金の投資方法
金地金に興味がある方は要チェック!種類や購入方法などを詳しく解説

金地金に興味がある方は要チェック!種類や購入方法などを詳しく解説

投資の1つである金地金。興味はあるけど実際どういうものなのか、どこで購入すれば安心なのか、いくつも種類があるのか、疑問に思うことが多いのでは?

そんな貴方のために、金地金購入で資産を残すために知っておきたい基本的な情報を詳しくご紹介していきます。

金地金を始めてみたいという方はもちろん、まずはどういうものか知りたいという方も、ぜひチェックしてください。

金地金とは?その種類ごとの特徴とは

まずは、金地金の基本情報について見ていきましょう。

金地金とは

地金とは勤続を固めたものであり、金地金は金の地金。つまり金塊、インゴットのこと。

金地金と言えば、金投資方法の1つにカウントされることがあります。それは、金を持つということは資産を作ることにもなるためですね。

金の投資方法については、こちら金の投資方法をご紹介!堅実な方におすすめな理由の記事をチェックしてくださいね。

しかし、金地金には色々な種類があります。金地金の純度が違えば価値も大きく変わってくるため、正しい知識を持つことが重要となるのです。

金の品質を保証するLBMAの認可を受けているかをチェック

金地金を購入するにあたって、まずはその金地金の品質が保証されているかどうかが気になるところですよね。

投資対象となる金地金は、その品質が世界的に保証されていることが求められます。

金地金の品質を保証するかどうか審査するのが、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)です。

LBMAに認められた金地金を選択すれば、確かな品質の金地金を購入することができます。

金地金はロンドンで認められなきゃいけないってこと!?

ってことは、ロンドンから金を買うことになるのか…。

日本にも、LBMAの審査をクリアした金地金は多くあります。LBMA公認の溶解業者もありますから、日本で金地金を購入することは可能ですよ。

金地金は重さによって種類が様々!

金地金は、重さによって種類が分かれています。

  • 5g
  • 10g
  • 20g
  • 50g
  • 100g
  • 200g
  • 300g
  • 500g
  • 1㎏

もちろん、重くなるにつれてサイズも大きくなります。会社によって、取り扱う金地金の種類は異なっているので、どの重量の金地金を取り扱っているかチェックしておきましょう。

田中貴金属工業の場合は上記の9種類の取り扱い、三菱マテリアルの場合は、5g、10g、20g、100g、500g、1㎏の6種類の取り扱いとなります。

また、会社によって金地金に刻印されている内容も少し異なります。一般的に記載されている内容は、以下の通りです。

刻印内容 意味
金塊番号 管理番号
商標 LBMA公認登録マーク
重量表示 金地金の重量を表示
品位表示 純度(99.99%)
素材表示 純金であるという表示

LBMA公認を意味するマーク、重量、地金番号、品位表示については、どの金地金にも刻印されていると思っておきましょう。

金地金のメリット・デメリットを解説

では、金地金のメリットとデメリットを見ていきます。

金地金のメリット

金地金のメリットは、2つ挙げられます。

  • 金の価値は無くならない
  • 世界中で価値が同じ

金は有限の資源だからこそ、永遠にその価値が失われることはありません。

金の価値は変動しても、その価値が失われない以上、長期的に見れば得をするタイミングは必ず訪れます。

また、世界情勢が不安定なときに金の価値が上がる傾向にあり、株や債券とは異なる動きをするというのもリスク分散という意味でメリットがあると言えます。

金の価値は今後も上昇するとも言われています。金投資の意味などについて興味がある方は、ぜひこちら金の価格推移は上昇傾向!?今から始める金投資の意味とはの記事をチェックしてください。

さらに、金の価値は世界中で共通のものとなっています。どこに行っても同じ価値だというのは、現物資産を持つにあたり安心材料となるでしょう。

金地金のメリットは、金の特徴そのものというわけですね。

でも、売って利益を得ようと思ったら価値が上がるまで待たなければいけないですね。

価値がなくなることが無い金地金だからこそ、ずっと自分の資産を保持することができるわけです。

金地金は、売った時の利益を得ることもできますが、どちらかと言えば長期で保有をして今ある資産を守りたい人向きの投資法だと言えますね。

金地金のデメリット

金地金のデメリットも、2つ挙げられます。

  • 為替の影響を受ける
  • 利息や配当が得られない

金地金の取引は、基本的に米ドルで行われます。

つまり、金地金の購入や売却時には為替の影響を受けてしまうのです。

金地金を10,000円分購入する場合、1ドル100円のときと1ドル110円のときでは、どちらが多く金地金を購入できるでしょうか。1ドル100円の方が、より多くの金地金を購入できますよね。

購入するタイミングによって、同じ金額でも購入できる金地金の量が異なるということを認識しておきましょう。

また、金地金は株や債券のように利息や配当を得ることができません。ただ持っているだけで配当が入ってくる株と比べると、魅力が少なく感じてしまうかもしれません。

短期投資を考えている方には、金地金投資は不向きだと言えるでしょう。

金地金を購入する3つの方法を価格・相場目安と共にご紹介

では、どうすれば金地金を購入することができるのでしょうか。まずは金地金の購入方法をご紹介していきます。

  • 電話
  • インターネット
  • 店頭

それぞれの特徴を比較していきます。

電話 インターネット 店頭
・電話の申し込み後に
 代金振り込み
 その後金地金が送付
・オペレーターと相談可能
・純金積立で購入
・24時間いつでも
 取引可能
・金地金購入だけでなく
 純金積立の相談も可能
・対面で相談できるのが魅力

電話や店頭での購入は、担当者と直接話ができるという点が魅力です。

初めての金地金購入で不安を感じている人も多いでしょうから、少しでも不安要素を減らすために

インターネットでは、純金積立をすることができます。純金積立は、毎月一定額で金地金を購入することができ、分散投資によってリスク回避ができる点が魅力です。

純金積立については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。


インターネットでの購入は、受付対応時間などを気にせず好きなタイミングで手続きが行える魅力がありますが、なかなか担当者に相談しづらい点がデメリットです。

ちなみに、自分の好きなタイミングで売買できる金投資には、金ETFがあります。興味のある方は、この記事がオススメです。

どの方法で金地金を購入するにしても、まずはその金地金が本物であり、安心できるものであることは必要不可欠です。ですから、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)の審査基準をクリアした確かな金地金を取り扱っている金属メーカーなどから購入するようにしましょう。

金地金はいくらで購入できる?相場をチェック

金地金を買いたいと思った場合、いったいどのくらいの金額がかかるのでしょうか。

もちろん相場は日々変動しますから、この金額とはっきり断言することはできません。1か月の間でも、最高値と最安値が1gあたり200円もの差が出ることもあるのです。

ある貴金属メーカーの金地金価格推移を見てみましょう。

平均価格
(円/グラム)
2008年 2,937円
2009年 2,951円
2010年 3,477円
2011年 4,060円
2012年 4,321円
2013年 4,453円
2014年 4,340円
2015年 4,564円
2016年 4,396円
2017年 4,576円

この10年で、1グラム当たりの金単価が1,500円ほど上昇していることが分かります。

現在は、1グラム当たり4,000~5,000円での購入が目安になってくると考えておきましょう。10gの金地金であれば50,000円程度、100gの金地金なら500,000円程度かかるという計算です。

金地金価格はどんどん上がって今は高値ってこと!?これ、今買っても損するだけじゃないの?
金地金価格については、このまま落ち着くという見方と今後も上昇していくという見方があります。ただ、金地金の価格が将来的に下がっても、また上昇してくることは十分考えられます。

だからこそ金地金は、短期投資ではなく長期投資向きなのです。

金地金の売却時にかかる税金をチェック

持っていた金地金を売却して利益を得た場合、その売却益は課税対象となります。

ただ、金地金は購入金額より売却金額が下回った場合、つまり損をした場合は課税対象にはなりません。

だからこそ、購入したときの金額が分かる書類を大切に保管しておく必要があります。

また、金地金は長期保有をした方が、売却時にかかる税金を抑えることが可能です。

金貨を売却するときも同様ですから、しっかりチェックしてくださいね。ちなみに、金貨の種類などについてはこちらの記事で解説しています。

金所有が5年以内の場合

金地金の所有期間が5年以内の場合は、次の計算式が適用されます。

売却価額ー(取得価額+売却費)=譲渡益

(譲渡益+金地金以外の譲渡益)―特別控除50万円=課税される譲渡所得金額

特別控除が50万円ありますので、売却利益が50万円を超えない場合は課税対象となりません。 

金所有が5年を超える場合

金の所有期間が5年を超えると、課税対象となる金額が減ります。 その計算式を見てみましょう。

売却価額ー(取得価額+売却費)=譲渡益

{(譲渡益+金地金以外の譲渡益)―特別控除50万円}×1/2=課税される譲渡所得金額

金所有が5年を超えると、5年以内の場合と比較して譲渡所得の金額が半分になるのです。

金地金の所有期間が5年以内のものと5年を超えるもの、混在している場合はどう計算するのですか?
基本的にはそれぞれ別で計算をしますが、特別控除が50万円を超えることはありません。

5年以内の譲渡所得金額を計算し、そこで50万円を差し引いて余った特別控除額があれば、5年を超える金地金の計算で適用できます。

金地金を雑所得で計算する場合がある!?

一般的に個人が所有した金地金を売却する際には、譲渡所得として計算されます。

ただ、金地金を営利目的で商売として売買している場合は、事業所得もしくは雑所得で計算する場合があります。頻繁な金地金売買は雑所得になる可能性があるので注意しましょう。

雑所得の場合は、一律20.315%の課税となります。他の所得と合算することはできません。

金地金と純金積立はどちらがオススメ?

金地金投資と似た投資法として、純金積立があります。純金積立は、毎月一定額だけ金地金を購入するというものです。

金地金を購入するためには、少なくとも50,000円から、大きなものであれば数百万円程度かかる場合もあります。

ただ、純金積立は月々1,000円から始められますから、手軽に始めることができます。

純金積立は、毎月購入した金地金は手元に届くのではなく、取り扱い会社が保管しています。防犯面でも安心なのです。

さらに、金地金は1度に購入するので為替や金地金相場の影響をもろに受けてしまいます。一方、純金積立は毎日少しずつ購入するので分散投資もできるメリットがあるのです。

購入資金や保管、分散投資が可能という意味では純金積立の方がメリットが多いように思えますが、手元に金地金現物を保管できるというのは金地金を購入するからこその魅力です。

純金積立も、取扱業者が破綻してしまうリスクがある、購入の都度手数料が発生するというデメリットはありますから、自分がどのように金地金を持ちたいのか、その目的に応じて選択すると良いでしょう。

金地金はLBMA認可を受けた会社から購入しよう

金地金は、だいたい5gから1㎏といった重量のものが取り扱われおり、現在の相場は1gあたり4,000円~5,000円程度となっています。

金地金を購入する方法としては、店頭窓口や電話、そして純金積立ならインターネットで購入すると言う方法がありますが、いずれにしてもロンドン貴金属市場協会(LBMA)から認められた金地金を取り扱う会社を選びたいですね。

金地金を売却した際に利益が出れば税金がかかりますが、5年をこえて保有している場合は課税価格が抑えられます。金地金は長期保有が原則であり、短期投資には向かないものであるということを覚えておきましょう。