保険の基礎知識
積立保険(貯蓄型保険)とは?掛け捨てとの違いや仕組みを解説!

積立保険(貯蓄型保険)とは?掛け捨てとの違いや仕組みを解説!

貯蓄性のある「積立保険(貯蓄保険)」マイナス金利になり、金融機関では預金の利率が低くなりました。そんな時代ですが、積立保険はどのくらいの貯蓄性があるのか・どんな保険なのかメリットやデメリットも交えて詳しく説明します。

積立保険の特徴とメリット・デメリット

積立保険はその名の通り、保険料を払い込む度に積み立てられていく保険です。

積み立てられた分は解約時・満期時・万が一の場合に戻ってきます。

保険のタイプによっては満期がない保険もあります。貯蓄性が高い保険であれば、支払った保険料より多く保険金をもらえる場合も。そのため、保障のためだけではなくお金を運用するために保険に加入する人もいます。

生命保険以外にも建物の保障にも積立タイプはあります。

積立保険(貯蓄保険)と掛け捨て保険では仕組みが異なる

積立保険は解約や満期を迎えるとお金をもらえ、掛け捨て保険は解約してもほとんど戻ってこないので一見「積立保険」の方がお金をもらえて得なのでは?というイメージをもつ人もいます。

しかし掛け捨て保険は積立部分がないかわりに、積立保険より保険料が安いというメリットもあります。

掛け捨てタイプは更新型が特徴ですが、積立タイプには一生涯保障するものもあります。

自身の家族構成や預金など、ライフプランに合わせて掛け捨て保険と積立保険を契約し分けるようにしましょう。

積立保険のメリットとデメリット

積立保険のメリットとデメリットには以下のようなものがあります。

積立保険の4つのメリット
  • 目的に向けて貯蓄できる
  • 急な出費がある時に解約してまとめたお金がもらえる
  • 死亡保障への備えができる
  • 預金するよりも利率が良い
積立保険の3つのデメリット
  • 保険料が高い
  • すぐに解約すると元本割れする
  • 長期契約になってしまう

学資保険のように子どもの進学に向けて貯蓄をするなど、目的を持った貯蓄をする時に自動で引き落としされる保険を利用すれば苦手な人でも貯蓄をしやすくなります。

急遽まとまったお金が必要な時に保険を中途解約すれば、それまで積み立てていた部分を受け取ることができます。しかし、デメリットで挙げたようにすぐに解約すると元本割れをしたり100%以下の金額で返戻されます。

利率は預金よりも良いので、貯蓄がメインの保険の場合は長く契約していると100%以上になるものもあります。

積立保険にはどんな種類がある?

一般的に以下のようなタイプがあります。

学資保険

子どもの教育資金のために積み立てて、高校・大学進学のタイミングで満期をむかえます。親が契約者となり、契約者となる親に万が一のことがあった場合は保険料の払い込みが免除される仕組みもあります。

年金保険

3,000〜5,000円程度の少額で積み立てることができ、最低保証利率も決められています。中途解約をしなければ基本的に元本割れをすることはありません。

老後の備えとして積み立てて60歳〜65歳くらいで年金の支払いを開始することができます。50代でも加入はできますが、若いうちから加入することによってコツコツと高額な積み立てができます。

終身保険

万が一亡くなった場合・高度障害になった場合の保険です。満期がなく、万が一のことがあった時に契約は消滅します。被保険者に万が一のことがあった時の葬式費用に充てたり、相続税の節税に活用したりすることもでき残された家族のために備える保険です。

養老保険

老後に備えた満期のある保険です。満期があって終身保険のような死亡保障も備わっているのが特徴です。契約期間は30年くらいに設定されていて、50歳〜60歳くらいで満期を迎えるような形です。死亡保障と満期がセットになっているので、保険料が高めです。

保険会社によってプランなど仕組みは変わってくるので直接窓口で確認しましょう。

低解約返戻金型保険とは

保険料を支払っている間は解約返戻金が低く設定されている代わりに保険料は安いのが特徴です。保険料の払い込みを満了すると解約返戻率がアップするので、満了まで絶対に解約をしない人は高利率でオススメです。教育や老後の資金として貯蓄しましょう。

積立保険が向いているのはこんな人!

  • 子どもの教育資金や自分の老後の資金を貯金したいが、貯金が苦手な人
  • 亡くなった時に家族が困らないよう、お金を備えておきたい人
  • 相続の時に税金を節約したい人
  • 高利率を利用して、貯蓄を増やしたい人
まだ独身だし、保険に加入する必要はないかな〜。
配偶者や子どもの有無に関わらず、保険に加入している人はいます。自分の親より先に万が一のことがあるかもしれませんよ。
そうか!親のために保険に加入を考えておこうかな〜。
一生独身だとしても、年金や養老など自分の老後のための資産として残しておくことも出来るので検討してみましょう。

向いている人の例をあげていますが、将来のことはわからないので保険に入ろうか悩んでいる人は積立保険も検討してみましょう。

保険は節税になる?控除と税金の関係を解説!

生命保険は年末調整の時に生命保険料控除できますし、介護・医療保険や年金保険も対象となり、住民税と所得税の節税につながります。

所得税は最大12万円、住民税は最大7万円の控除が限度です。会社に提出する年末調整の用紙に記入すると、控除される税金分が還付されます。

控除に必要な証明書が加入している保険会社から届くので保管しておきましょう。失くしてしまったら、再発行できるので電話またはホームページで問い合わせてみてください。

また、亡くなった場合に家族へ遺産を分けると贈与税がかかります。

相続は相続人同士で金銭的なトラブルも起こりやすいですが、死亡保険金の受取人を指定できる上に非課税枠が設けられているのです。

実際にどのくらい非課税になるのですか?
非課税の額は「500万円×法定相続人数」で計算することができます。例えば、法定相続人が3人いたとしたら1,500万円の非課税限度額が設けられます。

相続人以外の人が死亡保険金を受け取った場合は非課税の対象とはならないので気を付けてください。

貯蓄の側面も持つ積立保険は資産運用にも活用できる!

積立保険は保険としての機能だけではなく、貯蓄としての機能も備わっています。うまく活用することで資産を増やすこともでき、まとまったお金が必要な時期まで貯蓄することもできます。

節税対策にも利用できるので残された家族の支払う相続税も抑えられるなど色々とメリットがある保険ですが、支払った保険料よりもらえる金額が低くなってしまうことがあるので注意が必要です。

保険会社によって多少の仕組みは異なるので、ファイナンシャルプランナーや各保険会社窓口に相談して検討しましょう。