金の投資方法
金より希少価値の高いプラチナへの投資メリットとデメリット

金より希少価値の高いプラチナへの投資メリットとデメリット

貴金属投資をするにあたって、やはり需要があること、そしてその価値が確かなことは大切ですよね。プラチナは、金よりも希少性が高い貴金属であり、プラチナに投資をする人も少なくはありません。

ただ、プラチナ投資をする際には、そのメリット・デメリットだけでなく、他の貴金属投資とどのような違いがあるのかについてもチェックしておく必要があります。

本当に自分はプラチナ投資に向いているかどうかを判断するためにも、プラチナ投資についての詳しい情報をしっかり確認しておきましょう。

プラチナとは?一般的な使用目的と今後の需要とは

まず、プラチナという貴金属について知っておきましょう。当然、宝飾品として使われているイメージが強いかもしれませんが、実は触媒として使われることが多くなっているのです。

プラチナは触媒として自動車の部品に使われている他、工業分野や医療分野でも用いられており、実はプラチナの6割程度は工業用として用いられているという一面があります。

ちなみに、宝飾品や食器などで使用されるイメージの強い銀も、その6割は工業用途となっています。銀の使用目的や需要については、こちら安定した需要が続く銀への投資はお得?それとも損?の記事で解説しています。

そんなプラチナですが、実はおよそ7割が南アフリカでの採掘に頼っている状況です。ですから、南アフリカの情勢に影響されやすいという特徴もあるわけですね。

また、金や銀とは異なり、通貨で使用されることはほとんどありません。

プラチナは指輪やネックレスで用いられるものとばかり思っていましたが、その多くは工業用途なのですね。
ですからプラチナは、自動車の売れ行きに影響されることがあります。

特にディーゼル車で需要がありますので、ディーゼル車の売れ行きには注意しておきたいところですね。

プラチナが今後値を上げるかどうか、それは、南アフリカの情勢、自動車の売れ行きなどに左右されるということを覚えておきましょう。

金の価格推移については、こちらの記事で解説しています。

希少性が高いはずのプラチナが金よりも安い!?その理由とは

プラチナの産出量は、金の20分の1と言われており、それだけプラチナの希少性は高いのです。

金とプラチナの違いは、他にもあります。一覧でチェックしていきましょう。

項目 プラチナ
生産国 世界中 南アフリカやロシア
*価格 基本的にプラチナより高い 基本的に金より低い
通貨使用 あり なし
市場 大きく安定している 小さく不安定

プラチナは金よりも希少性が高いので、基本的には価格は金よりも高くなっています。

ただ、先ほど紹介した通りプラチナは南アフリカの情勢や自動車産業に左右される傾向があります。

そのため、プラチナ価格が金よりも低いという価格逆転が起こる場合もあるのです。

事実、2015年には自動車触媒需要が減少したことを受けて、金価格がプラチナ価格を上回り、その状況が現在まで続いています。

プラチナが希少であることは事実なので、今後はプラチナ価格が上昇することが見込まれています。今後の動向に注目したいところです。

市場が小さいプラチナは値動きが大きい!?

金よりも市場規模が小さいプラチナは、値動きが大きいという特徴があります。

景気に左右されること、そして先ほど紹介したとおり自動車需要の減少により、価格が下がることもあるのです。

また、逆に供給が制限されれば一気に値を上げる場合もあります。

金は比較的安定しており長期投資に適した貴金属ですが、プラチナは短期投資目的に適しているとも言え、ハイリスクハイリターンの投資法だと言えるでしょう。

プラチナ投資はリスクが高いのですね。初心者はあまり手を出さない方が良さそうです。
確かにプラチナはハイリスクではありますが、プラチナ積立であればリスク分散も可能です。また、他の投資法と組み合わせることでリスクを分散させることもできます。

プラチナの投資法については、後ほど紹介します。

プラチナとホワイトゴールドは違う!

プラチナは白金とも記載しますので、ホワイトゴールド=白金(プラチナ)だと混同して考える方もいるかもしれません。しかし、プラチナとホワイトゴールドは別の物なのです。

プラチナはプラチナ素材そのものですが、ホワイトゴールドは金にパラジウムなどを加えることで銀白色にしています。プラチナは金と同様に偏食するこてゃありませんが、ホワイトゴールドはコーティングがはがれてくる、変色する可能性があるのです。

金の種類については、こちら金は純度で価値が決まる!その種類を徹底解説の記事で紹介しています。

プラチナ投資のメリット・デメリット

ではここで、今まで紹介してきたプラチナ投資の特徴を、メリット・デメリットという見方でまとめてみましょう。

メリット デメリット
・希少性が高い
・需要が高い
 (装飾品だけでなく工業用途もある)
・価値がなくなることはない
・景気や需要(自動車など)に左右される
・為替リスクがある

プラチナは、希少性が高くその価値自体が失われることはありません。また、宝飾品だけでなく工業用途という需要もありますので、今後も価格は上昇する可能性があります。

ただし、プラチナは値動きが大きく、暴騰することもあれば急落することもあります。また、為替変動により、プラチナ価格は維持されていても、為替によっては損をする恐れもあるので注意したいですね。

今はプラチナの方が金より安いって!?じゃあ、プラチナは今が買い時じゃん!
確かにプラチナ価格は下がっていますが、今後すぐに上がるとは断言できません。

景気や供給などの要因で更に下がる可能性もゼロではありませんから、そのリスクを理解した上でプラチナ投資を始めましょう。

プラチナ投資の方法4つを徹底解説!

プラチナ投資の方法は、4つあります。

>

  • 現物取引
  • 先物取引
  • プラチナ積立
  • プラチナETF

それぞれの方法についてご紹介していきましょう。

現物取引

プラチナ現物を購入するという方法です。プラチナ地金は、だいたい1㎏あたり400万円程度となっています。

現物を購入しようとすると、ある程度まとまった資金を用意する必要があるわけですね。また、少額でプラチナを購入するなら、プラチナコインを購入するという方法があります。

プラチナコインであれば、小さいサイズ1/10オンス(3.11g)で1万2千円程度から購入が可能です。資産としてだけでなく、宝飾品としても人気となっています。

プラチナには、純度によって4つの種類があります。

種類 純度
Pt100 100%
(99.9%)
Pt950 95%
Pt900 90%
Pt850 85%

プラチナは純プラチナ(100%)だと、強度が弱く傷つきやすいということから、他の金属を一定量混ぜ合わせることが一般的です。

ですから、純度95%のPt950が多く見られます。

ちなみに、金地金にも純度によって種類が分かれています。金地金についても知りたいという方は、こちらの記事を読んでみてください。

先物取引

先物取引は、少額の資産で高額な取引を可能とする方法です。うまくいけば大きな利益を得られますが、大損をするリスクもあります。

特に、価格変動が大きいプラチナはリスクが高いと言えます。現物を入手することも可能ですが、購入金額と売却金額の差額のみを受け取る差金決済を行うことも可能です。

プラチナ積立

プラチナ積立は、毎月一定額を自動で積み立てていく投資方法です。プラチナ投資の中でも、リスクが低いと言われています。

プラチナ積立ではプラチナそのものを手にするわけではありませんので、保管や盗難といったリスクも回避する事が可能です。

ただし、やはり価格変動が大きいことから完全に損をしない方法とは言い切れず、リスクがあることは忘れてはいけません。

プラチナ積立は毎月一定額で投資ができるとのことですが、いくらから始められるのでしょうか。
プラチナ積立は、月々1,000円から3,000円程度からの投資が可能となっています。

ただ、プラチナ積立は購入手数料が購入の都度かかりますから、そちらの確認もしておきたいですね。

純金積立については、こちら純金積立は1,000円からOK!?そのメリット・デメリットとはでご紹介しています。

プラチナETF

プラチナETFは、プラチナ価格の値動きに連動した運用成果を目指すものです。集められた資金でプラチナを購入し、金融機関などに保管します。

比較的少額からの取引が可能であり、購入した商品はまとめて保管されていますので、自分で管理する必要はありません。また、一定の条件を満たせば現物と交換できる商品もあります。

金ETFの情報については、こちら国内市場上場の金ETFは5銘柄!その特徴を徹底比較で特集しています。

プラチナは金より希少価値が高いが価格変動が大きいリスクに注意!

プラチナは、金よりも希少価値が高い貴金属です。その供給量は金の20分1程度です。当然、プラチナ価格の方が高くなるのが一般的ですが、プラチナは南アフリカの情勢や自動車需要などによる価格変動が大きいという特徴もあります。

プラチナ投資は、現物購入だけではなくプラチナ積立やプラチナETFといった投資方法もあります。

それぞれの投資方法の特徴、そしてプラチナの価格変動リスクを理解した上で、プラチナ投資について考えるようにしましょう。