デイケアでは専門職によるリハビリが可能!料金や対象者を紹介
デイケアとは、通所リハビリテーションのことです。
利用者は病院、診療所、介護老人保健施設(老健)に通い、リハビリ機器が整った環境で、理学療法士や作業療法士によるリハビリを受けます。
リハビリだけではなく、食事や入浴の介助、趣味活動などのレクリエーションも受けられます。
デイケアのサービス内容、1日の流れ、利用できる対象者や料金についてご紹介します。
デイケアとは?施設に通って専門的なリハビリを受けられるサービス
デイケア(通所リハビリテーション)では、病院や老健などの医療施設で、理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門職によるリハビリを受けられます。
日常生活をおくるための能力や動作(歩く、食べる、入浴する、家事をするなど)の維持と向上を目指すのが、デイケアの目的・役割です。
デイケアのサービス内容や、施設での過ごし方についてご紹介します。
デイケアのサービス内容とメリット!リハビリのほか入浴や食事も可能
デイケアで受けられるサービスには、以下のようなものがあります。
- リハビリ
- 健康チェック
- 食事、入浴、トイレの介護
- レクリエーション
リハビリだけではなくて、食事や入浴のサービスも受けられます。
レクリエーションとして、季節ごとの行事が開催されたり、書道や手芸などの趣味活動を行っているデイケアもあります。
デイケアでリハビリを担当するのは理学療法士などのリハビリ専門職
デイケアでは、以下のリハビリ専門職が医師の指示のもとでリハビリを担当します。
- 理学療法士
- 作業療法士
- 言語聴覚士
それぞれの専門分野については、コチラの「訪問リハビリテーションとは」の項目をご覧ください。
リハビリ専門職のほかに介護を担当するスタッフもいて、食事や入浴の介助を担当します。
デイケアに通うメリットは?家族にとってもメリットがあります
デイケアに通うメリットがあげてみましょう。
- 専門職によるリハビリが受けられる
- リハビリ機器が充実
- 通所することによって生活リズムができる
- 他の利用者との交流が刺激になる
- デイケア利用中、家族はリフレッシュできる
リハビリが必要で、家に閉じこもりがちなのを解消したい人にはピッタリですね。
利用者にとって良い効果があるだけではなく、家族にとっても介護から離れる時間を持てるメリットがあります。
デイケアでの過ごし方の例を紹介!朝から夕方までのスケジュール
デイケアでは、どのように1日を過ごすのでしょう。朝から夕方まで利用する場合について紹介します。
10:00 リハビリ、入浴、趣味活動(レクリエーション)
12:00 昼食、口腔ケア、休憩
13:15 体操、リハビリ、入浴、趣味活動(レクリエーション)
15:00 おやつ
15:30 集団でレクリエーション
16:15 施設出発、帰宅
これは例ですので、施設によって過ごし方は異なります。「レクリエーションが開催されているけれど、参加しない」という人もいます。
デイケアを利用できるのはどんな人?利用対象者と利用方法
デイケアを利用できるのは、要介護認定を受けている人です。
要支援の場合は「介護予防通所リハビリテーション」を利用します。
利用できる人の条件や利用方法を紹介します。
デイケア利用には要介護認定が必要!要支援なら介護予防デイケア
デイケアを利用できるのは、要介護認定を受けた人です。要介護度によって、利用するサービスが異なります。
要介護度 | 利用サービス |
---|---|
要支援1~2 | 介護予防通所リハビリテーション |
要介護1~5 | 通所リハビリテーション |
寝たきりなどで施設に通えない状態の人は、訪問リハビリを利用できます。
訪問リハビリについては「訪問リハビリテーションとは?特徴や通所リハビリとの違いを紹介」で紹介しています。
デイケアの利用方法は?利用開始までの手続きを紹介
デイケアを利用したい場合、要支援1~2なら地域包括支援センター、要介護1~5なら担当ケアマネージャーに相談します。
利用開始までのおおまかな流れを紹介します。
- ケアマネージャーに相談
- 施設の見学・体験
- 必要書類の提出
- 施設で利用可否の判定
- 契約、利用開始
「希望施設に空きがあれば、誰でも利用できる」とは限りません。安全にリハビリが行えるかなどを施設側が検討してから、通所可能になります。
デイケア施設の選び方のポイント!短時間利用可能な施設もあり
施設を選ぶときには、以下のポイントを確認しましょう。
- スタッフの雰囲気や対応に好感が持てるか
- プログラム(レクや機能訓練)が本人にあうか
- 食事の味
- 食事制限や流動食への対応
- 設備(トイレ、お風呂など)
- 送迎の時間や方法
- 利用希望曜日に営業している・空きがある
- 利用時間が希望に合う
食事、入浴、レクリエーションなどは行わず、短時間でリハビリのみを行うデイケアもあります。
「集団でのレクが嫌」という人は、リハビリのみを行う施設の利用を考えてみるのはいかがでしょうか。
デイケアの利用料金はデイサービスより高め!料金の目安を紹介
デイケアの料金は、施設の規模や利用する時間の長さによって変わります。
また、送迎は基本料金に含まれていますが、食費、紙おむつ代、レクにかかる材料費などは利用者が別途負担します。
デイケア利用にかかる費用についてご紹介します。
要支援1~2の基本料金は月額制!必要なサービスを組み合わせて利用
要支援1~2の人が利用する介護予防通所リハビリテーションでは、食事の介助、入浴介助、送迎などの「共通的サービス」のほかに、以下の「選択的サービス」を組み合わせて利用できます。
- 運動器(筋肉や関節)の機能向上
- 栄養改善(食事相談など)
- 口腔機能向上(口腔清掃やのみ込みの訓練)
どの選択的サービスを利用するかによって、料金が異なりますよ。地域加算がなく、1割負担の場合の自己負担額を紹介します。
共通的サービス | 要支援1 1,712円 要支援2 3,615円 |
---|---|
選択的サービス | 運動器機能向上 225円 栄養改善 150円 口腔機能向上 150円 |
(2018年11月20日現在)
要介護1~5の基本料金は事業所規模や利用時間で大きく違う
要介護1~5の人が利用するデイケアでは、事業所の規模や利用時間によって費用が違います。
ここでは通常規模の事業所(1ヶ月の延べ利用人数が750人以下)で、自己負担1割、地域加算なしの場合の利用者負担を紹介しますね。
利用時間 | 料金 |
---|---|
1~2時間 | 要介護1 329円 要介護2 358円 要介護3 388円 要介護4 417円 要介護5 448円 |
2~3時間 | 要介護1 343円 要介護2 398円 要介護3 455円 要介護4 510円 要介護5 566円 |
3~4時間 | 要介護1 444円 要介護2 520円 要介護3 596円 要介護4 693円 要介護5 789円 |
4~5時間 | 要介護1 508円 要介護2 595円 要介護3 681円 要介護4 791円 要介護5 900円 |
5~6時間 | 要介護1 576円 要介護2 688円 要介護3 799円 要介護4 930円 要介護5 1,060円 |
6~7時間 | 要介護1 667円 要介護2 797円 要介護3 924円 要介護4 1,076円 要介護5 1,225円 |
7~8時間 | 要介護1 712円 要介護2 849円 要介護3 988円 要介護4 1,151円 要介護5 1,310円 |
(2018年11月20日現在)
基本料金のほかに支払う金額は?キャンセル料の有無も要チェック
基本料金のほか、食費、紙おむつ代、レクの参加費用や材料費が別途かかることはさきほどお伝えしました。食費やレク費用の金額は施設によって異なります。
そのほかにも、一定の条件を満たした事業所と契約したり、要介護1~5で入浴を利用したりすると、追加料金がかかります。
当日・前日キャンセルなどの場合には、キャンセル料がかかることも。
実際にかかる費用については、ケアマネージャーやデイケアの担当者に納得いくまで確認しましょう。
デイケアの費用負担を軽くする方法って?送迎なしでの利用も可能
デイケアの利用料金は医療費控除の対象になります。
他にも介護費用の負担軽減方法がありますので、コチラをご覧ください。
また、事業所による送迎を利用しない場合には、基本料金から送迎代金が減額されますよ。
近くだから歩いていけたり、家族が送迎できたりするなら、送迎を利用しないのも負担軽減の方法です。
デイケアでは専門的なリハビリが可能!短時間利用できる施設もあり
本人にとってのメリットだけではなく、「本人がデイケアを利用している間に家族がリフレッシュできる」という家族にとってのメリットもあります。
ただ、家族がいくらデイケアに通ってほしいと思っても、利用者の中には「1日中いるのは疲れる」とか「集団でレクをするのは嫌」という人も。
食事、入浴、レクなどを行わず、短時間でリハビリだけを行うデイケアもありますので、本人や家族の希望に合う施設を探しましょう。