表した「平成28年二人以上世帯調査」によれば、老後の最低予想生活費は約27万円。

しかし夫が会社員(厚生年金の受給者)、妻が専業主婦の場合は、夫婦で合算した年金月額は22万円くらいが一般的です。また2人とも国民年金を受ける場合は、満額支給であっても月額13万円ほどしか受け取れません。

このように考えると、公的年金だけで老後生活を送るのは難しいと考えられますね。

ちなみに国民年金については「国民年金とは?仕組みなど分かりやすく解説します!」、厚生年金については「意外と知らない厚生年金の仕組みとは?保険料から支給額まで解説!」で、詳しい内容を説明しています。ぜひ読んでみてください。

理由2:公的年金の支給額は今後減る可能性が高い

「世代別賦課システム」という公的年金のシステムからも、年金収入だけでは長生きリスクが高いといえます。

えーっと・・・「賦課」ってなんて読むんですか?
「ふか」と読みます。「世代別賦課システム」とは、現在働いている現役世代が、年金受給者へ支給するお金を負担する仕組みのことです。

「少子高齢化によって労働人口が減少する」と見込まれている日本では、今後の年金額が減る可能性が高く、公的年金だけでは暮らせない人がさらに増えると予想されます。

長生きリスク対策にオススメな個人年金保険とは

長生きリスクについてのお話を聞いてたら、なんだか不安になってきちゃったわ・・・。自分の余命や、自分が年金をもらう頃の支給額なんてわからないもの。

何か、今からできる対策はないですか?

長生きリスクを回避するには、早くから対処することが重要です。なかでも「個人年金」はオススメですよ。

個人年金とは、個人で保険会社などの金融機関と契約し、掛け金を積み立てる年金保険のこと。ある一定の年齢になったら、積立金と利息を「年金」として受け取ることができます。

公的年金は一定の条件を満たせば自動的(強制的)に加入者となりますが、個人保険は「任意で加入できる」というのが特徴です。

個人年金は金融資産運用商品の一種。一般的には、支払った保険料の掛け金に対して、受け取る保険金の割合が多いです。したがって資産運用機能の指標である返戻率※に注目し、保険契約を選択することになります。

※返戻率とは

支払った保険料に対して、受け取る保険金総額がどのくらいの割合かを示すものです。

個人年金には「終身年金」と「確定年金」、「夫婦年金」の3種類があり、次のような違いがあります。

個人年金の種類と特徴
種類 特徴
終身年金 契約時に定めた年齢から死亡するまで年金が支給される
確定年金 契約時に定めた期間※に年金が支給される
夫婦年金 夫婦いずれかが生きていれば年金が支給される
※5年・10年・15年など
俺はまだ独身だから、個人年金に加入するなら「確定年金」か「終身年金」を選ぶことになるな。やっぱり「終身年金」のほうが、年金をずっともらえて安心っすよね?
たしかに年金を一生涯受け取れるのは、終身年金の大きなメリットです。しかし確定年金のほうが、支払った保険料よりより高い金額を受給しやすいとも言われているんですよ。

では次の項目で、確定年金と終身年金を比較してみましょう。

個人年金に加入するなら『終身年金』と『確定年金』どっちにすべき?

長生きリスク対策としてオススメの個人年金は、「確定年金」と「終身年金」どちらを選択すべきなのでしょうか?

2つの違いを、もう少し詳しく見てみましょう。

終身年金・終身年金の違い
終身年金 確定年金
年金の支給期間 一生涯受け取れる 生死にかかわらず、契約時に決めた期間中に受け取れる
支給総額 長生きすればするほど増える 契約時に決めた金額
死亡時の対応 ・受け取りが終了する
・契約時に別途設けた保証期間があれば、その期間中も支給される
・残りの金額は遺族が年金か一時金として受け取れる
ふむふむ、違いはわかったぞ。でも結局どっちがいいんだ・・・?
メリット・デメリットを見てみれば、どちらが自分に合っているかわかりますよ。

終身年金のメリット・デメリットは次のとおりです。

終身年金のメリット・デメリット
メリット ・生存中ずっと受け取れる
・保証期間中に利用者が死亡した場合は、遺族が年金を受け取れる
デメリット ・保険料が確定年金より高め
・受給期間が短いと損をする
・保証期間付きでない場合は、死亡と同時に支払いが終了する

終身年金の一番のメリットは、やはり「年金を一生涯受け取れる」こと。

そして終身年金には「保証期間」を設けられるものがあります。保証期間内であれば、利用者(年金の受給者)がなくなった場合には遺族に年金が支給されるのです。

しかし保険料は確定年金に比べると高め。利用者の受給開始から死亡までの期間が短いと、元本を回収しきれないため損をしてしまいます。

続いて確定年金のメリット・デメリットを見てみましょう。

確定年金のメリット・デメリット
メリット ・保険料が終身年金より安い
・受給期間中に利用者が死亡した場合は、遺族が年金を受け取れる
デメリット ・受給の設定期間が短いと老後破産の可能性が高まる

確定年金のメリットは、終身年金に比べ保険料が安いこと。

積立期間中の金銭的な負担を抑えられますし、死亡しても遺族が受け取れるため、支払った元本を回収しやすいです。

ただし受給期間を短く設定してしまい、予想以上に長生きした場合は、老後破産に繋がる恐れもあります。

終身年金は長生きするほど得な印象ですね。長生きリスクの心配がなさそう。でも保険料は安く抑えたいし、元はきっちり取りたいから、確定年金を利用したいです!
そうですね。確定年金は、受給期間と保険料を適切に設定できればとてもお得です。

「確定年金」と「終身年金」はどう違うのか、どちらを選ぶべきかなどについては「個人年金は終身年金を選ぶと損!?その真偽をチェック」で詳しく解説しています。

個人年金は、中途解約すると元本割れしてしまいます。また保険会社が破綻してしまうと、もらえる年金が本来より少なくなってしまう恐れも。

個人年金を利用する前に「申し込む前にチェック!個人年金のメリットとデメリット」もチェックしておきましょう。

長生きリスク対策としてオススメの資産運用を紹介!

個人年金以外にも、長生きリスクへの対策があれば知りたいです!
では今度は、長生きリスク対策にオススメの資産運用を紹介します。

老後資金をしっかり確保したい人にオススメなのは、次の3つの資産運用です。

長生きリスク対策にオススメの資産運用

40代~50代などの方はもちろん、「20代~30代のうちに資金を増やしておきたい!」という方もぜひチェックしてみてくださいね。

それぞれの内容や特徴について説明します。

長生きリスク対策にオススメの資産運用1:積立NISA

「つみたてNISA(積立NISA)」とは、2018年から2037年まで、日本国内に住む20歳以上の人が利用できる少額投資非課税制度のこと。

「資産運用をして得た利益に税金がかからない」というのは、通常のNISAと変わりません。

「積立NISA」と「NISA」の違いは、次のとおりです。

積立NISAとNISAの違い
積立NISA NISA
非課税投資枠 40万円/年 120万円/年
非課税期間 最長20年間 最長5年間
口座開設期間 2037年まで 2023年まで
対象商品 一定の要件を備えた投資信託など ・上場株式
・ETF
・投資信託など
ロールオーバー※ 不可
※保有商品を移行すること

非課税期間は、NISAが5年間なのに対し、積立NISAは最長20年間と長くなっています。

ただし通常のNISAの年間投資可能額の上限が120万円なのに対し、積立NISAの場合は上限40万円と低め。投資方法は「積立投資」に限られます。

また翌年の非課税枠へ繰り越すことはできません。

積立NISAの仕組みや運用方法などについては「つみたてNISA(積立NISA)完全ガイド!メリットを活かす極意」で説明しているので、こちらも参考にしてください。

長生きリスク対策にオススメの資産運用2:個人向け国債

個人でも購入しやすくした国債を「個人向け国債」といいます。

そもそも「国債」って何なんすか・・・。
「国債」の正式名称は「国庫債券」で、国(日本)が発行する債券のことをいいます。簡単に言えば、国の借金ですね。
国の借金・・・?
ええ。「債券を購入する」ということは「国にお金を貸す」というのとほぼ同じです。

個人向け国債は1万円から購入可能。

「個人向け国債」を購入すると、国から定期的に利息が支払われます。一定期間を過ぎれば、購入金額の一部または全部を換金することが可能です。

個人向け国債には、次の3種類の満期・金利タイプがあります。

個人向け国債の種類
  • 3年債(固定金利型)
  • 5年債(固定金利型)
  • 10年債(変動金利型)

「固定金利型」は利率が変わらない金利タイプ、「変動金利型」は利率が半年ごとに変わる金利タイプです。

個人向け国債には、次のようなメリットがあります。

個人向け国債のメリット
  • 国が発行するので安心感がある
  • 元本割れしない
  • 1万円から購入できる
  • 中途換金も可能※
  • 0.05%の最低金利保証がある
※発行後1年以上経過すれば可能で、一定金額が差し引かれる

個人向け国債なら、経済環境などの影響で金利が下がった場合も、0.05%の最低金利保証が設けられており、これより低い金利に下がることはありません。

個人向け国債の概要や購入方法などについては「個人向け国債の仕組みからメリット・デメリットを解説します」のカテゴリーから、さらに詳しく見ることができます。

定期預金

定期預金とは、設定した期間のあいだ金融機関にお金を預け入れること。

銀行などの金融機関によっては、預入期間や預入金額の異なるさまざまなプランを設けています。例えばみずほ銀行の場合、定期預金商品は次のとおりです。

みずほ銀行の定期預金商品
商品 特徴
みずほスーパー定期 ・預入期間は1カ月から10年※
<スーパー定期>
・1円以上300万円未満を預入可能
<スーパー定期300>
・300万円以上を1円単位で預入可能
みずほ変動金利定期預金 ・預入期間は3年
・6カ月ごとに金利が見直される
みずほ大口定期預金 ・預入期間は1カ月から10年※
・1,000万円から預入可能
みずほ期日指定定期預金 ・預入後1年を経過したら満期日を指定できる
みずほ積立定期預金 ・自動的に積み立てられたお金が、指定日に1つの定期預金にまとめられる
・5,000円から積立可能
1カ月・2カ月・3カ月・6カ月・1年・2年・3年・4年・5年・6年7年・10年

定期預金には、次のようなメリットがあります。

定期預金のメリット
  • 普通預金よりも利息が高い
  • 元本割れしない

つまり普通預金よりもお金を増やしやすいうえに、元本割れのリスクがないという安心感もあるのです。

「預入期間は原則お金を引き出せない」というデメリットもあります。しかし簡単に引き出せない分お金を貯めやすいため、「ついついお金を使ってしまうので貯蓄が苦手」という人にもオススメです。

定期預金と普通預金の違い・上手な定期預金の方法を知りたい方は「知っているようで知らない!定期預金の仕組みとは」のカテゴリーもチェックしてみてください。

資産運用って、いつから始めればいいんだろう?
長生きリスクに備えるには、若いうちからに老後資金の準備をする必要があります。

どのような方法で資産運用を行うか迷う場合は、ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談してみるのもいいでしょう。

老後資金の貯蓄をいつから始める必要があるのか知りたい方には、当サイトの記事「★内部リンク予定」、老後資金がいくら必要か確認したい人には「老後の資産や貯金はいくら必要?生活費の必要額を解説します」もオススメです。

長生きリスク対策は必須!年金保険などで貯蓄しておこう

長生きすればするほど、老後破産の可能性が高まる「長生きリスク」。

それを防ぐには、若いうちから貯蓄しておくこと 、老後の収入源を増やすことが重要です。

公的年金だけでは生活費を賄うのが難しいうえに、今後支給される年金は少なくなる可能性も高いといわれています。元気に働けるうちに積立NISAや国債を利用したり、個人年金で積み立てたりして、老後資金を増やしておきましょう。

また当サイトでは、ほかにも老後の収入源(不労所得・勤労所得)を増やす方法も紹介しています。詳しくは「老後の収入を得る方法を紹介!貯蓄・公的年金と合わせれば安心」を読んでみてくださいね。

※記載の情報は2018年6月現在のものです。