住宅ローンの返済
住宅ローンの返済方法は元利均等より元金均等が得とは限らない!?

住宅ローンの返済方法は元利均等より元金均等が得とは限らない!?

住宅ローンの返済方法には、元利均等返済と元金均等返済があります。この2つのうち、元金均等返済の方がお得だと耳にしたことがある人も多いと思いますが、実はそうとは限らないのです。

低金利の今だから知っておきたい元利均等返済と元金均等返済それぞれのメリット・デメリット、どちらを選べば良いかを判断するポイント、そしてよりお得に返済する方法について、詳しくご紹介していきましょう!

住宅ローンの支払い方法は2つ!

住宅ローンの支払い方法は、2つあります。

  • 元利均等返済
  • 元金均等返済

元利均等返済は、最初は返済額の内訳として元金よりも利息の支払い割合が多くなっていますが、返済を続けていくと利息分の割合が減って元金分の割合が増えていく返済方法です。

元金均等返済は、毎月支払う元金を均等にして返済残高にかかる利息を上乗せするものです。

住宅ローンの利用者のおよそ9割が、元利均等返済を選んでいると言われています。

せっかく2つの返済方法があるのに、どうして偏ってしまうのでしょうか。

実は、以前はほとんどの住宅ローンが元利均等返済を採用しており、元金均等返済を取り扱っている金融機関は少なかったのです。

現在は多くの金融機関で元金均等返済が選択できるようになっていますが、全てではありません。

念のため住宅ローンを利用する際にはどのような支払い方法があるのかをチェックしておくと安心ですね。

元利均等返済と元金均等返済の違いをわかりやすくご紹介

では、元利均等返済と元金均等返済の違いについて見ていきましょう。

まず、2つの支払い方法について基本的な情報を比較していきます。

項目 元利均等返済 元金均等返済
月々の返済額 一定 返済が進むにつれて
返済額が少なくなっていく
支払い利息総額 利息が多く発生する 元利均等返済より少ない
元金の減り方 遅い 早い
元利均等返済は、毎月一定額の返済を続けるというメリットがある一方で支払利息は多いというデメリットがあります。一方、元金均等返済は返済総額が少なくなるメリットがありますが、返済開始時点は返済額が大きく負担になるデメリットがあるのです。
毎月の返済額がどんどん減っていくっていうイメージが出来ないんだけど、どういうこと?
元金均等返済の場合、毎月支払う元金が均等になる返済方法です。

返済する元金に対して利息がかかるので、返済を続けて元金が減れば支払い利息も減り、結果的に月々の支払額が減少するということになります。

それぞれの詳しい特徴について見ていきましょう。

元利均等返済のメリット・デメリット

では、元利均等返済のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット デメリット
・毎月の返済額が一定 ・総返済額が多くなる傾向にある

最大のメリットは、毎月の返済額が変わらないという点です。

毎月同じ金額の返済となる為、返済計画が立てやすい、長期的な支出が見通せます。

皆がどのくらいの金額を毎月返済しているのか気になる方は、こちらの記事をチェックしてみて下さい。

元金均等返済のメリット・デメリット

元金均等返済のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット デメリット
・総返済額が抑えられる
・徐々に毎月の返済額が減少する
・返済開始時の負担が大きい
・借入可能金額が抑えられる恐れがある
・毎月の返済額の減少がゆっくり

元金均等返済は、返済総額が抑えられるのが最大のメリットです。ただ、最初の頃は返済額が大きくなってしまうので、ローン返済時に今住んでいる物件の家賃支払いなどが重なれば大きな負担となる可能性があります。

住宅ローン返済の開始時期について興味がる方は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

ちなみに、住宅ローンは収入に対する返済金額の割合によって借入可能額が左右されます。

最初の返済額が大きくなれば、収入によっては借り入れ可能額が少なくなる恐れもありますので注意したいところです。

また、元金均等返済は徐々に毎月の返済額が減少するメリットはありますが、思っているよりもそのスピードはゆっくりで元利均等返済と同額程度になるまで10年以上はかかってしまいます。

教育資金がかかるときに返済額を抑えたいと思っていても、負担が大きいままその時期になってしまうこともありますので事前にしっかり返済額のシミュレーションをしておきたいですね。

元利均等返済よりも元金均等返済が返済総額が少ないということなら、最初の負担は大きくても無理して元金均等返済を選ぶ方が良いのでしょうか。
元利均等返済でも、繰り上げ返済を利用する事で元金均等返済のように返済総額を抑えることができます。

繰り上げ返済をすれば元利均等返済の総返済額を抑えることも可能!

元利均等返済でも繰り上げ返済をして返済期間を短縮することで支払利息額を抑えることができ、結果として返済総額を元金均等返済と同程度にすることが可能となります。

3,000万円を35年、全期間2%の固定金利で借り入れた場合、元利均等返済の返済総額は約4,174万円、元金均等返済の返済総額は4,052万円で120万円以上の差があります。

ここで、元利均等返済で100万円繰上返済をした際の返済額を見ていきましょう。

繰り上げ返済額 繰り上げ返済した際の
返済総額
パターン①5年後に100万円 4,095万円
パターン②10年後に200万円 4,054万円

5年後に100万円を繰上した場合でも返済総額を80万円ほど減らすことができますし、もし10年後に200万円を繰り上げ返済することができれば元金均等返済とほぼ同じ返済総額にすることも可能なのです。

毎月の返済額を一定にして返済総額を抑えたいということであれば、とりあえず元利均等返済を選択してまとまった金額が用意できたときに繰り上げ返済をするということも可能なのです。

元利均等返済か元金均等返済を決める2つのポイント

では、元利均等返済と元金均等返済のどちらを選べば良いのでしょうか。判断するために、次の2つのポイントをチェックしておきましょう。

  • 毎月の返済負担
  • 返済総額

1つ目のポイントが、月々の返済負担です。元金均等返済は、どうしても返済し始めてからしばらくは返済額が大きくなってしまいます。

毎月いくらの返済額なら負担がないのか、元金均等返済を選択した際の返済額を見てから考えると良いでしょう。

2つ目のポイントが、返済総額です。どうしても返済総額を抑えたい、できるだけ早く元金を減らしてしまいたいという場合は、元金均等返済を選択すると良いですね。

返済総額は少し増えることになっても、毎月一定額を確実に返済していきたい、将来的に繰り上げ返済の予定があるということであれば、元利均等返済を選択することも考えておきたいところです。

返済資金に余裕があるのであれば、返済総額がお得になる元金均等返済を利用した方が良いということですね。
ただ、実は返済総額がお得になると言われている元金均等返済のメリットが、最近は得づらくなっている現状があります。

そのことについては、次で紹介してきますね。

利息が低いと元金均等返済のメリットがあまり生かせない?

元金均等返済は、返済総額がお得になるというメリットがある事をお伝えしました。しかし、実はこのメリット、低金利時代の今はあまり生かすことができません。

借入金額3,000万円、借入期間35年、全期間固定金利1%という条件で比較してみましょう。

元利均等返済 元金均等返済
初回返済額 84,685円 96,130円
総返済額 3,557万円 3,526万円

では、金利が3%になるとどうでしょうか。

元利均等返済 元金均等返済
初回返済額 115,455円 146,429円
総返済額 4,849万円 4,578万円

金利が3%だったときに270万円ほど差があった返済総額が、金利が1%になると30万円まで差が小さくなってしまうのです。

金利が低いときは返済総額に大きな差がないので、元利均等返済で毎月の返済を一定にしつつ繰り上げ返済を考えた方がお得だという考え方もあります。

また、低金利である今は将来的に金利が上がることも考え、全期間固定金利の検討もしておきたいところです。

固定金利に関する特集記事はコチラです。

住宅ローンの返済方法を途中で変更できるかどうかは金融機関次第!

住宅ローンの返済方法は、金融機関や商品によって途中変更が出来るもの、出来ないものがあります。

例えば、フラット35の場合は返済中の金融機関に申し出ることで振り込み期日やボーナス払い併用、元金均等返済と元利均等返済の変更などが可能となっています。手数料もかかりません。

ただ、三井住友信託銀行やみずほ銀行などは、借り入れ後に返済方法を変更することはできません。

金融機関によって対応が異なりますので、しっかりチェックしておきたいところです。

住宅ローンの返済方法は毎月の返済額をチェックしてから選択を

住宅ローンの支払い方法には、毎月一定額の返済が可能でも総返済額が大きくなってしまう元利均等返済、最初は月々の返済額は大きくても徐々に減少して結果的に総返済額が抑えられるのが元金均等返済の2つがあります。

このどちらを選ぶかは、毎月の支出が無理なくできるか、返済総額の差はどのくらいあるのかをポイントとして考えましょう。

また、元利均等返済でも繰り上げ返済をして返済期間を短縮すれば、返済総額を抑えることは可能です。住宅ローンは無理なく返済することが大切ですので、メリット・デメリットをしっかりチェックして慎重に選びたいですね。