県民共済の特徴は?民間の保険との違いをデメリットを踏まえて解説
CMなどで目にしたことがある「県民共済」どんな特徴があるのかご存知ですか?共済といえばJAやコープなども有名です。今回は県民共済がどんな保険なのか詳しく説明していきます。また、民間の保険のどのような違いがあるのか、迷ったらどちらを選ぶべきなのかポイントを紹介するので参考にしてみてください。
保険同様、県民共済もさまざまな商品があるので、良いと思うものがあれば近くの店舗窓口に来店してパンフレットをもらったり話を聞いてみたりしてみましょう。
県民共済とは何?保険との違いはあるのか
昭和48年5月19日、県民共済を最初に認可されたのは埼玉県です。今では各都道府県に県民共済は存在します。
営利を目的とせずにユーザーのことを考えているため、掛け金が安いのが特徴となっています。
以下の通り「共済」は保険とほとんど用語の呼び名が異なります。これを覚えてしまえば民間の保険と保障内容などの基本的な構造はほとんど変わらないのでそんな難しく考える必要はありません。
保険の用語 | 共済の用語 |
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保険料 | 共済掛金 |
保険金 | 共済金 |
配当金 | 余剰金 |
割戻金(配当金) | 割戻金 |
共済で余剰金が発生した時に共済契約者に還元するお金。県民共済をはじめ、保険会社で利益がでた場合に予定利率と実際の利率の差の余りを割戻金として還元します。
県民共済は家計に余裕がないけど保障が欲しいという人でも加入できるような共済取り扱い平等を目的としています。保険といえばセールスがいるというイメージがないでしょうか?なんとなく必要のない商品を進められそうだと保険の窓口に行くのが苦手な人もいるかと思います。県民共済は余計な勧誘をしないのも特徴です。
県民共済のメリットとデメリット
県民共済のメリットとデメリットを確認して民間の保険を比較してみましょう。地域に密着した顧客に優しい県民共済ですが、デメリットもあります。民間の保険があっている人もいるのでどちらともチェックしてみましょう。
県民共済のメリット
- 月々の共済掛金が安い
- 引受の審査が通りやすい
- 保障がシンプルで理解しやすい
県民共済の一番のメリットは共済掛金(保険でいう保険料)が安いということです。
こども共済であれば月々1,000円から、他の保険でも2,000円から5,000円くらいで加入することができます。
引受審査について医師の審査が必要なケースが多いですが、県民共済は告知書で引受になるケースが多いです。高齢になるとともに引受が厳しくなり健康診断や血液検査などが必要になることもありますが、県民共済であれば簡単に引受になるかもしれません。もちろん個人差はあります。
民間の保険はいろんな保障をオプションでつけたりすることができる分、数年後にはどんな保険に加入したのか、自分の保障がよくわからなくなってしまうことがあるかもしれません。県民共済は医療保障と死亡保障のシンプルな内容なので比較的わかりやすい仕組みになっています。
県民共済のデメリット
- 若い人には少し割高
- 定期型しか取り扱っていない
- 家族が多い人には保障が少ない
- 取り扱っていない県もある
若い人でも高齢の人でも保険料が変わらないため、若い人にとっては共済掛金が割高に感じるかもしれません。平等であることから共済掛金も一定になっています。逆に高齢者からの視点だと民間の保険より安いのがメリットです。
終身保険のように一生涯で保障が残るものではないのがデメリットです。県民共済の定期タイプは埼玉県だと85歳までの保障となります。
保障額は病気で亡くなった場合は400万円・800万円、事故で亡くなった場合は1,000万円・2,000万円と少ない金額で設定されています。家族が多い人やまだ小さい子供がいる人には教育資金やローンなどの費用に充てるには不十分な保障です。
- 山梨県
- 福井県
- 鳥取県
- 徳島県
- 愛媛県
- 高知県
- 佐賀県
- 沖縄県
民間の保険よりも店舗が少ないので引っ越しなどをした時に県民共済がなかった場合はデメリットとなってしまいます。そして、県民共済は都道府県によって保障内容が異なるため、引っ越しで移管手続きをすることによって保障内容が変わることも考えられます。
県民共済の生命保険商品にはどんなものがある?
- こども共済
- 新型・県民共済
- 医療・生命共済
- 生命共済プラス型
- 熟年型共済
こども共済
加入年齢 | 0歳〜14歳 |
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保障期間 | 0歳〜18歳 |
コース | 月掛金1,000円/月掛金2,000円 |
小さいうちは好奇心旺盛でいろんなものに興味を持ちます。親が注意していても事故にあってしまうかもしれません。こども共済は入院が1日目から保障されるので安心です。また、子供が過って他の子供に損害を与えてしまった場合にも賠償責任の保障として共済金が支払われます。
通院保障もあり、1,000円コースであれば1日あたり2,000円、2,000円コースであれば1日あたり4,000円の保障がついています。
死亡保障として珍しいのが「犯罪被害による死亡(重度障害を含む)」の保障があることです。
1,000円コースであれば200万円、2,000円コースであれば400万円の死亡保険金を支払われます。
新型・県民共済
加入年齢 | 15歳〜64歳 |
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保障期間 | 15歳〜75歳 |
コース | 月掛金2,500円/月掛金5,000円 |
平成29年9月に発売されたばかりの共済です。75歳まで加入時の掛金が変わらずに保障が続きます。1日目から対象となる入院保障は2,500円コースであれば1日15,000円、5,000円コースであれば1日30,000円となっています。
医療・生命共済
加入年齢 | 15歳〜64歳 |
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保障期間 | 15歳〜65歳 |
コース | 月掛金2,000円/月掛金4,000円 |
医療生命共済には入院・手術・死亡(重度障害)の保障がついています。60歳以降は保障額が下がります。手術・死亡保障は半分の金額になってしまいます。
65歳までの保障なのでその後も保障が欲しい人は県民共済であれば熟年型共済へ自動継続することになります。
生命共済プラス型
加入年齢 | 15歳〜64歳 |
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保障期間 | 15歳〜65歳 |
コース | 月掛金2,000円/月掛金4,000円 |
生命共済プラス型は「新型・県民共済」「医療・生命共済」「生命共済」に加入している人でさらに保障をプラスしたい人が加入することができます。
もし「生命共済プラス型+医療・生命共済」の保障期間を満了した場合は合計して月掛金4,000円が限度となり、熟年型共済へ自動継続になります。
熟年型共済
加入年齢 | 65歳〜69歳 |
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保障期間 | 65歳〜85歳 |
コース | 月掛金2,000円/月掛金4,000円 |
熟年型共済は65歳〜70歳、70歳〜80歳、80歳〜85歳で保障額が変わっていきます。70歳〜80歳の病気による入院に限り1日目〜44日目までと制限されています。それ以外の年齢は1日目〜124日目までとなっています。
どの共済商品も余剰金があります。
県民共済と民間の保険どちらに加入するべき?選ぶポイント
県民共済と民間の保険どちらに加入するべきなのか見極めるために以下のポイントを押さえておきましょう。
- 保障額がどのくらい必要か
- 保障期間がどのくらい必要か
- 健康状態に自信があるか
- 保障内容はどのくらい充実させたいか
保障額が大きいのは民間の保険ですが、その分保険料は高くなります。一方で県民共済の保障期間は85歳まで、民間の保険は終身保険など一生涯保障が続く商品もあるんです。県民共済は基本的に告知書で引受審査が完了するので、健康状態に自信のない人でも加入しやすくなっています。
もし30代以降に加入をしようと思っている場合は県民共済を検討してみるのも良いですね。ただし、一生涯保障ではないので40代を迎える頃に見直しをして民間の保険も検討してみるのが良いかもしれません。
県民共済は手頃でわかりやすいが保障額が少ない
ただし、民間の保険会社で健康状態や職業の関係で加入を断られたりした人は是非県民共済の窓口に相談してみてください。
誰でも加入しやすいのが県民共済のメリットです。しかし告知事項は正直に記入しましょう。告知違反になって契約を切られてしまいます。
民間の保険と県民共済のメリットとデメリットを確認して自分にあった方を選んでみてください。