
葬儀の形式9種類を紹介!それぞれの特徴と自分や家族にあった選び方
葬儀といえば、家族や親族、親しい友人だけでなく、近所の人や仕事上の関係者など多くの人が訪れる儀式でした。ですが、近年では近所の関わりが薄くなりつつあることもあり、より小規模な葬儀が主流となりつつあります。
この記事で紹介する葬儀の種類は以下の9つ。
- 一般葬
- 社葬・合同葬
- 市民葬
- 家族葬
- 密葬
- 一日葬
- 直葬
- 生前葬
- 音楽葬
万が一の場合にどのような葬儀にするのか迷わないよう、親がどのような形式の葬儀を望んでいるのか話し合いをしておきましょう。
多くの人に見送られる3つの葬儀「一般葬」「社葬・合同葬」
一般的な葬儀のイメージといえば、家族や親族、友人だけでなく、近所の人など多くの人が集まるもの。そのように多くの人に見送られる葬儀の種類は以下の3つ。
- 一般葬
- 社葬・合同葬
これら3つの葬儀の最も大きな違いは、主催する人が誰なのかということ。
一般葬の場合の主催は家族、社葬や合同葬の場合は会社と家族、市民葬の場合は自治体と葬儀社となります。
一般葬とは?最もスタンダードな葬儀の種類
日本で最もスタンダードな形式の葬儀のこと。家族や友人、近所の方など、故人とゆかりのあった人々が葬儀に訪れます。
一般葬は最もスタンダードな葬儀であり、交友関係が広かった方や華やかな葬儀にしたい方におすすめの葬儀です。
会社や家族で葬儀を行う社葬・合同葬
社葬・合同葬とは会社の代表が亡くなった場合や殉職した場合に行われる葬儀のこと。社葬は会社が主体、合同葬は会社と家族が主体となり行う葬儀のことを指します。
社葬や合同葬の場合は会社が葬儀を行うため、とても規模の大きな葬儀となるもの。
そのため、まずは家族のみで密葬を行い、そののちに社葬や合同葬を行います。
小さな規模で行える家族葬・密葬・一日葬・市民葬・直葬
家族や親族、親しい友人のみを集めて行われる小さな規模の葬儀は、最近増えつつある葬儀の形式です。
小規模の葬儀で代表的なものは以下の5つ。
- 家族葬
- 密葬
- 一日葬
- 市民葬・区民葬
- 直葬
これら5つの葬儀は、どれも小規模な葬儀です。
ただし、通夜や葬儀といった儀式をしっかりと行うのかどうかという点が異なります。
通夜や葬儀をしっかり行うものと、通夜を省略したもの、火葬のみを行う葬儀などがあります。
家族葬は身内だけの落ち着いた雰囲気で行う葬儀
家族や親族、親しい友人など、身内だけで行う葬儀の形式のこと。招く人の数が10~30人ほどと少ないのが特徴です。
家族葬は落ち着いた雰囲気のなか身内だけで葬儀を行いたい人向けの葬儀の形式です。
家族葬の特徴は、小規模ではありながらも通夜や葬儀といった儀式はきちんと行うこと。
そのため、小規模の一般葬ともいえます。
家族葬については次の記事で詳しく解説しています。
本葬の前に家族だけで行う密葬
密葬とは周りに亡くなったことを伏せて行われる葬儀の形式のこと。密葬の後に本葬がある場合がほとんどです。
密葬は社葬や合同葬など大規模に葬儀を行う場合に、本葬の前に行われる葬儀のこと。本葬の準備に時間がかかるため、先に家族との別れのみ密葬として行われます。
通夜を行わない一日葬
一般葬ならば別の日に行う通夜と葬儀を同じ日に行う葬儀のこと。通夜の儀式を省く場合がほとんどです。
葬儀は儀式が多いほど時間も費用もかかるもの。そのような負担を減らすことができるのが一日葬です。
葬儀自体はしっかりと行いたいものの、時間や資金面での負担を減らしたい方に向いている形式といえます。
一日葬に興味がある人は、次の記事も参考にしてみてくださいね。
市民葬は自治体と提携した葬儀社が行う費用の安い葬儀
市民葬は市や区などの自治体がサービスの一環として行っている葬儀のこと。自治体が葬儀社と共催して葬儀を行うことが多く、内容などは一律で決まっていることがほとんどです。
自治体が費用の基準を定めるため、一般葬と比べて費用が安くなることが多いです。
ただしオプションなどを追加していくと通常の一般葬よりも高くなってしまう場合も。メリットとデメリットは次の記事で詳しく解説します。
直葬とは?火葬のみを行う葬儀の種類
直葬は火葬のみを行う葬儀の形式のこと。儀式を行わないため、費用を安く抑えることができます。
費用を最も安く抑えることができる形式です。
自由な形式の葬儀「生前葬」「音楽葬」
近年増えつつあるのが、これまでの形式にはとらわれない自由な形式の葬儀。代表的な葬儀は以下の2つ。
- 生前葬
- 音楽葬
生きているうちに行う、宗教にこだわらずに行うなど、一般葬とは葬儀の形式などが大きく異なります。
生前葬として生きているうちにお別れの儀式を行う人も
生きている間に行う葬儀のことを生前葬と言います。感謝やお別れの気持ちを自分で伝えておきたい人に向いている葬儀です。
生前葬は、自分が亡くなる前に自分で葬儀を企画して行うことが多く、自分でプロデュースしたい人に向いている葬儀といえます。
ただし逝去後に葬儀費用を減らす目的で生前葬を行うには注意が必要です。理由は次の記事で詳しく説明しますね。
読経を行わない代わりに音楽を流す新しい葬儀「音楽葬」
音楽葬では、故人が生前好きだった音楽を流すことができるため、故人の思い出を思い浮かべやすい形式の葬儀といえます。
ただし、年配の方などには理解してもらいにくいというデメリットも。行う場合は、周りの理解を得てから行いましょう。
参列者の人数が多いのであれば一般葬、少なければ家族葬というように、規模によって葬儀の形式をある程度絞ることができます。
また、宗教にこだわらない場合は自由葬を選択することも可能です。ただ、そうでない場合は儀式をしっかりと行う葬儀の形式にする必要があります。
親の希望する葬儀の種類は?うまく聞き出すコツも知りたい
親の葬儀の希望を聞き出すコツは、コミュニケーションの一環として聞き出すこと。
普段、コミュニケーションをあまりしないにも関わらず、葬儀の形式の話を急にしだすと「早く死んでほしいのか」などと怒られる原因となります。
そうではなく、まずは普段からコミュニケーションを頻繁にとるようにしてみましょう。そのうえで、どのような葬儀にしたいのか聞き出すのがおすすめです。
親と直接話すことが難しいと感じる人は、エンディングノートを書いてもらうのも1つの方法。
エンディングノートを書いてもらうことで葬儀だけでなく、さまざまなことに対しての希望を聞き出すことができます。まずは自分がエンディングノートを書いた後に親にもエンディングノートを書いてみたらと勧めてみましょう。
エンディングノートには葬儀以外の終活に必要なことも記載されています。ノートを書くメリットもぜひチェックしてみてくださいね。
親と葬儀について話をして希望を明確にしておこう!
さまざまな形式の葬儀が増えるにしたがって選択肢も増え、迷うことも。そのような場合には、親の希望を事前に聞いておくことができれば、万が一の場合に迷うことが減ります。
エンディングノートなどの力を借り、親がどのような葬儀の形を望むのか、話し合いをしてみましょう。